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橘 幸男; 本谷 浩二*; 小嶋 崇夫; 竹田 武司; 江森 恒一; 猿田 徹; 伊与久 達夫; 國富 一彦
JAERI-Tech 2000-026, p.61 - 0, 2000/03
高温工学試験研究炉において、非核加熱で1次ヘリウムガスを昇温する試験を実施中にスタンドパイプ内雰囲気及び1次上部遮へい体の温度が想定以上に上昇した。スタンドパイプ内構造物の一部構造変更後、温度は大幅に低下したが十分ではなかった。そこで、追加の昇温防止対策について検討し、確認試験により決定した。昇温防止対策を所定のスタンドパイプに設置した後、確認試験を再度実施し、昇温防止対策の効果について最終的に確認した。本報告は、再度実施した確認試験の結果及び昇温防止対策の効果についてまとめたものである。有限要素法解析の結果、定格条件での1次上部遮へい体最高温度は、確認試験と同条件で67、実機パージガス流量配分条件で75となり、1次上部遮へい体の設計温度88を満足できる見通しを得た。
坂場 成昭; 江森 恒一; 猿田 徹
JAERI-Tech 99-072, p.125 - 0, 1999/10
HTTRの1次系には黒鉛の酸化防止及び配管材の腐食防止の観点から、1次系温度400以上において不純物濃度を規定している。系内の化学的不純物であるH,CO,HO,CO,CH,N,Oはヘリウム純化設備の酸化銅反応筒、モレキュラーシーブトラツプ(MST)、コールドチャコールトラップ(CCT)を用いて除去され、不純物濃度はヘリウムサンプリング設備の水分計及びガスクロマトグラフ質量分析計により測定される。本報では、系統別・総合機能試験の確認試験(3)において、HTTRとして初めて実施された、ヘリウムサンプリング設備の自動サンプリングを用いた正規の手順による不純物濃度測定試験について、不純物濃度変化を示すとともに、トラップの除去効率、除去速度及び除去量について評価した結果を示す。系統の到達温度約210までにおいて、酸化銅反応筒、CCTについては、十分な除去能力を有していることが確認された。また、MSTにおいては1次系のCOに対する除去能力は十分であることが確認されたものの、HO及び2次系のCOに対しては想定値を下回った。今後は、出力上昇試験初期の不純物濃度に規定のない1次系温度400以下までの段階において、MSTの除去能力について再度検討・評価する。
林 君夫; 湊 和生; 小林 紀昭; 菊地 啓修; 福田 幸朔; 菊池 輝男; 猿田 徹; 北島 敏雄
JAERI-Research 94-017, 250 Pages, 1994/10
本報告書は、JMTRに設置した炉内ガスループOGL-1で照射した第6次~第12次燃料体の製造、照射および照射後試験の結果をまとめたものである。第6次~第8次燃料体は、小規模被覆装置で製造した燃料を用いたものであり、FPガス放出率(KrのR/B)は110以下の良好なレベルであった。一方、第9次~第12次燃料体では、建設中のHTTR用量産試作燃料を用いた。第9次燃料体では、KrのR/Bは1.510と比較的高く、被覆層に種々の欠陥が認められた。その後、製造時の被覆燃料粒子の貫通破損率の低下に伴って、KrのR/Bは210まで低下した。以下の照射試験を通じて、種々の条件下におけるHTTR用燃料の照射挙動についての知見を蓄積すると共に、燃料の量産製造技術の基盤の構築と、量産試作燃料の照射健全性の実証を行った。
小森 芳廣; 横川 誠; 猿田 徹; 稲田 征二; 桜井 文雄*; 山本 克宗; 小山田 六郎; 斎藤 実
JAERI-M 93-227, 73 Pages, 1993/12
JMTR燃料の低濃縮化に係わる安全審査において、JMTRの安全性について全面的な見直しを行った。この中で、試験研究炉の安全設計に関する審査指針等に沿ってJMTRの安全設計の基本的な考え方についてレビューし、また、種々の調査及び検討を行うことにより、JMTRの安全性を再確認した。本報告は、これらの結果を中心に、原子炉の安全確保のための基本的な機能の観点からJMTRの安全設計についてまとめたものである。
松本 実喜夫; 遠藤 泰一; 伊藤 治彦; 板橋 行夫; 猿田 徹; 横内 猪一郎; 安藤 弘栄
JAERI-M 92-212, 62 Pages, 1993/01
高温ガス冷却炉(HTGRs)の設計及び安全解析において、燃料から放出する核分裂生成物(FP)の1次冷却系への沈着・離脱挙動を把握することは重要である。JMTRでは、高温工学試験研究炉(HTTR)用燃料照射研究に用いている高温ガス冷却ループ照射装置(OGL-1)の1次冷却系に沈着するFP分布測定を原子炉運転中及び停止後にわたって行ってきた。その結果、ヨウ素の沈着が温度上昇に対して指数関数的に減少すること、表面が冷却されている2基の再生熱交換器に系内全ヨウ素の60%が沈着することを明らかにした。また、燃料照射温度が1500Cの場合、ヨウ素放出率は1300Cの約100倍になることを確認した。更に、本報では、原子炉運転中と停止後によるFP沈着・離脱に係る系内ヨウ素分布の変化について報告する。
片桐 政樹; 岸本 牧; 伊藤 博邦; 吉田 広; 福島 征夫; 大川 浩; 猿田 徹
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 327, p.463 - 468, 1993/00
被引用回数:3 パーセンタイル:43.05(Instruments & Instrumentation)3核種の希ガスFP核種をそれぞれ分離しその放射能濃度を定量可能なワイヤ・プレシピテータを開発した。本プレシピテータは希ガスFPの娘核種の放出する連続ベータ線が異なったエネルギー分布を持つことを利用している。評価試験の結果、Kr,KrおよびXeの3つの核種の間に50倍の放射能濃度差があった場合でもそれぞれの放射能濃度を約20%以下の誤差で測定できることを確認した。また、検出感度はプレシピテーション時間を90秒とした場合、2Bq/cmであった。本プレシピテータを用いることによって、高温ガス炉の燃料破損検出感度及びその測定精度の向上を図ることができた。また、本プレシピテータはその高感度及び高速応答性を利用して被覆粒子燃料を含めた核燃料の照射試験にも適用可能である。
片桐 政樹; 岸本 牧; 伊藤 博邦; 福島 征夫; 大川 浩; 吉田 広; 猿田 徹; 飛田 勉
Journal of Nuclear Science and Technology, 29(10), p.957 - 965, 1992/10
高温ガス炉から放出される希ガスFPの検出器としてワイヤプレシピテータを用いたリアルタイムで高感度な燃料破損検出法を開発した。正常燃料と燃料破損状態とを区別するプレシピテータ弁別計数を原子炉運転条件(原子炉出力、燃料温度等)に対応してリアルタイムで変化させ微小な燃料破損(510以下のR/B)の検出を可能とした。弁別計数は診断方程式によって求めたバックグラウンド計数に許容誤差を加えることによって求めた。診断方程式は希ガスFPの放出量を予測する状態方程式、一次冷却系内の希ガスFP量を計算するガス循環方程式及びプレシピテータの検出効率を求める応答方程式から構成した。本検出方法をJMTRのガススイープキャプセル及びOGL-1を用いた照射実験によって評価した。この結果、診断方程式を用いてリアルタイムでバックグラウンド計数を20%の誤差で推定できた。
中田 宏勝; 猿田 徹; 寺田 博海; 露崎 典平; 福田 幸朔
JAERI-M 86-068, 17 Pages, 1986/04
材料試験炉(JMTR)に設置されているインパイルガスル-プ(OGL-1)は、高温ガス炉用燃料の開発に欠かせない照射装置であって、同ル-プにより燃料の性能確認の為の一連の照射試験が行われている。ル-プは昭和52年に完成し、以来9体の燃料要素が照射されており、照射中の燃料から放出される核分裂生成物を利用して、一次系EP濃度監視計装の開発と、EPプレ-トアウト測定も行われている。本稿では、これら照射試験の最近の成果について報告する。
馬場 信一; 猿田 徹; 大岡 紀一; 田中 勲; 青山 功
JAERI-M 85-088, 39 Pages, 1985/07
本報告は、日本原子力研究所が開発研究を進めている高温ガス実験炉の制御棒用被覆管材料と中性子吸収体との照射下両立性試験に関するものである。この試験の主な目的は、照射下で被覆管材料(ハステロイXR合金)と中性子吸収体(BC/C)との反応侵食挙動を調べること、および高融点金属箔(Nb、Mo、W、Re)の反応障壁効果を確認することである。照射は材料試験炉のOGL-1において熱中性子(E 0.11aJ)が410m、高速中性子(E 0.16pJ)は6.410、雰囲気のへリウムガス温度が平均855C、またヘリウムガス中の不純物濃度が4.0vpm以下、気体状核分裂生成物濃度が400kBg/m以下の試験条件で5Msの時間にわたり行われた。照射後試験の結果、ハステロイXR合金の反応侵食形態は局部的な領域に楕円形状の反応生成物が見られたが、これは炉外試験の結果と同様であった。本試験の中性子照射量では顕著な照射効果は表われなかったが、試料部の発熱による合金の反応侵食深さの加速化が観察された。
中村 圀夫; 猿田 徹; 鍋谷 栄昭; 中垣 正悟*; 西崎 忠*; 藤沢 盛夫*; 村上 五月*
JAERI-M 7327, 94 Pages, 1977/11
OGL-1(大洗ガスループ1号)は、日本原子力研究所、大洗研究所に設置されているJMTR(材料試験炉)に据えつけられた日本最初の炉内大型ガスループである。OGL-1ha既設の原子炉に据えつけられるため、防湿、放射能漏洩防止並びに遮断への配慮からその照射試料は特殊な交換機「OSTS](OGL-1 Specimen Transfer System)を用いて取り扱われる。この資料では、同交換機の設計の思想、開発試験、製作上の問題点、検査によるフォローアップおよび照射試料等の交換手順について報告する。