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染川 英俊*; 都留 智仁; 内藤 公喜*; Singh, A.*
Scripta Materialia, 249, p.116173_1 - 116173_6, 2024/08
被引用回数:2 パーセンタイル:41.92(Nanoscience & Nanotechnology)Mg二元合金の双晶境界に偏析した双晶境界は、転位滑りを阻害する役割を果たすため硬度の増加に寄与する。本研究では、合金元素添加による双晶境界の移動度の影響を実験と計算によって評価した。その結果、内部摩擦試験により、溶質元素に関係なく、誘起された双晶境界は可逆的な動き、つまり成長と収縮のため、減衰能力を高めるのに効果的であることが明らかになった。対照的に、双晶境界偏析のある試験片とない試験片の損失係数を比較すると、偏析は減衰能力の低下につながることがわかった。双晶境界の滑りが発生するために必要なエネルギー障壁は、損失係数と密接に関係していることを示した。
染川 英俊*; 都留 智仁; Singh, A.*
Materials Science & Engineering A, 893, p.146066_1 - 146066_8, 2024/02
被引用回数:3 パーセンタイル:75.40(Nanoscience & Nanotechnology)微細粒組織を有するMg二元合金の押出成形において、p-ブロック元素(Ga, Ge, In)の添加が粒界組織と室温機械的応答に及ぼす影響を評価した。Mg-Ga合金とMg-In合金では粒界偏析が確認されたが、Mg-Ge合金ではそのような溶解性に関連した微細構造は見られなかった。これらの粒界偏析は、Mg-Ga合金とMg-In合金の塑性変形に影響を与えた。特に、Mg-In合金はひずみ速度依存性が大きく、低ひずみ速度領域で良好な変形性を示した。このことは、粒界すべりが塑性変形に寄与したことを示している。第一原理計算により、p-ブロック元素は結晶粒界において結合を弱める効果をもたらし、結晶粒界における原子間距離は元素によって異なることが示された。粒界における結合の弱化は、一般に粒界破壊をもたらす要因になるため靱性を低下させることが多いが、粒内の塑性変形能が低いMgにおいては、変形時の粒界滑りの寄与を高めることで延性を向上させる正の効果を生じることが明らかになった。
染川 英俊*; Basha, D. A.*; Singh, A.*; 都留 智仁; 渡辺 博行*
Philosophical Magazine Letters, 100(10), p.494 - 505, 2020/10
被引用回数:13 パーセンタイル:53.71(Materials Science, Multidisciplinary)多くの金属材料のなかでも、マグネシウムは外部負荷のエネルギーの吸収が優れている。この吸収能には転位によるものに加えて、マグネシウムでは双晶境界が大きな役割を果たすことが知られているが、その影響は合金元素によって大きく異なる。本研究では、双晶境界によって生じるツインのモビリティーの変化について、純MgおよびMg-Ag, Mg-Sn, Mg-Y, Mg-Znの二元系合金について調査した。その結果、全ての二元系合金において、減衰能は純Mgに比べて低下することが分かった。これは、非整合の双晶境界への固溶元素の析出であり、第一原理計算により低い偏析エネルギーを持つ合金元素が効果的に減衰能の劣化を抑制することが明らかになった。
染川 英俊*; Basha, D. A.*; Singh, A.*; 都留 智仁; 山口 正剛
Materials Transactions, 61(6), p.1172 - 1175, 2020/06
被引用回数:17 パーセンタイル:61.69(Materials Science, Multidisciplinary)本論文では、固溶型MgY二元系合金を用いて粒界偏析の塑性変形への影響を評価した。変形後の微細組織観察から、底面転位とともに柱面の転位が観察され、これらはイットリウム元素が偏析した粒界から生成されることがわかった。第一原理計算を用いた二元系合金の材料特性を比較することによって、非底面すべりに対して低い臨界分解せん断応力と粒界偏析エネルギーが大きい合金元素が、粒界近傍の非底面転位を活性化することが明らかになった。
都留 智仁; 染川 英俊*; Chrzan, D. C.*
Acta Materialia, 151, p.78 - 86, 2018/06
被引用回数:80 パーセンタイル:96.21(Materials Science, Multidisciplinary)溶質元素による金属の破壊現象を理解するため、Mg合金に対して実験と破壊力学理論と第一原理計算の連携による検討を行った。Mg二元系合金の破壊を極めて脆性的であると仮定し、粒界や双晶境界の破壊をエネルギーベースの基準で評価することによって第一原理計算を有効に適用することを可能にした。また、化学結合が破壊に寄与する影響を詳細に検討し、IIIBやIVB族元素が破壊抵抗を向上する効果を有することを体系的に明らかにした。これまでに知られていない元素であるZrが破壊靱性を向上させるという実験結果とよく一致しており、計算科学を用いた元素戦略による材料設計が有効であることを示した。
染川 英俊*; 都留 智仁
Materials Science & Engineering A, 708, p.267 - 273, 2017/12
被引用回数:35 パーセンタイル:80.40(Nanoscience & Nanotechnology)マグネシウム合金における合金元素の粒界すべりへの影響を実験と第一原理計算によって検討した。ナノインデンテーションの実験から、粒界すべりに関係する緩衝能力やひずみ速度依存性が合金元素の添加によって大きく異なることが確認された。合金元素の粒界への影響に関して、第一原理計算を用いて粒界エネルギー変化を求め実験と比較した結果、得られた粒界エネルギーは緩衝能力と相関関係があることがわかった。また、これらの粒界特性の変化は第一原理計算による電子状態解析から合金元素の粒界における化学的性質によって特徴づけられることがわかった。
染川 英俊*; 都留 智仁; Singh, A.*; 三浦 誠司*; Schuh, C. A.*
Acta Materialia, 139, p.21 - 29, 2017/10
被引用回数:36 パーセンタイル:78.71(Materials Science, Multidisciplinary)ナノインデンテーションにおけるポップイン挙動は転位の活動によって生じるため、結晶方位に強く影響する。我々はマグネシウムに対するナノインデンテーションに対する実験と分子動力学計算によって方位の影響を詳細に検討した。実験によるインデンテーションから、底面の押込みにおけるポップイン荷重とそれに付随した変位は柱面への押込みより大きくなることがわかり、原子シミュレーションによる荷重-変位関係からも同様の結果が得られた。これらの方位による違いは、押込みによって生成される転位のタイプによって特徴づけられ、柱面のポップインは押込み軸に垂直な底面すべりによって生じる一方、底面では押込み方向の変位を生成しない底面すべりだけでなく錐面上に転位が生成されるためであることがわかった。
染川 英俊*; 都留 智仁
Scripta Materialia, 130, p.114 - 118, 2017/03
被引用回数:31 パーセンタイル:74.00(Nanoscience & Nanotechnology)マグネシウムのき裂進展挙動に対する合金元素の影響と{102}型の双晶境界における原子レベルの挙動について、実験と計算によって検討した。その結果、実験から合金元素が明確にき裂進展挙動に影響することがわかった。計算によって、閉殻な軌道を銀や亜鉛などの合金ではマグネシウムの双晶境界を強化する傾向があることがわかった。
染川 英俊*; 山口 正剛; 大澤 嘉昭*; Singh, A.*; 板倉 充洋; 都留 智仁; 向井 敏司*
Philosophical Magazine, 95(8), p.869 - 885, 2015/02
被引用回数:24 パーセンタイル:69.34(Materials Science, Multidisciplinary)マグネシウム合金は軽量だが室温における変形能が低い。いくつかの添加元素が延性を改善することが知られているが、よりよい添加元素が求められている。第一原理計算から非底面すべりを活性化する元素を探索した結果、その原子半径と電気陰性度によって、よりよい添加元素を判別できるという予測が立てられた。実験の結果は計算の予測と一致し、CaとSrなどがマグネシウムの延性を改善することが分かった。計算科学を援用した材料開発が実現可能であることを示唆する結果である。
都留 智仁; 染川 英俊*; 板倉 充洋; 山口 正剛
no journal, ,
マグネシウムは次世代の構造材料として大きなポテンシャルをもっており、様々な構造部材への適用が期待されているが、六方晶構造に起因した欠点を持っている。破断伸びが著しく小さいことが知られているが、これは塑性変形の異方性と双晶境界における破断によるものと考えられる。近年、一部の合金元素の添加によって塑性のびが大きく向上することが報告されているがそのメカニズムは明らかになっていない。そこで、マグネシウムを含む構造材料として用いられるいくつかの六方晶金属の転位芯構造を第一原理計算によって正確に求め、転位運動について検討を行った。その結果、合金元素と転位芯の相互作用が変形挙動に大きな影響を与えることを示した。さらに、双晶境界における合金元素の影響を評価し、希土類などの一部の合金元素はマグネシウムの非底面の転位運動を促進することに加えて界面強化をもたらすことが明らかになった。
都留 智仁; 染川 英俊*
no journal, ,
Mg合金の破壊現象を理解するため、実験と第一原理計算の連携による検討を行った。Mg二元系合金の破壊を極めて脆性的であると仮定し、粒界や双晶境界の破壊をエネルギーベースの基準で評価することによって第一原理計算を有効に適用する方法を提案した。また、化学結合が破壊に寄与する影響を詳細に検討し、Zrなどの元素が破壊抵抗を向上する効果を有することを体系的に明らかにした。計算によって得られた破壊靱性を向上させる効果が期待できるZrやAgは実験結果とよく一致しており元素戦略による材料設計が有効であることを示した。
都留 智仁; 染川 英俊*; 山口 正剛; 板倉 充洋; Daryl, C.*
no journal, ,
MgやTiなどの六方晶合金は軽量や比強度の観点から様々な構造部材への適用が期待されているが、六方晶構造からくる塑性異方性のため破断伸びが著しく小さいことが知られている。近年、希土類元素などの合金化によって変形特性が大きく向上することが報告されているがその要因は明らかになっていない。そこで、我々は、構造材料として用いられるいくつかの六方晶金属の転位芯構造を第一原理計算によって正確に求め、転位運動について検討を行った。その結果、合金元素と転位芯の相互作用が変形挙動に大きな影響を与えることを示した。さらに、双晶境界における合金元素の影響を評価し、界面強化をもたらす元素について検討を行った。