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都留 智仁; 染川 英俊*; Chrzan, D. C.*
Acta Materialia, 151, p.78 - 86, 2018/06
被引用回数:79 パーセンタイル:96.19(Materials Science, Multidisciplinary)溶質元素による金属の破壊現象を理解するため、Mg合金に対して実験と破壊力学理論と第一原理計算の連携による検討を行った。Mg二元系合金の破壊を極めて脆性的であると仮定し、粒界や双晶境界の破壊をエネルギーベースの基準で評価することによって第一原理計算を有効に適用することを可能にした。また、化学結合が破壊に寄与する影響を詳細に検討し、IIIBやIVB族元素が破壊抵抗を向上する効果を有することを体系的に明らかにした。これまでに知られていない元素であるZrが破壊靱性を向上させるという実験結果とよく一致しており、計算科学を用いた元素戦略による材料設計が有効であることを示した。
Winter, I. S.*; 都留 智仁; Chrzan, D. C.*
Physical Review Materials (Internet), 1(3), p.033606_1 - 033606_9, 2017/08
被引用回数:2 パーセンタイル:7.00(Materials Science, Multidisciplinary)体心立方-六方晶遷移が生じる組成のリチウム-マグネシウム合金の格子軟化現象を第一原理計算によって検討した。我々の計算から、このような組成のリチウム-マグネシウム合金は体心立方相が安定となる限界の組成に近づくにつれての弾性係数の軟化を示すとともに、
点と
点の音響フォノンの分岐を生じることがわかった。また、このような格子軟化は転位芯領域の増加を引き起こす。以上の性質は合金の延性向上をもたらすアプローチの一つになると考えられるとともに、ゴムメタルの機械特性を示す重要な特性であることを明らかにした。
Winter, I. S.*; Poschmann, M.*; 都留 智仁; Chrzan, D. C.*
Physical Review B, 95(6), p.064107_1 - 064107_9, 2017/02
被引用回数:4 パーセンタイル:20.23(Materials Science, Multidisciplinary)高圧下でMgはBCCに相変態する。我々は第一原理計算を用いて、BCC-Mgのタイプの転位芯の構造を圧力の関数として評価した。BCC相が安定な圧力から減圧すると転位芯は広がることがわかった。転位芯が原子列の変位にオーバーラップする状況はゴムメタルとして知られるTiNb合金と類似している。また、BCC-Mgの理想引張強度を同様に圧力の関数として計算した結果、低いせん断弾性係数にもかかわらずBCC-Mgは本質的に脆性的であることを明らかにした。
都留 智仁; Chrzan, D. C.*
第20回分子動力学シンポジウム講演論文集(USB Flash Drive), 3 Pages, 2015/05
機械製品の効率を向上する技術において、軽量で高強度の構造材合金の開発が重要となる。マグネシウム合金は構造材料への応用に大きく期待されているが、低延性等の機械特性に重要な欠点がある。そこで、周期系の転位芯構造の弾性解析と第一原理解析によりMgの柱面上をらせん転位の電子構造の計算を行った。その結果、一部の添加元素がらせん転位の運動に必要な転位の収縮を促しMgの塑性異方性を改善させることを示した。
都留 智仁; Chrzan, D. C.*
Scientific Reports (Internet), 5, p.8793_1 - 8793_8, 2015/03
被引用回数:74 パーセンタイル:86.65(Multidisciplinary Sciences)性能を犠牲にすることなく機械製品の効率を向上する技術において、軽量で高強度の構造材合金の開発が重要となる。マグネシウム合金は構造材料への応用に大きく期待されているが、強度において重要な欠点がある。転位の運動は合金中の電子の結合によって決定され、この結合は量子力学に基づくアプローチによってモデル化される。ここで、我々はMgの柱面上でのらせん転位の電子構造の計算を行った。そして、いくつかの添加元素がらせん転位の運動に必要な転位の収縮を安定化させることによりMgの延性を向上することを示した。
Yu, Q.*; Qi, L.*; 都留 智仁; Traylor, R.*; Rugg, D.*; Morris, J. W. Jr.*; Asta, M.*; Chrzan, D. C.*; Minor, A. M.*
Science, 347(6222), p.635 - 639, 2015/02
被引用回数:284 パーセンタイル:98.51(Multidisciplinary Sciences)溶質元素がらせん転位の長距離弾性場と弱い相互作用をすることを考慮して、固溶硬化は可動転位と比較的弱い影響しか持たないとこれまで考えられてきた。この考えは転位芯との強い相互作用を示した第一原理計算によって覆されようとしている。我々は六方晶のチタンを対象に実験と計算から顕著な強化機構について検討を行った。高解像度その場観察電子顕微鏡を駆使して、柱面を運動するらせん転位と酸素が非常に強い相互作用をすることを示した。また、第一原理計算から、格子間型の溶質酸素が転位芯と短距離ながら強い結合を生じることを明らかにした。これらは酸素原子近傍の転位のピン留め機構を生じ、従来の知見と異なり格子間固溶元素が強化機構に重要な役割を持つことを示している。
都留 智仁; Chrzan, D. C.*; Rodney, D.*
no journal, ,
転位と合金元素の相互作用の特性は合金の電子状態に起因する。我々は第一原理計算を用いてチタンの特異なロッキング機構について検討を行った。転位の安定構造について積層欠陥エネルギーと転位芯構造解析を行った結果、ジルコニウムと異なりチタンでは一次錐面上に最も安定な積層欠陥を有するため、転位が運動方向でない錐面にロッキングされることを明らかにした。また、固溶した酸素は刃状転位とらせん転位でそれぞれ引力と斥力を生じることがわかった。
都留 智仁; 青柳 吉輝*; 下川 智嗣*; 山口 正剛; 板倉 充洋; 蕪木 英雄; 加治 芳行; Chrzan, D. C.*
no journal, ,
構造材料の軽量化は省エネルギーにおける重要課題であり、軽量のマグネシウム(Mg)合金の実用化が期待されている。しかし、六方晶Mgの強い塑性異方性は、実用化を阻む致命的な問題となっている。また、強加工によって得られる超微細組織材料において、引張圧縮異方性や繰り返し変形による塑性異方性が確認されている。本研究では、金属材料の構造因子(1)や微細組織(2)によって生じる塑性異方性の素過程についてそれぞれ原子シミュレーションに基づく検討を行う。この研究は、日本金属学会2015年春期(第156回)講演大会において基調講演として発表されるものである。