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岩本 直也; 小野田 忍; 菱木 繁臣; 大島 武; 村上 允*; 中野 逸夫*; 河野 勝泰*
Materials Science Forum, 600-603(Part 2), p.1043 - 1046, 2009/00
炭化ケイ素(SiC)半導体を用いた耐放射線性の粒子検出器の開発の一環として、SiCエピ膜上に作製したnpダイオードの電荷収集効率(CCE)の電子線照射による低下を調べた。室温にてエネルギー1MeVの電子線を最大610/cm照射した。CCEの評価は酸素15MeVマイクロビームを用いたイオン誘起過渡電流(TIBIC)評価により行った。評価の結果、電子線未照射試料では93%という非常に高いCCEを観測し、110/cmの電子線照射後もCCEの低下は観測されなかった。しかし、それ以上の線量ではCCEの低下が観測され、510/cmの電子線照射によりCCEは約65%となった。ダイオードへ印加する逆方向電圧とCCEの関係を解析することでダイオード中の少数キャリア(電子)の拡散長を見積もったところ、未照射では2.5mであった拡散長が電子線照射により徐々に低下し、その結果としてCCEが低下することが判明した。
小野田 忍; 岩本 直也; 村上 允; 大島 武; 平尾 敏雄; 児島 一聡*; 河野 勝泰*; 中野 逸夫*
Materials Science Forum, 615-617, p.861 - 864, 2009/00
耐放射線性の粒子検出器としての利用が期待できる炭化珪素(SiC)ダイオードの性能を示すため、さまざまな荷電粒子を照射し、電荷収集効率(CCE; Charge Collection Efficiency)を評価した。荷電粒子として、RIから放出される粒子,線及び、加速器からの重荷電粒子を利用した。低エネルギー(数MeV)の軽粒子及び高エネルギー(数百MeV)の重粒子の飛程が数十mあることから、感受層であるエピタキシャル層の厚さが77m及び96mのダイオードを作製し、電荷収集量を評価した。実験の結果、従来報告例のある5.5MeVの粒子だけでなく、56MeVのN(窒素),75MeVのNe(ネオン),150MeVのAr(アルゴン),322MeVのKr(クリプトン)イオンのエネルギースペクトルを測定することができた。
岩本 直也; 大島 武; 小野田 忍; 菱木 繁臣*; 村上 允; 中野 逸夫*; 河野 勝泰*
Proceedings of the 26th Symposium on Materials Science and Engineering, Research Center of Ion Beam Technology Hosei University, p.27 - 30, 2007/12
SiCダイオードは、高い耐放射線性を有する粒子検出器として有望視されている。検出器の実用化には、粒子検出特性の放射線による影響を明らかにすることが重要であることから、本研究では、電子線照射により6H-SiC npダイオードに放射線損傷を導入し、重粒子の入射に対する電荷収集効率(CCE; Charge Collection Efficiency)を評価した。電子線照射前のCCEの飽和値は93であり、電子線のフルエンスが110cm以下では、変化は見られなかった。一方、フルエンスが110cm以上ではCCEの低下が観測された。特に610cmではCCEは高バイアス領域において飽和しなかった。これらピーク値及びCCEの低下は、電子線照射によりダイオード中に再結合中心となる欠陥の密度が増大し、生成された電荷の寿命が収集時間よりも短くなったためと考えられる。電子線照射によってSiCダイオードの電荷収集効率に放射線劣化が見られるものの、依然として入射粒子の検出が可能であることが判明した。
岩本 直也; 小野田 忍; 菱木 繁臣; 大島 武; 村上 允*; 中野 逸夫*; 河野 勝泰*
no journal, ,
粒子加速器の大強度化が進む高エネルギー物理学において、炭化ケイ素(SiC)は優れた耐放射線性を有する粒子検出器の材料として期待されている。粒子検出器は放射線環境下で使用されることから、放射線照射による検出器の特性劣化を調べることが重要となる。そこで本研究では、電子線照射により損傷を与えたダイオードへ15MeV酸素イオンを入射し電荷収集効率(CCE:Charge Collection Efficiency)を評価した。電子線照射前のCCEは約94%であり、フルエンスが110/cmまでCCEは一定であった。CCEを計算する際、金属電極やn層でのエネルギー減衰を考慮していないため、実験で得られた94%という値は、p層で発生したほぼすべての電荷を収集していると言える。一方、フルエンスが510/cmでは、CCEは約88%、110/cmでは約85%に低下することが観測され、電子線の照射量の増加とともに結晶欠陥が導入され、CCEが低下していくことが見いだされた。
岩本 直也; 大島 武; 小野田 忍; 菱木 繁臣*; 村上 允
no journal, ,
炭化ケイ素(SiC)半導体を用いた粒子検出器開発の一環として、六方晶(6H)-SiCエピタキシャル基板上にnpダイオードを作製した。作製した6H-SiC npダイオードに1MeV電子線を照射することで損傷を導入し、その後、酸素マイクロイオンビームを用いたイオンビーム誘起過渡電流(TIBIC)評価により電荷収集効率(CCE)の変化を調べた。その結果、110/cmまでの電子線照射ではCCEに変化は見られないが、それより照射量が多くなるとCCEが減少し、610/cm照射後には68%まで低下することが見いだされた。また、収集電荷量のダイオードへの印加電圧依存性から少数キャリアである電子の拡散長の変化を見積もったところ、未照射では2m以上であったものが110/cm照射後には0.6mまで減少することが判明した。