検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 34 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Level structures of $$^{56,58}$$Ca cast doubt on a doubly magic $$^{60}$$Ca

Chen, S.*; Browne, F.*; Doornenbal, P.*; Lee, J.*; Obertelli, A.*; 角田 佑介*; 大塚 孝治*; 茶園 亮樹*; Hagen, G.*; Holt, J. D.*; et al.

Physics Letters B, 843, p.138025_1 - 138025_7, 2023/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:59.27(Astronomy & Astrophysics)

$$^{57,59}$$Scからの1陽子ノックアウト反応を用いて、$$^{56}$$Caと$$^{58}$$Caのガンマ崩壊を観測した。$$^{56}$$Caでは1456(12)keVの$$gamma$$線遷移が、$$^{58}$$Caでは1115(34)keVの遷移が観測された。どちらの遷移も暫定的に$$2^{+}_{1} rightarrow 0^{+}_{gs}$$と割り当てられた。有効核子間相互作用をわずかに修正した広い模型空間での殻模型計算では、$$2^{+}_{1}$$準位エネルギー、2中性子分離エネルギー、反応断面積が実験とよく一致し、N=34閉殻の上に新しい殻が形成されていることを裏付けた。その構成要素である$$0_{f5/2}$$$$0_{g9/2}$$軌道はほぼ縮退しており、これは$$^{60}$$Caが二重魔法核である可能性を排除し、Ca同位体のドリップラインを$$^{70}$$Caあるいはそれ以上にまで広げる可能性がある。

論文

Multiple mechanisms in proton-induced nucleon removal at $$sim$$100 MeV/nucleon

Pohl, T.*; Sun, Y. L.*; Obertelli, A.*; Lee, J.*; G$'o$mez-Ramos, M.*; 緒方 一介*; 吉田 数貴; Cai, B. S.*; Yuan, C. X.*; Brown, B. A.*; et al.

Physical Review Letters, 130(17), p.172501_1 - 172501_8, 2023/04

 被引用回数:5 パーセンタイル:91.26(Physics, Multidisciplinary)

大きなフェルミ面非対称性を持つ陽子過剰な$$^{14}$$O原子核からの100MeV/nucleonでの陽子による陽子・中性子除去反応について報告した。この結果は、quasi-freeノックアウト反応、非弾性散乱、核子移行反応を含む複数の反応機構の定量的寄与を初めて示すものである。このようなエネルギー領域では通常無視される非弾性散乱と核子移行の寄与が、弱束縛陽子と強束縛中性子の除去反応断面積にそれぞれ約50%と30%寄与していることが示された。

論文

"Southwestern" boundary of the $$N = 40$$ island of inversion; First study of low-lying bound excited states in $$^{59}$$V and $$^{61}$$V

Elekes, Z.*; Juh$'a$sz, M. M.*; Sohler, D.*; Sieja, K.*; 吉田 数貴; 緒方 一介*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Achouri, N. L.*; 馬場 秀忠*; et al.

Physical Review C, 106(6), p.064321_1 - 064321_10, 2022/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:47.44(Physics, Nuclear)

$$^{59}$$Vと$$^{61}$$Vの低励起準位構造を初めて探索した。$$^{61}$$Vについては中性子ノックアウト反応と陽子非弾性散乱が、$$^{59}$$Vについては中性子ノックアウト反応データが得られた。$$^{59}$$Vについては4つ、$$^{61}$$Vについては5つの新たな遷移が確認された。Lenzi-Nowacki-Poves-Sieja (LNPS)相互作用に基づく殻模型計算との比較によって、それぞれの同位体について確認されたガンマ線のうち3つが、first 11/2$$^{-}$$状態とfirst 9/2$$^{-}$$状態からの崩壊と決定された。$$^{61}$$Vについては、($$p$$,$$p'$$)非弾性散乱断面積は四重極変形と十六重極変形を想定したチャネル結合法により解析されたが、十六重極変形の影響により、明確に反転の島に属するとは決定できなかった。

論文

Extended $$p_{3/2}$$ neutron orbital and the $$N = 32$$ shell closure in $$^{52}$$Ca

Enciu, M.*; Liu, H. N.*; Obertelli, A.*; Doornenbal, P.*; Nowacki, F.*; 緒方 一介*; Poves, A.*; 吉田 数貴; Achouri, N. L.*; 馬場 秀忠*; et al.

Physical Review Letters, 129(26), p.262501_1 - 262501_7, 2022/12

 被引用回数:5 パーセンタイル:69.87(Physics, Multidisciplinary)

$$sim$$230MeV/nucleonでの$$^{52}$$Caからの中性子ノックアウト反応が$$gamma$$線分光と行われ、$$1f_{7/2}$$$$2p_{3/2}$$軌道からの中性子ノックアウト反応の運動量分布が測定された。断面積は$$N=32$$の閉殻と整合し、Ca同位体での$$N=28$$$$N=34$$閉殻と同程度に強い閉殻であることが確認された。運動量分布の分析から$$1_{f7/2}$$$$2p_{3/2}$$軌道の平均二乗根半径の差は0.61(23)fmと決定され、これはmodified-shell-modelによる予言の0.7fmと整合した。これは、中性子過剰なCa同位体での$$2p_{3/2}$$軌道半径が大きいことが、中性子数にしたがって線形的に荷電半径が増える意外な現象の原因であることを示唆している。

論文

A First glimpse at the shell structure beyond $$^{54}$$Ca; Spectroscopy of $$^{55}$$K, $$^{55}$$Ca, and $$^{57}$$Ca

小岩井 拓真*; Wimmer, K.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Barbieri, C.*; Duguet, T.*; Holt, J. D.*; 宮城 宇志*; Navr$'a$til, P.*; 緒方 一介*; et al.

Physics Letters B, 827, p.136953_1 - 136953_7, 2022/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:71.46(Astronomy & Astrophysics)

中性子過剰核$$^{54}$$Caでは、新魔法数34が発見されて以来、その構造を知るために多くの実験がなされてきたが、それを超える中性子過剰核の情報は全く知られてこなかった。本論文では、理化学研究所RIBFにて$$^{55}$$K, $$^{55}$$Ca, $$^{57}$$Caの励起状態から脱励起するガンマ線を初めて観測した結果を報告した。それぞれ1つのガンマ線しか得られなかったものの、$$^{55}$$Kおよび$$^{55}$$Caのデータは、それぞれ、陽子の$$d_{3/2}$$$$s_{1/2}$$軌道間のエネルギー差、中性子の$$p_{1/2}$$$$f_{5/2}$$軌道間のエネルギー差を敏感に反映し、両方とも最新の殻模型計算によって200keV程度の精度で再現できることがわかった。また、1粒子状態の程度を特徴づける分光学的因子を実験データと歪曲波インパルス近似による反応計算から求め、その値も殻模型計算の値と矛盾しないことがわかった。

論文

Investigation of the ground-state spin inversion in the neutron-rich $$^{47,49}$$Cl isotopes

Linh, B. D.*; Corsi, A.*; Gillibert, A.*; Obertelli, A.*; Doornenbal, P.*; Barbieri, C.*; Chen, S.*; Chung, L. X.*; Duguet, T.*; G$'o$mez-Ramos, M.*; et al.

Physical Review C, 104(4), p.044331_1 - 044331_16, 2021/10

AA2021-0468.pdf:1.29MB

 被引用回数:6 パーセンタイル:69.23(Physics, Nuclear)

理化学研究所のRIビームファクトリーにて中性子過剰$$^{47,49}$$Clの励起状態を$$^{50}$$Arからのノックアウト反応によって生成し、脱励起ガンマ線からそのエネルギー準位を測定した。また、陽子ノックアウトの運動量分布から$$^{49}$$Clの基底状態が$$3/2^+$$であることがわかった。その結果を大規模殻模型計算およびいくつかの第一原理計算と比較した。$$^{47,49}$$Cl同位体の基底状態および第一励起状態は、計算で用いた相互作用に敏感であることがわかった。それは、陽子の一粒子エネルギーと四重極集団運動との複雑な結合によるためであると考えられる。

論文

Pairing forces govern population of doubly magic $$^{54}$$Ca from direct reactions

Browne, F.*; Chen, S.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; 緒方 一介*; 宇都野 穣; 吉田 数貴; Achouri, N. L.*; 馬場 秀忠*; Calvet, D.*; et al.

Physical Review Letters, 126(25), p.252501_1 - 252501_7, 2021/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:73.22(Physics, Multidisciplinary)

理化学研究所RIビームファクトリーにて、中性子過剰核$$^{55}$$Scからの1陽子ノックアウト反応によって$$^{54}$$Caを生成し、そのエネルギー準位と反応断面積をガンマ線分光および不変質量分光によって得た。その結果を歪曲波インパルス近似による核反応計算と大規模殻模型による核構造計算を組み合わせた理論値と比較した。実験の準位と断面積は理論計算によってよく再現された。$$^{54}$$Caの正パリティ状態については、基底状態の生成断面積が励起状態のものに比べて圧倒的に大きいという結果が得られた。これは、$$^{55}$$Scでは中性子魔法数34が消滅し$$^{54}$$Caではその魔法数が存在するというこれまでの知見と一見矛盾するが、対相関による分光学的因子のコヒーレンスから理解することができる。

論文

First spectroscopic study of $$^{51}$$Ar by the ($$p$$,2$$p$$) reaction

Juh$'a$sz, M. M.*; Elekes, Z.*; Sohler, D.*; 宇都野 穣; 吉田 数貴; 大塚 孝治*; 緒方 一介*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; 馬場 秀忠*; et al.

Physics Letters B, 814, p.136108_1 - 136108_8, 2021/03

AA2020-0747.pdf:0.83MB

 被引用回数:5 パーセンタイル:62.78(Astronomy & Astrophysics)

($$p$$,$$2p$$)反応と$$gamma$$線分光を用いて$$^{51}$$Arの束縛状態と非束縛状態の核構造研究を行った。実験結果と殻模型計算を比較することで、2つの束縛状態と6つの非束縛状態を決定した。$$^{51}$$Arの束縛状態を生成する反応断面積が小さいことから、これは中性子数32, 34の顕著なsub-shell closureが存在している確かな証拠と解釈できる。

論文

Quasifree neutron knockout reaction reveals a small $$s$$-Orbital component in the Borromean nucleus $$^{17}$$B

Yang, Z. H.*; 久保田 悠樹*; Corsi, A.*; 吉田 数貴; Sun, X.-X.*; Li, J. G.*; 木村 真明*; Michel, N.*; 緒方 一介*; Yuan, C. X.*; et al.

Physical Review Letters, 126(8), p.082501_1 - 082501_8, 2021/02

AA2020-0819.pdf:1.29MB

 被引用回数:45 パーセンタイル:96.73(Physics, Multidisciplinary)

ボロミアン核であり中性子ハロー構造が期待される$$^{17}$$Bに対する($$p$$,$$pn$$)反応実験を行った。断面積の運動量分布を分析することで、$$1s_{1/2}$$$$0d_{5/2}$$軌道の分光学的因子を決定した。驚くべきことに、$$1s_{1/2}$$の分光学的因子は9(2)%と小さいことが明らかになった。この結果は、連続状態を含むdeformed relativistic Hartree-Bogoliubov理論によってよく説明された。本研究の結果によると、現在知られているハロー構造を持つとされる原子核の中で$$^{17}$$Bは$$s$$および$$p$$軌道の成分が最も小さく、$$s$$または$$p$$軌道成分が支配的であることが必ずしもハロー構造の前提条件ではない可能性を示唆している。

論文

$$N$$ = 32 shell closure below calcium; Low-lying structure of $$^{50}$$Ar

Cort$'e$s, M. L.*; Rodriguez, W.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Holt, J. D.*; Men$'e$ndez, J.*; 緒方 一介*; Schwenk, A.*; 清水 則孝*; Simonis, J.*; et al.

Physical Review C, 102(6), p.064320_1 - 064320_9, 2020/12

AA2020-0748.pdf:0.75MB

 被引用回数:11 パーセンタイル:78.07(Physics, Nuclear)

理化学研究所RIBFにおいて、$$N$$=32同位体である$$^{50}$$Arの低励起構造を陽子・中性子ノックアウト反応,多核子剥離反応,陽子非弾性散乱と$$gamma$$線分光によって調査した。すでに知られていた2つに加えて、3$$^{-}$$状態の候補を含む5つの状態を新たに確認した。$$gamma$$ $$gamma$$ coincidenceによって得られた準位図は$$sd-pf$$模型空間での殻模型計算やカイラル2体・3体力による第一原理計算と比較した。陽子・中性子ノックアウト反応断面積の理論との比較により、新たに発見された2つの状態は2$$^{+}$$状態であり、また以前に4$$^{+}_{1}$$とされていた状態も2$$^{+}$$であることが示唆された。

論文

Shell evolution of $$N$$ = 40 isotones towards $$^{60}$$Ca; First spectroscopy of $$^{62}$$Ti

Cort$'e$s, M. L.*; Rodriguez, W.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Holt, J. D.*; Lenzi, S. M.*; Men$'e$ndez, J.*; Nowacki, F.*; 緒方 一介*; Poves, A.*; et al.

Physics Letters B, 800, p.135071_1 - 135071_7, 2020/01

 被引用回数:31 パーセンタイル:96.30(Astronomy & Astrophysics)

ガンマ線分光による$$N$$=40同調体である$$^{62}$$Tiの分光学研究を$$^{63}$$V($$p$$,$$2p$$)$$^{62}$$TiをRIBFで行った。今回初めて測定された$$2_1^+ rightarrow 0_{rm gs}^+$$$$4_1^+ rightarrow 2_1^+$$の遷移はTiの基底状態が変形していることを示唆した。これらのエネルギーは近傍核の$$^{64}$$Crや$$^{66}$$Feと比較して大きく、したがって四重極集団運動が小さくなっていることが示唆される。今回の結果は大規模殻模型計算によって良く再現される一方、第一原理計算や平均場模型では今回の結果は再現されなかった。

論文

Quasifree neutron knockout from $$^{54}$$Ca corroborates arising $$N=34$$ neutron magic number

Chen, S.*; Lee, J.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Barbieri, C.*; 茶園 亮樹*; Navr$'a$til, P.*; 緒方 一介*; 大塚 孝治*; Raimondi, F.*; et al.

Physical Review Letters, 123(14), p.142501_1 - 142501_7, 2019/10

AA2019-0306.pdf:0.57MB

 被引用回数:49 パーセンタイル:92.92(Physics, Multidisciplinary)

$$^{54}$$Caでは中性子魔法数34が現れると考えられているが、その直接的な実験的証拠を得るため、$$^{54}$$Caからの中性子ノックアウト反応$$^{54}$$Ca($$p,pn$$)$$^{53}$$Caによって生成される状態を理化学研究所のRI Beam Factoryによって調べた。基底状態および2.2MeVの励起状態が強く生成され、1.7MeVの励起状態の生成量は小さかった。$$^{53}$$Caの運動量分布から、基底状態および2.2MeVの励起状態は$$p$$軌道の中性子を叩き出して得られた状態であることが明らかになった。DWIA計算によって得られた分光学的因子から、$$^{54}$$Caは$$p$$軌道がほぼ完全に占有された閉殻構造を持つことが明らかになり、中性子魔法数34の出現が確実なものとなった。

論文

Current status of a new polarized neutron reflectometer at the intense pulsed neutron source of the Materials and Life Science Experimental Facility (MLF) of J-PARC

武田 全康; 山崎 大; 曽山 和彦; 丸山 龍治; 林田 洋寿; 朝岡 秀人; 山崎 竜也; 久保田 正人; 相澤 一也; 新井 正敏; et al.

Chinese Journal of Physics, 50(2), p.161 - 170, 2012/04

The construction of a new polarized neutron reflectometer is now in progress at the Materials and Life Science Experimental Facility (MLF) of the Japan Proton Accelerator Research Complex (J-PARC). MLF has the world's brightest pulsed neutron and muon sources (JSNS and MUSE). The user program of MLF has been already started in 2008, and now nine neutron and two muon spectrometers are in operation. Installation of the new reflectometer was expected to be completed in March 2011. However, the construction was interrupted by the massive earthquake hitting northeast Japan, including Tokai-mura where J-PARC is located. We expect to restart the user program of the new polarized neutron reflectometer at the beginning of next year (2012).

論文

Energetic protons from a few-micron metallic foil evaporated by an intense laser pulse

松門 宏治*; Esirkepov, T. Z.; 木下 健一*; 大道 博行; 内海 隆行*; Li, Z.*; 福見 敦*; 林 由紀雄; 織茂 聡; 西内 満美子; et al.

Physical Review Letters, 91(21), p.215001_1 - 215001_4, 2003/11

 被引用回数:136 パーセンタイル:95.21(Physics, Multidisciplinary)

東京大学原子力工学研究施設の超短パルスレーザーを用いたイオン発生実験を行った。レーザーパラメーターは、波長800nm,パルス長50fs,ピーク強度6$$times$$10$$^{18}$$W/cm$$^{2}$$でコントラストは10$$^{-5}$$程度,ターゲットは厚さ5$$mu$$mのタンタル箔を用いた。その結果、1MeVのプロトンと2MeVの電子の発生を確認した。この実験結果を解釈するために、ターゲットがプリパルスによって完全にプラズマ化した状態でメインパルスと相互作用をする低密度プラズマスラブを用いた新しいイオン加速機構を導入し、さらにそれに基づくシミュレーションを行った。実験結果とシミュレーション結果は良好な一致を示した。また、新しい加速機構が有する独自のレーザー強度に対するスケーリング側に基づいて、実用的なレーザープラズマイオン源の可能性が示される。

報告書

Na冷却炉の2次系簡素化概念の検討

早船 浩樹; 島川 佳郎; 石川 浩康; 小林 順; 久保田 健一; 笠井 重夫

JNC TN9400 2000-107, 156 Pages, 2000/06

JNC-TN9400-2000-107.pdf:5.98MB

本検討では、経済性向上と安全性向上が同時に実現可能なアイデアを創出し、実用化戦略調査研究フェーズIの「有望な候補概念の抽出」に供するために、種々の2次系簡素化概念を幅広く検討し、それらの概念について技術的成立性、経済性、安全性を評価した。概念検討では、以下の方針に基づいて2次系簡素化概念を検討した。(1)Na-水反応の反応影響を大幅に緩和することにより2次系を簡素化する。(2)新型SGの採用によってNa-水反応を排除する。(3)水以外の作動流体を用いる発電システムによりNa-水反応を排除する。検討の結果、12種類の2次系簡素化実用化候補概念と、3種類の革新的発電システムを摘出した。これらの候補概念について、評価を行った結果、以下の見通しを得た。(1)Pb-Bi熱媒体ヘリカルコイル分離配置自然循環型SG又は固体銅熱媒体型SG概念を採用することにより、Na-水反応を排除することが可能である。(2)新型SGによる建設コスト低減効果は0$$sim$$5%程度と予測される実用化のためにはさらなるコスト低減のアイデアが必要である。(3)新型SGは機器の単体重量が大きくなり、輸送及び現地での設置工事の重量制限が機器容量の制限となる可能性がある。これらの評価結果は、H12年度に実施される2次系簡素化概念の検討成果と併せて比較検討され、有望な候補概念が抽出される予定である。

報告書

ナトリウム冷却炉の検討

新部 信昭; 島川 佳郎; 石川 浩康; 早船 浩樹; 久保田 健一; 笠井 重夫; 一宮 正和

JNC TN9400 2000-074, 388 Pages, 2000/06

JNC-TN9400-2000-074.pdf:13.32MB

ナトリウム冷却大型炉については、国内外に多くの研究・運転実績があり、これに基づく豊富な知見がある。本実用化戦略調査研究では、ループ型炉1概念、タンク型炉3概念について経済性向上を主眼にプラント基本概念の検討を実施した。具体的なコストダウン方策としては、ナトリウムの特長を活かした機器の大型化、系統数削減、機器の集合・合体化などを採用している。これらの革新的な設計については、その技術的成立性に関して更なる確認を必要とするが、いずれの炉型においても経済性目標(20万円/kWe)を達成できる見通しが得られた。また、ナトリウム炉の更なる経済性向上策として、以下の項目を抽出しコストダウンの可能性を検討した。・更なる高温・高効率化追求・建設工期短縮・検出系高度化による安全系局限化・SG-ACS

報告書

溶融塩高速炉の検討

久保田 健一; 江沼 康弘; 田中 良彦; 此村 守; 一宮 正和

JNC TN9400 2000-066, 52 Pages, 2000/06

JNC-TN9400-2000-066.pdf:1.82MB

平成11年度より2年間の予定で高速増殖炉サイクルの実用化に向けた調査研究として、「実用化戦略調査研究フェーズI」を実施している。本報告書は、このフェーズIの中間段階、すなわち平成11年度の研究成果をまとめたもので、実用化戦略調査研究において対象としたFBRプラントシステムのうち溶融塩高速炉について技術的成立性及び経済性等の観点から検討を加えたものである。平成11年度は、その他概念の高速炉として流動燃料炉全般を対象として検討に着手し、現時点での知見に基づき軽水炉との燃料サイクルの整合が取れるU-Puサイクルが可能な唯一の高速増殖炉体系として、塩化物溶融塩炉を選定した。次に、溶融塩炉の抱える技術的・経済的な様々な課題を摘出・評価したうえで、塩化物溶融塩炉としての諸特徴を具備した溶融塩燃料組成及びプラント概念を暫定構築し、溶融塩以外の冷却材を使用するプラントと比較評価するため、限られた技術情報を前提として技術的及び経済的成立性について評価し以下の結果を得た。(1)塩化物溶融塩炉は固有の安全性を有し、再処理費や燃料費の著しい合理化効果が期待できる。(2)燃料インベントリと炉心冷却能力はNa冷却炉より劣るため、原子炉及び冷却系機器の物量がNa冷却炉より増加する。(3)溶融塩との共存性のある経済的な構造材料開発の見通しが不明である。以上の結果より、現状では次の検討ステップへの移行は時期尚早と考えられる状況であるとの結論に至った。

報告書

中小型モジュール炉の検討

久保田 健一; 川崎 信史; 梅津 陽一郎; 赤津 実*; 笠井 重夫; 此村 守; 一宮 正和

JNC TN9400 2000-063, 221 Pages, 2000/06

JNC-TN9400-2000-063.pdf:8.68MB

電力・エネルギの利用形態の多様化、供給地の分散化等の要求に適用しやすい「多目的小型炉」について、過去の小型炉の文献調査を行って高速炉での可能性を検討した。また、モジュール化することで習熟効果の早期達成による経済性向上が期待されることから、基幹電源として廉価な初期投資額に魅力がある「中小型モジュール炉」の可能性を検討した。その結果をまとめると次のようになる。(1)多目的小型炉(a)多目的小型炉の出力規模を10MWe$$sim$$150MWeとすると、大規模なコジェネ、比較的大きな島嶼用電源、中規模都市の電源、淡水化電源(ダム建設の代替え含む)及び中小規模の船舶用動力炉と幅広いニーズ(市場)の可能性がある。(b)多目的小型炉の要件としては受動的機能を備えるとともに燃料交換頻度を極力少なく(長寿命炉心)、保守・交換機会を局限して運転員の負担軽減することが求められる。燃料交換頻度を極力少なくするための長寿命炉心は、FBRの特長が活かせる。この事は、海外市場を視野にすると核不拡散の観点からも重要な要件となる。(c)我が国で検討されているNa冷却の4S炉(50MWe)、鉛-Bi冷却4S型炉(52MWe)及びHeガス冷却PBMR型炉(100MWe)並びに米国で検討されているNERIプロジェクトの鉛-Bi冷却ENHS炉(50MWe)及びANLからの公募概念の鉛-Bi冷却炉(約100MWe)等の高速炉設計について分析し、実用化戦略調査研究での多目的小型炉の設計要求条件を検討した。(2)中小型モジュール炉(a)複数基の原子炉モジュールの総発電量が3200MWeの中小型モジュール炉のプラント建設費が、大型炉ツインプラントの設計目標である建設費20万円/kWe(3000$$sim$$3200MWe)と匹敵競合するためには、単基モジュール炉の出力が800MWeでは初号モジュール26万円/kWe、400MWeでは28万円/kWe、200MWeでは29万円/kWe以下を夫々目標とする必要がある。(b)SPRISM(400MWe)と4S型(200MWe)の設計を分析した結果、複数のNSSS構成のモジュール化は、遮蔽、炉容器、熱交換器等の必須機器の増加による物量増加が大きく、物量的に大型炉と競合するには中小型炉の特徴を活かしたさらなる合理化が必要と考えられる。

報告書

実用化戦略調査研究(FBRプラント) - 平成10年度予備調査 幅広い 技術選択肢の検討 -

早船 浩樹; 江沼 康弘; 久保田 健一; 吉田 匡志; 宇野 修; 石川 浩康; 小林 順

JNC TN9400 99-080, 500 Pages, 1999/10

JNC-TN9400-99-080.pdf:17.68MB

中長期事業計画を受けて、平成11年度から本格的に実施されるFBR実用化戦略調査研究に先立ち、文献調査を元に高速炉システムの幅広い技術選択肢としての検討を予備的に実施した。幅広い技術選択肢を検討する観点から、ガス冷却炉、重金属冷却炉、小型モジュール炉、水冷却増殖炉、及び溶融塩増殖炉について、文献調査に基づいて各概念の特性を検討し、技術的成立性(構造健全性(含耐震性)、安全性、製作建設性、運転性、保守補修性、特有の開発課題)を評価すると共に、実用化目標の4視点(軽水炉と比肩する経済性、資源の有効利用、環境負荷低減、核不拡散性強化)及び開発リスクの観点から評価した。その結果、(1)小型モジュール炉として、経済性に優れた中型炉及び多目的汎用型の設計概念を代表するものとして超小型炉(2)ガス炉として、冷却材がCO2、He及び燃料被覆形態が密封型、ベント型、被覆粒子の組み合わせ(3)重金属炉として、運転経験豊富なロシアの鉛ビスマス炉(原子力潜水艦炉)の延長上に展開される鉛冷却炉(4)軽水冷却として、現軽水炉プラント技術を活用した高転換炉及び超臨界圧軽水冷却炉(5)溶融塩炉としてU-Puサイクルと整合した三塩化物溶融塩炉を今後検討すべき出発点として摘出した。

報告書

実用化戦略調査研究(FBRプラント) - 平成10年度予備調査結果要約の取りまとめ -

早船 浩樹; 久保田 健一; 吉田 匡志; 宇野 修; 赤津 実; 江沼 康弘; 一宮 正和

JNC TN9420 99-004, 195 Pages, 1999/06

JNC-TN9420-99-004.pdf:15.24MB

中長期事業計画を受けて、平成11年度から本格的に実施されるFBR実用化戦略調査研究に先立ち、革新的技術を取り入れ、経済性目標を達成可能なナトリウム冷却MOX燃料大型炉概念の創出を行った。更に、ナトリウム冷却MOX燃料大型炉以外の概念についても、文献調査を元に高速炉システムの幅広い技術選択肢としての検討を予備的に実施した。(1)革新的技術を取り入れたナトリウム冷却MOX燃料大型炉(基準プラント)については、経済ポテンシャルを有する概念を複数個創出することを目標にして検討した。その結果、プラント概念:18ヶ(この内、2次系削除概念は4ヶ)及び系統設備のみの概念(例:燃料取扱設備のみ):4ヶ、並びにコ・ロケーションシステム概念:5ヶを創出した。(2)基準プラント以外に関しては、幅広い技術選択肢を検討する観点から、ガス冷却炉、重金属冷却炉、小型モジュール炉、水冷却増殖炉、及び溶融塩増殖炉について、文献調査に基づいて各概念の特性を検討し、技術的成立性(構造健全性(含耐震性)、安全性、製作建設性、運転性、保守補修性、特有の開発課題)を評価すると共に、実用化目標の4視点(軽水炉と比肩する経済性、資源の有効利用、環境負荷低減、核不拡散性強化)及び開発リスクの観点から評価した。その結果、1)小型モジュール炉として、経済性に優れた中型炉及び多目的汎用型の設計概念を代表するものとして超小型炉2)ガス炉として、冷却材がCO2、He及び燃料被覆形態が密封型、ベント型、被覆粒子の組み合わせ3)重金属炉として、鉛・鉛ビスマス設計及び運転経験豊富なロシアの鉛冷却炉4)軽水冷却として軽水冷却沸騰水型増殖炉及び超臨界圧軽水冷却炉5)溶融塩炉としてU-Puサイクルと整合した三塩化物溶融塩炉を今後検討すべき出発点として摘出した。

34 件中 1件目~20件目を表示