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Maurer, C.*; Galmarini, S.*; Solazzo, E.*; Kumierczyk-Michulec, J.*; Bar
, J.*; Kalinowski, M.*; Schoeppner, M.*; Bourgouin, P.*; Crawford, A.*; Stein, A.*; et al.
Journal of Environmental Radioactivity, 255, p.106968_1 - 106968_27, 2022/12
被引用回数:5 パーセンタイル:40.76(Environmental Sciences)2015, 2016年のモデル比較演習を経て、2019年に包括的なXe-133大気輸送モデル比較試験を企画した。欧米の医療用RI製造施設であるIREやCNLからの排出の影響が大きいヨーロッパと北米にある4つのCTBT国際モニタリングシステム局を対象とし、約30の参加モデルの結果の比較とアンサンブルを実施した。第2回ATMチャレンジの教訓により、参加者は事務局の指定する条件に基づいて計算を実施した。その結果、IREとCNLからの正確な日別スタック排出量を使用しても、拡散過程における誤差、残存排出源の適切な特性化、長いIMSサンプリング時間(1224時間)のデメリットと相殺され、平均すればスコアの改善が見られないことが確認された。一方、任意のモデル計算結果を用いたアンサンブルを実施したところ、今回対象とした4つの観測所でのXe-133バックグラウンドを十分に予測できることが確認できた。有効なアンサンブルのサイズは5以下であった。
Maurer, C.*; Bar, J.*; Kusmierczyk-Michulec, J.*; Crawford, A.*; Eslinger, P. W.*; Seibert, P.*; Orr, B.*; Philipp, A.*; Ross, O.*; Generoso, S.*; et al.
Journal of Environmental Radioactivity, 192, p.667 - 686, 2018/12
被引用回数:27 パーセンタイル:65.08(Environmental Sciences)地下核実験検知のためには、医療用放射性同位元素製造施設から放出される放射性キセノンのCTBT観測所への影響を把握することが大変重要である。医療用放射性同位元素製造施設から放出される放射性キセノンのCTBT放射性核種観測所への影響に関する調査の一環として、オーストラリアの医療用放射性同位元素製造施設からの放射性キセノンの放出データに基づき、本施設から放出された放射性キセノンが南半球の6つのCTBT放射性核種観測所に与える影響のATM(大気輸送モデル)を用いた予測が10カ国からの参加者により行われた。
米沢 仲四郎*; 山本 洋一; 木島 佑一; Kalinowski, M.*
no journal, ,
2014年7月29日から8月1日にモンゴルのウランバートルにて開催された東アジア地域NDCワークショップ2014における共通試験の大気輸送モデル(ATM)及び放射性核種データの解析結果に関する概要について報告する。本共通試験のシナリオは、仮想対象事象から放出されたCTBT関連放射性核種が高崎観測所で測定された粒子及び希ガス試料中から検出されたことを受け、La-140/Ba-140放射能比から推定された核爆発日時を使って対象事象を推測し、放出源領域はXe-133のATMバックトラッキング解析により決定する、というものであった。希ガスについては認証済IMS(国際監視制度)観測所から得られた実測データが、放射性粒子については人工的に作成されたスペクトルデータが、共通試験における仮想放射性核種データとして用いられた。共通試験に参加したNDCによる放射性核種データの解析結果は、放射性粒子については設定値と、希ガスについてはIDC/RRR(国際データセンターによる再評価結果報告)値と、核爆発推定時刻については設定値と比較し評価された。また、本事象でのXe-133の推定放出量及びIMS観測所でのXe-133放射能濃度の観測値について、報告されたATM解析結果間での比較が行われた。
藤井 孝成*; 乙津 孝之*; 八木 正則*; 米沢 仲四郎*; Jih, R.*; Kalinowski, M.*; Kang, I.-B.*; Chi, H.-C.*; 山本 洋一; 木島 佑一
no journal, ,
東アジア地域NDCワークショップ2014(モンゴル)の中で、放射性核種及び波形解析の両方を用いた調査を行うため共通試験が行われた。各参加NDCは候補となる事象を選ぶため、配布された仮想の放射性核種データ及び非IMS(国際監視制度)観測データも含む現実のSHI(地震及び微気圧振動)データの解析を行った。日本のNDC-1(日本気象協会)はNECESSArrayやKIGAM(韓国地質資源研究院)が提供してくれた韓国の局地的データのような局地的地震観測データを用いて事象の識別を試みた。本事象からの信号は、このような非IMSネットワークにおける多くの観測所において検知された。よって、これらの局地的・地域的地震データはより信頼性の高い事象識別を行う際、多大な貢献ができることが示された。
Beziat, G.*; Kalinowski, M.*; 井上 尚子; Kusmierczyk-Michulec, J.*; Bar, J.*; Gheddou, A.*; Bourgouin, P.*; 山本 洋一; 冨田 豊
no journal, ,
2018年初めに、2つの移動型希ガス測定システムが日本の幌延とむつに設置され、測定を開始した。これにより、2019年春に日本の福岡に設置予定の3番目の移動型システムと、高崎観測所RN38で稼働するIMS希ガスシステムとともに、希ガス測定システムの高密度配置を構成している。この配置の目的は、ユーラシア大陸全域からの既知の放出源の寄与をよりよく理解するための方法を開発およびテストするために使用される検出のデータベースを作成することである。これらの放出源からの寄与は、IMS観測所RN38で頻繁に観測されている。高密度配置は、ソースロケーションアルゴリズムをテストおよび最適化し、特に高崎観測所でのレベルC事象をよりよく理解するための枠組みを提供する。この実験で使用される3つの移動型希ガス測定システムとその運用は、外部から資金提供されている。この実験の計画期間は2年である。
Purtschert, R.*; Kalinowski, M.*; Riedmann, R.*; Fontaine-Lagrand, J.-E.*; Kusmierczyk-Michulec, J.*; Gheddou, A.*; Bourgouin, P.*; 冨田 豊
no journal, ,
アルゴン37(Ar)は対流圏上層において中性子捕獲による
Ar(n,4n)
Ar,
Ar(n,
)
Arによって生成する。混合された対流圏中のアルゴン37の自然均衡濃度は約0.5-1mBq/m
である。この値は、OSI(現地査察)における大気中のアルゴン37の濃度を用いた風下方向の探査領域を絞り込むためのバックグランド値として定義しても差し支えない。長期間に渡る大気中のアルゴン37の放射能濃度の調査のために、日本の高崎に設置されたCTBTOのIMS放射性核種監視観測所の近隣で大気試料が採取された。2016年から2018年の間に105個の大気試料がアルゴン37の放射能濃度分析のために採取されたが、10mBq/m
を超えたものはなかった。