Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
金野 杏彩; 大野 直子*; 鵜飼 重治*; 近藤 創介*; 橋冨 興宣*; 木村 晃彦*
Materials Transactions, 60(11), p.2260 - 2266, 2019/11
被引用回数:0 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)次世代高温ガス炉は、過酷な温度・照射条件が想定されており、その炉心材は1000C・100dpaもの条件を満たす必要がある。そこで、更なる高温強度実現のため、Feよりも高温強度に優れるNi基合金が候補材として挙げられている。その中でもNimonicPE16は有力な候補材の一つであるが、650
C・50dpaの条件で
'相の溶解・結晶粒界への再析出による強度低下と脆化が生じてしまうため、更なる耐照射性の向上が必要とされている。そこで、本研究では、
'相析出型Ni基超合金に酸化物粒子を分散させることでこれまでのNi基合金を凌駕する
'析出型Ni基ODS超合金(MS4)を開発し、高温重照射影響を評価することを目的とした。イオン照射実験は600
Cから1000
Cの温度範囲で100dpaの条件で行われた。照射後、
'相は600
CではCuboidalな形状を維持したまま、800
Cでは形状が崩れながらも成長していることが判明した。これはNHMモデルに基づく成長速度式から説明されるが、1000
Cにおいては、照射全域に
'相が析出しており800
Cまでとは全く異なる現象が起こることが明らかとなった。本研究では、新たに
'相の照射下挙動のモデル化を試みた。
小沢 和巳; 小柳 孝彰*; 田口 富嗣; 野澤 貴史; 谷川 博康; 近藤 創介*; 檜木 達也*
no journal, ,
SiC/SiC複合材料は核融合DEMO炉の機能・構造材料候補である。核変換ヘリウム及び水素が微細組織(特にキャビティスウェリング)に及ぼす影響を調べるため、ナノインフィルトレーション遷移共晶(NITE)法で作製されたモノリシックSiC(助剤として6wt%のYO
-Al
O
を含む)を1000
C, 10dpa, 130appmHe/dpa, 40・400appmH/dpaの条件下でイオン照射した後、TEM微細組織観察に供した。その結果、この照射条件下では、SiC結晶粒内に生じる直径2nm程度のキャビティ形成に及ぼす顕著な水素効果は確認できず、形成は高密度であるもののサイズが小さいため、スウェリングに顕著な影響が生じないことが明らかとなった。加えて、SiC-YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)粒界上には同条件でイオン照射したCVI-SiC試料と比べて3-5倍程度の大きさのキャビティの形成が確認されたが、数密度が極端に低いため、これらもスウェリングに寄与することはないことが示唆される。今後は、純SiC中には存在しない不純物であるYAG粒内とその周辺の微細組織発達過程を明らかにしていく。
小沢 和巳; 小柳 孝彰*; 田口 富嗣; 野澤 貴史; 谷川 博康; 近藤 創介*; 檜木 達也*
no journal, ,
先進SiC/SiC複合材料は核融合実証(DEMO)炉の候補材料として期待されている。炉材料としての実現のためには、核変換反応生成物であるHeとHの与える影響を、微細組織のレベルから明らかにすることが望まれている。高純度な-SiCの方のHe効果は理解が進んでいるものの、新規製法であり、マトリックスにプロセス添加剤に由来する第二相を含むNITE(ナノインフィルトレーション遷移共晶)法SiC/SiC複合材料ではその知見が著しく限られている。そこで、本研究では、上記材料のモノリシック成分であるNITE-SiCに対し二重・三重イオン同時照射を実施し、1000
C,
30dpaまでの、キャビティ又はループ等に代表される点欠陥クラスター微細組織発達過程に及ぼす核変換H原子の影響について検討した。
小沢 和巳; 近藤 創介*; 野澤 貴史; 谷川 博康; 檜木 達也*
no journal, ,
SiC/SiC複合材料は核融合炉用先進ブランケットの候補材料として期待されている。本発表ではFlow Channel Insert(FCI)として想定される温度領域での先進SiC繊維のスウェリングと微細組織を、段差測定とFE-TEMにより評価した。予備的段差測定の結果、600C、100dpaのイオン照射後のTyranno-SA3繊維材ではマトリックスと繊維が比較的同程度の高さで水平であったのに対し、Hi-Nicalon Type-S繊維材では繊維中央部分に凹部が認められた。2種類の先進SiC繊維の照射後微細組織変化の相違について、イオン照射特有の課題点ならびに界面相の影響も考慮しつつ、既に報告されている中性子・イオン照射結果とも比較しつつ議論した。
小沢 和巳; 小柳 孝彰*; 野澤 貴史; 加藤 雄大*; 近藤 創介*; 谷川 博康; Snead, L. L.*
no journal, ,
炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素マトリックス基(SiC/SiC)複合材料は核融合DEMOブランケットの候補材料である。本研究では、(1)Hi-Nicalon Type-S(HNLS)繊維を用いた複合材料の形状安定性、(2)熱分解炭素/SiC多層被覆界面の機能、(3)SiC/SiC複合材料のR&Dのフィードバックとして、HNLS複合材料の劣化メカニズムの解明に主眼を置き、高線量照射実験を実施した。供試材は化学気相浸透法にて形成された平織りHNLS複合材料である。中性子照射試験はORNLのHFIRにて実施され、損傷量は、~1.010
n/m
(E
0.1MeV, ~100dpaに相当)、照射温度は300, 500, and 800
Cである。照射後試験として、四点曲げ試験、SEMによる破面観察、TEMによる組織観察の結果を報告した。
小沢 和巳; 小柳 孝彰*; 野澤 貴史; 加藤 雄大*; 近藤 創介*; 谷川 博康; Snead, L. L.*
no journal, ,
炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素マトリックス基(SiC/SiC)複合材料は核融合DEMOブランケットの候補材料である。これまで先進SiC繊維は高結晶性SiCと同様の照射下応答を示すと考えられてきたが、最近の報告ではこの考えが覆されつつあり、70dpa超での高線量域における挙動把握が求められていた。そこで本研究では、高線量照射後のSiC/SiC複合材料の強度特性と微細組織に関する知見を得ることを目的とした。供試材はHi-Nicalon Type S繊維で強化され、熱分解炭素相とSiC相の多層被覆界面相を施したSiC/SiC複合材料である。中性子照射はHFIR炉にて行い、照射温度は319, 629C,照射量は100dpaである。照射後、曲げ強度評価を行った。SiC/SiC複合材料は319
Cでは脆性破壊を呈し、629
Cでは、比例限度応力と最大引張強度に約50%もの劣化が認められた。また、形状変化と微細組織に関するより詳細な知見を得るために、300, 600
C, 100dpaの条件でイオン照射実験も実施した。試験後の原子間力顕微鏡観察結果からは両条件でHi-Nicalon Type S繊維に収縮が認められた。加えて、TEM観察結果からは、結晶粒界三重点上に存在するカーボンパケットの消失が認められた。カーボンパケット上の余剰炭素原子がSiC繊維中のSiC粒内に拡散し、繊維の収縮、ひいては繊維の劣化が発生したものと推察される。
芹澤 弘幸; 近藤 創介*; 檜木 達也*
no journal, ,
照射材料工学研究グループは、CeO薄膜を用いて、ヘリウム析出によるFCC-タイプの物質の組織変化を研究している。製膜した薄膜を、1273Kで2時間熱処理してエピ成長させた後、TIARAを用いて130-keVで4価のヘリウムをイオン注入した。イオン注入後の試料を更に熱処理した後、FIBを用いてSTEM観察用試料を準備した。薄膜表面には、多くのブリスタが形成された痕跡が認められた。観測されたブリスタは、表面直下でのヘリウム析出に伴うガスバブルに由来するものであると考えられる。ブリスタのふたの部分は、セラミックス材料であるために、欠落していた。薄膜断面には、30-100nmのガスバブルが多数発現していた。ガスバブルの形状は14面体であり、明らかにボイドの集積により形成されるキャビティーとは異なる形状であった。この結果は、ヘリウムの析出がガスバブルの形状に影響を与えることを、明確に示している。
金野 杏彩; 大野 直子*; 鵜飼 重治*; 近藤 創介*; 橋冨 興宣*; 木村 晃彦*
no journal, ,
これまで高速炉用として研究されてきた'析出型Ni基超合金は
600
C程度の照射により
'の溶解、結晶粒界への再析出が問題となっていた。今後、炉心が1000
C以上に及ぶ次世代高温ガス炉の開発にあたっては、より高温かつ重照射環境に適用可能な材料が必要である。高温環境下で使用されるガスタービン用に用いられているCuboidal形状の
'を析出させたNi基超合金については照射データが乏しく、これをODS化した材料について検討がなされたことは未だかつて無い。本研究では、He粒界脆化やスエリング抑制を図るために開発したナノサイズ酸化物粒子を微細に分散させた
'析出型Ni基ODS超合金について、
'の照射下での安定性を明らかにする。
金野 杏彩; 大野 直子*; 鵜飼 重治; 近藤 創介*; 橋冨 興宣*; 木村 晃彦*
no journal, ,
現在、1273K以上、100dpaにも及ぶ過酷環境である炉心を有する、高温ガス炉やガス冷却高速炉において、材料開発が積極的に行われてる。従来の研究では、この候補材料として、Fe基合金よりも高温強度に優れるNi基合金が研究されてきたが、高温強度を担保する相は650
C・50dpaの条件で
相の溶解・結晶粒界への再析出による強度低下と脆化が生じてしまうことが明らかとされた。そこで、我々は、脆化を抑制するために、商用合金のCMSX10に微細な酸化物粒子を分散させることでこれまでのNi基合金を凌駕する
析出型Ni基ODS超合金(MS4)を開発した。本研究では、本合金における
相の高温重照射影響を評価することを目的とした。