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Lelivre-Berna, E.*; Brown, P. J.*; Tasset, F.*; 加倉井 和久; 武田 全康; Regnault, L.-P.*
Physica B; Condensed Matter, 397(1), p.120 - 124, 2007/07
被引用回数:22 パーセンタイル:67.36(Physics, Condensed Matter)先端3次元中性子偏極解析装置CRYOPADはフランスのラウエ-ランジュバン研究所(ILL)のD3中性子回折計、同じくILLにCEA-グルノーブルが設置したIN22 3軸型中性子分光器、そして原子力機構のJRR-3に設置されているTAS-1 3軸型中性子分光器で使われている。これらの分光器で得られた生データを適切に扱って中性子スピンの方向を精度よく決定するための定式化を行った。
武田 全康; 中村 充孝; 加倉井 和久; Lelivre-Berna, E.*; Tasset, F.*; Regnault, L.-P.*
Physica B; Condensed Matter, 356(1-4), p.136 - 140, 2005/02
被引用回数:17 パーセンタイル:57.44(Physics, Condensed Matter)CRYOPAD(CRYOgenic Polarization Analysis Device)は、中性子のスピンが磁性体の内部で散乱される過程において受ける方向変化を3次元的に測定することができる先端的な偏極中性子実験手法である。従来の偏極中性子散乱法では、3次元的な変化をとらえることができないため、散乱された偏極中性子に含まれる磁気構造の情報の一部しか取り出すことができないのに比較して、磁気構造に関して得られる情報が飛躍的に増大する。われわれのグループでは、すでに実用化されている中性子弾性散乱実験用のCRYOPADを改良して、中性子非弾性散乱過程における中性子スピンの方向変化を測定できる第三世代のCRYOPADの開発をフランスのInstitute Laue-Lanvegin研究所及びCEA-Grenoble研究所と共同で進め実用化に成功した。
武田 全康; 中村 充孝; 加倉井 和久; Lelivre-Berna, E.*; Tasset, F.*; Regnault, L.-P.*
no journal, ,
日本原子力研究開発機構のJRR-3に設置されている偏極中性子3軸型分光器TAS-1の偏極中性子オプションの現状について報告する。TAS-1ではここ数年にわたり、偏極中性子オプションの更新作業が行われてきた。その大きな成果として次の二つが挙げられる。一つは、集光型偏極モノクロメータとアナライザーを導入することにより、偏極中性子の偏極解析に際して、検出効率を約50倍よくしたことである。二つめは、3次元偏極中性子解析装置(CRYOPAD)を導入することにより、磁性体内部で中性子が散乱する過程で、その中性子スピンの方向がどのように回転するのかを観測できるようになったことである。これらによって、磁性体の磁気構造を静的にも動的にも正確に決めることができるようになっただけでなく、新しい物理現象である、スピンと格子が相関する現象を検証することができるようになった。CRYOPADの開発はフランス、ラウエ・ランジュバン研究所,フランス原子力庁グルノーブル研究所との共同研究の成果である。
武田 全康; 中村 充孝; 下条 豊; 加倉井 和久; Lelivre-Berna, E.*; Tasset, F.*; Regnault, L. P.*
no journal, ,
JRR-3のTAS-1中性子分光器における偏極中性子利用に関して現状を報告する。TAS-1は改3号炉に設置された熱中性子三軸分光器で、1991年に改3号炉の稼動とともに運転を開始した。今から5年前に最近の偏極中性子技術の進展を考慮すべく、この分光器の偏極中性子高度化が開始された。ダブル集光型偏極中性子モノクロメーター及びアナライザーが導入され、CRYOPADと呼ばれる3次元偏極中性子解析装置が開発,設置された。上記の新しい偏極素子により、約1桁程度の偏極中性子強度の増加が達成され、1次元及び3次元偏極中性子解析がTAS-1分光器を使用して行われるようになった。
加倉井 和久; 武田 全康; 松田 雅昌; 脇本 秀一; 梶本 亮一; Lelivre-Berna, E.*; Tasset, F.*; 中村 充孝; 大沢 明*
no journal, ,
日本原子力研究開発機構のJRR-3に設置されたCRYOPADによる中性子3次元偏極解析研究を概観する。パイロクロア構造を持つスピンフラストレート物質CdCrOやスピンカイラリティーを持つYMnOの実験結果を報告し、この先端偏極中性子解析の重要性について議論する。
加倉井 和久; 武田 全康; 中村 充孝; 大沢 明*; 松田 雅昌; 脇本 秀一; 下条 豊; Lelivre-Berna, E.*; Tasset, F.*
no journal, ,
磁気構造の情報は基本的に伝統的な中性子回折を用いた単結晶磁気構造解析を実施すれば明らかになるが、その構造の温度変化や詳しいスピン方向の情報を得るためには3次元中性子偏極解析実験が非常に効率的で、かつ決定的な検証方法である。日本原子力研究開発機構ではフランスの研究グループとの共同研究開発でJRR-3の三軸分光器TAS-1にCRYOPADを用いた3次元中性子偏極解析オプションを導入した。最近のマルチフェロイック系REMnOや遍歴反強磁性物質CrBにおけるカイラリティやヘリカル磁性の検証実験を紹介して、従来の偏極中性子散乱実験との整合性及び相補性に関して議論する。
加倉井 和久; 武田 全康; 中村 充孝; 大沢 明*; 松田 雅昌; 脇本 秀一; 下条 豊; Lelivre-Berna, E.*; Tasset, F.*; Regnault, L. P.*
no journal, ,
磁気構造の情報は基本的に伝統的な中性子回折を用いた単結晶磁気構造解析を実施すれば明らかになるが、その構造の温度変化や詳しいスピン方向の情報を得るためには3次元中性子偏極解析実験が非常に効率的で、かつ決定的な検証方法である。日本原子力研究開発機構ではフランスの研究グループとの共同研究開発でJRR-3の三軸分光器TAS-1にCRYOPADを用いた3次元中性子偏極解析オプションを導入した。最近のマルチフェロイック系REMnOや遍歴反強磁性物質CrBにおけるカイラリティやヘリカル磁性の検証実験を紹介する。