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小林 秀樹*; 鈴木 力英*; Yang, W.*; 伊川 浩紀*; 井上 智晴*; 永野 博彦; Kim, Y.*
Polar Data Journal (Internet), 2, p.14 - 29, 2018/11
炭素循環に関する北方林生態系の下位植生の役割は無視できないが、それらは依然として北方生態系において理解が最も不十分な構成要素の1つである。植生の分光反射率測定は、植物種を同定し、それらの生化学的特徴を捉えるのに有用である。このデータペーパーでは、44組の典型的な下層植生、および5本の下層植生トランセクト(30m長)について測定した分光反射率を提供する。分光反射率は、可視,近赤外および短波赤外線のスペクトル領域をカバーしている。横断トランセクトの長さは、Landsat型衛星画像の分解能に基づいて決定された。また、分光反射率測定地点を撮影した写真も提供する。本データセットには、低木類(, , ,若い,若い、および若い)、草本類(および)、コケ類( sp., , )、および地衣類()の分光反射が含まれている。また、雪やリター, 土などの分光反射率もデータセットには含まれている。この分光反射率および写真のデータセットは、(1)下層植生の分光反射特性の理解、(2)新規の分光反射率観測の計画・設計、および(3)大規模な下層植生モニタリングのためのリモートセンシング方法の開発・検証に利用することができる。
斉藤 和之*; 岩花 剛*; 伊川 浩紀*; 永野 博彦; Busey, R. C.*
Geoscientific Instrumentation, Methods and Data Systems, 7(3), p.223 - 234, 2018/07
被引用回数:2 パーセンタイル:8.86(Geosciences, Multidisciplinary)アラスカ内陸部の北方林における気温および地温の空間分布および時間変動を観測するため、光ファイバ温度分布計測(DTS)システムを導入した。この森林における地表面温度の範囲は、冬季の-40Cから夏季の30Cまでであった。DTSシステムの全ケーブル長は2.7kmで、そのうちの2.0kmで地表面温度の水平分布を30分ごとに0.5m間隔でモニターした。また、残りのケーブルを垂直コイル形状(1.2m高さ)に配置し、5mm分解能の鉛直温度プロファイルを数か所で測定した。測定は、2012年10月から2014年10月までの2年間、連続的に行われた。森林の主な植生は、永久凍土上に生育するクロトウヒであり、監視区域内の土地被覆タイプは、サーモカルスト状の沼,オープンモス,低木,落葉樹林,疎な針葉樹林、および密な針葉樹林の6つのカテゴリーに分類された。地表面温度の水平分布データは、日周変動と季節変動の両方について、特徴的な時空間パターンを示した。スノーパックの発達とその断熱効果は、土地被覆タイプと共に変化した。鉛直温度プロファイルモニタリングによって、気温,積雪温、および地温の高分解能データが収集された。また、本調査では、高緯度地域生態系へのDTSシステム導入・維持に際して発生しうるいくつかの技術的課題も明らかにされた。