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天谷 政樹; Grismanovs, V.*; Tverberg, T.*
Journal of Nuclear Materials, 402(2-3), p.108 - 115, 2010/07
被引用回数:3 パーセンタイル:23.88(Materials Science, Multidisciplinary)照射中の短半減期核分裂生成ガス(FPガス)放出について、ハルデン炉で照射されたガスフローリグ試験結果に基づき調べた。短半減期FPガスの放出量と発生量の比を求め、この値から燃料ペレットの単位体積あたりの表面積((S/V)比)と短半減期FPガスの拡散係数を評価した。(S/V)比の増加が見られた点は、燃料温度が1%FPガス放出しきい値を超える点とよく一致していた。このことは、FPガス気泡の連結がこの点で発生したことを示している。評価された拡散係数は、10から10m/sの範囲でばらついており、燃料種別が及ぼす影響は顕著に認められなかった。また、リム組織が燃料ペレットに形成される燃焼度領域において、結晶組織変化が短半減期FPガスの拡散係数に及ぼす影響は、少なくともペレットマトリクスにおいては無視できると考えられる。
中沢 哲也; 内藤 明*; 有賀 武夫; Grismanovs, V.*; 知見 康弘; 岩瀬 彰宏*; 實川 資朗
Journal of Nuclear Materials, 367-370(2), p.1398 - 1403, 2007/08
被引用回数:43 パーセンタイル:92.75(Materials Science, Multidisciplinary)高エネルギーXeイオンを照射したLiTiOの構造変化をラマン分光法を用いて調べた。LiTiOのラマン信号強度が照射により減少した。ラマン信号強度の減少は構造単位(TiO, LiO, LiO)におけるTiやLi周辺の酸素原子の配置に関する秩序の消失、すなわち無秩序化に起因している。このような構造単位の無秩序化は照射量や電子的エネルギー付与量より電子的阻止能と密接に関連していることが示された。
中沢 哲也; Grismanovs, V.*; 八巻 大樹; 片野 吉男*; 有賀 武夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206, p.166 - 170, 2003/05
被引用回数:33 パーセンタイル:88.06(Instruments & Instrumentation)高エネルギー酸素イオン照射したLiTiOの結晶構造及び化学状態等の変化をラマン分,X線回折及び走査型電子顕微鏡(SEM)で調べた。ラマン分光分析からは化学構造の際だった変化は観察されなかった。一方、X線回折からは1.2E+19 ions/mまでの照射で(002)の回折ピークの減少が他のピークと比較して著しいことが観察された。この結果はLi原子とTi原子の部分的なミキシングが照射によって引き起こされていることを示している。このような照射によるミキシングに起因した無秩序化への移行が表面層での粒構造の消失としてSEMによっても観察された。
中沢 哲也; 横山 啓一; Grismanovs, V.*; 片野 吉男*; 實川 資朗
Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part2), p.1436 - 1440, 2002/12
被引用回数:1 パーセンタイル:9.91(Materials Science, Multidisciplinary)本研究ではリチウムシリケイトからのトリチウム放出に関する基礎的な知見を得るために非経験的分子軌道計算を用いてリチウムシリケイトとAl添加リチウムシリケイトの表面水酸基とHの同位体交換反応について調べた。計算はGaussian98を用いてHF/3-21G, HF/6-31G**, MP2/6-31G**の理論レベルで行った。HSiOHをシリケイトガラスにおける表面水酸基のモデルとして、HSi(OH)Al(H)OSiH はAlを含んでいるシリカガラスの表面水酸基のモデルとして選んだ。各クラスターとH2の交換反応に対して計算されたHF/6-31G**活性化エネルギーはそれぞれ88.1と42.7kcal/molである。活性化エネルギーのこのような減少はAl原子の相互作用に起因した表面水酸基の電荷の変化と関連している。各原子の電荷をMulliken population解析によって求めた。その結果、表面水素原子のイオン性が表面水酸基に対するAl原子の直接の相互作用によって増加していた。他の理論レベルにおいても同様の結果が得られた。得られた計算結果はAl原子の相互作用によってリチウムシリケイトの表面水酸基とHの交換反応がより低い温度で行われることを示唆している。
中沢 哲也; 横山 啓一; Grismanovs, V.*; 片野 吉男*; 實川 資朗
Journal of Nuclear Materials, 302(2-3), p.165 - 174, 2002/04
被引用回数:3 パーセンタイル:23.20(Materials Science, Multidisciplinary)本論文では、リチウムシリケイト表面に水酸基の形で存在するトリチウムの放出過程を理解するため、シリカ表面に孤立して存在する水酸基(-OH)と水分子の相互作用と水素放出反応過程について非経験的分子軌道計算により調べた。表面水酸基からの水素放出反応として表面水酸基と水分子の間で起る水素交換反応と水酸基交換反応について検討を行った。その結果、水素放出はシリカ表面水酸基のSi-O結合の切断による水酸基交換反応で起ることが分かった。この水酸基交換反応はプロトン供与体として働く水分子と表面水酸基の複合体において進行する。したがって、シリカ表面からのトリチウム放出は水分子と表面水酸基の間における水素交換反応ではなく、それらの間での水酸基交換反応で進行するものと考えられる。また、この反応の反応エネルギー障壁は24.4kcal/molと計算された。
中沢 哲也; 横山 啓一; Grismanovs, V.*; 片野 吉男*
Journal of Nuclear Materials, 297(1), p.69 - 76, 2001/07
被引用回数:9 パーセンタイル:55.99(Materials Science, Multidisciplinary)本研究ではシリカ,シリケイト化合物などの1対の表面水酸基がHO分子を生成して脱離する反応プロセスについて基礎的な知見を得るために非経験的分子軌道計算を用いて調べた。特に、表面水酸基に対するAl原子の直接の相互作用がこの反応に及ぼす影響に関して検討を行った。計算はGaussian98を用いてHF/6-31G**, MP2/6-31G**の理論レベルで行った。表面水酸基におけるHO分子の生成・脱離反応経路に関するエネルギープロフィールを計算により求めた。その結果、表面水酸基に対するAl(OH)ユニットの相互作用によってHO分子の生成や脱離に必要な活性化エネルギーは低下することがわかった。この活性化エネルギーの低下はAl(OH)ユニットの表面水酸基への相互作用による構造変数と電荷分布の変化と密接に関係している。
中沢 哲也; Grismanovs, V.*; 八巻 大樹; 片野 吉男*; 有賀 武夫; 岩本 昭
Proceedings of 2000 International Conference on Ion Implantation Technology (IIT 2000), p.753 - 756, 2000/00
本論文は高エネルギーイオンに曝されたリチウムタイタネイトセラミックス(LiTiO)の照射効果に関する研究を扱っている。LiTiOセラミックスは核融合炉の固体増殖材料の候補材料である。LiTiOにおける照射欠陥や微細構造の損傷に関する研究はその材料の照射下における性能を評価するのに非常に重要なものである。LiTiOセラミックスに対してさまざまな温度(343-873K)でトリプルイオン照射(0.25MeV H,0.6MeV He,2.4MeV O)を行った。それぞれのイオンは1.010ion/mまで照射した。照射したイオンのエネルギーはともに約2.3m付近にピークを持つように決めた。さらに、LiTiOは高エネルギー酸素イオン(30-120MeV)で2.010ion/mまで照射した。ラマン分光装置、FT-IR分光装置、走査電子顕微鏡(SEM)とX線解析装置を用いて照射したサンプルを調べた。照射試料の回復挙動を調べるためArガス雰囲気中さまざまな温度で照射サンプルをアニールした。トリプルイオン照射したLiTiO表面にTiOのアナターゼ層が形成されたことがラマン分光分析とX線回折分析で明らかになった。603Kと873Kで照射した試料のラマンスペクトルはアナターゼTiOのスペクトルとほとんど一致した。しかしながら、343Kで照射した試料のラマンスペクトルはLiTiOのラマンスペクトルとアナターゼTiOのラマンスペクトルを重ね合わせたものである。このことから、照射温度が高いほどアナターゼ層の形成が効果的であることがわかる。この傾向はX線回折パターンからも同様に言える。照射した試料の熱処理は照射によって導入された構造欠陥の熱による回復が約1050Kで始まることを示した。したがって、トリプル照射によって導入された構造欠陥は熱に強いことがわかった。
中沢 哲也; 横山 啓一; Grismanovs, V.*; 實川 資朗; 加治 芳行
no journal, ,
リチウムシリケイト表面におけるH分子の相互作用についてab initio分子軌道計算を用いて調べた。表面水酸基や架橋酸素に吸着したH分子の相互作用エネルギーやクーロン相互作用エネルギーは、吸着サイトの近傍にLi原子が存在することで増加することがわかった。これらエネルギーの増加は、おもにLi原子上に存在する電子の非局在化による吸着サイトである表面酸素原子の電荷の増加に関係しているものと考えられる。この結果からリチウムシリケイト表面に吸着したトリチウム(HT, T)はその近傍にLi原子が存在することでより高温で放出されるものと考えられる。