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篠嶋 妥*; 安島 直紀*; 神長 龍一*; 石川 法人; 岩瀬 彰宏*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 440, p.118 - 125, 2019/02
被引用回数:2 パーセンタイル:23.19(Instruments & Instrumentation)高速重イオン照射した単結晶CeOにおいて生成される欠陥の生成挙動について、分子動力学計算シミュレーションを利用して計算し、欠陥の構造解析を行った。計算の結果と透過型電子顕微鏡による観察結果と比較することによって、計算結果の妥当性を検証した。計算結果および実験との比較の結果、透過型電子顕微鏡で観察されていた酸素欠陥の空間分布を、計算シミュレーションの結果はよく再現できていることが分かった。さらに、照射によって生成される酸素欠陥の数は、熱スパイクの直後に急激に増加し、3ピコ秒以内にその数が減少するというプロセスをたどることが示唆された。
篠嶋 妥*; 安島 直紀*; 長田 卓也*; 石川 法人; 岩瀬 彰宏*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 316, p.176 - 182, 2013/12
被引用回数:4 パーセンタイル:33.02(Instruments & Instrumentation)核燃料の初期燃焼を制御するために添加される(中性子吸収断面積の高い)GdOによる照射影響の違いを調べるために、GdO添加した核燃料模擬物質CeOにおける高速重粒子照射の分子動力学シミュレーションを行った。高速重粒子の通過の0.3ピコ秒後、通過軌跡付近が非晶質化し、3ピコ秒後には急速に結晶が回復する現象が見られた。GdO添加に伴い、照射損傷が顕著になる傾向が観測され、過去の照射実験結果と同じ傾向であることが分かった。
篠嶋 妥*; 安島 直紀*; 長田 卓也*; 石川 法人; 岩瀬 彰宏*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 314, p.202 - 207, 2013/11
被引用回数:9 パーセンタイル:57.54(Instruments & Instrumentation)高エネルギー核分裂片の通過が核燃料中の照射損傷に至るメカニズムを解明するために、蛍石型結晶であるCeOを対象とした計算シミュレーションを行った。照射に伴う原子変位プロセスは高速であり、分子動力学法による計算シミュレーションは有効な研究手法である。具体的には、高エネルギー粒子を照射したCeO単結晶について、粒子の軌跡に沿って高密度のエネルギーが付与される初期条件を想定して、数pico秒の間に結晶構造がどのように変化するのかを分子動力学法による計算シミュレーションにより調べた。付与されたエネルギーが、蛍石型結晶中の原子の運動エネルギーに変換され、sub-pico秒の間に(エネルギーを付与した領域が)アモルファス化し、さらに数pico秒後には結晶性が急速に回復するふるまいが、CeOについて観測された。動径分布関数の時間依存性解析を行い、いったん短距離秩序の消失した状態(アモルファス状態)が、さらに時間が進み数pico秒後には急速に結晶回復する挙動が、動径分布関数のピークの復元の観点からも確認できた。UOの動径分布関数変化と比較すると、UOよりもCeOの方が回復の度合いが高いことが示唆された。