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中村 仁一; 大友 隆; 菊池 輝男; 川崎 了
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(4), p.321 - 332, 1995/04
被引用回数:13 パーセンタイル:76.19(Nuclear Science & Technology)使用済燃料の乾式貯蔵時の酸化挙動を明らかにするため、人工欠陥を付加した未照射燃料棒及び照射済燃料棒の酸化試験を、空気中及びアルゴン-空気混合ガス中(空気1-5%)、200-240Cで行った。空気中での酸化試験では、UOの酸化に伴う体積膨張により、被覆管の直径増大及び破損が生じた。金相試験及びX線回折により、直径増大部ではUOの生成が確認された。照射済燃料では結晶粒界から酸化が進行し、初期酸化速度は未照射燃料に較べて大きかった。照射済燃料では、未照射燃料で観察されなかったUOに対応するX線回折のピークが確認されたが、これは照射済燃料中ではFPの影響でUOが安定化するためと推定される。また、混合ガス中の酸化速度は、空気中に較べて小さく、低酸素分圧下での貯蔵では、燃料貯蔵の許容温度を空気中に較べて高く設定できる可能性が示された。
塚田 隆; 鈴木 雅秀; 川崎 了
Proceedings of Three Mile Island Reactor Pressure Vessel Investigation Project Open Forum, p.151 - 163, 1994/00
TMI-2炉圧力容器下部ヘッドの事故時到達温度の推定は、TMI容器検査計画(TMI-VIP)における主目的のひとつである。この計画では主として圧力容器鋼A533B母材の金属組織を調べることにより到達温度の評価が行われている。しかし、さらに圧力容器オーバーレイクラッド鋼(308ステンレス)についても微細組織を検討することにより温度推定を行うことが可能である。本報では、まず308ステンレス鋼及び計装ノズルに使用されているインコネル600合金について金属組織と温度の関係を検討し、次にアーカイブ材であるMidland炉容器鋼を供試材とした熱処理及び金属組織検査の結果を述べた。アーカイブ材試験により、到達温度推定に母材とクラッドの界面付近の組織変化、-フェライトの析出状態等情報が有用であることを示した。また、これらの検討及び試験結果に基づき、TMI-2炉容器鋼の検査から得られているオーバーレイ組織の検討を行い、それらの到達温度の推定を行った。
中村 仁一; 大友 隆; 川崎 了
Journal of Nuclear Science and Technology, 30(2), p.181 - 184, 1993/02
被引用回数:7 パーセンタイル:68.63(Nuclear Science & Technology)使用済燃料の乾式貯蔵法の中で、空気中貯蔵及び事故時に不活性ガス中に空気の混入を許す貯蔵では、炉内破損燃料の場合、UOのUOへの酸化に伴う体積膨張による燃料の破壊が最も重要である。本試験ではUOペレットの酸化を熱重量法で測定し、ペレットの密度と酸素分圧の効果を調べた。UOの酸化は、UOの生成に対応する初期の低酸化速度の領域とUOの出現と粉末化に伴う遷移後の酸化速度の大きい領域より成る。両領域の速化速度とも、ペレットの密度に依存し、特に95%TD以下では酸化速度は急速に増大した。低酸素分圧の1%空気-アルゴン混合ガス中では、UOが空気中に較べて長時間安定であり、UOの出現と粉末化が遅れたことから、低酸素分圧下での貯蔵では、UOの出現が遅れ、燃料の貯蔵時の許容温度を空気中に較べて高く設定できる可能性が示唆された。
中村 仁一; 橋本 政男; 大友 隆; 川崎 了
Journal of Nuclear Materials, 200, p.256 - 264, 1993/00
被引用回数:14 パーセンタイル:78.06(Materials Science, Multidisciplinary)使用済燃料の乾式貯蔵時の酸化挙動を調べるため、ジルカロイ-4の酸化実験を酸素分圧0.1MPaから210MPaの範囲において773kで行った。ジルカロイ-4の酸化速度は、最初3乗則に従い、異った酸素分圧下でも、ほぼ同じ酸化増量で一次則に変化した。一次則領域での酸化速度は、酸素分圧の0.15乗に比例する依存性を示し、この依存性は、ジルコニアの電気伝導度の文献値と良い一致を示した。低酸素分圧下での酸化被膜の劣化は、測定した酸素分圧条件下では生じなかったことから、乾式貯蔵時の許容温度の推定には、空気中での酸化速度を用いることができる。
川崎 了; 中村 仁一
Low and Intermediate Level Radioactive Waste Management,Vol. 1, p.619 - 629, 1993/00
LWR使用済燃料を酸化性雰囲気で乾式貯蔵をする場合に許容される燃料貯蔵温度を求めるために、ジルカロイ被覆管、UOペレット、未使用及び使用済燃料棒の空気中及び空気-アルゴン混合ガス中での酸化試験を行った。ジルカロイは空気中でも、Ar混合による酸素分圧が低くなっても殆んど酸化挙動に差はないが、UO及び燃料棒では、酸素分圧の低下と共にUOが生成しにくくなり、これによって燃料棒の変形及び破損が起こりにくくなる。これらの実験結果から、健全燃料の許容貯蔵温度は約330Cと推定された。損傷燃料の空気中貯蔵許容温度は約160Cと推定され、酸素分圧の低い雰囲気での許容温度はこれよりかなり高くなると思れる。
橋本 和一郎; 鬼沢 邦雄; 栗原 良一; 川崎 了; 早田 邦久
Int. J. Press. Vessels Piping, 52, p.25 - 40, 1992/00
被引用回数:3 パーセンタイル:53.87(Engineering, Multidisciplinary)TMI-2号機圧力容器下部ヘッドのステンレスライナーに生じた亀裂の要因を解明するため、有限要素法解析コードABAQUSを用いた解析を行った。解析では、TMI-2事故時に約20トンの炉心溶融物が下部ヘッドに堆積した時点から7200秒間を対象とし、溶融物の冷却がある場合と無い場合について解析を行った。その結果、均一デブリ層に対し冷却がある場合、下部ヘッド貫通ノズルの溶接部近傍に最大応力を生じた。この結果は、TMI-2号機の下部ヘッド検査で明らかになった亀裂の位置と一致した。
橋本 和一郎; 鬼沢 邦雄; 栗原 良一; 川崎 了; 早田 邦久; 木村 裕明*
Transactions of the 11th Int. Conf. on Structural Mechanics in Reactor Technology,Vol. F, p.123 - 128, 1991/08
構造解析コードABAQUSを用いてTMI-2事故時の圧力容器下部ヘッドを対象とした熱応答解析を行なった。この解析の目的は、TMI-2事故によって原子炉圧力容器下部ヘッドのステンレス製ライナーに生じた亀裂の発生要因を解明することである。ここでは、下部ヘッドに堆積した約20トンの炉心溶融物の下部ヘッドに対する熱的影響を2次元軸対称モデルを用いて解析した。解析の結果、下部ヘッドに堆積した均質のUO層が炉内の冷却材により急冷された場合に下部ヘッド表面付近に最大の引張り応力が生じることが分かった。また下部ヘッド貫通ノズルの溶接部近傍に最大応力が生じたが、これは下部ヘッド上の亀裂がノズル近傍に生じていた事実と一致する。
小形 佳昭; 川崎 了*
PNC TN8600 91-002, 13 Pages, 1991/04
筆者らは1991年3月18日から3月22日の間、オーストリアのウィーンのIAEA本部に於て開催されたBEFAST-2最終調整会議に出席した。本報告書は、この会議で最終的にまとめられたBEFAS-IIの成果についてその概略を述べるものである。
川崎 了; 中村 仁一
IAEA-SR-171, 27 Pages, 1990/00
酸化性雰囲気中で使用済燃料を貯蔵する場合の燃料挙動を解明するため、ジルカロイ管、UOペレット、未使用燃料棒及び使用済燃料棒の酸化試験を空気中及びAr-空気混合ガス中で行なった。ジルカロイの酸化挙動は高温、高圧水及び水蒸気中の場合と同様であった。雰囲気中の酸素分圧が低くなると酸化則は変わらないが、反応速度は少し低下した。UOペレット及び燃料棒の酸化挙動は雰囲気の酸素分圧に著しく影響される。低酸素分圧下ではUOがより安定になり、燃料損傷速度が遅くなる。実験結果を基に、空気雰囲気で30年間貯蔵する場合の燃料許容温度を推定し、健全燃料では約330C、破損燃料では約160Cとの結果を得た。
市川 逵生; 藤城 俊夫; 川崎 了
Journal of Nuclear Science and Technology, 26(1), p.118 - 125, 1989/01
原研における燃料安全性研究として、RIA、LOCA及び通常運転時における燃料挙動研究のレビューが行われた。RIA条件下での燃料研究は原研のNSRRにおいて実施された。LOCA条件下での燃料研究とは炉外実験により行われたが、この種の研究は終了している。通常運転時の燃料健全性研究ではPCIか主題であり、HBWRにおける照射実験と燃料コード開発についてのべてある。
上塚 寛; 大友 隆; 川崎 了
Severe Accidents in Nuclear Power Plants, Vol. 2, p.99 - 108, 1988/00
軽水炉の炉心損傷事故条件下の燃料被覆管の酸化挙動を明らかにするために、水蒸気/水素およびアルゴン/水蒸気混合気中でのジルカロイ-4高温酸化試験を実施した。
鈴木 元衛; 川崎 了
Journal of Nuclear Materials, 140, p.32 - 43, 1986/00
被引用回数:13 パーセンタイル:79.17(Materials Science, Multidisciplinary)未照射で応力除去焼鈍材のジルカロイ-4管を、350,400,450,500C空気中で加熱,酸化させた。いくつかの試料は反応前海水に浸し、海水塩の効果を調べた。酸化重量増のデータは、反応に遷移点があることを示し、これは水蒸気および高温高圧水中の酸化と同様である。海水塩は遷移点後の重量増加を加速する。試験後の試料酸化膜と金属組成を光学顕微鏡によって観察した。反応速度定数を求めたが、これは従来の、水蒸気および高温水中での実験を含めた研究例において得られた値とごく近かった。
上塚 寛; 大友 隆; 川崎 了
Journal of Nuclear Science and Technology, 23(10), p.928 - 930, 1986/00
被引用回数:5 パーセンタイル:65.85(Nuclear Science & Technology)軽水炉の炉心損傷事故時におけるジルカロイ被覆管の酸化挙動を明らかにするために、微量の水蒸気供給条件(0.136mg/cm・min)の下でジルカロイ-4の酸化試験を実施した。各試験温度に対して、明らかな供給水蒸気速度の臨界値が認められ、それ以上の供給速度では反応量(酸化重量増)が一定値となった。この結果から水蒸気欠乏(steam starvation)の影響が見られる水蒸気供給速度範囲を各試験温度に対して決定した。その値は1000Cにおける酸化の場合約1.0mg/cm・min、1400Cの場合には約4mg/cm・minであった。又、従来のジルカロイ-水蒸気酸化試験における水蒸気供給速度条件より12オーダー小さい条件(30mg/cm・min)で得た試験結果から反応速度定数の温度依存式を決定した。この結果は文献値と極めて良い一致を示した。したがって、本実験で求めた臨界値以上の水蒸気供給速度条件では通常の酸化が生じると結論できる。
古田 照夫; 上塚 寛; 川崎 了
Zirconium in the Nuclear Industry, p.734 - 746, 1984/00
LOCA時における燃料被覆管の脆化を現行基準と対比して調べ、現行基準がconservativeであることを明らかにした。即ち、(1)管の酸化、(2)燃料棒の破裂酸化、および(3)拘束状態での燃料棒破裂酸化後急冷試験によって、被覆の脆化を調べた。酸素に起因する脆化に対しては現行基準は十分余裕を持っているが、破裂後の内面酸化で吸収される水素に起因する脆化に対しては基準は適当でないことを明らかにした。そこで、LOCA時に起こるとされる最も苛酷な条件を与えた被覆の破損を急冷試験によって求め、被覆管の破損限界は、現行基準に比べてまだ余裕が残されていることを確証した。
大友 隆; 橋本 政男; 川崎 了; 古田 照夫; 上塚 寛
JAERI-M 83-083, 68 Pages, 1983/06
軽水炉の冷却材喪失事故時における炉心の流路閉塞量を定量的に推定するため、模擬燃料集合体による水蒸気中膨れ試験を行った。本実験は、膨れに及ぼす破裂湿度(内圧)の影響を調べたシリーズ実験(No7805~7808)の一部で、実験条件を初期圧力35kg/cm、蒸気量0.4g/cmmin、昇温速度約9C/秒で行ったものである。その結果、以下の知見が得られた。1)破裂圧力は41~45kg/cm、破裂温度が850~880Cである。2)最大膨れ率は、集合体(77)で54.2%、内部燃料領域(55)が66.9%である。3)最大流路閉塞率は、集合体(77)が40.5%、内部燃料領域が51.4%である。
上塚 寛; 古田 照夫; 川崎 了
JAERI-M 83-070, 49 Pages, 1983/05
軽水炉の冷却材喪失事故再冠水時の熱衝撃に対するジルカロイ被覆管の耐破壊特性を調べるために、再冠水時の燃料挙動を検討すると共に、模擬燃料棒を用いて燃料棒破裂一酸化-急冷実験を行なった。非拘束条件下の急冷による被覆管の破壊・非破壊限界酸化条件は、等温酸化温度1050~1330Cに対して、等価被覆酸化量(ECR)換算で35~38%であった。このECR値はChung等が決定した値とほぼ一致している。一方、拘束条件下の急冷による限界条件は、酸化温度930~1310Cに対して、19~24%ECRであった。この値は安全評価指針における基準値(15%ECR)より十分大きい。また、拘束条件下の急冷による被覆管の破壊に関しては、酸素だけではなく、被覆中に吸収された水素も支配的な役割を果たすことがわかった。被覆に吸収された水素は-ZrHxとして析出していた。
上塚 寛; 川崎 了
JAERI-M 83-068, 18 Pages, 1983/04
軽水炉LOCA時におけるジルカロイの脆化挙動に対する中性子照射効果を明らかにするために、JMTRで約1.510n/cm(E1MeV)まで中性子照射したジルカロイ-4を室温~950Cの温度範囲で引張り試験した。室温~700Cの各試験温度における照射材の引張り強さは非照射材の引張り強さより10~20%大きい値であったが、800~950Cの温度範囲においては、両材の間に強度の差は認められなかった。500C以上の試験温度で、照射材は非照射材より大きな破断伸びを示した。また、800~900Cの各温度で、照射材と非照射材は共に約80%以上の大きな伸びを示した。この著しい伸びはジルカロイの超塑性現象と関連したものである。本実験の結果は軽水炉LOCA時におけるジルカロイ被覆管の脆化挙動におよぼす中性子照射効果は無視できることを示している。
橋本 政男; 大友 隆; 川崎 了; 古田 照夫; 上塚 寛
JAERI-M 83-038, 56 Pages, 1983/03
軽水炉の冷却材喪失事故時における流路閉塞量を求めるために、模擬燃料集合体による水蒸気中膨れ試験を行った。本試験は膨れに及ぼす破裂湿度(内圧)の影響を調べたシリーズ実験(No7805~7808)の一部で、実験条件を初期圧力70kg/cmmin、昇温速度約9C/秒で行ったものである。その結果以下の知見が得られた。1)破裂圧力は、78~88kg/cm、破裂温度は765~780Cである。2)最大膨れ率は、集合体(77)が99.4%、内部燃料領域(55)が125.3%である。3)最大流路閉塞率は、集合体(77)が67.3%、内部燃料領域(55)が78.1%である。
川崎 了; 橋本 政男; 大友 隆; 古田 照夫; 上塚 寛
Journal of Nuclear Science and Technology, 20(3), p.246 - 253, 1983/00
被引用回数:3 パーセンタイル:44.38(Nuclear Science & Technology)燃料集合体のふくれによる冷却材流路の減少に及ぼす被覆管破裂温度の影響を調べるため、燃料棒内圧を変えた(これにより破裂温度が変る)4体の集合体の破裂試験を行った。破裂後、夫々の燃料棒のふくれと集合体中の流路断面の減少を測定した。集合体に於ても、燃料棒のふくれの破裂温度依存性は燃料単棒の場合と同様であり、と+領域の境界附近で破裂する場合がもっとも大きかった。また流路断面の減少もこの場合がもっとも著しかった。
上塚 寛; 古田 照夫; 川崎 了
Journal of Nuclear Science and Technology, 20(11), p.941 - 950, 1983/00
被引用回数:35 パーセンタイル:93.84(Nuclear Science & Technology)軽水炉の冷却材喪失条件下でのジルカロイ-4被覆の耐破断特性を調べるために、アルミナペレット内蔵・He加圧の模擬燃料棒を用いて燃料棒破裂-酸化-急冷実験を行なった。燃料棒を水蒸気中で破裂させ、920~1330Cの各温度で3~180分の等温酸化を行なった後、拘束条件または非拘束条件の下で装置下部からの注水によって急冷した。非拘束条件下の急冷による被覆の破損限界酸化条件は、等温酸化温度1050~1330Cに対して、等価被覆酸化量(ECR)換算で35~38%であった。970~1050Cに対する限界条件はより高温でのECR値よりやや低かった。一方、拘束条件下の急冷による限界条件は、酸化温度930~1310Cに対して、19~24%ECRであった。この値は安全評価指針における基準値(15%ECR)より十分大きい。又、拘束条件下の急冷による燃料棒の破断挙動に関しては、酸素だけではなく、ジルカロイ-4被覆中に吸収された水素も支配的な役割を果すことがわかった。