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山口 徹治; 坂本 義昭; 中山 真一; T.T.Vandergraaf*
Journal of Contaminant Hydrology, 26, p.109 - 117, 1997/00
被引用回数:29 パーセンタイル:65.53(Environmental Sciences)稲田花崗岩中におけるウランの有効拡散係数を透過法で調べた。ウランの化学形としてはUOが支配的な条件で実験した。ウラニルイオンの有効拡散係数は(3.61.2)10m/sであった。この値はウラニンの有効拡散係数の値に近く、ストロンチウムやネプツニウムより約一桁小さく、ヨウ素よりも二桁小さい。よく知られた理論では、岩石中の有効拡散係数と自由水中の拡散係数は正比例するとされているが、この花崗岩中におけるイオンの有効拡散係数は自由水中の拡散係数に比例していない。これはスウェーデンの花崗岩についての実験結果にも共通している。この比例関係の上に構築された理論を適用する際には注意が必要である。
熊田 政弘; T.T.Vandergraaf*
放射性廃棄物研究連絡会論文集 (VI), 10 Pages, 1991/06
カナダ原子力公社との協力研究により、ホワイトシェル研究所の地下研究施設(URL)の地下240mレベルに専用の実験室を開設し、破砕帯中の地下水と岩石試料とを用いて、深地層条件下における花崗岩中核種移行実験を行った。ヨウ素、テクネチウム及びアクチニド核種(Np,Pu,Am)を使った実験のうち、Tcのカラム実験では、地下水中のテクネチウムがTc(VII)からTc(IV)に還元されてカラム内に強く収着することが分かった。これは酸化性条件下における吸着実験結果から予測されなかったもので、URLに設置した本実験システムが原位置の地球化学的条件を良く反映したものであることを確認した。
熊田 政弘; T.T.Vandergraaf*
Proc. of the 3rd Int. Symp. on Advanced Nuclear Energy Research; Global Environment and Nuclear Energy, p.414 - 419, 1991/00
深地層条件下における放射性核種の移行挙動を調べるため、原研とAECLは地下研究施設(URL)の地下240mレベルに新しい実験システムを開発した。URLの地下240mレベルの実験室に嫌気性グローブボックスを設置し、グローブボックス内で亀裂帯から採取した花崗岩質岩石試料と地下水を用いて、テクネチウム及びヨウ素についての拡散実験とカラム実験を実施した。ヨウ素のカラム実験では、注入したIのほとんど100%が流出したが、テクネチウムでは注入したTcの大部分がカラム内に強く吸着された。