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宇田 実*; 岩立 孝治*; 内田 宗範*; 中道 勝*; 河村 弘
JAERI-Conf 2004-006, p.190 - 195, 2004/03
BeTiを活用した中性子増倍材料の実用化として、その延性を改善する手段としてBe相とBeTiの混合相を利用することは有効である。本法を用いて回転電極法に供する電極棒を真空誘導溶解と真空鋳造により試作試験を実施した。炉材の評価結果よりBeOが反応,損耗少なく良好であることを明らかにした。また、鋳型底部強度に冷却による鋳造欠陥改善効果も得られた。
大沼 郁雄*; 貝沼 亮介*; 宇田 実*; 岩立 孝治*; 内田 宗範*; 河村 弘; 石田 清仁*
JAERI-Conf 2004-006, p.172 - 183, 2004/03
先進中性子増倍材料として期待されているベリリウム金属間化合物について、特にBe-Ti, Be-Vの2元系状態図について研究した。中性子増倍材料として実用可能な高Be側(Be-523at%Ti,Be-525at%V)の試料をアーク溶解法で作成し、12001450Cにて熱処理したものについて、電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)を用いて生成する相を詳細に固定した。その結果、今まで不明であった特にBe-rich側での同系の状態図を明らかにした。
宇田 実*; 岩立 孝治*; 内田 宗範*; 山田 弘一*; 中道 勝*; 河村 弘
JAERI-Conf 2004-006, p.60 - 65, 2004/03
ITER遮蔽ブランケットの第一壁アーマ材料の候補であるベリリウム(Be)とヒートシンク材料の候補である銅合金(CuCrZr)を高温等法圧プレス(HIP)法で接合することが提案されている。本研究では、使用後のリサイクル性を向上させることを目的に開発された、中間層としてAlの箔とCrの蒸着層の複合層を用いたHIP接合体の熱サイクル特性を評価した。熱サイクル試験では、JMTRホットセル内の熱負荷試験装置(OHBIS)に試験体を装着して、電子ビームを照射し、試験体の表面温度,内部温度,外観及び接合部の変化を測定・観察することにした。表面熱負荷は5MW/cm、熱負荷時間は15秒として、最大1000サイクルまでの熱サイクルを与えた。その結果、開発された試験体は、1000サイクルまで良好に除熱性能を維持した。会議においては、実験結果の詳細及びHIP条件が熱サイクル特性に与える影響についても報告する。
内田 宗範*; 宇田 実*; 岩立 孝治*; 中道 勝; 河村 弘
Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part2), p.1342 - 1346, 2004/00
被引用回数:5 パーセンタイル:35.12(Materials Science, Multidisciplinary)原型炉用中性子増倍材料として期待されているベリリウム金属間化合物(BeTi)製回転電極棒を真空鋳造法で製造するために必要な要素技術として、BeTiとの反応の少ない溶解炉材料技術及び健全な鋳塊を鋳造するための鋳造技術の二つの要素技術について行った研究成果を報告する。溶解炉材については、誘導溶解炉と候補耐火物製坩堝を用いた溶解実験により、溶湯との反応や不純物の汚染の少ない材質として、BeOの使用が有効であることを明らかにした。鋳造方法については、BeTiの鋳造実験より、鋳型形状が引け巣や鋳造割れに与える影響を明確にするとともに、これらを防止する手段として、水冷銅鋳型を鋳型底部の替わりに使用し、底部から強制冷却する方法が有効であることを明らかにした。
内田 宗範*; 河村 弘; 宇田 実*; 伊藤 義夫*
Fusion Engineering and Design, 69(1-4), p.491 - 498, 2003/09
被引用回数:15 パーセンタイル:68.93(Nuclear Science & Technology)微小球製造法である回転電極法によるアーク加熱で破損しない十分な延性を持ったベリリウム金属間化合物製回転電極棒を製造するため、ベリリウム金属間化合物の製造性についての要素技術開発を実施した。候補材料のひとつであるBe Tiについて真空アーク溶解炉を用いて溶解法による試作を行った結果、HIP(高温等方加圧法)に比べて気孔の少ない材料が得られたが、脆性を改善するに至らなかった。金相組織と延性の関係を調べるために、5at%,7.7at%(化学量論値),9at%及び15at%の組成を持つ試料を製作して、硬度測定と組織観察を実施した結果、室温における硬度はそれぞれ650,1100,1160及び1230であった。また、Be-5at%Tiが最も微細な金相組織であり、Be TiとBeからなることがわかった。この試料から電極棒を製作して、回転電極法を実施したところ、電極棒は割れることなくBe TiとBeの組織を持つ微小球が得られた。Beを利用することによって、延性を与えることが可能であった。
黒田 敏公*; 佐藤 和義; 秋場 真人; 江里 幸一郎; 榎枝 幹男; 大崎 敏雄*; 古作 泰雄; 佐藤 聡; 佐藤 真一*; 鈴木 哲*; et al.
JAERI-Tech 2002-044, 25 Pages, 2002/03
ITERの主要炉内機器である遮蔽ブランケットとダイバータに対し、それらが厳しい負荷に耐えつつ要求された機能を満たすために必要となる製作技術の開発を行った。前者ではHIP法を適用した異材接合技術及びウォータージェットと放電加工を用いてスリット加工技術を開発した。後者では、狭隘な設置スペースにも対応できる同軸二重冷却管の製作技術,また、冷却管として用いる銅合金の強度維持用熱処理をも考慮した。C/Cコンポジットと銅合金の1ステップろう付け技術等を開発した。いずれも、高熱負荷試験による性能確認を行うとともに、実規模大のモックアップを試作して製作性を確認し、実機製作への見通しを得た。
佐藤 和義; 石塚 悦男; 宇田 実*; 河村 弘; 鈴木 哲; 谷口 正樹; 江里 幸一郎; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 283-287(2), p.1157 - 1160, 2000/12
被引用回数:6 パーセンタイル:42.51(Materials Science, Multidisciplinary)中性子照射後炭素系材料の熱衝撃による損耗特性を調べるため、JMTRホットセル内に設置した電子ビーム加熱装置(OHBIS)を使用し、熱衝撃試験を実施した。その結果、試料の損耗量は中性子照射量が増えるに従って増加し、特に、中性子照射量0.46dpaの損耗量は、未照射材の約2倍に達することが明らかとなった。さらに未照射材と照射材の損耗形状を比較した結果、最大損耗深さの変化は認められず、損耗重量の差は、損耗形状がブロードになったため生じることがわかった。しかしながら、中性子照射後材料の熱衝撃試験では、試験中にビーム電流の減少が認められた。これは、中性子照射による熱伝導率の低下により損耗量が増大したため、試料への実質的な熱負荷が減少したためと思われる。このため、実負荷の減少を考慮に入れ熱解析を実施した。その結果、実験結果と同様に最大損耗深さは変化しないことが明らかとなった。
宇田 実*; 石塚 悦男; 佐藤 和義; 秋場 真人; 山村 千明*; 河村 弘
Phys. Scr., T81, p.98 - 100, 1999/00
被引用回数:2 パーセンタイル:26.12(Physics, Multidisciplinary)核融合炉のプラズマ対向材の候補である炭素繊維強化炭素複合材(CFC材)は、これまで熱衝撃試験の中性子照射データが取得されていない。このため、JMTRホットラボ内に設置したインセル加熱試験装置(OHBIS)を用いて、中性子照射したCFC材の熱衝撃試験を行った。試験の熱衝撃エネルギーは、ディスラプション時に対向材へ吸収される量に相当する20MJ/mである。試験の結果、損耗重量は中性子照射量の増加とともにほぼ直線的に増加し、5.610n/cm(照射温度283C)で照射した2次元CFC材に500MW/m40msの熱衝撃を与えた場合の損耗重量は、未照射材の約2倍になることが明らかとなった。本データは対向材の寿命や真空容器内のダスト生成量等を評価するための重要なデータとなる。
石塚 悦男; 河村 弘; 寺井 隆幸*; 田中 知*; 宇田 実*
Fusion Technology 1998, 2, p.1281 - 1284, 1998/00
結晶粒径の異なるベリリウムをヘリウム生成量が約1000appmとなるまでJMTRで中性子照射し、トリチウム放出率測定実験を実施して、トリチウム放出特性に及ぼす結晶粒界の影響を調べた。この結果、結晶粒径の大きい試料の見掛けの拡張係数は、結晶粒径の小さい試料より大きく、粒界にヘリウムバブルが生成しても変わらないことが明らかとなった。結晶粒径の小さい試料は、粒界のヘリウムバブル影響を大きく受け、低温ではトラップサイトとして働き、高温では連結等によりトリチウム放出速度を増加させることが明らかとなった。また、ヘリウムバブル連結の効果により、見掛けの拡散係数が2桁程度大きくなることが明らかとなった。
宇田 実*; 石塚 悦男; 佐藤 和義; 秋場 真人; 山村 千明*; 竹林 修市*; 河村 弘
Fusion Technology 1998, 1, p.161 - 164, 1998/00
核融合炉のプラズマ対向材の候補である炭素繊維強化炭素複合材(CFC材)は、これまで熱衝撃試験の中性子照射データが取得されていない。このため、JMTRホットラボ内に設置したインセル加熱試験装置(OHBIS)を用いて、中性子照射したCFC材の熱衝撃試験を行った。試験の熱衝撃エネルギーは、ディスラプション時に対向材へ吸収される量に相当する20MJ/mである。試験の結果、損耗重量は中性子照射量の増加とともにほぼ直線的に増加し、5.610n/cm(照射温度283C)で照射した2次元CFC材に500MW/m40msの熱衝撃を与えた場合の損耗重量は、未照射材の約2倍になること、及び損耗深さは中性子照射量の増加とともに微増することが明らかとなった。これは中性子照射による熱伝導率の低下が試料の加熱部分を拡大させたことにより、損耗重量及び深さが増加したと考えられる。