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中辻 知*; 久我 健太郎*; 木村 健太*; 佐竹 隆太*; 片山 尚幸*; 西堀 英治*; 澤 博*; 石井 梨恵子*; 萩原 政幸*; Bridges, F.*; et al.
Science, 336(6081), p.559 - 563, 2012/05
被引用回数:119 パーセンタイル:95.20(Multidisciplinary Sciences)フラストレートした磁性体においても最低温度まで乱れが残る場合がある。その一例がBaCuSbOであり、微視的に見ると磁気的に非対称である一方、長さ,時間スケールともに平均的に見ると対称な状態にある。われわれは、この物質において静的なヤーンテラー歪を示すことなくCuイオンのハニカム格子が、フラストレートした状態にあることを見いだした。このハニカム格子においては、スピン1/2同士が2次元的にランダムに結合しており、スピンダイマー的なブロードな励起があり、また低エネルギーのスピン自由度が残ることが見られた。
髭本 亘; 伊藤 孝; 入谷 健資*; Halim, M.*; 中辻 知*
no journal, ,
スピネル構造を持つ磁性体では、幾何学的なフラストレーションの効果により興味深い磁気的状態が出現する。これまで我々は、希土類であるYbを有するスピネル磁性体AYbS(A=Cd, Mg)の磁気的基底状態を明らかにする目的で、ミュオンスピン緩和法による研究を行い、CdYbSでは約2K、MgYbSでは約1.5Kで内部磁場の出現が観測され、静的秩序を示す結果を得ている。今回我々は、更に詳しい系統的な変化を調べるために、同じ構造を持つAYbSe(A=Cd, Mg)のミュオンスピン緩和測定を行った。その結果CdYbSeにおいては約2Kより低温において内部磁場が観測された。講演ではこれらの結果の詳細について述べ、磁気的な状態の系統的変化について議論する。
髭本 亘; 伊藤 孝; 幸田 章宏*; 入谷 健資*; Halim, M.*; 中辻 知*
no journal, ,
スピネル構造を持つ磁性体では、幾何学的なフラストレーションの効果により興味深い磁気的状態が出現し、古くから多くの研究がなされている。また近年希土類を有するパイロクロア磁性体でスピンアイスなどのスピン状態が見いだされており、さまざまな視点から注目されている。今回われわれは、希土類であるYbを有するスピネル磁性体AYbS(A=Cd,Mg)の磁気的基底状態を明らかにする目的で、ミュオンスピン緩和法による研究を行った。その結果、明瞭な静的磁気秩序状態にあることを見いだした。