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論文

Plasmonic cyclohexane-sensing by sputter-deposited Au nanoparticle array on SiO$$_{2}$$

川口 和弘*; 山本 春也; 吉川 正人; 高廣 克己*

Thin Solid Films, 562, p.648 - 652, 2014/07

 被引用回数:4 パーセンタイル:74.87(Materials Science, Multidisciplinary)

シクロヘキサンに代表される有機ハイドライドは、水素を可逆的に放出・吸蔵できることから水素の貯蔵・輸送媒体として有望視されている。しかし、揮発した有機ハイドライドは、可燃性ガスであることから、漏洩した有機ハイドライドを安全に検知するセンサーの開発が課題の一つとなっている。本研究では、配列した金ナノ粒子で発現する表面プラズモン共鳴吸収特性が表面吸着物により変化する現象を利用した有機ハイドライド検知材料の開発を目的に、スパッタリング法を用いて石英基板上に基板温度、蒸着量をパラメータに金ナノ粒子を形成し、シクロヘキサンに対するプラズモン共鳴吸収特性を調べた。その結果、成膜時の基板温度: 300$$^{circ}$$C、蒸着量: 4.4$$times$$10$$^{16}$$atoms/cm$$^{2}$$で形成した金ナノ粒子がシクロヘキサンに対して高い検知性能を示し、室温で爆発限界(1.3vol%)以下の0.5vol%の検知が可能であることを見出した。

論文

Preparation of tungsten carbide nanoparticles by ion implantation and electrochemical etching

加藤 翔; 八巻 徹也; 山本 春也; 箱田 照幸; 川口 和弘; 小林 知洋*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 314, p.149 - 152, 2013/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Instruments & Instrumentation)

本研究では、イオン注入と電気化学エッチングを組合せて、グラッシーカーボン基板上に炭化タングステン(WC)のナノ微粒子を作製した。実験では、100keV W$$^+$$をグラッシーカーボン基板に照射して注入試料を作製した後、水酸化ナトリウム水溶液中で注入試料の表面をアノード酸化によりエッチングした。試料の分析にはX線光電子分光(XPS), ラザフォード後方散乱分析(RBS), 透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた。XPS, RBSの結果から、試料中でWCが形成されていたことと、電気化学エッチングによってその高濃度導入面が表面に露出したことが確認できた。断面TEMによって直径約10nmのナノ微粒子が表層に存在している様子が観察された。

論文

Nanoparticle formation by tungsten ion implantation in glassy carbon

加藤 翔; 八巻 徹也; 山本 春也; 箱田 照幸; 川口 和弘; 小林 知洋*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 38(1), p.81 - 84, 2013/03

本研究では、タングステンイオンを未研磨のグラッシーカーボン基板に注入することによって、ナノ微粒子を作製した。注入イオンのエネルギーは100keV、フルエンスは$$2.4times10^{16}$$から$$1.8times10^{17}$$ions/cm$$^2$$の範囲であった。試料の分析にはX線光電子分光,ラザフォード後方散乱分析,回転ディスク電極法による対流ボルタンメトリー,電界放出型電子顕微鏡を用いた。顕著なスパッタリング効果によって、注入イオン分布が変化するとともに、基板内へ導入可能なタングステン量は約$$6times10^{16}$$ions/cm$$^2$$が上限であった。形成された微粒子はタングステンカーバイドであり、その直径は10nm程度で面内に一様に分布していた。

論文

Well-ordered arranging of Ag nanoparticles in SiO$$_{2}$$/Si by ion implantation

高廣 克己*; 水口 友貴*; 川口 和弘; 一色 俊之*; 西尾 弘司*; 笹瀬 雅人*; 山本 春也; 西山 文隆*

Applied Surface Science, 258(19), p.7322 - 7326, 2012/07

 被引用回数:2 パーセンタイル:88.06(Chemistry, Physical)

SiO$$_{2}$$等の誘電体中に埋め込まれた銀(Ag)等の金属ナノ粒子は、非線形な誘電特性を示すことから非線形光学素子への応用が期待されている。本研究では、イオン注入法を用いてSi基板を熱酸化して形成したSiO$$_{2}$$層(300nm)注入にAgイオン注入(加速電圧:350keV、照射量:0.37-1.2$$times$$10$$^{17}$$ ions/cm$$^{2}$$)を行い、透過電子顕微鏡法,ラザフォード後方散乱法等を用いて、注入後の試料の構造評価を行った。その結果、注入Agイオンの投影飛程に相当する深さ近傍に直径25-40nmの銀ナノ粒子が、SiO$$_{2}$$/Si界面には直径数nmの銀ナノ粒子が、それぞれ規則的に配列して形成されることがわかった。さらに、X線光電子分光,X線回折の測定結果から、これらのAgナノ粒子は、酸化及び硫化に対して耐性があり1.5年以上その構造が保たれることがわかった。

論文

Blueshift and narrowing of localized surface plasmon resonance of silver nanoparticles exposed to plasma

川口 和弘; 齋藤 正裕*; 高廣 克己*; 山本 春也; 吉川 正人

Plasmonics, 6(3), p.535 - 539, 2011/09

 被引用回数:6 パーセンタイル:73.54(Chemistry, Physical)

銀ナノ粒子の表面にガス分子が吸着し粒子近傍の誘電率が変化すると、銀ナノ粒子の局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)によって生じる可視光領域の吸収ピークが変化する。この現象を漏洩ガスの光学的検知に応用し、ガスセンサーを作製しようとする試みが行われているが、センサー材料として応用するには、安定したLSPRを発現する銀ナノ粒子を再現性よく作製する技術が必要となる。このため銀ナノ粒子を着床させた透明基板を試料とし、作製手法と得られる吸収ピークの強度や位置との関連性が研究されているが、理論値と異なることが多く、その原因はよくわかっていない。筆者らは、銀ナノ粒子作製時に表面に付着するさまざまな付着物がその原因であると推定し、作製した銀ナノ粒子に表面洗浄法として知られているプラズマ処理を行い、吸収ピークの位置や強度の変化を調べた。その結果、プラズマ処理後吸収ピークの幅が狭くなり短波長側へとシフトして理論値に近づく傾向が認められた。さらに、プラズマ処理で銀ナノ粒子表面の炭素系付着物が減少することがラマン散乱分析からわかり、吸収ピークの実験値と理論値の違いは、銀ナノ粒子表面の炭素系付着物に影響することが示唆された。

論文

Oxygen reduction activity of N-doped carbon-based films prepared by pulsed laser deposition

箱田 照幸; 山本 春也; 川口 和弘; 八巻 徹也; 小林 知洋*; 吉川 正人

Applied Surface Science, 257(5), p.1556 - 1561, 2010/12

 被引用回数:12 パーセンタイル:46.84(Chemistry, Physical)

固体高分子形燃料電池の実用化にあたって克服しなければならない問題の一つに白金触媒の使用量の低減があり、特にカソードにおける酸素還元反応を促進する白金代替触媒の開発が重要課題の一つとなっている。これまでに、コバルトフタロシアニンを含む熱硬化性樹脂を焼成することにより調製した炭素材料が白金と同等の酸素還元活性を発現することが報告されていることから、本研究では、焼成過程を必要としない、パルスレーザー蒸着法を用いて窒素ドープ炭素材料を作製するとともに、その酸素還元活性を調べた。その結果、蒸着中の基板温度の上昇に伴い酸素還元活性が向上して、最大の600$$^{circ}$$Cで0.66V(vs. NHV)の酸還元電位を有する試料の作製に成功した。また、作製試料の構造評価の結果、この酸素還元活性がグラファイト構造内のピリジン結合などに起因することを明らかにした。

報告書

高温工学試験研究炉における1次上部遮へい体用材料中の水分量検討

角田 淳弥; 沢 和弘; 茂木 春義; 板橋 秀治; 北見 俊幸; 圷 陽一; 渕田 安浩*; 川口 徹*; 守屋 正裕*

JAERI-Research 99-054, p.41 - 0, 1999/09

JAERI-Research-99-054.pdf:1.19MB

高温工学試験研究炉の1次上部遮へい体は、鉄枠中に遮へい体であるコンクリート(グラウト)を封入したものである。1次上部遮へい体の主な機能は、燃料取扱フロア、スタンドパイプ室の線量当量率が遮へい区分の制限値を満足するように炉心からの中性子及び$$gamma$$線を減衰させることである。温度が上昇した場合に特に重要になるもののひとつに、中性子遮へいに大きな影響を与えるコンクリート中の水の含有量(含水量)がある。そこでコンクリート温度と含水量の関係を把握するために、炉外試験を行った。本試験結果に基づき、コンクリートからの水の散逸挙動のモデルを作成した。そのモデルを1次上部遮へい体に適用した結果、1次上部遮へい体の温度が110$$^{circ}C$$以下であれば、遮へい評価に用いている含水量が保持されるという結論を得た。

口頭

イオン照射炭素表面上へのAu及びPtナノ粒子形成

高廣 克己*; 森本 圭一*; 安田 賢司*; 川口 和弘; 永田 晋二*; 山本 春也; 鳴海 一雅; 楢本 洋*

no journal, , 

基板上に蒸着した金属ナノ粒子は、バルク金属とは異なる電気的・磁気的・光学的特性を示すことから、ナノ粒子を用いた新たなデバイスの作製など応用が期待されている。本研究では、1keV Arイオン照射により高配向性熱分解グラファイト(HOPG)基板表面に欠陥を導入し、この欠陥が真空蒸着における金(Au)及び白金(Pt)のナノ粒子形成に及ぼす影響について調べた。X線光電子分光法により未照射及びAr照射したHOPG基板上に10$$^{14}$$$$sim$$10$$^{15}$$atoms/cm$$^{2}$$の蒸着量で形成されたAu及びPt粒子のサイズの評価した結果、Ar照射したHOPG基板上に、より微小なナノ粒子が形成されることが明らかになった。これは、イオン照射により導入された欠陥が蒸着粒子の核形成点になると考えられ、イオン照射が金属ナノ粒子のサイズ,形状制御に有効であることが示唆された。

口頭

イオン照射によるSiO$$_{2}$$基板上のAgナノ粒子の形態変化

川口 和弘; 吉村 公男; 山本 春也; 吉川 正人; 高廣 克己*

no journal, , 

金属ナノ粒子は、その量子効果によりバルクとは異なる物理的特性を示すが、その一つに局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)がある。本研究は、金属ナノ粒子表面への水素化物の吸着によりLSPR吸収ピークが変化する現象を利用し、光学的に水素化物を検知するナノ材料の創製を目指している。今回は、金属ナノ粒子サイズや形に強く依存するLSPRの効率的発生を目指し、MeV領域のイオンビーム照射によるAgナノ粒子の形態制御の可能性を追求した。RFマグネトロンスパッタリング法により200$$^{circ}$$CのSiO$$_{2}$$基板上にAgナノ粒子を蒸着形成した後、16MeV酸素イオンを照射し、原子間力顕微鏡(AFM)による表面観察を行った。その結果、照射量1.0$$times$$10$$^{15}$$cm$$^{-2}$$でAgナノ粒子の粒径の増大(約20nm$$rightarrow$$30nm)と、サイズ,形状の均一化が確認できた。また照射量が増えるとともにLSPR吸収ピークの低波長側へのシフトやピーク幅の減少も観測され、Agナノ粒子の形態及びその光学特性の制御がMeV領域のイオン照射によって可能であることがわかった。

口頭

レーザー蒸着法によるカソード用炭素系触媒の作製

山本 春也; 箱田 照幸; 川口 和弘; 八巻 徹也; 吉川 正人

no journal, , 

固体高分子形燃料電池の実用化にあたって克服しなければならない問題の一つに白金触媒の使用量の低減があり、特にカソード(正極)における酸素還元反応を促進する白金代替触媒の開発が重要課題の一つとなっている。最近になって、窒素などの異種元素を含むタマネギ状の層構造(ナノシェル構造)炭素材料が、白金と同等の酸素還元活性を発現することが明らかになり、次世代のカソード用の白金代替触媒として期待されるようになった。本研究は、三機関連携(原子力機構,理化学研究所,物質・材料研究機構)による燃料電池システム用キーマテリアル開発研究の一環として、パルスレーザ蒸着法によるナノシェル構造炭素材料の形成を目指し、コバルトと窒素を添加した炭素薄膜を作製した。窒素雰囲気中(窒素ガス圧:0.5Torr)で等方性黒鉛とコバルトを基板温度:600$$^{circ}$$Cに保持したガラス状炭素基板に交互に蒸着し、電気化学測定により酸素還元活性を評価したところ、白金の酸化還元電位0.85V(vs. NHE)に対して、0.66V(vs. NHE)の酸素還元電位を示す薄膜試料の形成に成功した。発表では、作製した炭素薄膜の組成及び構造と酸素還元活性の関係について詳細に報告する。

口頭

イオン照射によるSiO$$_{2}$$基板上のAgナノ粒子の形態変化

川口 和弘; 高廣 克己*; 吉村 公男; 山本 春也; 吉川 正人

no journal, , 

金属ナノ粒子は、その量子効果によりバルクとは異なる物理的特性を示すが、その一つに局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)がある。本研究は、金属ナノ粒子表面への水素化物の吸着により、LSPR吸収ピークが変化する現象を利用し、光学的に水素化物を検知するナノ材料の創製を目指している。そこで、金属ナノ粒子サイズや形に強く依存するLSPRの効率的発生を目指し、MeV領域のイオンビーム照射によるAgナノ粒子の形態制御の可能性を調べた。実験では、マグネトロンスパッタリング法により石英基板上にAgナノ粒子を蒸着形成した後、16MeV酸素イオンを照射し、原子間力顕微鏡による表面観察を行った。その結果、照射量: 1$$times$$10$$^{15}$$cm$$^{-2}$$でAgナノ粒子径が約20nmから30nmへと増大するとともに、サイズ,形状の均一化が確認できた。また照射量が増えるとともにLSPR吸収ピークの低波長側へのシフトやピーク幅の減少も観測され、Agナノ粒子の形態及びその光学特性の制御がMeV領域のイオン照射によって可能であることがわかった。

口頭

イオンビーム照射によるAgナノ粒子の光学特性変化

川口 和弘; 高廣 克己*; 山本 春也; 箱田 照幸; 吉川 正人

no journal, , 

ナノ粒子化した銀(Ag)に発現する局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)吸収ピークは、Agナノ粒子表面への有機物の吸着によりその強度が変化するため、これを利用した揮発性有機物の光学的検知への応用が期待できる。しかし、LSPRの強さや共鳴波長は、ナノ粒子のサイズや形状に強く依存するため、ナノ粒子の形態を再現性よく制御する必要がある。本研究では、イオン照射による形態制御技術の開発を目的に、石英基板上に形成したAgナノ粒子(粒径:20$$sim$$30nm)に350keVに加速したAg及びNのイオン照射を行い、照射量に対するAgナノ粒子のLSPR吸収スペクトルの強度変化を光吸収測定法により調べた。また、原子間力顕微鏡による形状観察,ラマン分光法による表面吸着物の状態変化も合わせて実施した。その結果、イオン照射初期では、LSPR吸収ピークが長波長側にシフトしたが、照射量が増加すると短波長側にシフトした。イオン照射初期の長波長側へのLSPR吸収ピークのシフトは、ナノ粒子に付着していた非晶質炭素の減少に関係し、高照射量で起こる短波長側へのシフトは、ナノ粒子の粗大化に起因することがわかった。

口頭

反応性スパッタリング法により作製した三酸化タングステン膜の水素ガスクロミズム

山本 春也; 川口 和弘; 杉本 雅樹; 吉川 正人

no journal, , 

水素分子を解離するパラジウム,白金等の触媒を表面に堆積させた三酸化タングステン膜(WO$$_{3}$$)は、室温で水素を吸蔵し、水素タングステンブロンズ(HxWO$$_{3}$$)を形成することにより濃青色に着色する(水素ガスクロミズム)。このためWO$$_{3}$$膜は、色の変化によって漏洩水素を検知する光学式水素センサーへの応用が期待されている。しかし、WO$$_{3}$$膜の水素ガスクロミズムは、膜の組成,結晶構造などにより影響されることが知れており、特にWO$$_{3}$$膜の結晶構造,結晶性との関係が十分に理解されていない。本研究では、反応性スパッタリング法により非晶質膜,多結晶膜,結晶配向膜,エピタキシャル膜などの異なる構造のWO$$_{3}$$膜を作製する手法を開発するとともに、得られたWO$$_{3}$$膜の水素ガスクロミズムについて調べた。その結果、(010)に一軸結晶配向したWO$$_{3}$$膜で水素による高い着色性能が得られることがわかった。さらに、結晶配向WO$$_{3}$$膜は、成長方向に揃った柱状結晶から構成されていることから、WO$$_{3}$$膜の水素による着色は、膜の微細構造に強く依存することが示唆された。

口頭

パルスレーザー蒸着法を用いて作製した窒素ドープカーボン材料の酸素還元活性

箱田 照幸; 山本 春也; 川口 和弘; 八巻 徹也; 小林 知洋*; 吉川 正人

no journal, , 

固体高分子形燃料電池の実用化にあたって克服しなければならない問題の一つに白金触媒の使用量の低減があり、特にカソードにおける酸素還元反応を促進する白金代替触媒の開発が重要課題の一つとなっている。これまでに、コバルトフタロシアニンを含む熱硬化性樹脂を焼成することにより調製した炭素材料が白金と同等の酸素還元活性を発現することが報告されていることから、本研究では、焼成過程を必要としない、パルスレーザー蒸着法を用いて窒素ドープ炭素材料を作製するとともに、その酸素還元活性を調べた。その結果、蒸着中の基板温度に伴い酸素還元活性が向上して、最大の600$$^{circ}$$Cで0.66V(vs NHE)の酸還元電位を有する試料の作製に成功した。また、作製試料の構造評価の結果、この酸素還元活性は、グラファイト構造内のピリジン結合などに起因することを明らかにした。

口頭

Fabrication and evaluation of light-emitting SiO$$_{2}$$ substrates implanted with Ge ions

品川 晃祥*; Umenyi, A. V.*; 菊地 秀輔*; 相場 瑞基*; 稲田 和紀*; 三浦 健太*; 花泉 修*; 山本 春也; 川口 和弘; 吉川 正人

no journal, , 

Geをイオン注入したSiO$$_{2}$$基板は、紫外から青色のフォトルミネッセンスを示すことが知られている。そこで本研究では、Geをイオン注入したSiO$$_{2}$$基板をもとに新たな2次元フォトニック結晶導波路及びこれを組合せた発光素子の開発を進めている。原子力機構・TIARA施設の400kVイオン注入装置を用い、照射エネルギー:350keV,照射量:1$$times$$10$$^{17}$$ions/cm$$^{2}$$の条件下でSiO$$_{2}$$基板にGeイオンを注入し、窒素中で熱処理($$sim$$900$$^{circ}$$C)を行うとともに励起光源としてHe-Cdレーザ(波長325nm)を使用したフォトルミネッセンススペクトルを測定した。その結果、Ge波長400nm付近をピークとする紫外発光ピークが観測され、熱処理温度が高くなるに従いそのピーク強度は増加する傾向にあることを見いだした。これより光を伝播するコア領域の大きな2次元フォトニック結晶導波路の作製が可能であることがわかった。

口頭

パルスレーザー蒸着により作製した遷移金属-窒素添加炭素膜の酸素還元活性

山本 春也; 箱田 照幸; 川口 和弘; 吉村 公男; 八巻 徹也; 小林 知洋*; 吉川 正人

no journal, , 

固体高分子形燃料電池の実用化にあたって克服しなければならない問題の一つに白金触媒の使用量の低減があり、特にカソード正極 における酸素還元反応を促進する白金代替触媒の開発が重要課題の一つとなっている。本研究は、三機関連携(原子力機構,理化学研究所,物質・材料研究機構)による燃料電池システム用キーマテリアル開発研究の一環として、次世代のカソード用の白金代替触媒として期待される炭素系触媒の開発を目指し、パルスレーザ蒸着法による遷移金属(コバルト,鉄,ニッケル,銅)と窒素を添加した炭素薄膜の作製を行った。窒素雰囲気中で等方性黒鉛と遷移金属を基板温度600$$^{circ}$$Cに保持したガラス状炭素基板に交互に蒸着し、電気化学測定により酸素還元活性を評価したところ、鉄、コバルトを添加した試料で、それぞれ0.71, 0.66V(vs. NHE)の酸素還元電位を示し、酸素還元活性を示す炭素系薄膜の形成に成功した。発表では、作製した炭素薄膜の組成及び構造と酸素還元活性の関係について詳細に報告する。

口頭

照射による基板上のAg及びAuナノ粒子の光吸収スペクトルの変化

川口 和弘; 高廣 克己*; 山本 春也; 箱田 照幸; 吉村 公男; 吉川 正人

no journal, , 

銀や金のナノ粒子は、局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)を発現し可視光領域に吸収を持つことが知られている。この吸収は、ナノ粒子表面へ有機物が吸着すると吸収スペクトルのピーク位置と幅が変化するため、透明基板上に形成した銀や金ナノ粒子は揮発性有機物を光学的に検知する材料として期待されている。この材料を用いて高感度に有機物を検知するには、LSPRの吸収スペクトルの幅を狭くする必要があるが、報告されている基板上の銀,金ナノ粒子は幅の広いものが多い。本研究では、イオン照射により銀、金ナノ粒子の形状,サイズ,凝集密度,周囲の誘電率を変化させ、幅の狭いLSPRの吸収スペクトルを得ることを目的とする。SiO$$_{2}$$基板上に形成した銀及び金ナノ粒子(粒径:20$$sim$$50nm)に350keVに加速したN$$^{+}$$イオンの照射を行い、光吸収スペクトル,ナノ粒子の形状及び表面吸着物の状態について調べた。イオン照射後、吸収スペクトルのピーク位置のシフトと幅の減少が観測された。この変化は、試料表面の非晶質炭素の減少とナノ粒子の粗大化に伴う粒子間距離の拡大に起因することがわかった。

口頭

Sputtering and plasma exposure to fabricate gold nanoparticles with clean surfaces

川口 和弘; 佐成 巧*; 高廣 克己*; 山本 春也; 吉川 正人; 永田 晋二*

no journal, , 

銀や金のナノ粒子は、局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)を発現し、その光吸収スペクトルは可視光領域に強い吸収ピークを持つ。これらのナノ粒子表面にガス分子が吸着し粒子近傍の誘電率が変化すると、この吸収ピークは波長や幅,強度などに変化を生じる。この吸収ピークの変化を応用し、漏洩ガスを光学的に検知するガスセンサー等への応用研究が行われているが、センサー材料として応用するには安定したLSPRを発現するナノ粒子を再現性よく作製する技術が必要となる。以前の実験結果から、スパッタ蒸着により作製した銀ナノ粒子へのアルゴンプラズマ処理が、作製時に付着する不純物を除去し、理論値に近い吸収ピークを得る方法として有効であるとわかった。本研究では、スパッタ蒸着で作製した金ナノ粒子に対しても同様の実験を行い、アルゴンプラズマ処理によって試料表面の洗浄を行い理論値に近い吸収ピークの得られる可能性を調べた。その結果、アルゴンプラズマ処理後に吸収ピークの幅は狭くなり、吸収ピーク位置も理論値へ近づいた。この変化から、アルゴンプラズマ処理により表面不純物が除去され、清浄な表面を持つ金ナノ粒子が作製できることがわかった。

口頭

イオン照射によるAuナノ粒子の光吸収スペクトルの変化

川口 和弘; 高廣 克己*; 山本 春也; 箱田 照幸; 吉川 正人

no journal, , 

局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)によりAuナノ粒子に吸収される可視光の波長や強度は、Auナノ粒子の形,大きさ,間隔,その周囲の媒体によって異なる。この周囲の媒体の違いによるLSPR吸収の変化を用いた揮発性有機物の光学的検知材料としてAuナノ粒子の応用が考えられているが、LSPR吸収の変化を大きくし高感度な検知を実現するには、周囲が有機物で隈なく覆われる孤立したAuナノ粒子の形成が必要である。本研究では、イオン照射のスパッタやミキシング効果利用し、蒸着形成したAuナノ粒子の消失・融合による孤立したAuナノ粒子の形成を目指した。350keVのNイオンを1.0$$times$$10$$^{16}$$cm$$^{-2}$$まで照射した試料のサイズ分布を走査型電子顕微鏡により調べた結果、イオン照射前に比べサイズが均一になっていた。そこでラザフォード後方散乱によりAuの蒸着量を調べると、イオン照射前後で減少していることがわかり、イオン照射は小さなAuナノ粒子を消失させ、粒子の間隔を拡大させる効果があることがわかった。イオン照射により蒸着法で形成したAuナノ粒子を孤立させ、高感度な検知を実現する技術開発の足掛かりを得ることに成功した。

口頭

Optical property of gold nanoparticles modified by plasma exposure and sputtering

川口 和弘; 佐成 巧*; 高廣 克己*; 山本 春也; 吉川 正人; 永田 晋二*

no journal, , 

Auナノ粒子の局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)により吸収される可視光の波長や強度は、Auナノ粒子周囲の雰囲気によって変化する。最近になって、Auナノ粒子のこの性質を利用して空気中の揮発性有機物を検知する材料の開発が行われている。しかし、大気中に置いたAuナノ粒子の表面には不純物が付着するため、観測されるLSPRによる吸収の波長や強度が、理想値とは異なってしまう。本研究では、プラズマ処理及び低エネルギーイオン照射を用いて、Auナノ粒子の形態に影響を与えずに表面不純物の除去を行う方法について検討した。Arプラズマ処理と0.4keVのArイオン照射を行うと、炭素系不純物に由来したX線光電子分光スペクトルのピーク強度が減少し、LSPRによる吸収波長が本来の値に近い短波長側へ変化した。またいずれの処理においても、走査型電子顕微鏡の観察像からはAuナノ粒子の平均粒径や形の変化は見られなかった。この結果より、Auナノ粒子の形態を変化させずに表面に付着した不純物を除去する方法としてプラズマ処理及び低エネルギーイオン照射が有効であることがわかった。

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