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佐藤 淳也; 菊地 博*; 加藤 潤; 榊原 哲朗; 松島 怜達; 佐藤 史紀; 小島 順二; 中澤 修
QST-M-8; QST Takasaki Annual Report 2016, P. 62, 2018/03
福島第一原子力発電所における多核種除去設備から発生している廃吸着材は、多量の放射性核種を含有しており、処分のために発生した固化体への放射線影響が懸念されている。本件は、廃吸着材の模擬物をセメント固化した試料において放射線分解によって発生する水素ガス量の調査を目的として実施した。チタン酸塩, 酸化チタン, フェロシアン化物, キレート樹脂及び樹脂系吸着材を対象として、セメント固化材(普通ポルトランドセメント及び高炉スラグセメント)を用いて固化試料を作製した。量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所のコバルト照射施設を利用して線の照射試験を行い、セメント固化試料からの水素ガス発生を調査した。試験の結果、セメント固化試料から発生した水素ガス量を求め、水素ガス発生のG値を算出することができた。
佐藤 淳也; 鈴木 眞司*; 加藤 潤; 榊原 哲朗; 目黒 義弘; 中澤 修
QST-M-2; QST Takasaki Annual Report 2015, P. 87, 2017/03
福島第一原子力発電所における汚染水処理に伴い、多核種除去設備(以下、ALPS)から発生する廃吸着材は線放出核種を含む多量の放射性核種を含有しており、処分のため作製する固化体への放射線影響が懸念されている。したがって、処分時の安全性の観点から、固化体中の水の放射線分解による水素ガスの発生を評価しておくことが重要である。本件では、ケイチタン酸塩とSb吸着材の模擬物を対象に、無機固型化材(普通ポルトランドセメント(OPC),高炉スラグセメント(BB)及びジオポリマー(GP))を用いて固化試料を作製し、線を模擬した電子線照射を行い、水素ガスの発生量を調査した。結果、模擬廃棄物の種類が電子線照射時の水素ガス発生量に影響を与えていることが示唆された。
佐藤 淳也; 鈴木 眞司*; 加藤 潤; 榊原 哲朗; 目黒 義弘; 中澤 修
QST-M-2; QST Takasaki Annual Report 2015, P. 88, 2017/03
福島第一原子力発電所における多核種除去設備(以下、ALPS)から発生している廃吸着材は、多量の放射性核種を含有しており、処分のために発生した固化体への放射線影響が懸念されている。本件では、ケイチタン酸塩及びSb吸着材の模擬物を対象に、無機固型化材(普通ポルトランドセメント(OPC),高炉スラグセメント(BB)及びジオポリマー(GP))を用いて固化試料を作製し、線の照射試験を行い、水素ガス発生のG値及び固化試料の含水率を調査した。結果、固化した模擬廃棄物の違いによるG値への影響が観察された。このことから、廃棄物に含まれる構成成分が固化試料の水素ガスの発生に寄与していることが示された。
目黒 義弘; 中川 明憲; 加藤 潤; 佐藤 淳也; 中澤 修; 芦田 敬
Proceedings of International Conference on the Safety of Radioactive Waste Management (Internet), p.139_1 - 139_4, 2016/11
福島第一原子力発電所の廃止措置に向けた取り組みにおいては、これまでの日本の商用原子力発電所から発生してきた放射性廃棄物とは、種類, 量, インベントリが異なる様々な放射性廃棄物(事故廃棄物)が発生している。これらの処分に向け、すでに国内外で適用実績を有する廃棄体化技術の、事故廃棄物への適用性を評価する必要がある。われわれは、既存の技術の調査結果、事故廃棄物の分類、模擬廃棄物の既存固化技術による基礎固化試験の結果から、実際に適用可能な廃棄体化技術を選択する手法を検討した。まず技術の適用性を評価するフローの提案、フローにおける各ステップでの評価項目及びその基準を設定した。並行して、13種類の性状の異なる廃棄物の固化試験を実施し、硬化性や得られた固化体の強度、浸出性などの特性を調べた。次いで、基礎試験で得られた基礎試験結果を参考に、廃棄物ごとに評価フローによる固化技術の評価を進めている。本発表では、いくつかの廃棄物に対して試みた評価の結果を示す。
中山 卓也; 鈴木 眞司; 花田 圭司; 富岡 修; 佐藤 淳也; 入澤 啓太; 加藤 潤; 川戸 喜実; 目黒 義弘
Proceedings of 2nd International Symposium on Cement-based Materials for Nuclear Wastes (NUWCEM 2014) (CD-ROM), 12 Pages, 2014/06
A method, in which incinerated ash is solidified with a cement material, has been developed to dispose of radioactive incinerated ash waste. A small amount of metallic Al, which was not oxidized in the incineration, existed in the ash. When such ash was kneaded with a cement material and water, H generation began immediately just after the kneading, H bubbles pushed up the kneaded muddy material and an expanded solidified form was obtained. In this study, we tried to control H generation by means of following two methods, one was a method to let metallic Al react prior to the cementation and the other was a method to add an expansion inhibitor that made an oxide film on the surface of metallic Al. The solidified forms prepared using the pre-treated ash and lithium nitrite were not expanded.
岡田 尚; 植松 真一; 飛田 典幸; 加藤 淳也
9th International Conference on Environmental Remediation and Radioactive Waste Management (ICEM '03), 0 Pages, 2003/00
泡沫浮遊法は、核燃料設備機器の表面からMOX粉末を泡沫に浮遊させMOX粉末を除去し、設備機器の除染法として検討している方法である。本報告はMOX粉末の模擬粉末としてジルコニア粉末による泡沫浮遊試験の結果であり、粒径が数十mのジルコニア粉末が泡沫で浮遊・除去でき、MOX燃料製造施設の除染技術の一つとして適用可能性を検討したものである。
加藤 淳也; 宮内 厚志; 山崎 晶登*
no journal, ,
本技術開発の目的は、高レベル放射性廃液の処理処分コスト低減等を図るため、現行のガラス固化溶融炉を高度化し、溶融炉の長寿命化を実現することである。そのため溶融炉の寿命を決定している耐火材の侵食並びに電極消耗の2点に対して対策を講じた新たな長寿命ガラス固化溶融炉の技術開発を行う。耐火物侵食対策としては、溶融炉壁を冷却することによりスカル層(ガラス固体層又は低温高粘性流体層)を形成させ、ガラスによる侵食抑制を図る「長寿命炉壁構造」の開発を行う。電極消耗対策については、現在、炉に固定されている電極を消耗品として容易に交換できるようにするとともに、加熱領域の柔軟性等を有する「可換式電極構造」の開発を行う。また、本開発においては長期に安定な運転条件を把握するため、シミュレーション解析等を進めるとともに、各技術の検証のための小型試験装置の設計及び製作,コールド試験を行い、次世代ガラス固化溶融炉として実用化を図る。
加藤 淳也; 宮内 厚志; 青嶋 厚; 塩月 正雄; 山下 照雄; 中島 正義; 守川 洋; 三浦 昭彦; 福井 寿樹*; 山崎 晶登*; et al.
no journal, ,
本技術開発の目的は、高レベル放射性廃液の処理処分コスト低減等を図るため、現行のガラス固化溶融炉を高度化し、溶融炉の長寿命化を実現することである。そのため溶融炉の寿命を決定している耐火材の侵食並びに電極消耗の2点に対して対策を講じた新たな長寿命ガラス固化溶融炉の技術開発を行う。耐火物侵食対策としては、溶融炉壁を冷却することによりスカル層(ガラス固体層又は低温高粘性流体層)を形成させ、ガラスによる侵食抑制を図る「長寿命炉壁構造」の開発を行う。電極消耗対策については、現在、炉に固定されている電極を消耗品として容易に交換できるようにするとともに、加熱領域の柔軟性等を有する「可換式電極構造」の開発を行う。また、本開発においては長期に安定な運転条件を把握するため、シミュレーション解析等を進めるとともに、各技術の検証のための小型試験装置の設計及び製作,コールド試験を行い、次世代ガラス固化溶融炉として実用化を図る。
山下 照雄; 三浦 昭彦; 加藤 淳也; 塩月 正雄; 大野 勇*; 福井 寿樹*; 山崎 晶登*; 松本 史朗*
no journal, ,
本技術開発の目的は、高レベル放射性廃液の処理処分コスト低減等を図るため、現行のガラス固化溶融炉を高度化し、溶融炉の長寿命化を実現することである。長寿命炉の要求機能に基づく候補炉形式を具体化するとともに、主要高度化技術であるスカル層形成機能及び可換式電極構造について、設計検討,基礎試験及び解析評価により成立性を評価し、開発目標である炉寿命20年間を達成できる溶融炉概念と各技術条件の見通しが得られた。これらの成果をもとに次年度以降、各要素技術評価試験,小型炉試験,シミュレーション解析評価を実施し、平成20年度までに長寿命炉の基本仕様を具体化し成立性を確認する。
三浦 昭彦; 加藤 淳也; 山下 照雄; 塩月 正雄; 松本 史朗*
no journal, ,
高レベル放射性廃液のガラス固化溶融炉の長寿命化の検討のため、炉壁冷却による耐火材の侵食抑制の効果を確認のため、2種類の耐火物(K-3, CS-5)を対象として、温度と侵食速度との関係を評価した。この結果、侵食速度は温度に関しアレニウス型の傾向を示し、5か月に渡る長期の浸漬試験の結果、顕著な侵食が観察されなかったことから、炉壁冷却による長寿命化が得られる見通しが得られた。
加藤 淳也; 三浦 昭彦; 塩月 正雄; 山下 照雄
no journal, ,
高レベル放射性廃液のガラス固化溶融炉の長寿命化の検討のため、電極に使用する金属材料の静的な侵食試験を実施し、溶融ガラスに対する侵食速度を測定するとともに、SEM/EDXにより観察及び分析を行った。この結果、長寿命ガラス固化溶融炉用電極材料として、INCONEL600系ニッケル合金であるNCF690及びNi-Cr-Co系合金であるRS311は、緻密な酸化クロム層を形成しており耐侵食性に優れていることを確認した。
加藤 淳也; 三浦 昭彦; 山下 照雄; 塩月 正雄
no journal, ,
ガラス溶融炉の長寿命化検討のため、溶融炉に使用されるクロム系,AZS系及び高ジルコニア質の耐火物にて、侵食試験を実施した。侵食試験の結果、K-3あるいはCZにおいて耐火物表面温度1100C程度に抑えれば、長寿命炉の設計寿命である20年を達成できる見通しが得られた。
高谷 暁和; 加藤 淳也; 藤原 孝治; 上野 勤
no journal, ,
高レベル放射性廃液のガラス固化処理では高温の溶融ガラス(約1200C)を扱うため、ガラス溶融炉の寿命は構造材の侵食により約5年と短い。一方、ゾルゲル法はガラスの軟化点程度の低温でガラスを合成することができるため、ガラス固化に応用することでプラントの長寿命化が期待できる。これまでに、アルコキシドを原料としたゾルゲル法により模擬高レベル放射性廃液のガラス固化試験を行ってきているが、これまでに得られたゲルでは密度や浸出特性において硝酸系でゲルを合成することに起因する課題があった。このため、本研究ではギ酸により模擬廃液の硝酸成分を脱硝し、アルコキシド原料をギ酸で加水分解するプロセスで作成したゾルゲルガラスの特性評価を行った。
加藤 淳也; 高谷 暁和; 藤原 孝治; 磯崎 功栄
no journal, ,
ゾルゲル法により高レベル放射性廃液を低温でガラス固化するための基礎試験を実施している。アルコキシドを原料としたゾルゲル法により作成した固化ガラスでは、ガラス固化技術開発施設のガラス固化体と比較して密度が低いなど特性を向上させることが課題である。これまでに、廃液を脱硝することなどの改良により特性の向上が図られたと報告している。今回はさらに、合成プロセスや熱処理方法の改良を行い、固化ガラスの特性評価を行った。その結果を報告する。
中崎 和寿; 高谷 暁和; 加藤 淳也; 小林 正宏; 松村 忠幸; 新妻 孝一; 藤原 孝治
no journal, ,
ガラス固化技術開発施設(TVF)では、ガラス溶融炉の炉内構造物の形状及び侵食量を遠隔操作で計測する炉内計測技術の開発を行っている。本報告では、開発した形状計測装置を用いて取得したデータを3次元的に可視化するデータ処理方法について述べるとともに、高線量のホット環境下にあるTVFガラス溶融炉に適用し、電極表面の侵食量分布を評価した結果について報告する。
加藤 淳也; 中崎 和寿; 高谷 暁和; 松村 忠幸; 新妻 孝一; 小高 亮; 藤原 孝治
no journal, ,
ガラス固化技術開発施設(TVF)における現行のガラス溶融炉(2号炉)は、1号炉の経験を踏まえて定期的に炉内点検を行い、炉内構造物(主電極及び耐火物)の侵食状況を確認しながら運転を行う計画である。このため、炉内構造物の侵食状況を定量的に把握することを目的に、炉内構造物の表面形状をレーザ光を用いて計測する形状計測装置の開発し、さらに計測データから侵食量を評価するプログラムの開発を行った。開発した計測システムを用いてガラス固化技術開発施設(TVF)のガラス溶融炉へ適用し、炉内構造物の侵食量及び侵食量分布を把握することができた。
佐藤 淳也; 鈴木 眞司; 中川 明憲; 加藤 潤; 榊原 哲朗; 中澤 修; 山下 昌昭; 佐藤 史紀; 助川 博文; 目黒 義弘
no journal, ,
本件では無機固型化材(普通ポルトランドセメント(OPC), 高炉スラグセメントB種(BB), ジオポリマー(GP))を用いて、多核種除去設備ALPSより発生する鉄共沈スラリー及び炭酸塩スラリーの模擬物の固化体を作製し、固化試料の圧縮強度や水浸漬による元素の浸出性への模擬廃棄物や固型化材の影響を調べた。圧縮強度試験では、GP試料と比較してOPC試料及びBB試料で高い強度が得られ、過剰な水分がGPの形成に悪影響を及ぼしたものと推察される。さらに、GP試料ではセメント試料と比較してスラリーによる硬化への影響が小さいことが示唆された。浸出試験では、OPC試料及びBB試料では模擬核種のCsやSrが溶出したのに対し、GP試料ではほとんど検出されなかった。CsやSrがGPの構造中に保持され不溶化したことにより浸出量が低くなったものと考えられる。今回の結果から、ALPSから発生したスラリーは、含有する成分による固化体の強度への影響が示唆されるものの、セメントやジオポリマーにより固化可能であることが示された。また、安定化処理方法によっては、スラリー中の水分が固化性状に悪影響を与えることが考えられるため、適切な処理方法を選択する必要がある。
佐藤 淳也; 鈴木 眞司; 中川 明憲; 加藤 潤; 榊原 哲朗; 目黒 義弘; 中澤 修
no journal, ,
福島第一原子力発電所における汚染水処理に伴い、多核種除去設備(以下、ALPS)から発生する凝集沈殿スラリーは線放出核種を含む多量の放射性核種を含有しており、処分のため作製する固化体への放射線影響が懸念されている。したがって、処分時の安全性の観点から、固化体中の水の放射線分解による水素ガスの発生を評価しておくことが重要である。本件では、凝集沈殿スラリー(鉄共沈スラリー及び炭酸塩スラリー)の模擬物を対象に、無機固型化材(普通ポルトランドセメント(OPC), 高炉スラグセメント(BB)及びジオポリマー(GP))を用いて固化試料を作製し、線を模擬した電子線照射を行い、水素ガスの発生量を調査した。結果、鉄共沈スラリー固化試料では炭酸塩スラリー固化試料と比較して水素の発生量が少なく、廃棄物に含まれる構成成分が電子線照射時の水素ガス発生量に影響を与えていることが示唆された。
佐藤 淳也; 鈴木 眞司; 中川 明憲; 加藤 潤; 榊原 哲朗; 目黒 義弘; 中澤 修
no journal, ,
福島第一原子力発電所における多核種除去設備(以下、ALPS)から発生している凝集沈殿スラリーや吸着材は、多量の放射性核種を含有しており、処分のために発生した固化体への放射線影響が懸念されている。本件では、凝集沈殿スラリー(鉄共沈スラリー及び炭酸塩スラリー)とチタン系吸着材(酸化チタン及びチタン酸ナトリウム)の模擬物を対象に、無機固型化材(普通ポルトランドセメント(OPC), 高炉スラグセメント(BB)及びジオポリマー(GP))を用いて固化試料を作製し、線の照射試験を行い、水素ガス発生のG値及び固化試料の含水率を調査した。結果、模擬スラリー固化試料はチタン系吸着材固化試料と比較して、水素ガス発生のG値と固化試料の含水率がいずれも大きくなった。また、模擬スラリー固化試料では、固型化材の違いによるG値への影響も観察された。このことから、廃棄物や固型化材に含まれる構成成分が水素ガスの発生に寄与していることが推察された。
目黒 義弘; 佐藤 淳也; 加藤 潤; 中川 明憲; 駒 義和; 芦田 敬
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福島第一原子力発電所では大量の汚染された水が原子炉建屋内にたまっている。この水:滞留水は、放射性物質及び溶解している塩類(海水由来)を取り除いた後に、燃料の冷却に利用されている。滞留水中の様々な放射性核種が溶解しているため、その除染には、沈殿や吸着などに基づく種々の汚染水処理装置が用いられている。したがって、複数のスラッジや使用済みの吸着材が廃棄物として発生している。これらの多くはこれまでに原子力発電所の操業によって発生してきた廃棄物とは性状が異なり、処理処分の実績がない。福島第一原子力発電所ではこれら廃棄物のほかにも、大量の解体廃棄物などが発生するため、廃棄物の処理処分の方策は、これらを含めたトータルで考える必要はある。しかし、汚染水処理から発生する廃棄物は先に述べたように特殊であるため、その廃棄体化方法の選定のために、既存の廃棄体化技術の技術的な適用性を確認しておく必要がある。そこで我々は、技術検討の第一段階として、3種類のスラッジ及び3種類の吸着材へのセメント材による混練固化試験を実施し、固化状態や固化物の特性を調べ、適用性を評価した。