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論文

Solid-solution strengthening by Al and Cr in FeCrAl oxide-dispersion-strengthened alloys

鵜飼 重治*; 矢野 康英; 井上 利彦; 曽和 貴志*

Materials Science & Engineering A, 812, p.141076_1 - 141076_11, 2021/04

 被引用回数:12 パーセンタイル:73.14(Nanoscience & Nanotechnology)

FeCrAl-ODS鋼は、軽水炉の事故耐性燃料に対する有望な材料として期待されている。この合金に対してAlとCrは鍵となる元素であり、Crはアルミナ形成を促進し、Alは脆性相となるCrリッチ相($$alpha$$')の形成を抑制する重要な相乗効果を有している。今回の研究では、Cr(9-16at.%)とAl(10-17 at.%)の添加量を系統的に変化させ、室温, 300, 700度の引張試験を実施し、CrとAlの両添加に及ぼす固溶強化に関する調査を行った。その結果、軽水炉の運転温度である300度において、CrとAlの1at.%当りの固溶強化量は、それぞれ20, 5MPaと直線的に増加することが分かった。この固溶強化量は、一般的なFleischer-Friedel理論やLabusch理論では説明できず、鈴木の変形はラセン転位の2重キンク機構により説明可能であることを明らかにした。本研究成果は、文部科学省の原子力システム研究開発事業による委託業務として、北海道大学が実施した平成25-28年度「事故時高温条件での燃料健全性確保のためのODSフェライト鋼燃料被覆管」の研究成果である。

論文

Measurement of niobium reaction rate for material surveillance tests in fast reactors

伊藤 主税; 前田 茂貴; 井上 利彦; 富田 英生*; 井口 哲夫*

Radiation Protection, 40(6), p.491 - 495, 2020/11

Nbドシメータは、中性子断面積のエネルギー分布が鉄の弾き出し損傷関数と相似であり、高速中性子照射量や鉄のdpa評価に適するとともに、反応生成核種である$$^{93m}$$Nbは半減期が16.4年と長く、材料サーベイランス試験における性子照射量モニタになる利点を有する。本研究では、Nbドシメータを溶解・乾燥固化処理して自己吸収効果を低減させるとともに、誘導結合プラズマ質量分析装置でその重量を精度よく求め、誤差4%の高精度で反応率を測定できた。さらに、Nbドシメータ溶解に非放射性Nbを添加することにより、不純物の放射化物である$$^{182}$$Taに起因する妨害X線の影響を定量評価し、反応率の測定精度低下を抑制した。本手法を「常陽」のドシメトリーに適用して$$^{93}$$Nb(n,n')$$^{93m}$$Nb反応率を測定した結果、Nbドシメータによる測定値と多重放射化箔法による評価値の比は誤差の範囲内で一致し、Nb反応率の高精度測定法を確立した。さらに、レーザー共鳴イオン化質量分析法を用いた$$^{93m}$$Nb収率の精密測定法を提案し、Nb原子の超微細構造を利用して$$^{93m}$$Nb原子核を選択的に共鳴イオン化する手法を開発した。

論文

Ultra-high temperature creep rupture and transient burst strength of ODS steel claddings

矢野 康英; 関尾 佳弘; 丹野 敬嗣; 加藤 章一; 井上 利彦; 岡 弘; 大塚 智史; 古川 智弘; 上羽 智之; 皆藤 威二; et al.

Journal of Nuclear Materials, 516, p.347 - 353, 2019/04

 被引用回数:15 パーセンタイル:86.05(Materials Science, Multidisciplinary)

一般的に耐熱マルテンサイト鋼の高温でのクリープ強度はオーステナイト鋼に比較し劣ることが知られているが、超高温である1000$$^{circ}$$Cにおける9Cr-ODS鋼被覆管のクリープ強度は、耐熱用オーステナイトステンレス鋼と比較しても卓越強度を示すことが明らかになった。1000$$^{circ}$$Cでのクリープ強度は、650から850$$^{circ}$$Cのデータを使用し定式化し、予想した破断強度よりも高いものであった。この優れた強度は、9Cr-ODS鋼の母相が$$alpha$$から$$gamma$$相に相変態することに起因すると考えられる。また、9Cr-ODS鋼被覆管の急速加熱バースト強度も、一般的な11Cr-耐熱マルテンサイト鋼であるPNC-FMS被覆管に比較し高い傾向であった。累積損傷和(CDF)を使用し解析することにより、ある程度の精度をもって、過渡時や事故時の9Cr-ODS鋼及びPNC-FMS被覆管の寿命予測が可能となることを示すことができた。

論文

オーステナイト系ステンレス鋼における析出物とボイドの照射挙動

井上 利彦; 関尾 佳弘; 渡邉 英雄*

まてりあ, 58(2), P. 92, 2019/02

イオン照射試験施設(TIARA)にて、イオン照射(照射温度: 600$$^{circ}$$C、照射量: 100)を行った高速炉用オーステナイト系ステンレス鋼について、九州大学所有の収差補正原子分解能分析電子顕微鏡(JEM-ARM20FC)を用いて、微細組織観察とSTEMモードでの元素マッピング(EDS)を行い、照射による析出物等の挙動評価を行った。微細組織観察等の結果、照射領域において、粗大なボイドの形成が観察された。また、非照射領域に確認できるNbを含んだMXが観察されず、照射により分解・消失したものと考えられる。更に、Niが転位やボイド表面に偏析していることが顕著に観察された。これら最新の高性能電子顕微鏡の活用により、照射による析出物の挙動や転位周辺の元素偏析を明瞭に可視化することができた。これらの挙動を詳細に解析することで、高速炉材料の寿命因子となる析出物の消失や偏析、ボイドスエリングの照射損傷機構の解明が期待できる。

論文

Ultra-high temperature tensile properties of ODS steel claddings under severe accident conditions

矢野 康英; 丹野 敬嗣; 岡 弘; 大塚 智史; 井上 利彦; 加藤 章一; 古川 智弘; 上羽 智之; 皆藤 威二; 鵜飼 重治*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 487, p.229 - 237, 2017/04

 被引用回数:37 パーセンタイル:96.77(Materials Science, Multidisciplinary)

シビアアクシデント時におけるODS鋼被覆管とラッパ管材料の引張特性を調べることを目的に、室温から融点近傍の1400$$^{circ}$$Cまでの引張試験を実施した。900$$sim$$1200$$^{circ}$$Cまでの超高温での引張特性は他の炉心材料と比較し優れた特性を有していたが、それ以上の超高温温度域になると急激な特性低下が認められた。この強度低は、$$gamma$$/$$delta$$変態を伴って、変形メカニズムが伸びの低下を伴う粒界すべりに変化することに起因すると考えられる。一方、12Cr-ODS鋼とFeCrAl-ODS鋼では、1200$$^{circ}$$C以上でも急激な低下は生じず、高い強度を維持していた。本研究成果の一部は、文部科学省の原子力システム研究開発事業による委託業務として、北海道大学が実施した平成25$$sim$$28年度「事故時高温条件での燃料健全性確保のためのODSフェライト鋼燃料被覆管の研究開発」を含む。

論文

Outline of Japan Atomic Energy Agency's Okuma Analysis and Research Center, 2; Labolatory-1

菅谷 雄基; 坂爪 克則; 圷 英之; 井上 利彦; 吉持 宏; 佐藤 宗一; 小山 智造; 中山 真一

Proceedings of 54th Annual Meeting of Hot Laboratories and Remote Handling (HOTLAB 2017) (Internet), 8 Pages, 2017/00

日本原子力研究開発機構は、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けて、ガレキや燃料デブリ等の放射性廃棄物を分析・研究する研究開発拠点「大熊分析・研究センター」を整備する。本稿では、大熊分析・研究センターのうち、低・中レベルの放射性廃棄物の分析を行う「第1棟」について、構想や研究計画等を概説する。

論文

Outline of Japan Atomic Energy Agency's Okuma Analysis and Research Center, 3; Laboratory-2

伊藤 正泰; 小川 美穂; 井上 利彦; 吉持 宏; 小山 真一; 小山 智造; 中山 真一

Proceedings of 54th Annual Meeting of Hot Laboratories and Remote Handling (HOTLAB 2017) (Internet), 7 Pages, 2017/00

日本原子力研究開発機構大熊・分析研究センター第2棟は、燃料デブリの処理技術の技術開発に活用される予定である。具体的な分析内容とその重要性は、2016年度に専門家委員会で議論された。燃料デブリの回収と臨界管理に関するトピックを最も重要な内容としている。その結果、形状・サイズ測定、組成・核種分析、硬さ・靭性試験、線量率測定などの試験を行う装置を導入することが優先されることになった。また、試料は受入れ時、線量率(1Sv/h以上)が高いため、十分な放射線遮蔽能を有するホットセルが使用される。ホットセルでは、試料の切断や溶解などの前処理が行われる。処理された試料は、コンクリートセル,スチールセル,グローブボックス、およびフードで試験される。2017年度に第2棟の詳細設計を開始した。

論文

The Outline of Japan Atomic Energy Agency's Okuma Analysis and Research Center, 1; The Total progress of Labolatory-1 and Labolatory-2

井上 利彦; 小川 美穂; 坂爪 克則; 吉持 宏; 佐藤 宗一; 小山 真一; 小山 智造; 中山 真一

Proceedings of 54th Annual Meeting of Hot Laboratories and Remote Handling (HOTLAB 2017) (Internet), 7 Pages, 2017/00

日本原子力研究開発機構が整備を行っている、大熊分析・研究センターについて概要を報告する。大熊分析・研究センターは、福島第一原子力発電所(1F)廃止措置のための中長期ロードマップに基づき整備されており、施設管理棟, 第1棟, 第2棟の3つの施設で構成されている。第1棟, 第2棟はホットラボであり、第1棟は中低線量のガレキ類等を分析対象としており、許認可を得て2017年4月から建設を始めて2020年の運転開始を目指している。第2棟は、燃料デブリ及び高線量ガレキ類の分析を行うためコンクリートセルや鉄セル等で構成しており、現在設計中であり、導入する分析装置の選定作業等を行っている。

論文

Support system for training and education of future expert at PIE Hot Laboratories in Oarai JAEA; FEETS

逢坂 正彦; 堂野前 貴子; 市川 正一; 佐々木 新治; 石見 明洋; 井上 利彦; 関尾 佳弘; 三輪 周平; 大西 貴士; 浅賀 健男; et al.

Proceedings of 1st Asian Nuclear Fuel Conference (ANFC), 2 Pages, 2012/03

原子力機構大洗ホットラボにおける原子力人材育成のためのサポート制度(FEETS)について紹介する。施設の特徴の整理及びユーザーニーズの調査結果に基づいて制度を構築した。FEETSによりサポートされた種々の人材育成プログラムについて紹介する。

論文

高速炉炉心用改良ステンレス鋼

井上 利彦; 山県 一郎; 浅賀 健男

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 53(9), p.638 - 642, 2011/09

高速実験炉「常陽」等において高速炉炉心用材料として使用している改良SUS316鋼について、高速炉特有の使用環境と求められる諸特性とともに改良SUS316鋼の開発の経緯と現状などを紹介する。高速炉炉心材料には、炉心の高出力密度及びFPガスによる内圧に耐えられる高温強度特性,照射損傷による耐スエリング性,冷却材ナトリウム及びFCCIによる耐食性などがおもに求められる。改良SUS316鋼の開発では、高温強度特性と耐スエリング性の改善に重点を置き、冷間加工度及び微量添加元素などが改善に与える影響についてスクリーニング試験を行った。微量添加元素などの最適化によって、高温強度特性と耐スエリング性の改善が両立可能であることを実証するとともに、照射環境下での影響やFCCI等に対する耐食性を評価した。また、改良SUS316鋼は、「常陽」において約44,000本の使用実績を有するとともに、約2.1$$times$$10$$^{27}$$n/m$$^{2}$$までの照射実績を有しており、良好な高温強度と耐スエリング性を実証し、炉心材料としての健全性を示している。

論文

In-pile creep rupture properties of ODS ferritic steel claddings

皆藤 威二; 大塚 智史; 井上 賢紀; 浅山 泰; 上羽 智之; 水田 俊治; 鵜飼 重治*; 古川 智弘; 伊藤 主税; 籠田 栄一; et al.

Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.294 - 298, 2009/04

 被引用回数:32 パーセンタイル:88.55(Materials Science, Multidisciplinary)

ODS鋼被覆管のクリープ破断強度に及ぼす中性子照射の影響を調査するために、「常陽」MARICO-2を用いて炉内クリープ破断試験を実施した。MARICO-2では14試料の炉内クリープ破断を検知するとともに、RIMSによりこれまでに6試料の炉内クリープ破断時間を特定することができた。この結果、MARICO-2の照射条件範囲では、ODS鋼被覆管のクリープ破断強度の低下は認められなかった。

報告書

分離・変換技術開発におけるLLFP化合物の選定-文献調査に基づくヨウ素化合物の選定-

堂野前 貴子; 井上 利彦; 小野瀬 庄二; 宮川 俊一; 中村 保雄

JNC TN9420 2002-003, 19 Pages, 2002/03

JNC-TN9420-2002-003.pdf:0.66MB

高レベル放射性廃棄物に含まれる放射性核種の分離変換技術の研究が、各国で進められている。本技術は、その放射性核種について、半減期や利用目的に応じて分離すると共に、長寿命核種を短寿命核種あるいは非放射性核種に変換するものである。この「超寿命核種の分離変換技術」の研究開発に関し、核燃料サイクル開発機構では、「高速増殖炉サイクルの実用化戦略調査研究」(以下FSと呼ぶ)の一環として、基盤・基礎研究と連携を取って進めることとしている。その主眼とするところは、使用済み燃料中の長寿命核種を分離・変換し、短寿命ないし安定核種に変換する技術の開発である。変換手段としては高速炉を想定する。環境負荷低減と核不拡散の観点から、技術成立性と経済性を考慮して実施することとしている。核変換の対象はマイナーアクチニド(MA)と長寿命核分裂生成物(LLFP)である。この研究の一環として、LLFPの核変換のための照射試験要素の開発を進めている。FSでは、I、Cs、Tc、Srの4種類に対する検討を実施した。LLFPの化合物種類、減速材比率、スミア密度等をパラメータとして核変換量、核変換率を検討して得られたこれまでの結果によれば、核変換として成立する可能性のあるのは、129Iと99Tcである。これらは、ブランケット領域での装荷でも有意な核変換が着たいでき、減速材の利用を行えばより効率化が可能であるとの見通しである。 一方、135Csは有意な核変換が期待できない上に減速材の利用も効果的でない。90Srについては、中性子核反応による効果的な核変換処理が不可能であることが過去の検討結果から明らかであるために除外する。そこで129Iを取り上げ、文献調査に基づいて核変換に適した化合物の選定を行った。地層処分の観点からもセメント系材料をはじめとする人工バリアや天然バリアへのヨウ素吸着は非常に低い上に、半減期が長く被ばく上大きな影響を与えると考えられたため、選定したものである。国内外の文献調査を、核的特性、熱的相変化、化学的安定性、製造性、リサイクル性の 5つの観点から実施した結果、32種類のヨウ素化合物からMgI2,KI,NiI2,CuI,RbI,YI3,MoI2,BaI2の8種類を選定した。

口頭

高速炉用PNC316被覆管の短時間強度特性の評価

井上 利彦; 小川 竜一郎; 赤坂 尚昭; 西野入 賢治

no journal, , 

日本原子力研究開発機構が高速炉用の被覆管として開発したPNC316材の照射試験を行い、短時間強度特性を評価したので報告する。照射試験は、高速実験炉「常陽」において、照射温度570$$sim$$730$$^{circ}$$C、中性子照射量は約25$$times$$10$$^{26}$$n/m$$^{2}$$(E$$>$$0.1MeV)の範囲で行った。引張強さは、これまで実施している約5$$sim$$20$$times$$10$$^{26}$$n/m$$^{2}$$(E$$>$$0.1MeV)の試験結果と同等で、中性子照射量の増加に対しても低下は認められなかった。また、急速加熱強度(周応力と破裂温度の関係)は、高速原型炉で想定している使用制限値(周応力: 69MPa,破裂温度: 830$$^{circ}$$C)よりも安全側に位置しており必要とする強度を満足していた。

口頭

Transient burst techniques and results of the examination for irradiated PNC316 steel

西野入 賢治; 赤坂 尚昭; 小川 竜一郎; 井上 利彦

no journal, , 

高速炉において、徐熱能力低下事象(LOF事象)下の燃料被覆管の変形挙動や強度を評価することは安全上重要な評価項目である。LOF事象における第1次熱ピークでの被覆管挙動を評価するために急速加熱バースト試験を行った。供試材は高速実験炉「常陽」で照射されたPNC316鋼被覆管である。本報告では、急速加熱バースト試験技術と照射後試験結果を報告する。試験の結果、非照射材と比較すると照射材における破裂温度の著しい低下は認められなかった。

口頭

「常陽」にて照射したPNC1520鋼被覆管の引張強度特性評価

井上 利彦; 小川 竜一郎; 赤坂 尚昭; 西野入 賢治

no journal, , 

日本原子力研究開発機構が高速炉用被覆管として開発したPNC1520鋼を用いた照射試験(燃料ピン照射)を初めて行い、引張強度特性を評価したので報告する。照射試験は、高速実験炉「常陽」において、照射温度は400$$sim$$550$$^{circ}$$C、中性子照射量は約10$$times$$10$$^{26}$$n/m$$^{2}$$(E$$>$$0.1MeV)までの範囲で行った。引張強度特性は、これまで実施している15Cr-20Ni鋼やPNC316鋼における試験結果と同等であった。また、試験温度400$$sim$$450$$^{circ}$$Cでは、照射硬化による延性低下が認められた。本試験の結果、約10$$times$$10$$^{26}$$n/m$$^{2}$$域までのPNC1520鋼を用いた燃料ピンの健全性を確認した。

口頭

応力下における照射欠陥の蓄積過程,1

渡辺 英雄*; 平金 晶憲*; 吉田 直亮*; 井上 利彦; 山下 真一郎

no journal, , 

高速炉炉心材の寿命因子の1つであるクリープ損傷において、照射場や応力場といった複合的な環境因子が与える基礎的影響は明確になっておらず評価する必要がある。本評価のため、重イオンビームライン上に小型単軸引張・圧縮試験機を設置し、高温照射環境下におけるステンレス鋼の内部組織の発達過程における応力の影響を考察した。その結果、照射による転位ループ密度が少ない領域においても、応力下では高密度の転位が観察され、応力負荷の影響が広範囲にまで及ぶことが明らかとなった。

口頭

「常陽」にて照射したPNC1520鋼被覆管の短時間強度特性評価

井上 利彦; 小川 竜一郎; 赤坂 尚昭; 西野入 賢治

no journal, , 

日本原子力研究開発機構が高速炉用の燃料被覆管として開発したPNC1520鋼を用いた照射試験(燃料ピン照射)を集合体レベルで初めて行い、短時間強度特性として引張試験と急速加熱バースト試験を実施した結果を報告する。照射試験は、高速実験炉「常陽」において、照射温度400$$sim$$550$$^{circ}$$C、中性子照射量は約10$$times$$10$$^{26}$$n/m$$^{2}$$(E$$>$$0.1MeV)までの範囲で行った。引張強さは、これまで高Ni材として実施した15Cr-20Ni鋼における約5$$times$$10$$^{26}$$n/m$$^{2}$$$$sim$$20$$times$$10$$^{26}$$n/m$$^{2}$$(E$$>$$0.1MeV)の試験結果と同等であった。急速加熱バースト特性では、15Cr-20Ni鋼と比較すると全試験応力下で破裂温度が低下する傾向を示した。

口頭

照射済燃料・材料ホットラボを活用した若手人材育成制度,1; 制度基本概念構築と受入れ設備の整備

浅賀 健男; 逢坂 正彦; 堂野前 貴子; 市川 正一; 佐々木 新治; 石見 明洋; 井上 利彦; 関尾 佳弘; 三輪 周平; 大西 貴士; et al.

no journal, , 

照射燃料・材料ホットラボにおける実験を通じた原子力若手研究者・技術者育成のための制度構築を目指した取り組みの紹介として、制度基本概念と若手の受入れ設備整備状況を報告する。

口頭

PNC316鋼及び9Cr-ODS鋼における急速加熱バースト試験の昇温速度依存性の評価結果

井上 利彦; 小川 竜一郎; 井上 賢紀; 吉武 庸光; 西野入 賢治

no journal, , 

FBRサイクル実用化研究開発(FaCTプロジェクト)のなかの実証炉設計における「運転時の異常な過渡変化」事象(Loss of Flow(LOF):流量喪失事象,Transient Over Power(TOP):過渡過出力事象)等を模擬し、低昇温速度(0.1-10.0$$^{circ}$$C/s)と周応力(50-200MPa)に対する急速加熱バースト試験を行い非照射燃料被覆管の破裂挙動を評価した。試験の結果、周応力50-200MPa下において昇温速度の低下とともに破裂温度が低下する傾向を示した。また、従来取得してきた昇温速度5.0$$^{circ}$$C/sと比較すると、低昇温速度0.1$$^{circ}$$C/sでは最大で約150$$^{circ}$$C程度破裂温度が低下するなど低昇温速度域での熱過渡変化時における被覆管の変形特性の知見を初めて得た。

口頭

高速炉用高ニッケルステンレス鋼の耐ボイドスエリング特性と照射温度変動効果,1

渡辺 英雄*; 吉田 直亮*; 山下 真一郎; 井上 利彦

no journal, , 

高速炉の燃料被覆管は、燃料のシャフリングや燃焼に伴い、照射温度の変動を受ける。本研究では、高燃焼度被覆管候補(代替)材料としての使用が検討されている高ニッケルオーステナイト系ステンレス鋼の温度変動照射環境下でのボイド形成機構解明を目的として、米国HFIR炉を用いて温度変動照射実験を実施した。

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