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放射線橋かけキチン・キトサンゲルの金属吸着特性

Metal adsorption by radiation crosslinked chitin derivative hydrogels

長澤 尚胤; Wasikiewicz, J. M.*; 瀬古 典明; 八木 敏明; 三友 宏志*; 吉井 文男; 玉田 正男

Nagasawa, Naotsugu; Wasikiewicz, J. M.*; Seko, Noriaki; Yagi, Toshiaki; Mitomo, Hiroshi*; Yoshii, Fumio; Tamada, Masao

カニ・エビなどの甲殻類を原料とするキチン・キトサンは、特にアミノ基を有した天然資源で、水処理材,抗菌剤や人工皮膚材等の機能性材料として環境,農業や医療分野で応用されている。特に水処理材の金属吸着特性は、分子鎖中のアミノ基によるキレート作用に起因する。そこで、放射線で橋かけしたカルボキシメチル化キチン誘導体ゲルを作製し、金や白金等の有用金属イオンの吸着特性を検討した。試料を40%濃度の高濃度ペーストに調製後、フィルム状(1mm厚)に作製し、電子線を所定線量照射後、凍結乾燥して蒸留水中に投入し、その不溶分からゲル分率を評価した。CMChtとCMChtsの最大ゲル分率はそれぞれ72%(75kGy)と50%(100kGy)に達した。これらのゲルは、乾燥ゲル1gあたり8.3g(CMCt), 21.2g(CMCts)の吸水特性を有した。ゲルの生分解性は、酵素や完全堆肥による分解試験や土壌埋設試験により評価した結果、両キチン誘導体ゲルとも、ほぼ全部分解し、ゲル化しても生分解性を保持していた。作製ゲルの金属吸着特性は、100mLの金属イオン水溶液(100ppb, pH4.0)に乾燥ゲル50mgを2時間浸漬した後、その上澄み液の金属イオン濃度をICP-MSで測定後、初期水溶液と上澄み液との濃度差から評価した。両ゲルとも、金や銅イオンを最も吸着し、CMCtゲルはスカンジウムやカドミニウムを、CMCtsゲルはバナジウムを吸着した。カルボキシメチル化キチン誘導体の放射線橋かけゲルは、金やスカンジウム等の有用金属を吸着し、かつ生分解性を有した捕集材に応用可能である。

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