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松本 義伸*; Do, Thi-Mai-Dung*; 井上 将男; 永石 隆二; 小川 徹
Journal of Nuclear Science and Technology, 52(10), p.1303 - 1307, 2015/10
被引用回数:4 パーセンタイル:33.25(Nuclear Science & Technology)酸化物等の固体材料が水中に添加されると、放射線分解による水素発生が増大することが知られている。本研究では、シビアアクシデント後のデブリが共存する炉水からの水素発生挙動を予測するため、水の線分解による水素発生に対する、ジルコニウム酸化物またはジルカロイ4の酸化生成物の添加効果を調べた。線のエネルギーが水と酸化物に与えられ、それぞれで独立して水素が発生するとした場合の、酸化物の寄与分は水中に共存する重量分率の増加とともに飽和に達する傾向を示し、海水中よりも純水中の方が顕著であった。また、その寄与分は結晶構造や組成によらず、粒子サイズあるいは比表面積に強く依存していることがわかった。
永石 隆二; 井上 将男; 日野 竜太郎; 小川 徹
Proceedings of 2014 Nuclear Plant Chemistry Conference (NPC 2014) (USB Flash Drive), 9 Pages, 2014/10
福島第一原子力発電所事故では破損した原子炉施設の冷却のために海水を使ったため、スリーマイル島原子力発電所の冷却水喪失事故とは異なり、事故後に発生した汚染水に海水成分が含まれた。これに伴い、腐食や水素発生と密接に関係する、海水の放射線分解の反応計算がいくつかのグループによって行われたが、それらは1次収量や放射線誘起反応の塩濃度依存性(塩効果)を考慮していないため、広範囲の塩濃度に対して適用できない。そこで、本研究では、1次収量の塩効果を示す定常照射実験の結果、並びに反応の塩効果を示すパルス照射実験(パルスラジオリシス)の結果をもとに、海水の希釈及び濃厚系での放射線分解挙動に関する考察を試みた。
永石 隆二; 井上 将男; 日野 竜太郎; 小川 徹
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故後の原子炉や汚染水処理では、循環冷却や水洗で淡水化が進む一方、措置対象や状況によって水中の塩分濃度が大きく異なるため、水の放射線分解による水素発生を評価する場合、原子炉や処理装置のサイズだけでなく、水中の塩濃度や温度も考慮する必要がある。そこで本研究では、線照射実験によって水素発生の液深効果に対する塩(捕捉剤)濃度及び温度依存性を調べ、それらの経験式の取得を試みた。その結果、海水の希釈により水素発生が低下する一方で液深効果が顕著になること、液深効果が試料高さに対する単一の累乗フィッティングで表現できること等を明らかにした。
永石 隆二; 井上 将男; 日野 竜太郎; 小川 徹
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故等の原子炉や汚染水処理での水素安全のため、これまで、外部線源による均一な照射、撹拌や温度分布のない試料等の基礎科学的な条件下で水素発生等を測定してきたが、実際には、内部線源による不均一な照射、温度分布による液体の流動等の条件下で水素が発生している。そこで、本研究では不均一照射、液体流動等の工学的な条件下で水素発生の測定を行い、基礎科学的な条件下で取得したデータとの比較を試みた。
永石 隆二; 井上 将男; 遠藤 慶太*; 松村 太伊知; 小川 徹
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物(HLW)の地層処分で人工バリアの緩衝材(粘土充填層)として考えられているベントナイトでは、天然バリア(地層岩盤)からの地下水の侵入及びHLW廃棄体からの放射線の照射によって、ベントナイト自体の照射損傷だけでなく、水の放射線分解が起こり、分解で生成したラジカル、分子等の活性種がベントナイトを構成する成分や水中の溶存種と反応する。本研究では、Co-60線分解によってベントナイト懸濁水溶液から発生する水素等を測定し、水素発生のベントナイト及び塩分の含有量依存性を調べることで、ベントナイト中での水の放射線分解挙動について議論した。
永石 隆二; 井上 将男; 松村 太伊知; 山岸 功; 日野 竜太郎; 小川 徹
no journal, ,
これまで福島第一原子力発電所の汚染水処理での水素安全のため、多孔性のゼオライト吸着材が共存した純水、海水等の水溶液の放射線分解による水素発生の研究を行ってきた。ここで、海水成分の純水への溶解に伴う水素発生の増大とともに、ゼオライトの水溶液への添加による水素発生の増大を確認してきた。本研究では、このゼオライト添加による水素発生の増大をゼオライト充填層中で水が侵入する異なる二つの間隙に着目して考察した。さらに、水素と対で生成する、過酸化水素のゼオライトへの接触に起因した酸素の発生についても議論した。
永石 隆二; 本岡 隆文; 山岸 功; 井上 将男; 松村 太伊知
no journal, ,
多核種除去設備(ALPS)の高性能容器(HIC)中で起きた炭酸塩スラリーの液位上昇に伴うたまり水発生は、スラリー中のSr-90等からのベータ線による放射線分解に起因すると考えられるが、詳細は明らかにされておらず、その原因究明を含めたスラリー廃棄物の安全管理の観点から、放射線分解挙動に関する研究を段階的に進めてきた。シリーズ発表として本報告では、処理水中の海水成分や添加物の炭酸塩が与える水の放射線分解への影響について議論するとともに、分解生成物の過酸化水素の熱分解による酸素発生等について述べる。
古川原 崚*; 小川 徹; 井上 将男; 永石 隆二
no journal, ,
工学的な体系での放射線分解によって生成した水素のガス相への放出を評価するために、統合化学反応解析ソフトウェアCanteraをベースとして、水の放射線分解生成物の反応式のデータベースを組み込んだシミュレーション・プログラムを作成している。本研究では、攪拌条件下での放射線分解による水素の放出実験データの再現を試みた。Canteraの提供する無次元反応器ネットワークを用いて、多段の反応器(水相)とReservoir(放射線分解生成物の供給器)、及び拡散層(水相上部), 界面(気相-水相間), プレナム(気相)のモジュールから成る体系を構築して、拡散速度を反応器間の質量流速とすることで、放出実験データを再現することができた。
松本 義伸*; 井上 将男; 永石 隆二; 小川 徹
no journal, ,
原子炉のシビアアクシデント(SA)により生ずる放射性廃棄物の長期保管を想定し、ジルコニウム合金の高温酸化生成物が水の放射線分解に及ぼす影響を調べている。酸化ジルコニウムの結晶型の影響を調べるため、本報告では、立方晶ジルコニア(YSZSC)を添加した水の放射線分解実験を行い、気相に放出された水素の観測収量を測定した。YSZSC添加量が少ない領域では、これまでの単斜晶や正方晶のジルコニアと異なり水素発生が複雑な挙動を示したが、30wt%以上の領域では、これまでのジルコニアと同様にYSZSC添加による水素発生の促進効果がみられ、この効果は粒子径が小さい粉末ほど顕著であった。
永石 隆二; 近藤 孝文*; 神戸 正雄*; 吉田 陽一*; 井上 将男
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故では冷却水に海水が使われ、その塩分に含まれるハロゲン化物が水の放射線分解に重大な影響を及ぼすため、純水及び無限希釈水を対象とした従来の均一反応計算では、海水等の塩水溶液中の溶存種や生成物の挙動解析が極めて困難である。したがって、分解生成物(ラジカル・分子)の収量や放射線誘起反応に対する塩濃度依存性(塩効果)の解明・評価が急務である。そこで本研究では、低LET(線エネルギー付与)放射線を用いた定常・パルス照射実験の結果をもとに、上記計算での入力データとして不可欠な水の分解のプライマリ(1次)収量の評価を、海水及びその濃厚系に対して試みた。
永石 隆二; 本岡 隆文; 山岸 功; 井上 将男*; 松村 太伊知
no journal, ,
多核種除去設備(ALPS)の高性能容器(HIC)中で起きた炭酸塩スラリーの液位上昇に伴うたまり水発生は、スラリー中のSr-90等からのベータ線による放射線分解に起因すると考えられるが、詳細は明らかにされておらず、その原因究明を含めたスラリー廃棄物の安全管理の観点から、放射線分解挙動に関する研究を段階的に進めてきた。本研究では、一連の実験の中で炭酸塩スラリー中の放射線分解挙動について明らかにした。ここで、処理水中の海水成分や添加物の炭酸塩が与える水の放射線分解への影響について明らかにするとともに、分解生成物の過酸化水素の熱分解による酸素発生等について議論した。
松本 義伸*; 井上 将男*; 永石 隆二; 鈴木 達也*; 小川 徹
no journal, ,
過酷事故後の炉心内での水素安全評価のため、ジルカロイ-4(Zry-4)の高温酸化生成物等を含む水の放射線分解による水素発生等を調べている。本報告では、粒径の異なるZry-4酸化生成物を粉砕と分級により調製し、粒径や比表面積がどのように水素発生等に影響するかについて調査した。その結果、純水中に添加されたZry-4酸化生成物粉末の表面積増加が、放射線分解による水素発生の促進効果の要因の一つとなっている可能性が考えられた。
永石 隆二; 井上 将男*; 近藤 孝文*; 神戸 正雄*; 吉田 陽一*; 桑野 涼*
no journal, ,
海水等の塩化物イオンが溶存する水溶液系では塩化物濃度が高くなると、塩化物の放射線分解(直接作用)だけでなく、水の分解生成物のプライマリ収量の変動(間接作用)が起きる。このため、水と塩化物由来の生成物の収量は塩化物濃度に依存して変わるが、それらの物質収支は依存せずに保たれている。ただし、二次反応等で生成物の複雑さが増すため、時間経過等に伴い物質収支の評価は困難になる。そこで本研究では、低LET放射線を用いた実験の結果をもとに水溶液系の分解生成物の物質収支を評価するとともに、関連する文献値等の検証を試みた。
松本 義伸*; 井上 将男*; 永石 隆二; 鈴木 達也*; 小川 徹
no journal, ,
過酷事故後の炉心内での水素安全評価のため、ジルカロイ-4(Zry-4)の高温酸化生成物等を含む水の放射線分解による水素発生等を調べている。本報告では、粒径の異なるZry-4酸化生成物を粉砕と分級により調製し、粒径や比表面積がどのように水素発生等に影響するかについて調査した。
永石 隆二; 桑野 涼*; 井上 将男*; 松村 太伊知
no journal, ,
水の放射線分解によって生成する過酸化水素(分子生成物)は酸化剤であり、水に接する材料(接水材料)を腐食や構造破壊で劣化させるため、この生成(G値)と反応の挙動を調べることは重要である。この反応のベースには単独で減衰する熱(自己)分解があるが、この1次の反応速度は温度(活性化エネルギー)だけでなくpH(酸性度)や固体表面(触媒等)の影響を受ける。そこで本研究では、この反応速度を固体材料(主にゼオライト)が共存した水溶液中でpHを変えながら測定した。ここで、系統的に取得した測定データをもとに、反応速度に及ぼすpHや共存する固体材料の影響を考察するとともに、材料劣化を及ぼす過酸化水素の影響範囲等について議論した。
阿部 侑馬; 熊谷 友多; 宝徳 忍; 井上 将男*; 鈴木 紗智子*; 樋川 智洋; 渡邉 雅之; 中野 正直*; 小山 幹一*; 玉内 義一*
no journal, ,
放射性物質を含む溶液からは、水の放射性分解により水素が発生する。再処理施設で取り扱う溶液の性状は多種多様であり、加えて放射性物質であるが故の実験の困難さもあることから、実際に使用されている溶液性状が考慮された研究は少ない。特に、バブリング等による撹拌の影響や温度依存性に関する研究は極めて少ない。そこで本研究では硝酸Pu溶液を対象として、撹拌の有無及び温度をパラメータとして水素発生量の測定を行い、G値を算出した。溶液に撹拌が生じる試験条件(バブリング撹拌あり又は沸騰)では、常温静置からG値が23割程度増加した。また、溶液に撹拌が生じる条件において、温度上昇に伴う明確なG値の増加/低下の傾向は確認されなかった。以上より、硝酸Pu溶液のG値は撹拌により上昇する、また、撹拌状態において顕著な温度依存性は存在しないと考えられる。検証試験で取得した硝酸溶液での水素G値とは異なる温度依存性が、本試験で観測された原因としては、Co-60線とPuからの線ではLETの違いにより放射線分解で生じるラジカルの組成や反応挙動が異なることが影響している可能性がある。
宝徳 忍; 深谷 洋行; 熊谷 友多; 井上 将男*; 鈴木 紗智子*; 伴 康俊; 木田 孝; 渡邉 雅之; 阿部 侑馬*; 玉内 義一*
no journal, ,
再処理プロセスで発生する高レベル廃液からの放射線分解による水素発生量の評価のため、使用済燃料溶液を使用し、溶液温度や撹拌の有無を条件とした試験及び使用済燃料溶液の成分分析を行った。本発表では試験方法の概要と試験で得られた結果について報告する。