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海老沢 克之*; 安東 俊郎; A.E.Costley*; G.Janeschitz*; E.Martin*; 杉江 達夫
Review of Scientific Instruments, 70(1), p.328 - 331, 1999/01
被引用回数:2 パーセンタイル:27.54(Instruments & Instrumentation)ITERのダイバータ領域においては、Ne,Ar,DT燃料による100MW級の放射損失が生じる。放射スペクトルを観測して発光粒子の同定、粒子束の算出、放射位置の測定を行うことは、ダイバータの運転制御上重要である。真空紫外波長の分光からは原子の再結合、荷電交換に基づく放射損失の知見も得ることが可能なので、同波長向け計測装置の実現性を検討した。排気ポートからダイバータプラズマを直接観測する方法として、ダイバータカセット間の約10mmの間隙を利用してダイバータ板上半分とプラズマX点までを測定することとした。検出器をクライオスタット外部に置く案では、真空領域の延長を最少限にして二重壁で囲んだ。検出器は直入射回折格子とイメージセンサで小型化を図った。クライオスタット内部に置く場合は、検出器用磁気遮蔽体のほかの機器への影響、中性子、線遮蔽体の取り合いを検討し、従来と比較した。
杉原 正芳; Y.Igitkhanov*; G.Janeschitz*; 波多江 仰紀; L.Horton*; A.Hubbard*; 鎌田 裕; J.Lingertat*; T.Osborne*; W.Suttrop*; et al.
26th European Physical Society Conference on Controlled Fusion and Plasma Physics, p.1449 - 1452, 1999/00
H-モードの境界ペデスタルの幅と高さのスケール則をITERペデスタルデータベースを用いて導出することを試みた。これまでの個々の装置によるペデスタル幅のパラメータ依存性はそれぞれ非常に異なっているが、電場のシェアーを作り出すイオンバナナ幅が基本的パラメータと考えられる。ここではさらに磁場シェアーによる不安定性の抑制をもうひとつの支配パラメータとして導入し、放電領域により異なった依存性を説明する。さらにすべての装置のペデスタル高さのスケール則が理想バルーニングモードによる圧力勾配とイオンバナナ幅の積によりうまく整理できることを示した。これにさらに放電領域、プラズマ形状、サイズパラメータを導入しITER予測を試みた。
廣木 成治; P.Ladd*; K.Shaubel*; G.Janeschitz*; R.A.Marrs*
Fusion Engineering and Design, 46(1), p.11 - 26, 1999/00
被引用回数:5 パーセンタイル:40.62(Nuclear Science & Technology)ITERの真空洩れ探知装置は、クライオポンプと粗引きポンプで構成される真空排気装置の一部として設計され、巨大なトーラス真空容器(~4600m)やそれを収納するクライオスタットのほかに種々の付帯装置や設備の真空洩れを探知し、洩れの大きさや場所を探知する役割を担っている。同洩れ探知装置は、被試験容器に合わせて数種類の仕様の残留ガス分析計と質量分析計型ヘリウム洩れ探知器で構成されており、トーラス容器(許容洩れ量110Pa・m/s)とクライオスタット(同110Pa・m/s、ただし運転前)において、110Pa・m/sのヘリウム洩れ量を約90秒以内に検出するには、ヘリウムのバックグラウンドを110Pa・m/s以下にする必要がある。また、トーラス容器内水冷機器の水洩れ箇所を探知するため、冷却水にトレーサー物質を溶け込ませ、洩れの箇所を通して真空中に流入するトレーサーを残留ガス分析計で検出する新しい方法を提案している。
杉原 正芳; Federici, G.*; C.Grisolia*; P.Ghendrih*; J.T.Hogan*; G.Janeschitz*; G.Pacher*; D.E.Post*
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.691 - 696, 1999/00
被引用回数:9 パーセンタイル:57.16(Materials Science, Multidisciplinary)トカマクにおけるプラズマ粒子の壁やダイバータ板による吸着・脱離作用を記述するシミュレーションコードを開発した。プラズマ密度分布を中性粒子分布の解析解を用いた一次元輸送コードにより計算し、これより壁の各部への粒子束を求める。壁からは壁材に応じたモデルに従って脱離粒子束が与えられる。これらを組合せて計算することによりプラズマ密度と壁中の粒子の時間発展を求める。Tore SupraとJT-60の過渡応答実験によりモデル検証を行った。さらにそれを用いてITERにおけるリミターダイバータ遷移時の過渡密度応答を検討し粒子補給に対する設計仕様を与えた。
海老沢 克之*; 安東 俊郎; A.Costley*; G.Janeschitz*; E.Martin*; 杉江 達夫
Diagnostics for Experimental Thermonuclear Fusion Reactors,2, p.337 - 343, 1998/00
ITERのダイバータプラズマは電子温度、密度が200-500eV、10/mにも及ぶので、燃料及び不純物原子からの発光スペクトルは真空紫外領域まで広がる。この領域の放射スペクトルを測定して発光粒子の同定、粒子束の算定、放射位置の計測を行うことは、ダイバータの運転制御上重要である。本発表においては、ダイバータ交換ポートからダイバータプラズマを観測する装置の実現性を検討した結果を述べる。ダイバータカセット間の間隙からプラズマX点とダイバータ板上半分を測定するこの配置案は、隣接する可視光分光計測と組合せることにより、絶対較正が可能となる利点がある。また斜め入射ミラーとイメージセンサを一体化してカセット交換用レールの上に設置し、搬入、据付を容易にしている。光学機器、磁気しゃへい体の影響、ほかの機器との取り合いについても検討した。
杉原 正芳; Federici, G.*; C.Grisolia*; P.Ghendrih*; T.Loarer*; 中村 博雄; Y.Igitkhanov*; G.Janeschitz*; G.W.Pacher*; H.D.Pacher*; et al.
24th EPS Conf. on Controlled Fusion and Plasma Physics, 21A, p.997 - 1000, 1997/00
トカマクの第一壁、リミタ、ダイバータ板による粒子排気及び脱ガスによる粒子供給のモデル化を行った。対象となる壁の材料はCFC等の炭素材及びBeW等の金属材である。材料中への粒子拡散効果やスパッタ粒子の再付着に伴う粒子吸着の効果も取り入れている。このモデルをTore SupraやJT-60プラズマの密度の時間的振舞いに適用し、うまく再現できることを示した。さらにITERへ適用し、壁への粒子吸着量や必要粒子供給能力の評価を行った。
杉原 正芳; T.Amano*; D.Boucher*; Y.Igitkhanov*; G.Janeschitz*; H.D.Pacher*; D.Post*; P.Yushmanov*
Journal of Nuclear Materials, 241-243, p.299 - 304, 1997/00
被引用回数:11 パーセンタイル:65.44(Materials Science, Multidisciplinary)ITERダイバータプラズマにおいて、アタッチからディタッチ状態への遷移を簡単な零次元モデルでモデル化した。これを用いてITERがディタッチ状態となる運転領域(上流密度、熱流束)を明らかにした。また簡単化モデルを主プラズマ輸送コードの境界条件に用いてヘリウム蓄積量をポンプ速度の関数として求めた。現在の設計ポンプ速度(200m/s)では蓄積量が10%程度となることが示された。
嶋田 道也; 尾崎 哲*; P.Petersen*; P.Riedy*; B.Burley*; T.Petrie*; G.Janeschitz*; M.A.Mahdavi*
Journal of Nuclear Materials, 176-177, p.821 - 824, 1990/00
被引用回数:17 パーセンタイル:82.06(Materials Science, Multidisciplinary)リミタに真空容器に対して電圧を与えることにより、周辺プラズマ中の電界を制御し、閉じ込め特性を制御する実験をDIII-Dで行なった。リミタ電圧は-300Vで、リミタ及び壁の粒子リサイクリングが1/2~1/3に減少した。このことは粒子閉じ込めが改善されたことを示す。粒子閉じ込め改善とともに不純物量が増大するため、エネルギー閉じ込め改善には至らなかった。今後不純物制御を向上させることが課題であるが、JFT-2M及びDIII-Dにおいて行われる予定であるダイバータ、バイアス実験では、不純物制御が十分に達成されれば、電場とエネルギー閉じ込めとの関係が明らかにされる予定である。