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楮原 京子; 石山 達也*; 今泉 俊文*; 宮内 崇裕*; 佐藤 比呂志*; 松多 信尚*; 三輪 敦志*; 井川 猛*
Tectonophysics, 470(3-4), p.319 - 328, 2009/05
被引用回数:4 パーセンタイル:16.49(Geochemistry & Geophysics)横手盆地東縁断層帯は、1896年陸羽地震の地表地震断層である。本研究では、陸羽地震の地表地震断層(断層帯北部)を対象に原子力機構が実施した高分解能反射法地震探査の結果を中心に、変動地形学的調査・構造地質学的調査を組合せて総合的な活断層調査を実施し、本地域の構造発達史を明らかにした。その結果、本断層帯は活断層の地表トレースや浅層の地下地質構造が走向方向に変化しているにもかかわらず、断層構造はいずれも盆地側へ新たな分岐断層を形成してきたことがわかった。また、バランス断面法を用いて得られた過去数100万年間のすべり速度と、一回の地震時あるいは段丘面の変形から推定される過去数万年間における変位量・すべり速度の分布パターンが一致しないことが明確となった。こうした断層帯に沿ったすべり速度の違いは、地表地震断層の形成された層準・すなわち中新統海成泥岩の物性に影響されていると考えられる。
伊藤 谷生*; 津村 紀子*; 竹内 章*; 石丸 恒存; 高見 明*; 井川 秀雅*; 駒田 希充*; 山本 修治*; 菊池 伸輔*; 宮内 崇裕*; et al.
Geodynamics of Atotsugawa Fault System, p.17 - 24, 2007/00
1995年の兵庫県南部地震以降、地震発生域における活断層の構造解明に関心が拡がる中で、地下構造解明の有力な手段である反射法地震探査を高角な断層に適用する方法の開発が急務となっていた。こうして、詳細な地下構造情報が得られている神岡鉱山を通過する茂住祐延断層をターゲットに1995年11月、準3次元的な反射法探査の実験が行われたのである。実験は、同断層が走向N65E,傾斜84SEであることを明らかにしたが、同時により詳細な構造解明のためには、オフライン型レコーダの新規開発が必要であることも示した。これを受けて2002年までに同レコーダの開発が行われ、その後の地震探査における強力な武器となっている。この意味で同実験はパイオニアの役割を果たしたのである。
楮原 京子*; 今泉 俊文*; 宮内 崇裕*; 佐藤 比呂志*; 内田 拓馬*; 越後 智雄*; 石山 達也*; 松多 信尚*; 岡田 真介*; 池田 安隆*; et al.
地学雑誌, 115(6), p.691 - 714, 2006/12
過去数万年数百万年の逆断層の活動性を明らかにするため、横手盆地東縁活断層帯が分布する千屋丘陵と地質構造の発達過程の研究を実施した。浅層反射法地震探査,詳細な地形調査,地質調査及び総括的なバランス断面法の解析により、千屋丘陵とそれを形成した断層の構造及びそれらの発達過程が明らかになった。地質調査では、継続的な断層活動の開始時期が2.7Maより後と推定され、総合的なバランス断面解析の結果は、前縁断層の形成開始時期が千屋丘陵北部より中部のほうが早いことを示唆した。また、地形調査の結果、千屋丘陵の形成時期はその中央部で最も早く(0.35Ma以降)、その後丘陵は断層活動に伴って隆起し、東に傾動しながら拡大したと推定される。