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宮川 和也; 野原 壯; 常盤 哲也; 山崎 雅則*
International Journal of Rock Mechanics and Mining Sciences, 70, p.332 - 342, 2014/09
被引用回数:4 パーセンタイル:30.47(Engineering, Geological)地下施設の掘削により比較的大量の地下水が排水されることによって、岩盤中の透水性などの水理パラメーターが影響を受ける可能性が考えられる。本研究では、幌延深地層研究所において観測された大気圧と間隙水圧の長期間の観測記録を用いて透水性の経時変化を得るために、スペクトル解析を行った。本研究により、地下施設の掘削が周囲の帯水層へ影響を与え、鉛直方向の水頭拡散率を低下させていることが明らかになった。地下施設から約130m離れた距離では、地下施設の掘削開始から5年間で約70%の水頭拡散率の低下が観測された。また、地下施設から約860mの距離では、間隙水圧の記録には大きな変化が見られていないものの、約26%の水頭拡散率の低下が観測された。これらの結果は、地下水が移動しにくくなる傾向を示しており、地層処分の長期安定性に関して、安全側の評価が示された。
宮川 和也; 野原 壯; 常盤 哲也; 山崎 雅則*
第13回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.1027 - 1032, 2013/01
本研究では、幌延深地層研究計画に基づき、地下施設近傍のボーリング孔において実施している長期水圧モニタリングのデータ解析により、地下施設の建設が周囲の帯水層へ影響を与え、鉛直方向の透水性を低下させることを明らかにした。地下施設から約130mの距離では立坑の掘削から約5年間で、鉛直方向の水頭拡散率が地下施設の建設前段階と比較して、約70%低下していたことがわかった。立坑の掘削に伴って大量の地下水が排水されるが、この透水性の変化は、地下水の排水に伴う間隙水圧の低下に因る岩盤中の間隙率の低下が要因と考えられる。本研究で提示した、透水性の時間変化の調査解析手法は、地下施設の建設が周囲の帯水層に与える水理的影響の定量的な評価に貢献できると考えられる。
山本 陽一; 前川 恵輔; 横田 秀晴; 山崎 雅則
JAEA-Research 2011-042, 97 Pages, 2012/02
日本原子力研究開発機構では、北海道幌延町で進めている幌延深地層研究計画の一環として表層水理調査を実施している。表層水理調査では、地下水流動解析の境界条件や初期条件の設定に必要な地下水涵養量や表層部の地下水流動系の把握を行うことを目的に、気象,河川流量及び水質,土壌水分,地下水位等の観測を継続している。本報告は、表層水理調査の概要を紹介し、2004年12月2009年11月の調査流域の地下水涵養量を水収支法により検討した結果を示すものである。地下水涵養量の推定にあたり流出解析を行い、水文要素の空間代表性の問題を明らかにした。その結果、流域全体の地下水涵養量は131mm/yrと推定され、それぞれの流域に対する考察からは、流域内に分布する地質や断層の水理特性との関連を示唆する結果が得られた。
天野 由記; 山本 陽一; 南條 功; 村上 裕晃; 横田 秀晴; 山崎 雅則; 國丸 貴紀; 大山 隆弘*; 岩月 輝希
JAEA-Data/Code 2011-023, 312 Pages, 2012/02
日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センターでは、幌延深地層研究計画に基づきボーリング孔の掘削を伴う地上からの調査研究(第1段階)の一環として、平成13年度から表層水,地下水などの水質分析を行ってきた。分析の対象は、ボーリング孔から採取した地下水,掘削水,掘削リターン水,岩石コアからの抽出水,河川水及び雨水などである。また、平成18年度から幌延深地層研究計画における地下施設建設時の調査研究(第2段階)が進められており、立坑内の集水リング,立坑壁面湧水やボーリング孔などから地下水を採取し、水質分析を実施している。本報告書は、平成13年度から平成22年度までの水質分析データを取りまとめたものである。
横田 秀晴; 山本 陽一; 山崎 雅則; 前川 恵輔
日本地下水学会2010年秋季講演会講演要旨, p.160 - 165, 2010/11
日本原子力研究開発機構では、幌延深地層研究計画の一環として、北海道幌延町において表層水理調査を実施している。表層水理調査では、地下水流動解析に用いる上部境界条件や初期条件の設定に必要な地下水涵養量の算出を目的の一つとして、気象観測や河川流量等の水収支観測を行っている。水収支法は、対象流域における降水量から河川流出高と蒸発散量を差し引いた量を地下水涵養量とする手法である。幌延地域における観測結果を用いて当該地域に設定した調査流域の地下水涵養量の算出を行ったが、その過程で、算出に用いる諸量のもととなる各気象観測要素や河川流量観測結果の取り扱いに関して、1水文年の開始時期やデータ処理方法,推定式の違いにより、算出結果が大きく異なることが明らかとなった。本報告では、幾つかのデータ処理方法や推定式等による降水量及び蒸発散量の算出結果の差異を比較し、本調査流域における地下水涵養量の適切な算出方法を検討した結果を示す。
宮川 和也; 野原 壯; 山崎 雅則; 常盤 哲也
no journal, ,
日本原子力研究開発機構は、堆積岩地域を対象として北海道北部幌延町にある幌延深地層研究所(以下、研究所)において、広域的な地下水流動に関連する水理地質構造を推定するため、複数地点での試錐調査を行い、地下水圧と地下水位の観測を実施している。2011年東北地方太平洋沖地震に伴い、観測点の一部で地下水位の変化が観測された。堆積岩地域における空間密度の高い地下水位観測は、これまでに例が無く、貴重な観測結果を得ることができた。地震に伴う地下水位の挙動は、既存の水理地質構造の推定結果の確認に利用できる可能性が考えられることから、地下水位の応答特性について観測結果の解析を行った。観測記録87点のうち、地震の前後において水位の変化が観測されたのは13点である。地震に伴う地下水位変化とそれらが観測された場所における透水係数との関係を調べた結果、比較的高い透水性領域で地下水位変化が見られる傾向があることがわかった。しかしながら、水位の回復に要する時間と透水係数との間に明確な関連性は認められない。発表では、観測結果の詳述と、既存の水理地質構造の推定結果との比較検討を行いたい。