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イオン照射によるSiO$$_{2}$$基板上のAgナノ粒子の形態変化

Modification of Ag nanoparticles on SiO$$_{2}$$ substrate by ion irradiation

川口 和弘; 高廣 克己*; 吉村 公男; 山本 春也; 吉川 正人

Kawaguchi, Kazuhiro; Takahiro, Katsumi*; Yoshimura, Kimio; Yamamoto, Shunya; Yoshikawa, Masahito

金属ナノ粒子は、その量子効果によりバルクとは異なる物理的特性を示すが、その一つに局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)がある。本研究は、金属ナノ粒子表面への水素化物の吸着により、LSPR吸収ピークが変化する現象を利用し、光学的に水素化物を検知するナノ材料の創製を目指している。そこで、金属ナノ粒子サイズや形に強く依存するLSPRの効率的発生を目指し、MeV領域のイオンビーム照射によるAgナノ粒子の形態制御の可能性を調べた。実験では、マグネトロンスパッタリング法により石英基板上にAgナノ粒子を蒸着形成した後、16MeV酸素イオンを照射し、原子間力顕微鏡による表面観察を行った。その結果、照射量: 1$$times$$10$$^{15}$$cm$$^{-2}$$でAgナノ粒子径が約20nmから30nmへと増大するとともに、サイズ,形状の均一化が確認できた。また照射量が増えるとともにLSPR吸収ピークの低波長側へのシフトやピーク幅の減少も観測され、Agナノ粒子の形態及びその光学特性の制御がMeV領域のイオン照射によって可能であることがわかった。

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