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長澤 尚胤; Wasikiewicz, J. M.*; 瀬古 典明; 八木 敏明; Zhao, L.*; 三友 宏志*; 吉井 文男; 玉田 正男
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 52, 2007/02
放射線で橋かけしたカルボキシメチルキチン(CMCt)及びカルボキシメチルキトサン(CMCts)ゲルを作製し、金や白金等の有用金属イオンの吸着特性を検討した。試料を40%濃度の高濃度ペーストに調製後、フィルム状(1mm厚)に作製し、電子線を所定線量照射後、凍結乾燥して蒸留水中に投入し、その不溶分からゲル分率を評価した。CMCtとCMCtsの最大ゲル分率はそれぞれ72%(75kGy)と50%(100kGy)に達した。これらのゲルは、乾燥ゲル1gあたり8.3g(CMCt), 21.2g(CMCts)の吸水特性を有した。作製ゲルの金属吸着特性は、100mLの金属イオン水溶液(100ppb, pH4.0)に乾燥ゲル50mgを2時間浸漬した後、その上澄み液の金属イオン濃度を誘導結合プラズマ質量分析装置で測定後、初期水溶液と上澄み液との濃度差から評価した。両ゲルとも、金や銅イオンを最も吸着し、CMCtゲルはスカンジウムやカドミニウムを、CMCtsゲルはバナジウムを吸着した。カルボキシメチル化キチン誘導体の放射線橋かけゲルは、金やスカンジウム等の有用金属を吸着し、かつ生分解性を有した捕集材として応用可能である。
Wasikiewicz, J. M.; 長澤 尚胤; 玉田 正男; 三友 宏志*; 吉井 文男
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 236(1-4), p.617 - 623, 2005/07
被引用回数:54 パーセンタイル:95.02(Instruments & Instrumentation)電子線照射して架橋したカルボキシメチルキチン(CMCT)及びカルボキシメチルキトサン(CMCTS)ハイドロゲルの金属イオン吸着特性について研究した。これらのゲルは、さまざまな希金属イオンの中でスカンジウムイオンと金イオンの吸着能力が高く、2時間といった短時間でほぼ吸着が飽和した。特に金イオンの吸着について詳細に検討し、ラングミア式で算出した結果、乾燥ゲル1gあたりの金イオンの最大吸着量が、CMCTゲルで0.06mol/g、CMCTSゲルで0.19mol/gであった。両ハイドロゲルは金カチオンの有効な吸着材である。
長澤 尚胤; Wasikiewicz, J. M.; 八木 敏明; 三友 宏志*; 吉井 文男; 玉田 正男
no journal, ,
天然多糖類は自然界に多量に存在しており、生分解性を有する利点からに応用され、カルボキシメチルセルロース(CMC),カルボキシメチルデンプン(CMS)などの化学修飾された水溶性の多糖類誘導体は食品や医薬分野のような多くの産業に広く応用されている。これらの多糖類の水溶液に対する電離放射線の効果は分解を導くが、ペーストのような10-60%の高濃度状態で分子間の橋かけを引き起こすことを見いだした。これらの濃度が20%で、線量が20kGy照射したとき、CMC, CMS, カルボキシメチルキチン(CMCT)とカルボキシメチルキトサン(CMCS)のゲル分率は、それぞれ38, 54, 8, 0%で、CMCSのゲル分率は100kGyの高い線量において40%であった。得られたハイドロゲルは、乾燥ゲルを1とするとおよそ500倍吸水して膨潤した。分解や橋かけの収率とゲル化線量ような放射線パラメータをCharlesby-Rosiak式をもとにしてゾル-ゲル解析によって評価した。それらの結果から、ヒドロキシル基,カルボキシル基,アミノ基と-アセトアミノ基といった分子鎖中の官能基と分子量が多糖類誘導体の放射線橋かけに対して最も重要な因子であると結論した。これらのハイドロゲルの利点は、使用後に生分解することである。放射線橋かけした生分解性ハイドロゲルを家畜排せつ物を堆肥にするための吸水性材料や床擦れ防止マットでの体圧分散材料として応用したので報告する。
長澤 尚胤; Wasikiewicz, J. M.*; 瀬古 典明; 八木 敏明; 三友 宏志*; 吉井 文男; 玉田 正男
no journal, ,
カニ・エビなどの甲殻類を原料とするキチン・キトサンは、特にアミノ基を有した天然資源で、水処理材,抗菌剤や人工皮膚材等の機能性材料として環境,農業や医療分野で応用されている。特に水処理材の金属吸着特性は、分子鎖中のアミノ基によるキレート作用に起因する。そこで、放射線で橋かけしたカルボキシメチル化キチン誘導体ゲルを作製し、金や白金等の有用金属イオンの吸着特性を検討した。試料を40%濃度の高濃度ペーストに調製後、フィルム状(1mm厚)に作製し、電子線を所定線量照射後、凍結乾燥して蒸留水中に投入し、その不溶分からゲル分率を評価した。CMChtとCMChtsの最大ゲル分率はそれぞれ72%(75kGy)と50%(100kGy)に達した。これらのゲルは、乾燥ゲル1gあたり8.3g(CMCt), 21.2g(CMCts)の吸水特性を有した。ゲルの生分解性は、酵素や完全堆肥による分解試験や土壌埋設試験により評価した結果、両キチン誘導体ゲルとも、ほぼ全部分解し、ゲル化しても生分解性を保持していた。作製ゲルの金属吸着特性は、100mLの金属イオン水溶液(100ppb, pH4.0)に乾燥ゲル50mgを2時間浸漬した後、その上澄み液の金属イオン濃度をICP-MSで測定後、初期水溶液と上澄み液との濃度差から評価した。両ゲルとも、金や銅イオンを最も吸着し、CMCtゲルはスカンジウムやカドミニウムを、CMCtsゲルはバナジウムを吸着した。カルボキシメチル化キチン誘導体の放射線橋かけゲルは、金やスカンジウム等の有用金属を吸着し、かつ生分解性を有した捕集材に応用可能である。