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大場 洋次郎; 伊藤 大介*; 齊藤 泰司*; 小野寺 陽平*; Parker, J. D.*; 篠原 武尚; 及川 健一
Materials Research Proceedings, Vol.15, p.160 - 164, 2020/02
溶融鉛ビスマス(LBE)は加速器駆動システム(ADS)や高速炉等の冷却材として研究が進められている。近年、エネルギー分析型中性子イメージングが、配管内におけるLBEの解析に有効であることが報告された。しかしながら、従来の手法は、固相のブラッグ回折によって生じる透過率の減少であるブラッグエッジの解析にとどまっており、液相の解析は行われていなかった。液相の散乱によっても透過率の減少が生じるはずであり、この成分を観測して解析できれば、熱流動の主役である液相の情報を得て、これをマッピングすることができるようになる。そこで、溶融状態のLBEのエネルギー分析型中性子イメージング測定を行った。その結果、振動等を含む特徴的な透過率スペクトルを観測した。この特徴は、溶融LBEの散乱プロファイルから計算した透過率スペクトルと一致していることから、透過率スペクトルに液相の散乱が反映されていることが明らかになった。
大場 洋次郎; 篠原 武尚; 佐藤 博隆*; 小野寺 陽平*; 廣井 孝介; Su, Y. H.; 杉山 正明*
Journal of the Physical Society of Japan, 87(9), p.094004_1 - 094004_5, 2018/09
被引用回数:1 パーセンタイル:11.74(Physics, Multidisciplinary)中性子小角散乱(SANS)は、ナノ構造の解析に有効な実験手法である。近年、中性子透過率に含まれるSANSの寄与を定量的に解析できる手法が開発され、中性子透過率スペクトルからSANSと同じくナノ構造情報が得られるようになった。これをパルス中性子透過イメージング実験に応用すれば、試料内のナノ構造の分布について高効率な2次元マッピングが可能になる。これを実現するためには、散乱中性子の検出器への入射を防ぐ必要がある。そこで本研究では、試料と検出器の間にソーラーコリメータを設置して散乱中性子を吸収、除去する方法を検討した。粒径の異なるシリカ微粒子を測定した結果、粒径によるSANSの違いを反映した中性子透過率スペクトルの違いを観測することに成功した。
森 一広*; 延壽寺 啓悟*; 村田 駿*; 柴田 薫; 川北 至信; 米村 雅雄*; 小野寺 陽平*; 福永 俊晴*
Physical Review Applied (Internet), 4(5), p.054008_1 - 054008_6, 2015/11
被引用回数:41 パーセンタイル:82.27(Physics, Applied)J-PARCセンター物質生命科学実験施設MLFに設置されている中性子準弾性散乱装置DNAを利用して、全固体リチウムイオン電池の固体電解質として有望なLiPS準安定結晶のリチウムイオン伝導経路を解明し、リチウムイオンの動きを直接観測することに成功した。
大場 洋次郎; 伊藤 大介*; 齊藤 泰司*; 小野寺 陽平*; 篠原 武尚; Parker, J. D.*; 及川 健一; 池田 一貴*
no journal, ,
中性子では、X線と比較して物質による吸収が小さいことから、中性子散乱による透過率の減衰を観測することができ、これを解析することにより、中性子透過率スペクトルから中性子散乱と同様の構造情報を得ることができる。この手法は、結晶構造とナノ構造において新たな研究ツールとして注目されているが、液体とガラスの構造については応用が進んでいなかった。そこで本研究では、溶融鉛ビスマスを用いて中性子透過率スペクトルを測定し、液体の散乱による透過率の減衰成分の抽出と解析について検討を行った。溶融鉛ビスマスでは波状の特徴的な中性子透過率スペクトルが観測された。同じ試料の中性子散乱プロファイルを測定した結果、この透過率スペクトルの形状は、散乱プロファイルによって説明できることが明らかになった。
大場 洋次郎; 伊藤 大介*; 齊藤 泰司*; 小野寺 陽平*; Parker, J. D.*; 篠原 武尚; 及川 健一
no journal, ,
パルス中性子の利用技術の発展に伴い、ブラッグエッジ解析に代表されるように、中性子透過率測定による中性子散乱成分の解析が可能になり、その結晶材料の中性子イメージングへの応用が広がってきている。しかしながら、液体やアモルファスの中性子回折による中性子透過率の減少については、これまで注目されていなかった。そこで、溶融鉛ビスマスの中性子透過率スペクトルを測定し、中性子回折による減少成分の解析に取り組んだ。中性子透過率スペクトルにおける減少成分は、中性子回折プロファイルの積分と考えられることがわかった。過去の文献に基づいて溶融鉛ビスマスの中性子回折プロファイルから中性子透過率スペクトルを計算した結果、実験的に得られた中性子透過率スペクトルを定性的によく説明することができた。講演では、より定量的な解析に向けた議論や実験的な取り組みについても説明する。
大場 洋次郎; 伊藤 大介*; 齊藤 泰司*; 小野寺 陽平*; Parker, J.*; 篠原 武尚; 及川 健一
no journal, ,
中性子透過率は、大きく分けて吸収による減衰と散乱による減衰の2成分から成る。この散乱成分を解析できれば、中性子透過率から構造の情報が得られるようになり、様々な実験に応用できると考えられる。この散乱成分の解析手法は、結晶構造を持つ固体材料による散乱についてはブラッグエッジ解析として確立されているが、液体の散乱については研究が進んでいない。そこで本研究では、加速器駆動システムの冷却材等として研究されている溶融鉛ビスマスの中性子透過率を測定した。その結果、観測された中性子透過率は、液体の散乱プロファイルから見積もった減衰成分によって説明でき、中性子透過率から液体の構造に関する情報が得られることがわかった。