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阿部 淳; 荒川 雅*; 服部 高典; 有馬 寛; 鍵 裕之; 小松 一生*; 佐野 亜沙美; 上床 美也*; 松林 和幸*; Harjo, S.; et al.
Review of Scientific Instruments, 81(4), p.043910_1 - 043910_5, 2010/04
被引用回数:6 パーセンタイル:29.75(Instruments & Instrumentation)キュービックアンビルセルを中性子回折実験用に小型化し、J-PARC/MLFの工学材料回折装置「匠」で高圧下での粉末回折測定を行った。アンビル材,圧媒体の開発やバックグラウンドと試料以外からの高圧装置部品に由来する回折ピーク強度を減少させ、高圧下における試料からのきれいな回折パターンを測定することに成功した。本研究結果は、キュービックタイプの高圧実験装置とJ-PARCのパルス中性子源の組合せが、高圧下における物性研究の有力な手段になることを示している。
阿部 淳; 服部 高典; 小松 一生*; 有馬 寛; 荒川 雅*; 佐野 亜沙美; 鍵 裕之; Harjo, S.; 伊藤 崇芳; 盛合 敦; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 215, p.012023_1 - 012023_6, 2010/03
被引用回数:4 パーセンタイル:80.51(Instruments & Instrumentation)2008年から稼働し始めたJ-PARCの中性子実験施設MLFの工学材料回折装置「匠」に、高圧発生装置を持ち込み高圧中性子回折実験が可能であるか検討した。測定結果から高圧装置中にセットされた試料からの回折ピークが観測され、「匠」の光学系において高圧実験が可能であることが認められた。バックグランドノイズが高いなどの課題はあるが、本研究結果はJ-PARCにおいて初めての高圧中性子回折実験結果である。
有馬 寛*; 服部 高典; 小松 一生*; 阿部 淳; 内海 渉; 鍵 裕之*; 鈴木 昭夫*; 鈴谷 賢太郎; 神山 崇*; 新井 正敏; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 215(1), p.012025_1 - 012025_6, 2010/03
被引用回数:14 パーセンタイル:95.86(Instruments & Instrumentation)高圧実験に特化したPLANETはパルス中性子施設J-PARCのBL11に建設されている。PLANETは、地球深部の高密度な含水鉱物,マグマ,軽元素液体を含む水素を含む物質の構造を研究することを目的としている。装置は、20GPa, 2000Kの温度圧力における粉末結晶,液体,非晶質の回折実験、イメージング実験を実現するものである。回折実験において、90バンクを使用することで、第一フレームで0.2-4.1
の
値をカバーしている。この研究では、PLANETの設計と仕様をモンテカルロシミュレーションを用いて評価した。
有馬 寛; 服部 高典; 小松 一生*; 阿部 淳; 内海 渉; 鍵 裕之*; 鈴木 昭夫*; 鈴谷 賢太郎; 神山 崇; 新井 正敏; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 215(1), p.012025_1 - 012025_6, 2010/03
J-PARC物質生命科学実験施設における高圧研究の専用ビームライン建設について、科学研究費補助金新学術領域研究(高温高圧中性子実験で拓く地球の物質科学:領域代表八木健彦)が採択され、平成21年度からBL11において超高圧中性子回折装置(PLANET)の建設が開始された。30GPa及び2500Kまでの温度圧力領域での中性子回折測定を研究対象とし、分光器室内には大型マルチアンビルプレスを設置する。本装置の概要並びに開発の現状について報告する。PLANETは水を含む地球深部物質の高温高圧下での結晶構造,マグマの局所構造,液体の圧力誘起構造変化を主要な研究テーマとして設計を行った。10mm以下の試料体積を対象として主検出器である90
バンクにおいて0.5%の装置分解能を持つ。4.3
のd値範囲を1フレームで測定することが可能である。中性子の輸送には11.5mの集光型中性子ガイド管を用い、結晶,液体それぞれの構造解析に適した波長領域での測定効率の向上を目指している。
堀川 大樹*; 國枝 武和*; 阿部 渉*; 渡邊 匡彦*; 中原 雄一*; 行弘 文子*; 坂下 哲哉; 浜田 信行*; 和田 成一*; 舟山 知夫; et al.
Astrobiology, 8(3), p.549 - 556, 2008/06
被引用回数:109 パーセンタイル:92.02(Astronomy & Astrophysics)クマムシの一種、ヨコヅナクマムシが藻類
を餌として培養可能であることを報告する。本飼育条件にて、クマムシの平均寿命は35日、卵の孵化に要する時間が5.7日、孵化後9日で排卵した。本種の培養個体の乾眠能力を調査したところ、卵,幼体,成体のいずれの発生段階においても乾眠に移行できることがわかった。さらに、乾眠状態の成体は-196
Cの超低温や100
Cの高温,99.8%のアセトニトリル,1GPaの超高圧,5000Gyの
Heイオン照射にも耐えうることがわかった。以上の結果から、ヨコヅナクマムシは、宇宙生物学における多細胞生物研究のモデルとして有用であると考えられる。
服部 高典; 阿部 淳; 有馬 寛; 荒川 雅; 小松 一生*; 奥地 拓生*; 鍵 裕之; 内海 渉; Harjo, S.; 伊藤 崇芳
no journal, ,
これまで高圧中性子実験は、そのソースフラックスの不足のために限られたものであった。しかしながら現在、大強度陽子加速器施設J-PARCが建設され、高圧中性子実験が可能になってきた。高圧中性子実験は、これまでわれわれの手に入れることのできなかった情報(軽元素の位置や原子のダイナミックス)を提供するために、垂涎の的となっている。本稿では、J-PARC工学材料測定装置「匠」を用いての、初めての高圧TOF実験結果を紹介し、高圧中性子回折の今後の展開を述べる。
有馬 寛; 服部 高典; 小松 一生*; 阿部 淳; 内海 渉; 鍵 裕之*; 鈴木 昭夫*; 鈴谷 賢太郎; 神山 崇*; 新井 正敏; et al.
no journal, ,
近年の大強度パルス中性子実験施設の稼働に伴い、高温高圧領域をターゲットとした研究に注目が集まっている。本発表ではJ-PARC/MLFのNo.11ビームラインに建設中の超高圧中性子回折装置の装置設計について述べる。本装置は15GPa, 2000Kまでの温度圧力領域における結晶及びガラス,液体の構造解析を目的としている。ビームラインの特徴は次の2点である。(1)中性子実験用に新規開発するマルチアンビル高圧発生装置とナノ多結晶ダイヤモンドセルを導入する。(2)1mm10mm
程度の微小な試料での効率的な測定を行うためにスーパーミラーによる集光を行う。設計の現状とMcStas, PHITSを用いたモンテカルロシミュレーションによるビームライン性能評価の結果について述べる。
阿部 淳; 服部 高典; 小松 一生*; 有馬 寛; 荒川 雅*; 奥地 拓生*; 鍵 裕之; 八木 健彦*; 上床 美也*; 松林 和幸*; et al.
no journal, ,
2009年の1月2月にJ-PARC/MLFの工学材料回折装置「匠」に2種類の高圧装置、パリ-エジンバラプレスとパームキュービックアンビルセルを持ち込んで、高圧中性子回折実験を行った。試料には鉛を用い、鉛の中性子回折線を観察することで、「匠」において高圧実験が可能であるか検討した。どちらの高圧装置を用いても鉛のピークが観測され、パームキュービックアンビルセルを用いた高圧の測定では、圧力増加に伴い鉛のピークがd値の低くなる方へシフトした。このことから、J-PARCの「匠」において高圧中性子回折実験が可能になったと言える。
内海 渉; 服部 高典; 有馬 寛; 小松 一生*; 阿部 淳; 鍵 裕之*; 八木 健彦*
no journal, ,
J-PARCが平成20年度より稼動を開始し、世界最高レベルのパルス中性子を供給する物質・生命科学実験(MLF)における共用運転も12月より開始された。今後、地球惑星科学研究における強力なツールになるものと期待され、運用を開始した粉末中性子回折ビームラインに高圧発生装置を持ち込んで、試験的な実験も開始されている。高圧研究の専用ビームラインに関しては、科学研究費補助金新学術領域研究(高温高圧中性子実験で拓く地球の物質科学:領域代表 八木健彦)が採択され、平成21年度からその建設が開始されることが決まった。本ビームラインの概要並びにスケジュールについて報告する。
内海 渉; 鍵 裕之*; 服部 高典; 有馬 寛; 小松 一生*; 阿部 淳; 永井 隆哉*; 奥地 拓生*; Harjo, S.; 相澤 一也; et al.
no journal, ,
J-PARCは、大強度陽子加速器施設であり、世界最強クラスのパルス中性子を発生できる。J-PARCの運用開始により、高圧下の物質科学や地球内部構造探求が大きく進展することが期待されている。最初の高圧実験が、工業材料回折装置(BL19)で行われた。また、2011年の運用開始をめざして高圧専用ビームラインの建設も始まった。
有馬 寛; 服部 高典; 小松 一生*; 佐野 亜沙美; 阿部 淳; 内海 渉; 鍵 裕之*; 鈴木 昭夫*; 鈴谷 賢太郎; 神山 崇; et al.
no journal, ,
J-PARC物質生命科学実験施設における高圧研究の専用ビームライン建設について、科研費新学術領域研究(高温高圧中性子実験で拓く地球の物質科学:領域代表,八木健彦)が採択され、平成21年度からBL11において超高圧中性子回折装置(PLANET)の建設が開始された。30GPa・2500Kまでの温度圧力領域での中性子回折測定を研究対象とし、分光器室内には大型マルチアンビルプレスを設置する。本装置の概要並びに開発の現状について報告する。PLANETは水を含む地球深部物質の高温高圧下での結晶構造,マグマの局所構造,液体の圧力誘起構造変化を主要な研究テーマとして設計を行った。10mm以下の試料体積を対象として主検出器である90
バンクにおいて
/
=0.5%の分解能を持つ。4.3
の
値範囲を1フレームで測定することが可能である。中性子の輸送には11.5mの集光型中性子ガイド管を用い、結晶,液体それぞれの構造解析に適した波長領域での測定効率の向上を目指している。
阿部 淳; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 有馬 寛; 深澤 裕; Harjo, S.; 伊藤 崇芳; 相澤 一也; 内海 渉; 小松 一生*; et al.
no journal, ,
J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)に建設された工学材料回折装置「匠」は、物体内のひずみ応力測定を目的とした装置であるが、90度検出器バンクを主体とする光学系や大型機器を搭載可能な試料ステージが高圧実験を行うにも都合の良いものになっており、われわれは、匠を用いて高圧下での中性子粉末回折実験を推進するための種々の試験開発を行っている。高圧発生装置としては、海外の中性子実験施設において汎用的に使用されている1軸圧縮型のパリ-エジンバラプレスと日本で開発された6方向から試料を加圧できるパームキュービックアンビルセルを用い、中性子実験用に新規開発中のダイヤモンドアンビルセルの使用も検討している。アンビル材や圧媒体の中性子実験への最適化などを含めた多くの装置開発を行うとともに、バックグラウンドを低減させるための遮蔽対策などを行うことにより、J-PARCにおいて、高圧下での粉末中性子回折実験が可能になった。本発表では匠でのこれまでの高圧実験結果と今後の計画について報告する。
服部 高典; 有馬 寛; 阿部 淳; 佐野 亜沙美; 内海 渉; 永井 隆哉*; 鍵 裕之*; 飯高 敏晃*; 片山 芳則; 井上 徹*; et al.
no journal, ,
新しい高圧中性子ビームラインPLANETが、J-PARCの生命物質科学研究施設(MLF)に建設されている。本稿では、そのデザインコンセプトと建設の現状を紹介する。PLANETは、高圧下での物質,鉱物中の水,水素の状態を調べるために建設されている中性子粉末回折計である。その最大の特徴は、最大荷重1500トンを持つ大型プレスが配備されることである。この装置と、最新の中性子技術を組合せることで、物質,鉱物に対する水や水素の影響を、約10GPa,数千Kの条件で調べることができる。この分光器を使うことにより、hydrousな地球及び惑星の深部の状態を推測することできると期待される。
鍵 裕之*; 服部 高典; 有馬 寛; 阿部 淳; 佐野 亜沙美; 片山 芳則; 内海 渉; 永井 隆哉*; 井上 徹*; 飯高 敏晃*; et al.
no journal, ,
大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設(MLF)は世界で最も強力な核破砕型中性子源の一つである。われわれは高圧実験専用の粉末回折系(PLANET)をBL-11に建設している。PLANETは地球深部の含水鉱物やマグマ,軽元素の液体など、水素を含む物質の構造研究を目的としている。本装置は、大型のマルチアンビル型油圧プレスを用いることによって、20GPa, 2000Kまでの粉末や液体/ガラスの回折及びラジオグラフィー実験を可能にする。
桑原 宏和*; 阿部 渉*; 鳴海 一成; 國枝 武和*
no journal, ,
極限環境耐性を持つクマムシの1種であるヨコヅナクマムシは、飼育が比較的容易であり、ゲノム解析が進んでいることから、耐性機構の分子生物学的解析に適している。ヨコヅナクマムシの成体は茶色を呈するが、大量の飼育を継続する過程で、これまでに茶色の色素を欠失したアルビノ変異体を単離した。今回はアルビノ変異体の極限環境耐性を野生型と比較した結果について報告する。乾燥耐性を調べるため、アルビノと野生型15匹ずつ相対湿度33.8%で2日間乾眠誘導し、給水後の復帰率を測定した。その結果アルビノは野生型と同様にほぼすべての個体が乾眠から復帰した。よって乾燥耐性は両者で同程度であると考えられる。次に放射線,紫外線耐性を調べるため、活動状態のアルビノと野生型15匹ずつに2, 4, 6kGyの線、10, 30, 60分間の紫外線を照射した後の生存率を測定した。その結果、野生型がすべての条件でほぼ100%生存したのに対し、アルビノ変異体は6kGyの
線照射で約60%、紫外線30, 60分間の照射で約60%, 40%と生存率が顕著に低下した。以上の結果はアルビノ変異体の放射線,紫外線耐性が野生型よりも弱いことを示している。ヨコヅナクマムシの色素は放射線,紫外線耐性に寄与していると考えられ、紫外線の吸収や、放射線照射により発生するラジカルの除去などに関与している可能性がある。
阿部 淳; Harjo, S.; 盛合 敦; 伊藤 崇芳; 相澤 一也; 新井 正敏; 内海 渉
no journal, ,
茨城県の東海村において、大強度陽子加速器施設J-PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex)が建設されている。J-PARCは3器の加速器と、物質・生命科学実験施設(MLF),原子核素粒子実験施設(ハドロン実験施設),ニュートリノ実験施設及び核変換実験施設の4つの実験施設から構成される。応力・ひずみ解析や結晶構造解析などを含む材料工学の研究を行うための飛行時間型中性子回折装置(工学材料回折装置「匠」)がMLFのビームポートNo.19に建設中である。匠の設計では、次のような応用を考慮した。(1)工業部品内のひずみ又は応力の評価,(2)変形及び熱的なプロセス中の構造の変化,(3)工学材料中の微少領域での結晶構造解析,(4)製造過程及び使用中のその場測定及び(5)集合組織解析、などである。また、匠の光学系,試料空間が高圧実験にマッチすることから、匠において高圧中性子散乱実験を行うことを検討している。本講演では、匠の概要と匠での高圧実験について述べる。
伊藤 崇芳; Harjo, S.; 相澤 一也; 盛合 敦; 阿部 淳; 有馬 寛; 中谷 健; 坂佐井 馨; 中村 龍也; 岩橋 孝明; et al.
no journal, ,
J-PARCにて、物体内のひずみまたは応力の評価,変形及び熱的プロセス中の構造変化の評価,製造過程及び使用中のその場測定や微視組織解析等のような材料工学分野の研究や産業利用を推進するため、原子力機構は、工学材料回折装置「匠」を整備している。匠は測定精度(分解能)及び測定効率ともに同種の装置の中でトップクラスである。現在建設の最終段階にあり、コミッショニングや幾つかの供用実験も既に行っている。これまでに、各種の装置パラメータ,装置性能の評価,確認のためにシリコン粉末標準試料や鉄ブロックなどの測定を行っている。この結果から、ほぼ設計値通りのd/d=0.24%の装置分解能が達成されていることが確認できた。応力解析の結果などを加えて、装置性能や測定例について報告する。
有馬 寛; 服部 高典; 小松 一生*; 阿部 淳; 内海 渉; 鍵 裕之*; 鈴木 昭夫*; 鈴谷 賢太郎; 神山 崇; 新井 正敏; et al.
no journal, ,
近年の大強度パルス中性子実験施設の稼働に伴い、高温高圧領域をターゲットとした研究に注目が集まっている。J-PARC物質生命科学実験施設のNo.11ビームラインに建設中のPLANETは超高圧中性子回折実験専用の分光器である。本装置は2000Kまでの温度圧力領域における結晶及びガラス,液体の構造解析を目的としている。その最大の特徴は、最大荷重1500トンを持つ大型プレスが配備されることである。この装置と最新の中性子技術を組合せることで、物質に対する水や水素の高圧下での影響を約10GPa数千Kの条件で調べることができる。設計の現状とモンテカルロシミュレーションによるビームライン性能評価の結果、装置建設の進捗について発表する。
阿部 淳; 有馬 寛; 服部 高典; 小松 一生*; 佐野 亜沙美; 荒川 雅*; 奥地 拓生*; 鍵 裕之; 深澤 裕; 内海 渉
no journal, ,
J-PARCの生命物質科学研究施設(MLF)に建設された工学材料回折装置「匠」は、材料中の応力ひずみ測定を主目的として制作された中性子粉末回折計であるが、その光学系,試料ステージが高圧装置を用いた中性子回折測定に適した構造になっている。われわれは、「匠」においてパリエジンバラプレスとパームキュービックアンビルセルによる高圧下での中性子粉末回折実験手法の確立を目指した開発を行ってきた。これまでの実験で、高圧装置中の微小試料からの回折パターンが測定可能であることが確認され、低温高圧下での氷の回折パターンを得ることにも成功している。アンビルや圧力媒体の最適化、ミラーによる集光やバックグランドノイズの低減など多くの技術開発を進めている。
桑原 宏和*; 阿部 渉*; 鳴海 一成; 國枝 武和*
no journal, ,
クマムシは乾燥すると脱水し乾眠状態へと移行し、その状態ではさまざまな極限環境耐性を示す。しかし、このようなクマムシの耐性機構のほとんどはわかっていない。ヨコヅナクマムシの成体は茶色を呈するが、飼育を継続する過程でアルビノ変異体を単離した。耐性実験によりアルビノ変異体は野生型と同様に乾燥耐性を有し、電離放射線や紫外線に対する耐性は野生型より弱いことが明らかとなった。以上の結果から、ヨコヅナクマムシの放射線,紫外線耐性に、細胞内に存在する色素が関与する可能性が示唆された。