Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Lee, S.*; Park, J.-G.*; Adroja, D. T.*; Khomskii, D.*; Streltsov, S.*; McEwen, K. A.*; 酒井 宏典; 吉村 一良*; Anisimov, V. I.*; 森 大輔*; et al.
Nature Materials, 5(6), p.471 - 476, 2006/06
被引用回数:110 パーセンタイル:94.27(Chemistry, Physical)3次元立方晶TlRuOは、120Kにおいて一次転移的に金属-絶縁体転移を示すことが知られている。弾性中性子散乱実験や核磁気共鳴実験から、120K以下で反強磁性秩序状態にないことが確認されており、低温絶縁体相の基底状態は詳細にわかっていなかった。今回、非弾性中性子散乱実験により、低温絶縁体相において約11meVのスピンギャップが観測された。このスピンギャップは、120K以下の非磁性スピン1重項状態を示唆している。この1重項状態は、120K以下での帯磁率の減少も説明する。また、結晶構造解析や、LDA+Uによるバンド計算の手法も用いて、120K以下でRuサイトが1次元様に配列して、酸素を介したRuイオン間の超交換相互作用が1次元的に及ぶ可能性について論じた。これは1次元スピン1のハルデンギャップ形成として理解できることを示唆する。
目時 直人; 小池 良浩; 芳賀 芳範; 金子 耕士; 荒木 新吾; McEwen, K. A.*; 神木 正史*; 阿曽 尚文*; Lander, G. H.; 小松原 武美*; et al.
Journal of Physics; Condensed Matter, 15(28), p.S1957 - S1963, 2003/07
被引用回数:2 パーセンタイル:14.82(Physics, Condensed Matter)ウラン局在系UPdSiの磁気構造,スピン波励起と結晶場励起、そして低エネルギーの励起について、報告する。この物質はウラン化合物としてはめずらしく局在的な5f電子状態を持つ。4aサイトと8cサイトのウランの高次の相互作用にともなう、磁気相図,コリニアーな磁気構造について議論する。さらに、磁気励起についても5f電子のへん歴・局在性の観点から議論する。
小池 良浩; 目時 直人; 芳賀 芳範; McEwen, K. A.*; 神木 政史*; 山本 竜之介*; 阿曽 尚文*; 立岩 尚之*; 小松原 武美*; 木村 憲彰*; et al.
Physical Review Letters, 89(7), p.077202_1 - 077202_4, 2002/08
被引用回数:8 パーセンタイル:49.73(Physics, Multidisciplinary)局在5f電子系ウラン金属間化合物UPdSiの磁気構造,磁気相図,新しい機構に基づくメタ磁性転移を、原研が開発した液体ヘリウムフリー中性子散乱実験用10Tマグネット及び希釈冷凍機を用いた中性子回折実験によって明らかにした。基底状態では4aサイトの強磁性秩序と8cサイトの反強磁性秩序状態が、ウランスピンが平行になるように結合していることが明らかになった。この物質におけるサイト間ハイゼンベルグ交換相互作用はキャンセルしている。そのため、この磁気構造が安定化するためには、より高次の相互作用が必要であることが明らかになった。その起源として最も可能性が高いのは、結晶構造及び磁気構造から4体の交換相互作用と考えられる。5f電子系においては4体相互作用はいまだかつて観察された報告例がなく、交換相互作用のキャンセルと、サイト間の結合に伴うフラストレーションによって生じた強い磁気揺らぎによって4体相互作用が顕著に現れたと結論できる。