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論文

Weakened oxygen adsorbing the Pt-O bond of the Pt catalyst induced by vacancy introduction into carbon support

岡崎 宏之*; 出崎 亮*; 越川 博*; 松村 大樹; 池田 隆司*; 山本 春也*; 八巻 徹也*

Journal of Physical Chemistry C, 127(49), p.23628 - 23633, 2023/12

The change in the oxygen adsorption states of Pt nanoparticles by ion irradiation of the carbon support is studied by in situ X-ray absorption spectroscopy measurements. The difference spectra around a Pt L$$_{3}$$ edge due to oxygen adsorption are recorded, and a lowering in the Pt-O antibonding level by the ion irradiation is observed, thus resulting in a weakening of the Pt-O bond. This indicates that the introduction of vacancies in the carbon support would result in weak Pt-O bonds assumable through the stronger Pt-C interaction, which is considered to enhance the oxygen reduction reaction activity of the deposited Pt nanoparticles. Theoretical studies have demonstrated that the vacancies affect Pt through the Pt-C interaction and then result in the weakening of the Pt-O bond.

論文

Structural analysis of high-energy implanted Ni atoms into Si(100) by X-ray absorption fine structure spectroscopy

圓谷 志郎*; 佐藤 真一郎*; 本田 充紀; 鈴木 千尋*; 田口 富嗣*; 山本 春也*; 大島 武*

Radiation Physics and Chemistry, 199, p.110369_1 - 110369_7, 2022/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:35.78(Chemistry, Physical)

SiへのNiイオンビーム照射によるNiシリサイド合成は、局所構造の形成が可能、イオンビームの制御が可能、熱処理なしでシリサイドが形成可能、得られる試料の再現性が高い、などの利点から注目されている。本研究では、3.0MeVのNi$$^{+}$$イオンを注入したSiの局所的な原子構造を調査した。Ni K吸収端蛍光収量拡張X線吸収微細構造解析の結果、Ni原子は照射初期に金属的な面心立方NiとNiSi$$_{2}$$相の混合構造を持っており、イオン照射量が10$$^{15}$$個・cm Si以上になるとNiSi$$_{2}$$の形成が著しく促進することが明らかになった。構造転移のイオン照射量とSiアモルファス化臨界量(7.1$$times$$10$$^{14}$$ ions・cm)の一致から、Ni$$^{+}$$照射SiにおけるNiSi$$_{2}$$相の合成にはSiのアモルファス化が重要であると結論づけた。

論文

Activity enhancement of platinum oxygen-reduction electrocatalysts using ion-beam induced defects

木全 哲也*; 垣谷 健太*; 山本 春也*; 下山 巖; 松村 大樹; 岩瀬 彰宏*; Mao, W.*; 小林 知洋*; 八巻 徹也*; 寺井 隆幸*

Physical Review Materials (Internet), 6(3), p.035801_1 - 035801_7, 2022/03

 被引用回数:4 パーセンタイル:71.95(Materials Science, Multidisciplinary)

High activity is one of the primary requirements for the catalysts in proton exchange membrane fuel cell applications. Previous computational studies suggested that the catalytic activity of Pt nanoparticles could be enhanced by a Pt-carbon (C) support interaction. We have recently found that an enhanced electronic interaction occurs at the interface between an argon-ion (Ar$$^{+}$$)-irradiated glassy carbon (GC) surface and Pt nanoparticles. Here, we report a more than two-fold increase in specific activity (SA) for the Pt nanoparticles on the Ar$$^{+}$$-irradiated GC substrate compared to that on the non-irradiated GC substrate. The mechanism of this activity enhancement was investigated by local structure analysis of the interface. Ar$$^{+}$$ irradiation of the carbon support led to the formation of the Pt-C bonding, thus protecting the deposited Pt nanoparticles from oxidation.

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロン用荷電変換フォイルの長寿命化に向けたとりくみ

吉本 政弘; 仲野谷 孝充; 山崎 良雄; Saha, P. K.; 金正 倫計; 山本 春也*; 岡崎 宏之*; 田口 富嗣*; 山田 尚人*; 山縣 諒平*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.850 - 854, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器(RCS: Rapid Cycling Synchrotron)では、大強度陽子ビームを実現するために荷電変換フォイルを用いた荷電変換ビーム多重入射方式を採用している。この入射方式では、リニアックから入射される負水素ビームが荷電変換フォイルを通過する際に陽子に変換され、周回ビームに重ねることができる。そのため、ビームサイズを広げずに大強度ビームを蓄積することができる。一方で、ビーム入射期間中は、リニアックからの負水素ビームとRCSで周回する陽子ビームの双方がフォイルを通過するため、荷電変換フォイルのビーム照射に対する耐久性能の向上は大きな課題となっている。RCSでは、ホウ素を添加した炭素電極によるアーク放電法で製膜した薄膜(Hybrid type thick Boron-doped Carbon: HBC)を荷電変換フォイルとして用いている。HBCフォイルは、ホウ素を添加することで従来の純炭素薄膜と比較してビーム照射に対する寿命の向上に成功し、RCSにおいてもビーム強度700kWでの長期間利用運転及び1MWでの2日間連続運転試験で壊れることなく使用できることを示した。我々は、ホウ素添加によりビーム照射耐久性能が向上するメカニズムを明らかにし、さらなる長寿命化に向けたフォイルの実現を目的とし、量子科学技術研究開発機構(QST)高崎・イオン照射施設(TIARA: Takasaki Ion Accelerators for Advanced Radiation Application)のイオンビームを用いた照射試験を行ってきた。これまで、ホウ素の添加量やカソード・アノード電極に使用するホウ素添加炭素電極と純炭素電極の組み合わせにより、イオンビーム照射による寿命が異なることが分かってきた。本報告では、ビーム照射試験の結果からHBCフォイル内のホウ素の役割に関する考察について報告する。

論文

Analysis of J-HBC stripper foil for the J-PARC RCS

吉本 政弘; 仲野谷 孝充; 山崎 良雄; Saha, P. K.; 金正 倫計; 山本 春也*; 岡崎 宏之*; 田口 富嗣*; 山田 尚人*; 山縣 諒平*

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011019_1 - 011019_7, 2021/03

BB2019-1209.pdf:0.86MB

荷電変換フォイルを用いたH$$^{-}$$ビーム多重入射方式はMW級の大強度陽子ビームを実現するための重要な技術である。大強度陽子加速器施設(Japan Proton Accelerator Research Complex: J-PARC)3GeVシンクロトロン加速器(Rapid Cycling Synchrotron: RCS)では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)で開発され耐ビーム寿命が大幅に更新した、ホウ素添付炭素薄(Hybrid type Boron-doped Carbon: HBC)フォイルを採用している。これまで、RCSの利用運転時に使用しており、大強度ビーム照射に対して優れた長寿命性能を有することを確認した。HBCフォイルの性能評価のために、RCSにおいて長期間照射に対する形状観察や荷電変換効率測定を実施してきた。また量子科学技術研究機構(Quantum and Radiological Science and Technology: QST)高崎量子応用研究所(高崎研)のイオン加速器(Takasaki Ion Accelerators for Advanced Radiation Application: TIARA)においてイオンビーム照射試験を実施し、組成分析や不純物同定などの物性解析や電子顕微鏡によるミクロ観察を行ってきた。その結果、フォイル破損に至るメカニズムとして、照射欠陥による密度変化とピンホールの成長、温度上昇にともなうガス化などが重要な鍵ではないかとの兆候を得た。近年、HBCフォイルの蒸着装置をJAEA東海サイトに移設し、フォイル製作を開始した。(以降のフォイルをJ-HBCフォイルと称する。)J-HBCフォイルの性能評価をこれまで同様にQST高崎研のTIARAで実施してきた。さらに、蒸着パラメータを変えてHBCフォイルの耐ビーム性能について試験を行った。その結果、これまで重要なパラメータと考えられていたカソード・アノード電極の消費比率よりも、ボロンの混入率がより重要なパラメータであることが分かった。

論文

Ion tracks in silicon formed by much lower energy deposition than the track formation threshold

雨倉 宏*; Toulemonde, M.*; 鳴海 一雅*; Li, R.*; 千葉 敦也*; 平野 貴美*; 山田 圭介*; 山本 春也*; 石川 法人; 大久保 成彰; et al.

Scientific Reports (Internet), 11(1), p.185_1 - 185_11, 2021/01

 被引用回数:10 パーセンタイル:75.17(Multidisciplinary Sciences)

シリコンへ6MeV C$$_{60}$$イオン照射すると直径10nmのイオントラック損傷が形成されることを見出した。これは、従来知られているイオンエネルギーしきい値(17MeV)よりもはるかに低いエネルギーである。従来知られているような電子的阻止能に由来したイオントラック形成メカニズムだけでは説明できず、それだけでなく核的阻止能に由来した効果も存在する可能性を示唆している。

論文

Matrix-material dependence on the elongation of embedded gold nanoparticles induced by 4 MeV C$$_{60}$$ and 200 MeV Xe ion irradiation

Li, R.*; 鳴海 一雅*; 千葉 敦也*; 平野 優*; 津谷 大樹*; 山本 春也*; 斎藤 勇一*; 大久保 成彰; 石川 法人; Pang, C.*; et al.

Nanotechnology, 31(26), p.265606_1 - 265606_9, 2020/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:34.64(Nanoscience & Nanotechnology)

材料中に埋め込まれた金ナノ粒子に4MeV C$$_{60}$$イオンと200MeV Xeイオンを照射した時の伸長変形現象について、3つの材料(アモルファスカーボン,CaF$$_{2}$$,結晶酸化インジウムスズ(ITO))について調べ、その材料依存性を調べた。どの材料についても、イオン照射に伴って結晶性を失う傾向が見られた。ITOが、最も金ナノ粒子の変形が顕著であり、かつ照射後にもかかわらず結晶性を保っていた。結晶性の材料において金ナノ粒子の変形を報告する初めて報告例となる。

論文

Changes in electronic structure of carbon supports for Pt catalysts induced by vacancy formation due to Ar$$^{+}$$ irradiation

岡崎 宏之*; 垣谷 健太*; 木全 哲也*; 出崎 亮*; 越川 博*; 松村 大樹; 山本 春也*; 八巻 徹也*

Journal of Chemical Physics, 152(12), p.124708_1 - 124708_5, 2020/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:27.64(Chemistry, Physical)

X-ray absorption spectroscopy measurements were performed for the C K-edge of Pt nanoparticles on Ar$$^{+}$$-irradiated carbon supports in order to elucidate the origin of improved catalyst performance after the introduction of vacancies into the carbon support. We observed a change in the electronic structure at the interface between the Pt nanoparticles and the carbon support after vacancy introduction, which is in good agreement with theoretical results. The results indicated that vacancy introduction resulted in a drastic change in the Pt-C interactions, which likely affected the d-band center of the Pt nanoparticles and led to the enhancement of the oxygen reduction reaction in catalysts.

論文

FE-SEM observation of chains of nanohillocks in SrTiO$$_{3}$$ and Nb-doped SrTiO$$_{3}$$ surfaces irradiated with swift heavy ions

喜多村 茜; 石川 法人; 近藤 啓悦; 山本 春也*; 八巻 徹也*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 460, p.175 - 179, 2019/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:33.5(Instruments & Instrumentation)

高速重イオン(SHI)がセラミックスに真上から入射すると、SHI一つに対してヒロック(ナノメートルサイズの隆起物)が一つ表面に形成される。一方で近年、SHIがチタン酸ストロンチウム(SrTiO$$_{3}$$)や酸化チタン(TiO$$_{2}$$)の表面をかするように入射した場合、表面にはイオンの飛跡に沿って連続的に複数個のヒロックが形成されると報告された。これらは原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察されており、観察結果にはAFMのプローブ寸法由来の測定誤差を含んでいる。そこで本研究では、ヒロックのサイズより十分小さい分解能(1.5nm)を有し、非接触で観察可能な電界放出形走査電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて連続ヒロックを観察する手法を検討した。本発表では成功した連続ヒロックのFE-SEM観察結果とともに、AFM観察との比較を通して連続ヒロックの形状を報告する。

論文

FE-SEM observations of multiple nanohillocks on SrTiO$$_{3}$$ irradiated with swift heavy ions

喜多村 茜; 石川 法人; 近藤 啓悦; 藤村 由希; 山本 春也*; 八巻 徹也*

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 44(3), p.85 - 88, 2019/06

高速重イオンがセラミックスに真上から入射すると、イオン一つに対してヒロック(ナノメートルサイズの隆起物)が一つ表面に形成される。一方で近年、SHIがチタン酸ストロンチウム(SrTiO$$_{3}$$)や酸化チタン(TiO$$_{2}$$)の表面をかするように入射した場合、表面にはイオンの飛跡に沿って連続的に複数個のヒロックが形成されると報告された。これらは原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察されており、観察結果にはAFMのプローブ寸法由来の測定誤差を含んでいる。そこで本研究では、ヒロックのサイズより十分小さい分解能(1.5nm)を有し、非接触で観察可能な電界放出形走査電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて連続ヒロックを観察し、形状の違いを検討した。SrTiO$$_{3}$$はNbを添加することで電気伝導性が発現する。SrTiO$$_{3}$$(100)とNbを0.05wt%添加した単結晶SrTiO$$_{3}$$(100)に対し、350MeVのAuビームを、単結晶表面に対するイオンの入射角が2度以下となるよう照射した。照射後のFE-SEM観察によって、SrTiO$$_{3}$$(100)表面には長さ数百nmにわたって直径20nmのヒロックが連続的に形成されていた一方で、Nbを添加したSrTiO$$_{3}$$(100)表面では、ほぼ同じ長さで凹状に溝が形成されていることがわかった。これらの形状の違いは電気伝導性とそれによる熱伝導性の違いが起因し、イオントラックの温度が融点付近になるSrTiO$$_{3}$$(100)ではヒロックが、昇華温度にまで上昇するNb添加SrTiO$$_{3}$$(100)では溝ができると考えられる。

論文

X-ray absorption study of platinum nanoparticles on an ion-irradiated carbon support

垣谷 健太*; 木全 哲也*; 八巻 徹也*; 山本 春也*; 松村 大樹; 田口 富嗣*; 寺井 隆幸*

Radiation Physics and Chemistry, 153, p.152 - 155, 2018/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:30.9(Chemistry, Physical)

The chemical state and local structure of 2.6-nm-sized platinum (Pt) nanoparticles on an ion-irradiated glassy carbon (GC) substrate were investigated by X-ray absorption fine structure measurements. The partial oxidation of the Pt nanoparticles was confirmed by the peak intensity in the near-edge region of the absorption spectrum. The analysis of the extended region revealed a higher coordination number and shorter bond length of Pt-Pt compared to those of the Pt nanoparticles on the non-ion-irradiated GC. Thus, Pt nanoparticles on the ionirradiated GC substrate were found to hold a rigid metallic coordination during the oxidation.

論文

Platinum nanoparticles on the glassy carbon surface irradiated with argon ions

木全 哲也*; 加藤 翔*; 八巻 徹也; 山本 春也; 小林 知洋*; 寺井 隆幸*

Surface & Coatings Technology, 306(Part A), p.123 - 126, 2016/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:50.51(Materials Science, Coatings & Films)

酸素還元反応(ORR)活性を有するPtナノ微粒子は、固体高分子形燃料電池の正極触媒として用いられており、その活性向上が求められている。本研究では、グラッシーカーボン(GC)基板に380keV Arイオンを照射した後、その上へPtナノ微粒子をスパッタ蒸着することによって、照射された担体表面がORR活性に及ぼす影響を調べた。フルエンス1。0$$times$$10$$^{16}$$ ions/cm$$^2$$で照射したGC基板上に作製したPtナノ微粒子は、未照射より約2。5倍高い活性化支配電流密度を示し、Arイオン照射によるORR活性の向上が初めて見出された。X線光電子分光スペクトルにおいて、担体GCとPtナノ微粒子との間に電荷移動を伴う相互作用が生じていることが明らかとなり、これが活性向上の起源であると考えられる。

論文

Synthesis of heterostructured SiC and C-SiC nanotubes by ion irradiation-induced changes in crystallinity

田口 富嗣; 山本 春也; 樹神 克明; 朝岡 秀人

Carbon, 95, p.279 - 285, 2015/12

 被引用回数:10 パーセンタイル:35.94(Chemistry, Physical)

340KeVのSi$$^{+}$$イオン照射により、多結晶SiCナノチューブからアモルファスSiCナノチューブの合成に初めて成功した。また、マスクを用いたイオン照射により、一本のナノチューブ内に多結晶領域とアモルファス領域が混在する多結晶/アモルファスヘテロ構造SiCナノチューブの合成にも成功した。内部にカーボン層を有するC-SiCナノチューブについても、イオン照射を行った。その結果、照射前では、カーボン層間はチューブの長さ方向に平行であったが、照射後、チューブの径方向に平行になることから、イオン照射によりカーボン層間方向が90$$^{circ}$$傾くことを明らかにした。

論文

Size and dopant-concentration dependence of photoluminescence properties of ion-implanted phosphorus- and boron-codoped Si nanocrystals

中村 俊博*; 安達 定雄*; 藤井 稔*; 杉本 泰*; 三浦 健太*; 山本 春也

Physical Review B, 91(16), p.165424_1 - 165424_8, 2015/04

 被引用回数:17 パーセンタイル:59.05(Materials Science, Multidisciplinary)

半導体ナノ結晶は量子閉じ込め効果などサイズに起因したユニークな物性を示すことから、その不純物ドーピングによる新たな電気的及び光学的特性の発現が期待される。本研究では、発光素子への応用が期待されているシリコン(Si)ナノ結晶を対象に、イオン注入法によりリン(P)とホウ素(B)を共ドープし、フォトルミネッセンス(PL)特性のサイズ(平均値: 3.5, 4.4, 5.2nm)、ドープ量(0.1-4.5$$times$$10$$^{16}$$cm$$^{-2}$$)依存性を調べた。その結果、Siナノ結晶のサイズや不純物のドープ量が増加するとともに、発光ピークの低エネルギー側へのシフトが観測された。したがって、このピークはバンド間遷移による発光と同定でき、サイズやドープ量の変化によりバンドギャップが減少していると考えることができる。このようなバンド間遷移に加え、イオン注入に伴い形成された欠陥を介した発光も見出し、Siナノ結晶における精密な発光特性制御の可能性を示した。

論文

Charge-to-spin conversion and spin diffusion in Bi/Ag bilayers observed by spin-polarized positron beam

Zhang, H. J.; 山本 春也; Gu, B.; Li, H.; 前川 雅樹; 深谷 有喜; 河裾 厚男

Physical Review Letters, 114(16), p.166602_1 - 166602_5, 2015/04

 被引用回数:50 パーセンタイル:89.76(Physics, Multidisciplinary)

スピン偏極陽電子ビームを用いた最表面ポジトロニウム消滅過程の観測を通じて、Bi/Ag二層膜中のラシュバ-エデルシュタイン効果に伴う電荷-スピン変換の直接検出に初めて成功した。同一の通電方向に対して、BiとAgの表面では逆のスピン偏極が得られた。スピン偏極率は、膜の厚さが増すとともに指数関数的に減少することが知られた。以上の結果は、Bi/Ag界面で生成したスピンが、両層を通じて最表面に伝導・蓄積することを示している。

論文

Characterization of Pt and Pd epitaxial films on sapphire substrates by RBS/channeling

山本 春也; 箱田 照幸; 吉川 正人

JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 129, 2015/03

白金(Pt),パラジウム(Pd)等は、有機水素化合物の脱水素触媒や高分子形燃料電池の酸素還元触媒などに用いられる触媒材料であり、高活性な触媒材料の研究開発を進めるためには、触媒反応過程を理解するとともに結晶方位を制御した高い結晶性のエピタキシャル膜が必要とされる。本研究では、サファイア単結晶基板上にスパッタリング法により成膜中の基板温度をパラメータとし、X線回折法及びラザフォード後方散乱(RBS)法により、作製した厚さ100nmのPt及びPdのエピタキシャル膜の結晶方位、深さ方向の結晶性を評価した。その結果、(0001)面のサファイア基板上に基板温度600$$^{circ}$$C及び500$$^{circ}$$CでPt及びPdを蒸着することにより結晶性の高いPt(111)膜及びPd(111)膜が形成できることがわかった。さらに、基板温度600$$^{circ}$$Cでサファイア基板上に厚さ約1nmのPt(111)のバッファー層を設けることより、基板温度300$$^{circ}$$CでAu(111)膜が形成できることがわかった。

論文

Development of a scintillator for single-ion detection

横山 彰人; 加田 渉*; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 山本 春也; 神谷 富裕; 横田 渉

JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 168, 2015/03

サイクロトロンでは、数百MeV以上の重イオンマイクロビームを用いたシングルイオンヒット技術が生物細胞などの照射実験で利用されており、高精度位置検出が必要とされている。しかし、現状の固体飛跡検出器では 照射後の薬品による表面処理と顕微鏡での照射位置の観察に時間を要し、リアルタイムでの検出が困難であった。そこで、ビームモニタに利用されているZnS等の発光体などを試用したが発光強度や位置分解能が十分ではなかった。本研究では、単結晶サファイアに賦活剤として注入するEuイオンの量や熱処理条件等の調整により、強いイオンルミネッセンス(Ion Luminescence: IL)を発する試料の開発と発光検出装置の感度試験を行った。予備実験として調製試料の表面にレーザー照射することにより、電子励起過程を伴って発光するフォトルミネッセンス(Photoluminescence: PL)を測定した結果、表面から30nm$$sim$$70nmにEuを7.5ions/nm$$^{3}$$を注入した後に、600$$^{circ}$$Cで30分間熱処理した試料のPL強度が最大だった。また、同試料を用いた発光検出装置の感度試験では、260MeV Neイオンを1秒間に200個のフルエンス率で1点照射することによってILを捕えることができた。しかしながら、シングルイオンヒット実験では、ビーム電流量が数cps程度と低いことから、感度の向上のために賦活剤の濃度の調整などの改良を今後行う。

論文

Defect structure analysis of heterointerface between Pt and CeO$$_{rm x}$$ promoter on Pt electro-catalyst

府金 慶介*; 森 利之*; Yan, P.*; 増田 卓也*; 山本 春也; Ye, F.*; 吉川 英樹*; Auchterlonie, G.*; Drennan, J.*

ACS Applied Materials & Interfaces, 7(4), p.2698 - 2707, 2015/02

 被引用回数:30 パーセンタイル:67.54(Nanoscience & Nanotechnology)

白金-酸化セリウム(Pt-CeO$$_{rm x}$$(1.5$$leq$$$$times$$$$leq$$2))は、Ptカソードよりも高い酸素還元反応活性を示すことから、固体高分子形燃料電池のカソード極に使用する電極材料として有望視されている。本研究では、Pt-CeO$$_{rm x}$$の高い酸素還元活性の発現に関係しているとして考えられているPt-CeO$$_{rm x}$$ヘテロ界面の微細構造を明らかにすることを目的に、パルスレーザー蒸着法により導電性を有するNb:SrTiO$$_{3}$$単結晶基板上にCeO$$_{rm x}$$のエピタキシャル膜を形成し、さらにCeO$$_{rm x}$$膜上に含浸法によりPt粒子を形成してPtとCeO$$_{rm x}$$界面構造が単純化されたPt-CeO$$_{rm x}$$薄膜カソードを作製した。透過型電子顕微鏡によるPt-CeO$$_{rm x}$$界面の構造評価及び電気化学測定による酸素還元反応活性評価、さらに格子動力学計算結果との比較により界面構造を調べた結果、Pt-CeO$$_{rm x}$$界面に形成されるPt$$^{2+}$$-O$$^{2-}$$-酸素欠陥-セリウム欠陥構造が高い酸素還元活性の発現に関係していることが示唆された。

論文

Structural and gasochromic properties of WO$$_{3}$$ films prepared by reactive sputtering deposition

山本 春也; 箱田 照幸; 宮下 敦巳; 吉川 正人

Materials Research Express (Internet), 2(2), p.026401_1 - 026401_8, 2015/02

 被引用回数:4 パーセンタイル:14.79(Materials Science, Multidisciplinary)

有機ハイドライド(シクロヘキサン等)は、水素を可逆的に放出・吸蔵できることから水素の貯蔵・輸送媒体として有望視されている。しかし、揮発した有機ハイドライドは、可燃性ガスであるため、漏洩する有機ハイドライドを安全に検知するセンサーの開発が求められている。本研究では、揮発した有機ハイドライドを光学的に検知できる材料の開発を目的に、反応性スパッタリング法を用いて石英基板上に三酸化タングステン膜を成膜時の基板温度(300$$sim$$550$$^{circ}$$C)及び膜厚($$sim$$2$$mu$$m)をパラメータに作製し、濃度5%のシクロヘキサンに対する着色特性を系統的に調べた。その結果、基板温度が400$$sim$$450$$^{circ}$$Cで形成される(001)結晶配向した柱状構造から成る厚さ1$$mu$$m程度の三酸化タングステン膜が光学検知に適していることを明らかにした。

論文

Development of a high-brightness and high-current electron gun for high-flux $$gamma$$-ray generation

西森 信行; 永井 良治; 松葉 俊哉; 羽島 良一; 山本 将博*; 本田 洋介*; 宮島 司*; 内山 隆司*; 栗木 雅夫*

Nuclear Physics and $$gamma$$-ray sources for Nuclear Security and Nonproliferation, p.321 - 326, 2014/12

The quantification of fissile materials such as uranium-235 and plutonium-239 in spent fuel assemblies requires isotope-specific identification. We propose the use of nuclear resonance fluorescence (NRF) to identify the isotopic composition of sample materials nondestructively. The proposed nondestructive isotope identification system requires a high-intensity mono-energetic $$gamma$$-ray beam. Although a mono-energetic $$gamma$$-ray beam can be generated using a conventional laser Compton scattering technique, the generation of a high-intensity $$gamma$$-ray beam requires an electron beam of unprecedentedly high brightness, which can be generated with an advanced accelerator system known as the energy recovery linac (ERL). A technological challenge of the ERL system, which we have addressed, is the development of a high-brightness, high-current electron gun. Our current status of development and operational experience of our gun is presented.

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