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Chen, C.*; 西山 孝*; 楠田 啓*; 喜多 治之*; 佐藤 稔紀
International Journal of Rock Mechanics and Mining Sciences, 36(4), p.535 - 541, 1999/06
被引用回数:33 パーセンタイル:87.22(Engineering, Geological)稲田花崗岩および栗橋花崗閃緑岩の微小クラックを粒内クラック、粒界クラック、粒子間クラックの3種類に分類し、方向性や長さを解析した。稲田花崗岩では、粒間クラックの方向がrift plane(一番割れやすい面)に、粒内クラックの方向がgrain plane(二番目に割れやすい面)の方向と一致することが明らかになった。栗橋花崗閃緑岩では、粒間クラックに顕著な卓越方向が存在せず、割れやすい面が形成されていない原因と考えられる。しかしながら、粒界クラック、粒内クラックには、顕著な卓越方向が認められるので、弱いながら力学的弱面が存在するものと推察される。
喜多 治之*; 中田 雅夫*; 田村 富雄*
PNC TJ7176 98-003, 68 Pages, 1998/03
岩盤中に水平坑道や立坑を掘削すると、空洞周辺では掘削の影響により岩盤本来の力学的・水理学的特性が変化する領域(掘削影響領域)が形成される。掘削影響領域における岩盤の特性の変化は、掘削による岩盤の損傷や応力再配分よる新たなクラックの発生、既存クラックの開口、あるいは閉塞によるものと考えられる。掘削影響領域の範囲を把握することは、地下構造物の設計、建設を行う上で非常に重要である。掘削影響領域の範囲を把握するために、東濃鉱山北延NATM坑道の発破掘削区間に掘削されたBVP-2号孔のコアを用いて、微細なクラックや空隙の分布状況を蛍光法と画像処理法によって調べた。蛍光法とは、岩石中のクラックや空隙に蛍光剤を固定し、紫外線を照射することによりクラックや空隙を可視化する方法である。蛍光法によりコアサイズの観察から薄片観察までの一連の観察を行い、自然光では識別できないような微細なクラックを可視化した。さらに、画像処理によるクラックの個数や長さの計測を行い、坑壁からの深度との関係を調べた。その結果、クラックの分布と坑壁からの距離との間に明確な相関は認められず、観察されたクラックの多くは掘削の影響により形成されたものではなく、乾湿にともなう劣化によって形成されたクラックであると推察された。
山田 文孝*; 喜多 治之*; 中田 雅夫*
PNC TJ7176 98-002, 135 Pages, 1998/03
岩盤に空洞を掘削すると、その影響で周辺岩盤には様々な変化が生じる。なかでも壁面近傍では、発破による振動や掘削後の応力再配分によって既存亀裂が開口したり新たな亀裂が生じることで、岩盤の力学特性や水理特性が変化する。本業務は、岐阜県土岐市東濃鉱山北延NATM坑道の試錐孔において、真空透気試験により坑道周辺岩盤の透気性分布を求め、亀裂状況の変化を透気性という指標で評価することによって、掘削による上記の影響が及ぶ範囲(掘削影響領域)を特定することを目的とする。真空透気試験では、ダブルパッカーにより試錐孔内に設けた「測定区間」内の空気を真空ポンプにより排除する。吸引を続けて定常状態になった時点の測定区間圧力・吸引空気流量、並びにポンプ停止後の圧力回復特性は測定区間周辺岩盤の透気性に依存するので、これらのデータから岩盤の透気性を算定することが可能である。試錐孔に沿ってパッカーを移動させて測定を繰り返すことにより周辺岩盤の透気性分布を求めることができる。発破掘削区間と機械掘削区間に削孔された4本の試錐孔において試験を実施した結果、掘削影響領域は機械掘削区間よりも発破掘削区間で相対的に大きく、また坑道西側の粗粒砂岩部分よりも坑道東側の細粒砂岩部分で大きいという結果を得た。さらにボアホールテレビ観察の結果得られた開口亀裂分布と比較することにより、より詳細に岩盤内の亀裂状況を把握することができた。
Chen, Y.*; 西山 孝*; 喜多 治之*; 佐藤 稔紀
応用地質, 38(4), p.196 - 204, 1997/00
顕微鏡スケールの微小クラックと稲田花崗岩栗橋花崗閃緑岩の割れやすい面との関係を蛍光法と画像処理を用いて調べた。観察される微小クラックを存在状況に基づき、粒内クラック、粒間クラック、粒界クラックに分類した。稲田花崗岩には、rift plane, grain plane, hardway planeの3つの直交する弱面が存在するが、rift planeは粒間クラックの方向性によって決定され、grain planeは粒内クラックの方向に一致する。栗橋花崗閃緑岩には明瞭な弱面は認められない。しかしながら、粒内クラック、粒界クラックに卓越した方向性がみられるので、弱いながらも潜在弱面が存在するものと推察された。
喜多 治之*; 岩井 孝幸*; 中嶋 悟
応用地質, 30(2), p.84 - 90, 1989/06
岩盤中の非吸着性の核種の拡散を評価するために、簡単な拡散セルを用いて、間隙率の違う均質な岩石として花崗岩と凝灰岩とを選んで、それらの小試料についてヨウ素イオンの有効拡散係数を測定した。ヨウ素イオンの有効拡散係数は、花崗岩では約210m/s、凝灰岩では約710m/sであった。また花崗岩と凝灰岩の有効間隙率は、それぞれ約0.8%と約25%であった。我々の結果と花崗岩と片麻岩についての文献値とを合わせて評価すると、間隙率と有効拡散係数とは両対数グラフ上で直線関係で近似できることがわかった。
中嶋 悟; 喜多 治之*
Disposal of Radioactive Waste in Seabed Sediments, p.151 - 164, 1989/00
海洋底下処分の安全性研究において、深海底推積物中の間隙水の動きが小さい場合、間隙水中の拡散が核種の主な移行要因である。そこで、動きやすい核種の代表としてテクネチウムの深海底推積物中での拡散係数を測定した。TcOの拡散係数は、両対数グラフ上で、推積物中の水分量及び間隙率と直線的相関関係がある事がわかった。この関係により、安全評価用の入力パラメータとしての拡散係数を、より合理的に見積もる事ができる。深海底推積物中の一部には、黒色班点を含むものがあり、テクネチウムはこの部分で固定された。この部分は、局所的還元性環境であると考えられ、有機性還元剤(例えば酸化還元酸素)がテクネチウムを還元・沈澱したと推定される。このような有機性還元物質の存在は、核種の深海底推積物中での移行を遅延するのに有効であろう。
鈴木 隆次*; 中嶋 悟; 永野 哲志; 喜多 治之*
鉱山地質, 39(6), p.349 - 354, 1989/00
20cm以下の種々の長さの花崗岩コアの有効間隙率の測定から、有効間隙率はほぼ0.74%で、従って、間隙は連続的に存在する事がわかった。また、花崗岩コアの微小間隙を染色可視化してみると、微小間隙は主として、長石を含む結晶粒界と、長石内部のへき開面などの不連続面に存在している事がわかった。花崗岩構成鉱物中の有効間隙率を測定してみると、石英、長石、黒雲母の中では、長石が最も間隙が多い事が明らかとなり、上記の染色による観察の結果を裏付けている。
佐藤 稔紀; 喜多 治之*; 中田 雅夫*; 長秋 雄*; 柳谷 俊*; 石島 洋二*
三井建設技術報告, (22), ,
稲田花崗岩で静水圧圧縮試験および三軸圧縮試験を行い、その過程における透水係数の変化を調べた。稲田花崗岩は異方性を有する岩石であるため、供試体の作成にあたり、これらの方向を考慮した。三軸圧縮試験は周変位をフィードバック信号として用いた剛性試験で実施した。この結果、これまでにデータ取得が困難であったクラス2岩石(破壊後に応力とひずみの関係が正の傾きを示す岩石)である稲田花崗岩の破壊後領域を確実に制御でき、完全応力-ひずみ曲線を得ることができた。さらに、三軸圧縮試験過程において透水試験(トランジェントパルス法)を実施し、インタクトな状態から破壊後領域まで20点以上の測定を実施した。その結果、載荷前の透水係数から破壊後には23オーダーの増加が認められた。