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山西 敏彦; 木下 正弘*; 奥野 健二; 成瀬 雄二
JAERI-M 91-149, 11 Pages, 1991/09
深冷蒸留塔の分離特性を、N-Ar系で、内径の小さい塔(1,2cm)及びサイズが(1.5,3.0,6.0mm)のディクソンリングを用いて測定した。充填物のサイズ及び塔内径によらず、HETPに対する塔内蒸気速度の明確な影響は認められなかった。内径の異なる両方の塔に対して、1.5mmと3mmのディクソンリングはほぼ同じHETP(5.5cm)を与えたが、一方、6mmのディクソンリングでは大きなHETP(8~12cm)を得た。塔中央部でのAr濃度の実験値と計算値の不一致が蒸気速度の小さい範囲で認められたが、この傾向は、充填物サイズが小さくなると共に顕著になることを認めた。結果として、3mmのディクソンリングが、HETPの値が小さい、ステージモデルによる塔挙動の予測が容易であるという点で、最も優れた分離特性を与えた。
木下 正弘
AIChE Journal, 32(5), p.872 - 874, 1986/00
被引用回数:5 パーセンタイル:54.24(Engineering, Chemical)揮発度のきわめて高い成分が存在する段分離プロセスの動的シミュレーションにおいては、蒸気ホールドアップを考慮しないとシミュレーション結果に大きな誤差を伴うことをはじめて指摘し、蒸気ホールドアップを考慮した場合の動的シミュレーション用の基本式を導出した。提案したモデル中では、水力学的効果、拡散抵抗、あるいは熱収支式は考慮していないが、蒸気ホールドアップがこれらのファクターよりもはるかに重要となり得る場合があることを示した。
木下 正弘; 高松 武一郎*
Comput.Chem.Eng., 10(4), p.353 - 363, 1986/00
被引用回数:6 パーセンタイル:57.58(Computer Science, Interdisciplinary Applications)多成分フラッシュ蒸留問題を解くための1つの強力なアルゴリズムを提案する。繰り返し変数は液モル分率であり、対角要素は1に近くて非対角要素の絶対値は1に比べて十分に小さいという特徴をヤコビ行列が有するよう、残余関数の選定に工夫がなされている。繰り返し変数の初期値にかなり粗野なものを用いても、初めに計算したヤコビ行列のすべての繰り返しステップで使うことにより、容易に収束解が得られる。溶液の非理想性が比較的小さい場合には、単位行列をヤコビ行列の代わりに用いても、より短い計算時間で収束解が得られる。本アルゴリズムは、成分間の相対揮発度の大小、非理想性の大小にかかわらず、あらゆるケースの問題を解くことができる。
木下 正弘; 山西 敏彦; J.R.Bartlit*; R.H.Sherman*
Fusion Technology, 10, p.137 - 148, 1986/00
Hガスの流れを充填部の最上端付近に加えるという発想により、流下液膜式ヘリウム分離塔の特性が大幅に改良されている。充分に短い充填部(TSTAの入力条件下では1.4m)で、塔頂を出るトリチウムの流量は極端に小さく抑えることができ(0.2Ci/y)、しかも圧力は1atmまで下げることができる。冷凍部の仕様の決定用として、ColburnとHougenの方法を用いた1つの設計モデルを提案し、ヘリウムの存在が設計手順をいかに複雑化するかを示す。制御方式の提案も行い、深冷蒸留塔の制御方式との違いを明らかにする。冷媒ガスの入力条件を変化させても解消できない圧力上昇は、塔頂ガスの流量を増加させることによって取り除く。塔頂ガス中のトリチウム濃度は、上記のHガスの流量によって制御する。
木下 正弘; 吉田 浩; 竹下 英文
Fusion Technology, 10, p.462 - 473, 1986/00
トリチウム増殖ブランケットシステムにおいて必要とされている、ヘリウムパージガスへのHまたはD添加が、水素同位体分離システム(ISS)にいかなる影響を及ぼすかについて、FERの設計条件下において解析した。上記の添加によって、燃料給排気系におけるISS(塔数2,T-インベントリー約70g、所要冷凍能力110W)以外に、ブランケットシステム用に別のISSが必要となる。必要なISSの規模は、H添加を用いる場合の方が、D添加を用いる場合よりもはるかに小さくて済む。H添加によってトリチウム濃度が100倍に希釈されるとき、塔数、T-インベントリー、所要冷凍能力は各々2、8g、65Wとなり、1000倍に希釈されるときは、各々3、12g、630Wとなる。この結果から考えると、上記1000倍希釈までのH添加なら、ISSにおいて特に深刻な問題は生じない。、
木下 正弘
Fusion Technology, 9, p.492 - 498, 1986/00
水素精留塔の動的シミュレーションにおいては、基本となる常微分方程式が非常に大きな次元及び「堅さ」を有するため、長大な計算時間が大きな問題となることが多い。著者は、現有の積分アルゴリズムをレビューし、そのうちのいくつかをテストすることにより、安定性及び簡便さの点からBallard-Brosilowのアルゴリズムを選定した。このアルゴリズムを用いると、各ステップにおいて、線形の三項方程式を解くこととスカラー沸点計算が必要であるに過ぎない。いくつかの数値実験をもとに、時間きざみの大きさをシミュレーションの過程で修正してゆく手順を提案した。1つの定常状態から他の定常状態に移る過程を対象とする典型的な例においては、例えば改良オイラー法に比べると約百分の一の計算時間において十分な精度で数値解が得られた。
木下 正弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 23(4), P. 378, 1986/00
被引用回数:1 パーセンタイル:56.32(Nuclear Science & Technology)先に公開された、多段型水-水素間同位体交換塔のシミュレーション手法においては、ヤコビ行列が対角要素が1に近くて非対角要素の絶対値が1に比べて充分に小さいという特徴を有するよう、独立変数と残余関数の選定に工夫がなされていた。そのため、Newton-Raphson法を厳密に適用する必要はなく、はじめに計算したヤコビ行列の逆行列をすべてのくり返しステップで使うことにより、容易に収束解が得られる。即ち、ヤコビ行列及びその逆行列の計算はたった1回必要なだけであり、なんらの擬Newton法(例えば、Broyden法)も必要としない。本報は、以上のことを数値実験によって検証し、前報に比べて大幅に計算時間が短縮することを示した速報である。
山西 敏彦; 木下 正弘; 吉田 浩
JAERI-M 85-188, 43 Pages, 1985/11
本報は、H/D系を対象とした深冷蒸留塔の実験装置の設計研究結果を要約したものである。本装置を用いた実験研究の主要目的は、蒸留塔の分離特性の把握、基礎工学データ(HETP、フラッディング速度、塔内ホールドアップ、充填部圧損)の取得、凝縮器、充填塔、再沸器、熱交換器等主要機器の設計法の確立にある。本報の主な項目は、装置の構成手法の決定、主要機器の設計計算及びその結果に基づいた構造の決定、計装制御方式の検討、計測機器の選定であり、なかでも冷凍機を含む装置全体における熱収支の検討を重要視した。
山西 敏彦; 木下 正弘; 奥野 健二; 吉田 浩
JAERI-M 85-174, 28 Pages, 1985/11
本報は、ウランゲッターによる不活性ガス中のトリチウム回収について、現在までに報告されている研究を化学工学的観点から調査、検討し、その結果を要約したものである。核融合研究の分野では、Maienscheinが報告したウランベッドの設計モデルは、破過実験の結果と良く一致するとされている。著者らは、この結論を疑問視し、解決すべき問題点を列挙した。加えて、改良した設計モデルを提示すると共に、今後必要な実験研究課題を明らかにした。
木下 正弘; 奥野 健二
JAERI-M 85-157, 19 Pages, 1985/10
D-DT-T系の相対揮発度は1に近い(D-DT,DT-Tのそれは1.1から1.3の範囲にある)ため、相対揮発度の小さな誤差も、深冷蒸留塔で規定された出力条件を満たすのに必要な段数の計算値の大きな誤差に結びつく。このように、非理想性(あるいは、ラウールの法則からのずれの大小)は、塔の解析研究にきわめて重要である。SherwoodとSouersは、水素同位体溶液のラウールの法則からのずれの推定法を提出しているが、トリチウムを含む溶液に対しては、推定値は実測値よりもかなり小さい。彼らは、トリチウムのX線によって温度センサーが影響を受け、その理由のみから、ずれが実際よりも過大に観測されてしまうのだと結論している。著者らは、この結論に疑問を投げかけ、トリチウムの放射化学的効果によっても、ずれがより大きくなるのではないかという新しい考え方を提示すると共に、若干の考察を行った。
木下 正弘; J.R.Bartlit*; R.H.Sherman*
Fusion Technology, 7, p.411 - 420, 1985/00
ロスアラモスのTSTAプロジェクトで開発中の深冷蒸留システムをとり上げ、いなかるシナリオに従ってシステムのスタートアップを行えば、4本の塔内すべてに希望の濃度分布を形成できるかについての解析を行った。成功的なスタートアップを与えるものと期待できる2通りのシナリオを見い出した。1つは、2ステップの操作モードを持つに過ぎないが、各塔に始めに仕込むガスの組成が4本すべてにおいて異なっている。他の1つは、用意するガスの組成は1通りで良いが、操作モードは7ステップに及び、かつ2倍以上の時間を要する。いずれにせよ、始めに各塔に仕込むべきガスの組成が決定的に重要であり、それを誤るとスタートアップは成功しない。その組成は、定常解析によって推定されるH,D及びTの各塔内におけるインベントリーに基づいて決定しなければならない。
高松 武一郎*; 木下 正弘
J.Chem.Eng.Jpn., 18(1), p.78 - 81, 1985/00
被引用回数:5 パーセンタイル:72.5(Engineering, Chemical)先に著者らによって開発された多成分非理想系蒸留塔用のシミュレーション手法が、マーフリーの段効率を考慮できるように改良された。その改良法の高い収束安定性と大きな収束速度をいくつかの数値実験によって確認した。独立変数の初期値にかなり粗野なものを用い、何らの収束手法を適用することなしに収束解を得ることができた。
木下 正弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 22(5), p.398 - 405, 1985/00
被引用回数:6 パーセンタイル:64.6(Nuclear Science & Technology)本報は、疎水性触媒を用いた重水濃縮用の多段型水-水素間同位体交換塔の1つのシミュレーション手法を与えるものである。HO,HDO及びDOに対するマーフリー形の効率が、シーブトレイ部において考慮されている。反応H+D2HDの交換速度はきわめて速く、触媒ベッド出口で平衡に達しているものと仮定し、HO(g)とDO(g)に対して定義した触媒効率が、H+HDO(g)HD+HO(g)とH+DO(g)D+HO(g)なる反応について考慮されている。これらの効率は、シミュレーションの入力として取り扱われている。主計算ループは、ニュートン・ラフソン法に基づいているが、ヤコビ行列の次数は、シーブトレイの数に等しいに過ぎない。
木下 正弘
JAERI-M 84-160, 105 Pages, 1984/08
深冷蒸留法は、多くの場合に適用できる。フィードの条件、塔カスケード構成、入出力条件は、各場合によって大きく異なる。核融合炉の燃料給排気システムにおいては、フィードの組成は操作中にかなり変動する可能性がある。環境へのトリチウム放出量に対する規制は、フィードの条件が大きく変動しても、厳しい出力条件を満たした長期的な操作が行えるようにするという目標を達成するためには、系統的な研究が不可欠となる。本報は、著者の現在までの研究を批評的にレビューしたものである。対象となるテーマは、シュミレーション手法の開発、フィードバック流れを持つH-T分離塔の特性、動特性及び制御に関する解析、1つの新しいカスケードの提案、ヘリウムが塔特性に及ぼす影響、塔カスケードのスタートアップに関する解析、及びHETPの操作条件への依存性に関する実験的研究である。
木下 正弘
Fusion Technology, 6, p.629 - 633, 1984/00
わずか2つの塔から構成される深冷蒸留塔カスケードを提案する。TSTAのカスケードと比較すると、トリチウムのインベントリーは約50%、最も高い塔の充填高さは約40%増加する。しかし、分離性能は同じであり、それでいて塔の数は半分となっており、計測機器の数や、監視すべきプロセスパラメーターの数も大幅に減少する。TSTAのカスケードと異なり、カスケードの性能がNBIからの重水素の流量に全く左右されない。また、フィード中のHの割合が1%から3%に増加しても、各塔のトップ、ボトム及び抜き出し流れの流量を変更するのみでカスケードの性能が確立できる。このように、提案するカスケードは大きな柔軟性を有しており、TSTAカスケードの代替として有望である。
木下 正弘
Fusion Technology, 6, p.564 - 573, 1984/00
ロスアラモスで開発された深冷蒸留塔カスケードをとり上げ、塔の分離特性に及ぼすヘリウムの影響を解析した。Column2が主に影響を受ける。カスケードへのフィールド中のヘリウムが1%なら、塔性能はコンデンサーの容量を増やすことによって確保でき、特にヘリウム分離器を設ける必要はないが、塔内径やコンデンサーの容量をより大きくすることを設計時に考慮しておかねばならない。5%のときは、コンデンサーの容量と操作圧力を2倍以上にしなければならない。そして、トップガス中のトリチウムのレベルコントロールは、大きな圧力上昇とリボイラーの液レベルの減少を伴うため、きわめて困難となる。一般に、ヘリウムが塔の動作性に及ぼす影響は、定常特性に及ぼす影響よりもはるかに大きく、カスケードへのフィールド中のヘリウムが1%を越えるときは、ヘリウム分離器が必ず必要であるものと考えられる。
高松 武一郎*; 橋本 伊織*; 木下 正弘
J.Chem.Eng.Jpn., 17(3), p.255 - 261, 1984/00
被引用回数:8 パーセンタイル:67.11(Engineering, Chemical)非理想溶液を処理する蒸留塔あるいは反応蒸留塔に対する、1つの新しいコンピューターシミュレーション手法を開発した。各成分についての物質収支式を解く際には、トリダイヤゴナル法のアルゴリズムを用いているが、メインをなす計算ループは、巧みな手法によって塔内の液組成分布を独立変数とした多変数のニュートン・ラフソン法である。10通りの数値実験により、この手法がきわめて効率の高いものであり、種々の非理想溶液に対してすみやかに収束解を見い出してくれることを示した。また、熱収支式、多段フィード・多段サイドカット、化学反応をモデルの中に組み込むことはきわめて容易であり、収束性に何ら悪影響を及ぼさないことも実証した。
山西 敏彦; 木下 正弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 21(1), p.61 - 70, 1984/00
被引用回数:12 パーセンタイル:75.16(Nuclear Science & Technology)深冷蒸留の予備実験が内径の非常に小さい搭を用いて、行われた。蒸留実験はN-Ar系について全還流操作で行われ、水素同位体分離を行う搭の重要な特徴を模擬した搭が用いられた。その結果、充愼物を支える金網は、できうる限り目を粗く更に円錐状にする必要があることが判明した。また近似モデルによる搭動性シミュレーションは、実験結果と極めてよく一致し、その妥当性が確められた。HETPの値は、充填物にディクソンリングを用い、様々な蒸気流量下で測定された。測定値はいずれも約5.5cmとなり、オーバーオールなHETPの値は蒸気流量に対し殆んど依存性を示さなかった。しかしながら、かなり小さな蒸気流量で蒸留を行った際には、搭上部のHETPと搭下部のHETPとの間に、若干の差が生じることが認められた。
山西 敏彦; 木下 正弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 21(11), p.853 - 861, 1984/00
被引用回数:21 パーセンタイル:85.09(Nuclear Science & Technology)深冷蒸留法による水素同位体分離の予備実験が、非常に内径の小さい塔(~2cm)を用いてN-Ar系で行われた。実験は全環流操作により行われ、塔性能に及ぼす充填物の種類の影響が検討された。用いた充填物は、ディクソンリング,ヘリパック,ヘリックス,コイルパックの4種類である。その結果、オーバーオールなHETPは、ディクソンリング,コイルパックで約5.5cm、ヘリックス,ヘリパックでは約6cmとなった。加えて、オーバーオールなHETPは、蒸気流量に対しほとんど依存性を示さなかった。また、蒸気流量が比較的大きい場合は、コイルパック以外の充填物では、塔上部と下部のHETPは一致した。なお塔の圧損は、ディクソンリングを用いた場合が最も小さかった。以上の結果から、4種類のパッキングの中で、ディクソンリングが最も優れていると結論することができる。
木下 正弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 21(4), p.299 - 307, 1984/00
被引用回数:5 パーセンタイル:51.32(Nuclear Science & Technology)抄録なし