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阿部 寛信; 畠山 信也; 山崎 雅直; 奥園 昭彦*; 坂井 哲郎*; 井上 雅弘*
JAEA-Research 2009-019, 192 Pages, 2020/02
日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町において、立坑を主体とした地下研究施設を建設中である。建設地点の地質は、新第三紀の堆積岩でメタンを主成分とした可燃性ガスを賦存するため、地下施設内で火災等が発生した場合を想定し、入坑者を安全に地上まで避難可能な坑内構造および防災システムを構築することが重要な課題である。立坑主体の地下施設内において、火災発生時は、火災ガスが浮力効果等により複雑な挙動をしめし、強制換気の下でも予期しない箇所まで影響を及ぼす可能性がある。しかし、このような火災ガスの挙動に関する研究はこれまでほとんど実施されていなかった。このため、地下施設建設時及び運用時の火災時防災システムの構築に資する観点から、地下研究施設の通気挙動を実験的に明らかにし、また、通気解析手法の妥当性の検証を目的として、地下坑道を模擬した室内立坑火災実験を実施し、火災で発生する浮力による火災ガスの逆流現象、通気主流の逆転現象、水平坑道の風門を開閉した場合の通気挙動を把握した。また、把握した諸現象をある程度再現可能で計算時間が現実的な解析手法に基づき、プロトタイプの解析システムを構築し、火災実験と同様の条件でシミュレーションを実施した。その結果、構築した解析手法は、火災実験で把握した諸現象を概ね再現できることを確認した。本成果を地層処分施設の建設を念頭においた地下施設における火災時の通気挙動予測ツールとして適用するため、今後は、(1)通気挙動予測ツールとして定量的な解析精度を得るために必要な機能の開発、(2)火災ガス濃度等の表示機能やメンテナンス環境機能の整備、(3)ユーザーフレンドリーでメンテナンスが容易なソフトにするための設計と開発を行い、実用的で一般性の高いプログラムを開発していく予定である。
錦 慎之助*; 寺田 敦彦; 井上 雅弘*; 月川 久義*
第33回水素エネルギー協会大会予稿集, p.55 - 58, 2013/12
燃料電池車の市場投入を目前にして、水素ステーションやガレージ、トンネル等での水素漏れ・爆発事故に対する安全対策の確立が急務となっている。一方、原子力の安全確保の観点からも、東京電力福島第一原子力発電所事故の経験や、事故から得られた教訓を踏まえ、水素爆発の防止につながる水素濃度管理の重要性が指摘されているところである。本報では、水素漏洩拡散挙動の数値予測がより正確になるよう計算方法の改良を推進し、安全対策に寄与することを目的として、Hallway modelの水素漏洩拡散実験を、異なる計算手法を用いて数値予測し、計算結果の差異を明らかにすることで各計算手法の特性を検討した結果を報告する。
棚井 憲治; 佐藤 治夫; 村上 文啓*; 井上 雅弘*
JNC TN8400 99-045, 108 Pages, 1999/11
高レベル放射性廃棄物の地層処分における人工バリア候補材料の一つである炭素鋼オーバーパックから発生した水素の緩衝材中の移動特性と水素ガスが及ぼす影響について検討するため、緩衝材の候補材料であるベントナイト単一材料および30wt%ケイ砂混合材料を対象とした溶存水素の拡散試験およびガス移行試験を実施し、基本データの取得およびガス移行メカニズムの把握を行った。また、これらの試験により得られたデータに基づいて拡散およびガス移行それぞれに関わる解析的検討を実施した。溶存水素の拡散試験結果から、ケイ砂混合系(ケイ砂混合率30wt%,乾燥密度1.6Mgm-3)での拡散係数は、10-11m2s-110-10m2s-1の範囲にあり、諸外国の試験結果の範囲とほぼ一致していた。また、拡散係数は、乾燥密度1.6Mgm-3に比べて1.8Mgm-3の値がやや小さく、また、25に比べて60の時の値の方がやや大きい傾向を示した。ガス移行試験においては、ベントナイト単一材料で乾燥密度1.8Mgm-3の場合におけるガス有効浸透率は、10-2110-20m2程度であり、30wt%ケイ砂混合系で乾燥密度1.6Mgm-3の場合10-17m2程度である。また、ガスがベントナイトを透気するための破過圧力は乾燥密度に比例して大きくなる傾向にあるとともに、膨潤応力にほぼ比例しており、その値はおおむね膨潤応力程度と推定された。さらに、繰り返し試験結果から、ガスの移行によって緩衝材中に生成される移行経路は、ベントナイトの自己シール性によって修復されることがわかった。溶存水素の拡散解析の結果からは、炭素鋼オーバーパックの腐食速度を5my-1,溶存水素の拡散係数を2x10-11m2s-1とした場合、水素発生開始から1万年後にはオーバーパックと緩衝材の界面にガス発生量の81%程度が蓄積するとともに、その蓄積圧力は16MPa程度であることがわかった。一方、ガス移行解析では、発生した水素ガスのほぼ全量が周辺岩盤に移動するとともに、間隙圧力への寄与は小さく、かつ、緩衝材中の間隙水の排出量も30年以降ほぼゼロに近い値となることがわかった。これらより緩衝材や岩盤の構造力学的安定性や核種移行に影響を与えないことが示された。
鈴木 寛光; 小城 哲哉*; 米原 博人; 原見 太幹; 宮原 義一; 川島 祥孝*; 大橋 裕二*; 井上 浩司*; 原 雅弘*; 吉行 健*
Proc. of the 8th Symp. on Accelerator Science and Technology, p.113 - 115, 1991/00
SPring-8ブースター・シンクロトロン用高周波加速空洞の試作開発を行なっている。ローパワー試験の結果では、所定の性能が得られていることは確認されている。今回は、実際に大電力の高周波を入力し、入力カプラー・空洞冷却・チューナー制御等の性能を、実機と同じ条件で試験をした。本実験では、円筒型入力カプラーを用いて、所定のCW250kWの入力電力を達成した。また、円盤型入力カプラーでは、180kWの入力を達成したが、200kW入力で、窓が破壊した。本発表では、加速空洞の構造・ローパワー試験・大電力入力試験の結果について報告する。
井上 雅弘*; 日高 祐樹*; 山上 光憲; 畠山 信也; 奥園 昭彦*; 坂井 哲郎*
no journal, ,
坑内の火災時の安全確保は重要である。しかし立坑周辺で火災が発生した場合についての研究はほとんど例がなく、火災ガスの挙動についてもほとんどわかっていない。このため本研究では立坑周辺で火災が発生した場合の通気挙動に関する模型実験を行った。実験模型は2本の立坑とこれをつなぐ3本の水平坑道、及び立坑底からの排気坑道からなる。坑道断面はどれも同じで0.20.2mの正方形である。立坑の高さは約3.4m。水平坑道はどれも長さ1.5mであり、垂直位置が異なる。また、これらの水平坑道には、風門が設置されており、風量を調節できるようになっている。火災ガスの挙動は、風速計,温度計,レーザーによる可視化などで測定した。火災が発生すると、下向き通気の立坑では、壁面に沿って高温の火災ガスが上昇し、ある時期に突然通気が逆転する様子が見られた。また、火災前と風向が逆転し、予期しない箇所にまで火災ガスが到達する場合が多く見られた。風速が小さい場合には入気立坑全体の風向が逆転し、排気となる現象も確認できた。
井上 雅弘*; 日高 祐樹*; 中場 希*; 山上 光憲; 畠山 信也; 奥園 昭彦*; 坂井 哲郎*
no journal, ,
深部地下構造物で火災が発生すると、その通気システムが火災ガスの浮力の効果により大きく乱され、予期していない箇所にまで火災ガスが拡散し、大きな災害となるおそれがある。この火災ガスの流動状況を解明するために実験的並びにコンピュータ・シミュレーションにより検討した結果を報告する。
井上 雅弘*; 中場 希*; 山西 毅; 山上 正憲*; 畠山 信也; 山崎 雅直; 坂井 哲郎*; 奥園 昭彦*
no journal, ,
坑内火災で発生する高温の火災ガスは、それ自体人体に極めて有害であり重大災害の原因となる。さらに、火災ガスは通気への浮力効果、絞り効果、及び天井に沿う逆流などを引き起こし、坑内通気を大きく変化させる。この結果、それまで火災の風上に位置し、火災ガスが来るはずがないと認識されている箇所にも火災ガスが到達することがある。立坑のように高度差が大きい箇所の周辺ではこの現象が顕著であり、一層重大災害につながりやすい。これを防止するためには、坑内火災発生時の通気変化を正しく予測し、効果的な通気制御を行うことが重要である。しかしながら、従来このような箇所での火災による通気変動は余り検討されていない。このため、本研究では火災時の立坑周辺での通気変動を模型実験により検討し、火災時には通気が大きく変化することを確認し、通気制御の効果についても検討した。また、通気変動をシミュレートするためのコンピュータ・プログラムを作成し、十分な精度と実用的な時間で実行できることを確認した。本論文ではこれらの結果について報告する。