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Hota, S.*; Tandel, S.*; Chowdhury, P.*; Ahmad, I.*; Carpenter, M. P.*; Chiara, C. J.*; Greene, J. P.*; Hoffman, C. R.*; Jackson, E. G.*; Janssens, R. V. F.*; et al.
Physical Review C, 94(2), p.021303_1 - 021303_5, 2016/08
被引用回数:6 パーセンタイル:44.68(Physics, Nuclear)Puにおける = 8アイソマーからの崩壊と集団的バンド構造がTiとPbのビームによる深部非弾性散乱実験によって調べられた。バンド内の正確な分岐比の測定によって、偶, =150アイソトーンにおける = 8二準中性子アイソマーが9/2[734]7/2[624]の配位であることを確かめた。=152における変形シェルギャップ近傍のこれらのアイソマーは、超重核の一粒子エネルギーの理論的な予言において重要なベンチマークとなる。
河野 康則; 秋山 毅志*; 石川 正男; 磯部 光孝*; 伊丹 潔; 江尻 晶*; Peterson, B. J.*
プラズマ・核融合学会誌, 91(1), P. 76, 2015/01
ITPA(国際トカマク物理活動)計測トピカルグループは、ITERの計測・制御に関する最重要課題及び今後実施すべき研究開発について議論・検討を行うグループであり、その第27回会合が、平成26年11月3日-7日の日程でフランスのITER機構において開催された。主な報告・議論の内容を以下に記す。(1)最重要課題への取り組み状況: 「プラズマ対向第一ミラーの寿命評価」については、磁場環境下(3.5T)においても、RF放電(13.56MHz)を用いたミラークリーニングが有効であることが報告された。「壁反射光の光学計測への影響評価」については、JETでの高分解能分光計測実験において、測定対象であるスクレイプオフ層でのバルマーアルファ線発光成分と背景光である壁反射光成分との分離に成功したことが報告された。(2)日本における計測開発の進展: 原子力機構におけるITERマイクロフィッションチェンバー、ITER赤外サーモグラフィー、ITER計測装置用計装制御システム及びJT-60SA炭酸ガスレーザー偏光計の開発の進展について、また、核融合科学研究所におけるYAGレーザーディスパーション干渉計の開発の進展についてそれぞれ報告があった。次回会合は、平成27年5月に、日本(核融合科学研究所)にて開催することとなった。
Robinson, A. P.*; Khoo, T. L.*; Seweryniak, D.*; Ahmad, I.*; 浅井 雅人; Back, B. B.*; Carpenter, M. P.*; Chowdhury, P.*; Davids, C. N.*; Greene, J.*; et al.
Physical Review C, 83(6), p.064311_1 - 064311_7, 2011/06
被引用回数:32 パーセンタイル:84.92(Physics, Nuclear)104番元素Rfの励起状態に半減期17秒の核異性体があることを実験的に明らかにした。実験はアルゴンヌ国立研究所の反跳核分離装置を用いて行い、検出器に打ち込まれたRfと同時計数する内部転換電子を測定することで同定した。核異性体の生成率から、この核異性体は中性子数152の原子核で通常観測される2準粒子状態の核異性体ではなく、4準粒子状態の核異性体であると考えられる。2準粒子状態の核異性体が観測されなかった理由は、その核異性体が核分裂によって崩壊し、その半減期がRfの基底状態の半減期に近いと考えれば説明できる。あるいは、原子核の4重極変形度が104番元素から突然小さくなり、2準粒子状態の核異性体がまったく存在しない、という可能性も考えられる。
Seweryniak, D.*; Khoo, T. L.*; Ahmad, I.*; Kondev, F. G.*; Robinson, A.*; Tandel, S. K.*; 浅井 雅人; Back, B. B.*; Carpenter, M. P.*; Chowdhury, P.*; et al.
Nuclear Physics A, 834(1-4), p.357c - 361c, 2010/03
被引用回数:7 パーセンタイル:47.92(Physics, Nuclear)陽子数100,中性子数152近傍の原子核における一粒子軌道エネルギーの実験値は、超重核領域の殻構造を予測する理論計算の検証に重要な役割を果たす。われわれはNo及びNoに2準粒子状態の高K核異性体を観測し、それらのエネルギーから陽子数100近傍における陽子の一粒子軌道エネルギーを評価することに成功した。またRfに3準粒子状態の高K核異性体を発見し、Rfの崩壊の実験データから中性子の一粒子軌道エネルギーも評価した。得られた実験値をさまざまな理論計算の予測値と比較した結果、Woods-Saxonポテンシャルを用いた計算が最もよく実験値を再現することを見いだした。
Qian, J.*; Heinz, A.*; Khoo, T. L.*; Janssens, R. V. F.*; Peterson, D.*; Seweryniak, D.*; Ahmad, I.*; 浅井 雅人; Back, B. B.*; Carpenter, M. P.*; et al.
Physical Review C, 79(6), p.064319_1 - 064319_13, 2009/06
被引用回数:31 パーセンタイル:84.06(Physics, Nuclear)アルゴンヌ国立研究所の反跳核分離装置を用いて、Rfの線,線,内部転換電子測定実験を行った。Rfの励起状態に、高いK量子数を持った3準粒子状態と解釈される半減期160秒の新核異性体を発見した。また、崩壊の抑止係数より、Rfの娘核であるNoの1準粒子状態の中性子軌道配位を同定した。中性子数151核の1/2[620]準位の励起エネルギーの系統性より、中性子数152の変形閉殻の大きさが、原子番号が増えるにつれて大きくなることを明らかにした。
Robinson, A. P.*; Khoo, T. L.*; Ahmad, I.*; Tandel, S. K.*; Kondev, F. G.*; 中務 孝*; Seweryniak, D.*; 浅井 雅人; Back, B. B.*; Carpenter, M. P.*; et al.
Physical Review C, 78(3), p.034308_1 - 034308_6, 2008/09
被引用回数:48 パーセンタイル:90.59(Physics, Nuclear)Cm及びNoの励起準位に、量子数を持ち、の八重極振動回転バンドを経由して崩壊する核異性体を発見した。これらの中性子数核における及び2準位は、原子番号102の範囲においてほぼ一定の励起エネルギーを持つことから、中性子の励起に起因する準位と考えられる。ただしCmの2準位だけは例外的に低い励起エネルギーを持ち、中性子の励起に加えて陽子の配位の影響を受けていると考えられる。
Peterson, B. J.*; 木島 滋; Kostryukov, A. Y.*; Seo, D. C.*; Liu, Y.*; Miroshnikov, I. V.*; 芦川 直子*; Parchamy, H.*; 川島 寿人; 岩間 尚文*; et al.
Plasma and Fusion Research (Internet), 2, p.S1018_1 - S1018_4, 2007/11
イメージングボロメータの核融合炉への適用性展望と開発研究の概要を報告する。磁場閉じ込めの高温プラズマが放射や中性粒子を通じて失う損失パワーの測定は、これまで伝統的に1次元に配列した抵抗型ボロメータを用いて行われてきた。抵抗型ボロメータは、プラズマ放射を受けて変化した吸収薄膜の温度を抵抗線の抵抗値の温度依存性を利用して電気的に検出する方法である。多数の信号線を必要とする抵抗型ボロメータの場合、真空境界での取り合いや容器内の接続部で接触不良を生じる恐れのあることが核融合炉レベルの中性子照射試験により明らかとなった。一方、赤外イメージングボロメータは、金属吸収薄膜の放出する赤外放射を真空窓を経て中性子遮蔽の外まで信号を伝送する。抵抗型ボロメータ数百チャンネル分に相当する画像測定が可能で、将来の代替計測として期待される測定法である。核融合炉環境下での有効性を実証するためにイメージングボロメータを試作してJT-60Uトカマクに設置した。JT-60Uプラズマ放射の映像データと併せて核融合炉計測としての開発計画を示す。また、較正方法,トモグラフィー処理,新しい薄膜の開発やその他の応用などについても述べる。
Liu, Y.*; 田村 直樹*; Peterson, B. J.*; 岩間 尚文*; 木島 滋; LHD実験グループ*; JT-60実験チーム
Plasma and Fusion Research (Internet), 2, p.S1124_1 - S1124_4, 2007/11
最小限の仮定でできるだけ多くの情報を得るため、ここで述べる多素子2次元データの解析では線形のTikhonov-Phillips法と非線形の最大エントロピー法の2種類の拘束条件をトモグラフィーアルゴリズムの改善策として用いた。これらの方法は平滑化により対称性を仮定せずに少数データの放射分布再構成ができる特徴を持っている。さらに今回のような接線計測においては視線に沿う強度の変化が特に大きいため、視線の幅も考慮して視野の3次元構造を厳密に取扱った。これまで模擬放射分布を使ってアルゴリズムの試験を行った。核融合科学研究所のLHDでの2台の軟X線素子カメラによる測定と日本原子力研究開発機構のJT-60Uでの赤外イメージングボロメータカメラによる測定データについて行ったトモグラフィー解析の結果を報告する。
Araghy, H. P.*; Peterson, B. J.*; 林 浩己*; 木島 滋; 芦川 直子*; Seo, D. C.*; JT-60Uチーム
Plasma and Fusion Research (Internet), 2, p.S1116_1 - S1116_4, 2007/11
JT-60Uイメージングボロメータの受光薄膜の較正実験を行い、黒化処理した厚さ2.5ミクロン,有効面積9cm7cmの金薄膜について、膜面各点での熱拡散係数や膜厚と熱伝導率との積などパワー算出やトモグラフィー解析に必要な物性値を求めた。較正実験は真空窓の外からHe-Neレーザーを用いて薄膜を局所加熱し、その赤外放射像を赤外カメラで測定する「その場試験」で行った。膜の各点の物性値は、有限要素法を用いた各点の温度分布モデルと実測値が整合するように決定した。ここでは求めた物性値の膜面内の変化について報告する。レーザー照射による温度上昇の測定データが膜面各点で比較的大きく変化しているため膜厚と熱伝導率との積が一様でない結果を得た。黒化処理に用いた炭素皮膜あるいは金薄膜自身の不均一を示唆するものであるが、現在原因の分析と併せて詳しい解析を行っている。
Peterson, B. J.*; 木島 滋; Parchamy, H.*; 金子 昌司*; 大森 俊道*; Seo, D. C.*; 芦川 直子*; 助川 篤彦; JT-60チーム
Journal of Nuclear Materials, 363-365, p.412 - 415, 2007/06
被引用回数:13 パーセンタイル:66.25(Materials Science, Multidisciplinary)核融合科学研究所との研究協力としてJT-60Uで実施している「核燃焼トカマク実験用イメージング・ボロメータの開発」に関する最新の研究成果を報告する。この計測法は、プラズマの放射をピンホールを介して薄膜に投影し、その結果生じる薄膜上の温度変化を赤外カメラの画像として測定する方法である。接線方向に広角の視野を持つ所から、ダイバータを含む全ポロイダル断面のトーラス1/4周にわたる広い範囲の観測が可能である。昨年開始した予備試験では高加熱入力の重水素放電時に赤外カメラの誤動作が発生したため、中性子,線並びに漏洩磁場に対する遮蔽をさらに強化し、併せて画像信号伝送系の改造を行った。この改造により、強磁場で高パワー加熱の重水素放電での測定が可能となり、赤外カメラのデータから薄膜上に写影された放射強度を1秒間に30コマの映像として観測できるようになった。不純物を入射して放射損失を過大にした時のプラズマ崩壊の様子を視覚的に捉える、など幾つかの初期結果を得た。感度較性,2次元放射パワー分布の算出など測定・検討結果を報告する。
Donn, A. J. H.*; Costley, A. E.*; Barnsley, R.*; Bindslev, H.*; Boivin, R.*; Conway, G.*; Fisher, R.*; Giannella, R.*; Hartfuss, H.*; von Hellermann, M. G.*; et al.
Nuclear Fusion, 47(6), p.S337 - S384, 2007/06
被引用回数:321 パーセンタイル:78.95(Physics, Fluids & Plasmas)「ITER物理基盤」は、その名の通りITERプラズマの物理基盤を与えるために編纂されたレビュー論文であり、Nuclear Fusion誌の特集号として1999年に発刊された。本「ITER物理基盤の進展」は、「ITER物理基盤」発刊以降に得られた研究開発成果を纏めたレビュー論文である。そのうち、第7章は、ITERにおけるプラズマ計測について包括的に取り扱うものである。主な項目は以下の通り。(1)ITERでの計測に対する要求性能,(2)ITERに適用する計測の原理と手法,(3)ITERでの計測の実現のために必要な技術開発項目,(4)ITERトカマク装置への計測機器の統合,(5)「ITER物理基盤」で提起された主要課題の進展状況,(6)ITERにおける計測性能の評価,(7)将来の核融合炉に向けてITERで学習すべき課題。
笹尾 真実子*; 山田 弘司*; 馬場 護*; 近藤 貴; Peterson, B. J.*; 川端 一男*; 間瀬 淳*; 吉川 正志*; 疇地 宏*; 東井 和夫*; et al.
Fusion Science and Technology, 51(2T), p.40 - 45, 2007/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)近い将来、ITERにおいて、燃焼プラズマの未知の物理課題を解明するための実験が行われる。これらの研究を実行するためには、核融合生成物を測定するシステムや、各種プラズマパラメーターを高分解能で高い信頼性で計測する、革新的な計測システムを開発することは必要不可欠である。「プラズマ燃焼のための先進計測」は2004年に文部科学省により科学研究費補助金特定領域研究として認められ、現在20以上の研究がこの領域の下で進行中である。ITER計測に適用するために、幾つかの新概念の実現可能性が研究され、その計測システム実現のための構成要素の開発が進められている。
Parchamy, H.*; Peterson, B. J.*; 木島 滋; 林 浩己*; Seo, D. C.*; 芦川 直子*; JT-60Uチーム
Review of Scientific Instruments, 77(10), p.10E515_1 - 10E515_4, 2006/10
被引用回数:14 パーセンタイル:56.72(Instruments & Instrumentation)JT-60Uトカマク用赤外イメージング・ボロメータは、受光部として黒化処理した厚さ2.5ミクロン,有効面積9cm7cmの金薄膜を用いている。赤外カメラで測定した温度分布データから、プラズマの放射損失パワー分布を求めるには、薄膜各部の特性値が必要である。薄膜の各点での熱拡散係数,熱伝導率kと膜厚tの積ktなどを既知とする2次元熱拡散方程式により、温度分布から入熱分布を求めることができる。われわれは2006年2月に、He-Neレーザーを用いて測定に使用した薄膜の特性値を求めるその場較正試験を行った。あらかじめ強度分布を測定しておいたレーザー光を放射源として薄膜に照射し、照射点の温度分布とその減衰時定数を赤外カメラで測定する。薄膜面上の約100点についてレーザー光照射による温度分布と減衰時定数の測定を行った。現在、有限要素法を用いて測定結果の解析を行っている。分布情報からを、また時定数からktを求めることができる。また、赤外カメラ(Indigo社-Omega)の感度は、ほぼ同じ輻射率を持ち温度制御が可能な模擬薄膜を用いて較正試験を行った。赤外カメラのデータはStefan-Boltzmann則と良い一致を示している。会議ではこれら測定の詳細と解析結果を報告する。
加藤 隆子*; 村上 泉*; 後藤 基志*; 森田 繁*; 居田 克巳*; Peterson, B. J.*; 舟場 久芳*; 仲野 友英
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.7, p.1 - 4, 2006/00
真空紫外スペクトルを定量解析した。C IIIスペクトル線の強度比から求めた電子温度を用い、ネオン入射によって発生したプラズマの放射損失源を分光計測とボロメータ計測で同定した。さらに不純物の発光線強度比の時間変化から不純物による放射損失の時間変化を求めた。
木島 滋; Peterson, B. J.*; 芦川 直子*; 三浦 幸俊; JT-60チーム
Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 29C, 4 Pages, 2005/00
イメージング・ボロメータは広い視野が取れるなど核燃焼トカマク実験装置の放射損失計測法として有望である。2003-2004年に接線方向にも視野を持つ赤外イメージング・ボロメータをJT-60トカマクに設置した。2.5ミクロンの受光薄膜の耐久性はこれまで2年間の運転で確かめられた。測定装置としてはまだ未完成であるが、これまでの予備試験で幾つかの興味ある観測結果が得られた。ディスラプション時には受光膜に明瞭な温度上昇が観測され、温度分布は既存の抵抗型ボロメータの測定結果と矛盾しない。さらに、トーラスに沿って弧状に分布するダイバータ部の放射損失を初めてとらえることにも成功した。得られた温度上昇のアナログ画像データをディジタル処理し、既存のボロメータの結果との比較検討を開始した。放射損失のトロイダル分布など新しい知見も得られると期待している。
Peterson, B. J.*; 芦川 直子*; 木島 滋; Ingesson, L. C.*; Walker, C. I.*
Proceedings of 30th EPS Conference on Controlled Fusion and Plasma Physics (CD-ROM), 4 Pages, 2003/00
赤外カメラを用いて温度上昇を直接測定するイメージング・ボロメータが核融合科学研究所で開発されている。一方、金薄膜を用いる従来の抵抗型ボロメータは中性子照射にぜい弱であることも明らかになってきた。JT-60Uトカマク用イメージング・ボロメータの設計や国際熱核融合実験への適合性の検討を開始した。感度,分解能,長時間特性などについてイメージング・ボロメータの燃焼トカマク実験への適用の検討結果を報告する。
Peterson, B. J.*; Alekseyev, A. G.*; 木島 滋; 芦川 直子*; Parchamy, H.*; 笹尾 真実子*; 三浦 幸俊
no journal, ,
プラズマの放射する広い波長範囲の電磁波や高エネルギー粒子のエネルギーを薄膜で吸収することがイメージング・ボロメータの基本原理である。エネルギー吸収の結果発生した薄膜の温度変化を真空容器の外に設けた赤外線カメラによって測定する。核融合炉に必要な放射損失や損失粒子計測への適用を目指してイメージング・ボロメータの開発を行っている。放射損失計測の場合、ピンホールカメラの背後に置いた薄膜には放射損失分布の二次元画像が映し出される。損失粒子の計測の場合には、薄膜の一方向で多重膜の厚さを変化させてエネルギーの弁別を行い、残る一方向でピッチ角の分解を行う。大型ヘリカル装置及びJT-60Uトカマクにおけるイメージング・ボロメータ計測,較正実験,イオンビーム装置を用いた損失粒子計測検出部の予備実験、及びITER用イメージング・ボロメータと損失粒子計測の設計などを中心に報告する。
Peterson, B. J.*; Alekseyev, A. G.*; 木島 滋; 芦川 直子*; Parchamy, H.*; 笹尾 真実子*; 磯部 光孝*; 三浦 幸俊
no journal, ,
粒子の閉じ込めは核融合炉の運転を考えるうえで重要な項目の一つである。粒子は燃料プラズマに対するエネルギー供給を行った後、ダイバータから安全に排気されなければならない。粒子の閉じ込めが悪い場合には、閉じた磁気面からさらにスクレイプオフ層の外側に飛び出した粒子が第一壁に局所的な損傷を与える可能性がある。したがって、損失粒子の測定は実験炉の安全性の観点からも重要な項目である。イメージング・ボロメータとエネルギー吸収用の多層膜を組合せた損失粒子計測法が提案されている。この論文では、LHD並びにJT-60Uで現在試験中のイメージング・ボロメータ,熱源としてレーザーを用いた較正法、並びにイオンビーム加速装置による多層膜エネルギー検出器の予備実験について報告する。なお、この研究の一部は科研費の支援(課題番号16560729と16082207)により実施されている。
Parchamy, H.*; Peterson, B. J.*; 木島 滋; 芦川 直子*
no journal, ,
JT-60Uトカマクにおいて、黒化処理した金薄膜(厚さ2.5ミクロン,有効面積9cm7cm)を用いた準接線方向に視野を持つ赤外イメージングボロメータによる放射損失測定が開始された。赤外カメラの時間分解能は30Hzである。薄膜の不均一は今後の較正実験によって補正が可能である。また従来は8ビットの画像信号しか得られなかったが、今回14ビットのディジタル信号が取れるよう改良を行い、さらに磁気シールド及び中性子と線に対するシールドを強化した。前回の測定ではディスラプション時に最大の主プラズマからの放射が観測できた。赤外カメラの画像から放射強度の2次元分布など放射損失の多様な側面を示す情報が得られる。発表ではプラズマからの放射によって熱せられた薄膜の黒体輻射強度分布データを既存の抵抗型ボロメータの信号と比較して紹介する。なお、この研究の一部は科研費の支援(課題番号16560729と16082207)により実施されている。
Peterson, B. J.*; Seo, D. C.*; 木島 滋; 川島 寿人; 芦川 直子*; Parchamy, H.*; Liu, Y.*
no journal, ,
従来から放射損失測定に用いられている抵抗型ボロメータは、長時間運転時には検出器の周囲温度変化に伴う信号ドリフトが問題になる。また多数の接続端子も温度変化の影響を受ける。定常核融合実験や核融合炉への適用にあたってはこれら課題の解決が必要である。他方、赤外イメージング・ビデオ・ボロメータ(IRVB)は大きな温度変化に対応でき、定常運転に適している。IRVBでは、プラズマ放射を薄膜の前面で受光・吸収し、加熱された薄膜の放射する赤外光を背面から赤外カメラで計測する。薄膜の温度は外枠温度に対する変化分として測定され、信号ドリフトは生じない。また使用する材料は高融点金属であり、電気信号の接続端子も必要としないため、大きな温度上昇に対応可能である。これまでLHDやJT-60Uで試験され、薄膜の較正方法やトモグラフィー処理法も開発した。JT-60Uでは、準接線方向の視野を持つ1台のIRVBで得られるトカマクプラズマの放射分布画像から、トロイダル対称性を仮定することによって放射パワー密度のポロイダル断面分布を得ている。現在KSTAR用IRVBの設計を行っており、JT-60SAにもIRVBを用いる予定である。