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角 達也*; 永井 和樹*; Bao, J.*; 寺澤 知潮; 乗松 航*; 楠 美智子*; 若林 裕助*
Applied Physics Letters, 117(14), p.143102_1 - 143102_5, 2020/10
被引用回数:4 パーセンタイル:25.35(Physics, Applied)SiC(0001)表面上のエピタキシャルグラフェン試料の系統的な構造研究を、非接触手法である表面X線回折法によって行った。バッファ層のみ、1層グラフェン、多層グラフェンの試料では、バッファ層と表面Si原子間の距離は0.23nmであった。急速冷却法で作製した半自立グラフェン試料では、バッファ層は存在せず、半自立グラフェンと表面Si原子との間の距離は0.35nmであった。これは、水素インターカレートグラフェンの値よりもかなり短く、グラファイトの面間距離よりもわずかに長い。Si占有率はSiC表面から1nm以内では単一ではなく、Si原子の抜けが示唆された。Si占有率の深さプロファイルは試料依存性がほとんどなく、Si原子のランダムなホッピングに基づく単純な原子論モデルによって再現された。
前田 裕貴*; 石黒 友貴*; 本田 孝志*; Jung, J.-S.*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 木村 剛*; 若林 裕助*
Journal of the Ceramic Society of Japan, 121(3), p.265 - 267, 2013/03
被引用回数:5 パーセンタイル:30.27(Materials Science, Ceramics)磁気容量性物質SmMnOの構造変化を磁場中X線回折実験から研究した。この反強磁性体は数テスラの磁場が印加されたときのみ誘電率に9Kで跳びを示す。磁場中X線回折実験からはc面内(Pbnm)の原子変移を伴う構造変化はないことが明らかになったが、60Kでの反強磁性転移によりMnO八面体の大きな回転が生じることがわかった。この回転は交換相互作用を通したエネルギーの獲得を最大にするように起こっている。
石井 賢司; 稲見 俊哉; 村上 洋一; Hao, L.*; 岩佐 和晃*; 神木 正史*; 青木 勇二*; 菅原 仁*; 佐藤 英行*; 今田 真*; et al.
Physica B; Condensed Matter, 329-333(1-4), p.467 - 468, 2003/05
被引用回数:6 パーセンタイル:35.56(Physics, Condensed Matter)充填スクッテルダイトPrFePの異常秩序相(=6.5K)について共鳴X線散乱による研究を行った。Prの吸収端において、以上の構造では禁制である=oddの反射に共鳴散乱が観測された。これらの反射はの単位胞中にある2つのPr原子の異常散乱項の差を含んでいることから、この秩序相は電子状態の異なった2つのPr原子が秩序化したものと考えられる。
稲見 俊哉; 池田 直*; 村上 洋一*; 小山 一郎*; 若林 裕助*; 山田 安定*
Japanese Journal of Applied Physics, 38(suppl.38-1), p.212 - 214, 1999/06
被引用回数:15 パーセンタイル:65.98(Physics, Applied)低SrドープのLaMnOにおいては、金属-非金属、強磁性-常磁性同時相転移に加えて、さらに低温において、低温絶縁体相へ転移することが知られている。山田らは、中性子散乱からこの低温絶縁体相で超格子反射を見いだし、それからこれが電荷秩序相であると結論した。われわれは、この電荷秩序の空間パターンを調べるべく、x=0.12の試料について、KEK,PF,BL4Cの装置を用い放射光X線回折実験を行った。その結果、超格子の消滅則から、cubicペロブスカイトの単位で141という構造がもっともらしいという結論を得た。