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論文

Evaluation of detectability of pump/diagrid link rupture in pool-type sodium-cooled fast reactor

小野田 雄一; 内田 昌人*; 時崎 美奈子*; 岡崎 仁*

Proceedings of 29th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 29) (Internet), 6 Pages, 2022/08

炉内配管破損に対する安全保護系の機能の十分性を確認するために安全評価を実施した。対象プラントは、現在日本で開発中の軸方向に均質な炉心燃料を装荷した、約600MWeクラスのタンク型SFRである。タンク型SFRでは、一次系配管が一次系ポンプと燃料集合体の入口にあたる高圧ナトリウムプレナムとを接続し、「炉内配管」と呼ばれている。この配管は原子炉容器内に配置されているため、この配管の小規模なナトリウム漏洩を検出することは困難であり、このためギロチン破断のような大きな配管破損を想定し、設計基準事象として評価する必要がある。安全保護系の信号による炉内配管破損事象の検出性を確認するために、炉内配管破損事象の解析評価を実施した。反応度係数の不確実性を考慮するための感度解析も実施した。炉内配管破損に対する安全保護系の機能の十分性は、タンク型SFRの安全保護系の開発目標としている、事象の検出のために少なくとも2つの信号が送信されるという解析結果によって確認された。

論文

Mesospheric ionization during substorm growth phase

村瀬 清華*; 片岡 龍峰*; 西山 尚典*; 西村 耕司*; 橋本 大志*; 田中 良昌*; 門倉 昭*; 冨川 喜弘*; 堤 雅基*; 小川 泰信*; et al.

Journal of Space Weather and Space Climate (Internet), 12, p.18_1 - 18_16, 2022/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:22.72(Astronomy & Astrophysics)

巨大な太陽フレアによってもたらされる太陽風により磁気圏内にエネルギーが溜まり、そのエネルギーが一気に解放されるサブストームが発生する。そのサブストームが発生する際、高エネルギー電子が大量に中間圏まで降り注ぐ事象(EEP)がしばしば観測されるが、その詳細な発生メカニズムは解明されていない。本研究では、あらせ衛星により観測された2つのEEPに対して、3次元グローバル電磁流体力学的(MHD)シミュレーションや放射線挙動解析コードPHITSを使った解析によりその発生メカニズムを検討した。その結果、カレントシート散乱とwave-particle散乱がEEPの初期及びサブストーム発生後に重要な役割を果たしていることが示唆された。

論文

「放射性廃棄物処分に係わる生活圏被ばく評価に用いられるパラメータ調査専門研究会」活動報告

高橋 知之*; 深谷 友紀子*; 飯本 武志*; 宇仁 康雄*; 加藤 智子; Sun, S.*; 武田 聖司; 中居 邦浩*; 中林 亮*; 内田 滋夫*; et al.

保健物理(インターネット), 56(4), p.288 - 305, 2021/12

日本保健物理学会専門研究会「放射性廃棄物処分に係わる生活圏被ばく評価に用いられるパラメータ調査」に係る活動の成果を報告する。

論文

Transient ionization of the mesosphere during auroral breakup; Arase satellite and ground-based conjugate observations at Syowa Station

片岡 龍峰*; 西山 尚典*; 田中 良昌*; 門倉 昭*; 内田 ヘルベルト陽仁*; 海老原 祐輔*; 江尻 省*; 冨川 喜弘*; 堤 雅基*; 佐藤 薫*; et al.

Earth, Planets and Space (Internet), 71(1), p.9_1 - 9_10, 2019/12

 被引用回数:8 パーセンタイル:40.25(Geosciences, Multidisciplinary)

2017年6月30日22時21分から26分(世界時)にかけて、昭和基地にあるPANSYレーダーによってオーロラ爆発時の中間圏における過渡電離が観測された。通常、中間圏における過渡電離は100keV以上の高エネルギー電子が中間圏まで到達することにより引き起こされるが、同時間帯においてあらせ衛星が観測した100keV以上の電子フラックスは有意な上昇を示していなかった。このことから、本イベントは、10keV以下の低エネルギー電子が大量に熱圏に降り注ぐことにより発生したX線による電離であるとの仮説を立てた。この仮説の妥当性を検証するため、粒子・重イオン挙動解析コードPHITSを用いて様々なエネルギースペクトルを持つ電子が大気上空に進入した場合の電離分布を計算した。その結果、10keV以下の電子でも中間圏において十分な電離を引き起こすことが可能であることが分かり、仮説の妥当性が証明された。

論文

Experimental investigation of spin Hall effect in indium tin oxide thin film

Qiu, Z.*; 安 東秀*; 内田 健一*; Hou, D.*; 塩見 雄毅*; 藤川 安仁*; 齊藤 英治

Applied Physics Letters, 103(18), p.182404_1 - 182404_3, 2013/10

 被引用回数:19 パーセンタイル:61.74(Physics, Applied)

The inverse spin Hall effect (ISHE) induced by spin pumping in indium tin oxide (ITO) films has been investigated quantitatively. We measured ferromagnetic resonance and electromotive force spectra with changing the ITO thickness in ITO/permalloy bilayer films. The intensity of the observed electromotive force changes systematically with the ITO film thickness, which is consistent with the prediction of ISHE. By using an equivalent circuit model, the spin Hall angle and diffusion length of the ITO film are estimated.

論文

Spin mixing conductance at a well-controlled platinum/yttrium iron garnet interface

Qiu, Z.*; 安藤 和也*; 内田 健一*; 梶原 瑛祐*; 高橋 遼*; 中山 裕康*; 安 東秀*; 藤川 安仁*; 齊藤 英治

Applied Physics Letters, 103(9), p.092404_1 - 092404_4, 2013/08

 被引用回数:115 パーセンタイル:95.84(Physics, Applied)

白金(Pt)/イットリウム鉄ガーネット(YIG)界面を高い精度で制御することに成功し、そのPt/YIG界面におけるスピンミキシングコンダクタンスを研究した。高い結晶性をもつ明瞭な界面が、ミキシングコンダクタンスの最大値を得るためには重要な要素であることを実験的に示した。そのスピンミキシングコンダクタンスはよく制御されたPt/YIG界面において、理論的予想最大値と近い、1.3$$times$$10$$^{18}$$m$$^{-2}$$という値が得られた。

論文

Spin-relaxation modulation and spin-pumping control by transverse spin-wave spin current in Y$$_3$$Fe$$_5$$O$$_{12}$$

梶原 瑛祐*; 内田 健一*; 菊池 大介*; 安 東秀*; 藤川 安仁*; 齊藤 英治

Applied Physics Letters, 103(5), p.052404_1 - 052404_4, 2013/07

 被引用回数:7 パーセンタイル:30.71(Physics, Applied)

Y$$_3$$Fe$$_5$$O$$_{12}$$薄膜面内の温度勾配中における熱流によるスピン緩和の変調について調べた。温度勾配の方向によってY$$_3$$Fe$$_5$$O$$_{12}$$薄膜の強磁性共鳴の線幅、つまりスピン緩和、は増減すること、また、この変調はY$$_3$$Fe$$_5$$O$$_{12}$$薄膜中の熱的に誘起された横スピン波によって生じるスピン移行トルクを原因とすることを明らかにした。それらの実験結果は、Y$$_3$$Fe$$_5$$O$$_{12}$$に蒸着されたPt薄膜中におけるスピンポンプによって生じるスピン流の大きさはGilbert緩和定数の二乗に反比例し、現象論的なスピンポンプ模型と矛盾しないことを示している。

論文

Interface induced inverse spin Hall effect in bismuth/permalloy bilayer

Hou, D.*; Qiu, Z.*; 針井 一哉; 梶原 瑛祐*; 内田 健一*; 藤川 安仁*; 中山 裕康*; 吉野 達郎*; 安 東秀*; 安藤 和也*; et al.

Applied Physics Letters, 101(4), p.042403_1 - 042403_4, 2012/07

 被引用回数:76 パーセンタイル:92.18(Physics, Applied)

ビスマス/パーマロイ二層膜における逆スピンホール効果をスピンポンピングを用いて室温下で測定した。その結果、強磁性共鳴の吸収線幅からビスマスが良いスピン吸収材であることわかった。また、二層膜の逆スピンホール電圧と抵抗値の測定により、ビスマス膜厚の増大とともに逆スピンホール電流が減少することを見いだした。これは白金/パーマロイのような従来の二層膜における逆スピンホール効果の理解とは異なるものである。ビスマス/パーマロイ界面のスピン伝導の変調を考慮することで、この逆スピンホール電流の膜厚依存性を定量的に説明できるモデルを構築した。

論文

Geometry dependence on inverse spin Hall effect induced by spin pumping in Ni$$_{81}$$Fe$$_{19}$$/Pt films

中山 裕康*; 安藤 和也*; 針井 一哉; 吉野 達郎*; 高橋 遼*; 梶原 瑛祐*; 内田 健一*; 藤川 安仁*; 齊藤 英治

Physical Review B, 85(14), p.144408_1 - 144408_7, 2012/04

 被引用回数:190 パーセンタイル:98(Materials Science, Multidisciplinary)

強磁性共鳴(FMR)によるスピンポンピングで誘起される逆スピンHall効果(ISHE)の形状依存性を定量的に調べた。Ni$$_{81}$$Fe$$_{19}$$/Pt薄膜のサイズと膜厚を変え、FMRスペクトルとISHEによって誘起される起電力を測定した。薄膜形状を変えるとISHEによって誘起される電流はシステマティックに変化する。スピンポンピングによって誘起されるISHEの膜厚依存性はNi$$_{81}$$Fe$$_{19}$$とPtでは異なっている。

論文

All-oxide system for spin pumping

Qiu, Z.*; 梶原 瑛祐*; 安藤 和也*; 藤川 安仁*; 内田 健一*; 田代 隆治*; 針井 一哉*; 吉野 達郎*; 齊藤 英治

Applied Physics Letters, 100(2), p.022402_1 - 022402_3, 2012/01

 被引用回数:31 パーセンタイル:75.58(Physics, Applied)

単純な酸化物のみからなる系においてスピン波共鳴によるスピンポンプを逆スピンホール効果(ISHE)を用いて詳しく調べた。ランタンドープのイットリウム鉄ガーネット(La:YIG)/インジウムスズ酸化物(ITO)の2層膜においてスピンポンプが生じスピン流がITO層に注入され、それがISHEを通じて起電力として観測される。この起電力は面外磁場角度と励起マイクロ波パワーに依存して観測されたが、これはISHEの理論予測とよい一致を示す。酸化物のみからなる系でのスピンポンプの発見は酸化物スピントロニクスの可能性を広げるものである。

論文

$$^{52}$$Fe translocation in barley as monitored by a Positron-Emitting Tracer Imaging System (PETIS); Evidence for the direct translocation of Fe from roots to young leaves via phloem

塚本 崇志*; 中西 啓仁*; 内田 博*; 渡辺 智; 松橋 信平; 森 敏*; 西澤 直子*

Plant & Cell Physiology, 50(1), p.48 - 57, 2009/01

 被引用回数:88 パーセンタイル:90.06(Plant Sciences)

The real-time translocation of iron (Fe) in barley (${it Hordeumvulgare}$ L. cv. Ehimehadaka no.1) was visualized using the positron-emitting tracer $$^{52}$$Fe and a positron-emitting tracer imaging system (PETIS). PETIS allowed us to monitor Fe translocation in barley non-destructively under various conditions. In all cases, $$^{52}$$Fe first accumulated at the basal part of the shoot. Fe-deficient barley showed greater translocation of $$^{52}$$Fe from roots to shoots than did Fe-sufficient barley. In the dark, translocation of $$^{52}$$Fe to the youngest leaf was equivalent to or higher than that under the light condition, while the translocation of $$^{52}$$Fe to the older leaves was decreased, in both Fe-deficient and Fe-sufficient barley. This suggests the possibility that the mechanism and/or pathway of Fe translocation to the youngest leaf may be different from that to the older leaves. When phloem transport in the leaf was blocked by steam treatment, $$^{52}$$Fe translocation from the roots to older leaves was not affected, while $$^{52}$$Fe translocation to the youngest leaf was reduced. We propose a novel model in which root-absorbed Fe is translocated from the basal part of the shoots and/or roots to the youngest leaf via phloem in graminaceous plants.

論文

重金属を捕集する水溶性キレート剤の開発,1

麦林 裕弘*; 有村 従郎*; 内田 敏仁*; 町山 友暁*; 鈴木 義男*; 瀬古 典明; 玉田 正男

JAEA-Review 2008-055, JAEA Takasaki Annual Report 2007, P. 41, 2008/11

放射線グラフト重合技術により水溶性で鉛が捕集可能なグラフト捕集材の合成を検討した。基材のメチルセルロースに電子線を照射し、グリシジルメタクリレートをグラフトした後、イミノ二酢酸を官能基として付与した。その結果、合成の最適化ではグラフト率が40から60%の時に他のグラフト率の範囲よりも吸着容量が高い結果が得られたものの、商品化するにはコスト高であった。そのため、基材にでんぷんを用い、アクリル酸をグラフトしたところ、鉛に対する吸着性能は3割程度劣るが、費用対効果はメチルセルロースの3倍に改善することができたことで、商品化できる見通しが得られた。

論文

Recent results on beryllium and beryllides in Japan

三島 良直*; 吉田 直亮*; 河村 弘; 石田 清仁*; 波多野 雄治*; 柴山 環樹*; 宗像 健三*; 佐藤 芳幸*; 内田 宗範*; 土谷 邦彦; et al.

Journal of Nuclear Materials, 367-370(2), p.1382 - 1386, 2007/08

 被引用回数:26 パーセンタイル:84.1(Materials Science, Multidisciplinary)

高い発電効率を目指した核融合原型炉ブランケットに必要な「高温・高照射量に耐えうる先進機能材料であるベリリウム金属間化合物の開発」を全日本規模の産学官連携で実施し、平成16$$sim$$17年度に得られた新たな結果と今後の研究開発計画についてまとめた。その結果、Be-Ti合金は既存の中性子増倍材料であるベリリウム金属と比較して、構造材料(F82H)等との両立性が良いこと、トリチウムインベントリーが小さいことなどの優れた特性を有することを明らかにした。

論文

核融合炉ブランケットの先進中性子増倍材料としてのベリリウム金属間化合物の開発

土谷 邦彦; 河村 弘; 三島 良直*; 吉田 直亮*; 田中 知*; 内田 宗範*; 石田 清仁*; 柴山 環樹*; 宗像 健三*; 佐藤 芳幸*; et al.

プラズマ・核融合学会誌, 83(3), p.207 - 214, 2007/03

原型炉用増殖ブランケットに必要な「高温・高照射に耐えうる先進中性子増倍材料」の開発について、ベリリウム金属間化合物であるBe$$_{12}$$Ti等に着目し、各種特性(機械的特性,化学的特性,照射特性等)及び微小球製造技術開発を全日本規模の産学官連携のもとで実施している。この先進中性子増倍材料の開発における最近の成果について紹介する。

論文

A Water radiolysis code for the irradiation loop system

塙 悟史; 佐藤 智徳; 森 雄一郎; 扇柳 仁; 加治 芳行; 内田 俊介

Journal of Power and Energy Systems (Internet), 1(2), p.123 - 133, 2007/00

照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は、照射,応力,腐食の環境が複合的に作用し生じる現象であるため、IASCCの現象解明を目的とした照射試験では金属の腐食環境を支配する水質の評価、特に照射試料のある照射場の水質評価が重要となる。そこで、IASCC照射試験中の照射場の水質を評価するために、照射試験ループ用ラジオリシスコードを開発した。ラジオリシスコードでは、中性子線及び$$gamma$$線による分解生成種の直接生成,分解生成種の二次反応による化学種の生成・消失及び金属表面との相互作用を考慮した。開発したラジオリシスコードを検証するために、照射装置の水質を測定しラジオリシスコードによる解析結果と比較した。なお、検証では初期水質条件をパラメータとし、酸素,水素,過酸化水素の濃度を測定値と解析結果の比較対象とした。その結果、予測結果は実測結果によく一致し、開発したコードは照射場の水質評価に有用であることを確認した。

論文

Development of water radiolysis code for the JMTR IASCC test loop

塙 悟史; 佐藤 智徳; 森 雄一郎; 扇柳 仁; 加治 芳行; 内田 俊介*

Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 9 Pages, 2006/07

照射試験中における照射場の水質を評価するために、照射ループ用ラジオリシスコードを開発した。ラジオリシスコードでは、中性子線及び$$gamma$$線による放射線分解生成種の直接生成,二次反応による化学種の生成・消失及び金属壁面との相互作用を考慮した。また、温度の分布や中性子線・$$gamma$$線の吸収線量の分布をもつ照射ループを取り扱うために、複数ノードモデルを用いた。開発したラジオリシスコードの適用性を確認するため、幾つかの水質条件下で照射装置の水質を測定し、測定結果とラジオリシスコードによる解析結果を比較した。さらに、開発したラジオリシスコードを用いて照射領域における水質の分布を評価した。

論文

Status of beryllium R&D in Japan

河村 弘; 土谷 邦彦; 三島 良直*; 吉田 直亮*; 宗像 健三*; 石田 清仁*; 波多野 雄治*; 柴山 環樹*; 佐藤 芳幸*; 内田 宗範*; et al.

INL/EXT-06-01222, p.1 - 7, 2006/02

高い発電効率を目指した原型炉用高温発電ブランケットに必要な「高温・高照射量に耐えうる先進的機能材料であるベリリウム金属間化合物開発」を全日本規模の産学官連携で実施し、平成16$$sim$$17年度に得られた新しい結果と今後の開発についてまとめた。その結果、Be$$_{12}$$Tiは既存のベリリウム金属と比較して、構造材料等との両立性が良いこと、スエリングが小さいこと、トリチウムインベントリが小さいことなどの優れた特性を有することを国内での産学官連携により明らかにした。

論文

Synchrotron radiation study on structure of atmospheric corrosion products formed on steel surfaces

小西 啓之; 山下 正人*; 水木 純一郎; 内田 仁*

Characterization of Corrosion Products on Steel Surfaces, p.199 - 222, 2006/00

大気腐食によって低合金鋼表面に生成する腐食物(さび)層には、鋼表面を保護し耐食性を高める働きのあることがわかっている。このような保護性さび層の機能や生成機構の詳細については未だに解明されていない点が多い。本稿ではCr及びNiを主要添加合金元素とする鋼材を用いた長期大気暴露試験によって得られたさび試料について、われわれが行った放射光XAFS実験の詳細を解説し、さび層保護機能に関して得られた知見を紹介する。また放射光白色X線を用いた回折実験によってFe-Cr, Fe-Ni合金表面の液膜腐食過程のその場観察についても詳述し、液膜中に共存するイオン種と腐食生成物との相関を示す。

論文

Application of PZC to $$^{188}$$W/$$^{188}$$Re generators

松岡 弘充; 橋本 和幸; 菱沼 行男*; 石川 幸治*; 照沼 仁*; 蓼沼 克嘉*; 内田 昇二*

Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences, 6(3), p.189 - 191, 2005/12

レニウム-188は、高エネルギーの$$beta$$線を放出する等がん治療用として優れた核特性を持ち、さらに、$$^{188}$$W(半減期69.4日)の娘核種として生成し、入手が容易であるため、がん治療用RIとして注目されている。しかしながら、得られる$$^{188}$$Wの比放射能が低いため、アルミナカラムを使用した従来のジェネレーターでは、カラム容積が大きくなり、溶出した$$^{188}$$Reの放射能濃度が低くなる問題点がある。$$^{188}$$Reの放射能濃度の向上を目指して、原研と(株)化研が共同で開発したモリブデンの吸着容量がアルミナの100倍以上もあるジルコニウム系無機高分子PZCが$$^{188}$$W/$$^{188}$$Reジェネレーターへ応用可能かどうか、基礎的な検討を行った。$$^{188}$$WのPZCカラムへの吸着収率,$$^{188}$$Reのカラムからの長期溶離安定性,$$^{188}$$WのPZCカラムからの脱離の確認、そして、PZCから溶離した$$^{188}$$ReのHydroxyethylidene Diphosphonic Acid(HEDP)とMercaptoacetyltriglycine(MAG3)への標識を試みた結果、長期間における$$^{188}$$WのPZCへの安定した吸着,$$^{188}$$ReのPZCからの溶離安定性及び良好な標識率が確認でき実用化の可能性が示唆された。

論文

X-ray absorption fine structure spectra of rust layers on Fe-based binary alloys exposed to Cl-rich environment

小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎

Proceedings of 16th International Corrosion Congress (CD-ROM), 6 Pages, 2005/09

耐候性鋼保護性さび層の構造的特徴と合金元素及び塩化物イオンとの関係を明らかにするために、塩化物環境下で大気暴露した純鉄、Fe-Cr及びFe-Ni合金の表面さび層のXANESを放射光を用いて測定した。Cl K吸収端XANES測定からこれらのさび層がアカガネアイト以外の塩化物を含むことがわかったが、その塩化物の特定には至っていない。Fe K吸収端XANES測定からこれらのさび層がゲーサイト,アカガネアイト,レピドクロサイト及びマグネタイトを主成分とすることがわかった。特にFe-Ni合金のさび層中のアカガネアイトの成分比はFe-Cr合金と比べて相対的に多い。またFe-Cr合金さび層のCr K吸収端XANESスペクトルはCr添加量に依存してわずかに変化するが、Fe-Ni合金さび層のNi K吸収端XANESにはそのような傾向は見られず、Ni添加量のある範囲においてNi周辺の局所構造は変化しないことがわかる。

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