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神崎 訓枝; 片岡 隆浩*; 小橋 佑介*; 柚木 勇人*; 石田 毅*; 迫田 晃弘; 石森 有; 山岡 聖典*
Radioisotopes, 67(2), p.43 - 57, 2018/02
これまで低線量放射線はマウス諸臓器中で抗酸化機能を亢進し、酸化ストレス関連疾患を抑制することを報告してきた。しかしながら、それらの結果は対象疾患も低線量放射線による処置の条件も様々で、有効性が立証された治療法は確立されていない。そこで、本研究では、それらの結果から低線量放射線の健康効果を明らかにすることを目的とし、ラドン療法のような低線量放射線を活用した治療法の新規適応症を探索した。データの解析には自己組織化マップ(SOM)を用い、不安定な抗酸化機能の変化を自己組織化マップの曖昧な表現で視覚的に直感的に捉えることにより、出力された疾患抑制効果と抗酸化機能亢進の関連性を検討した。その結果、ラドン療法の適応症である疼痛への効果には明らかな線量依存性があることがわかり、肝疾患や脳疾患においても、線量依存性はないもののその効果を期待できると予測できた。本研究は、ラドン療法のような低線量放射線を活用した治療法の応用に貢献できると考える。
神崎 訓枝; 片岡 隆浩*; 小橋 佑介*; 石田 毅*; 柚木 勇人*; 迫田 晃弘; 石森 有; 山岡 聖典*
no journal, ,
今までに、低線量放射線により抗酸化機能などが亢進し、各種酸化ストレス関連疾患が抑制されることを明らかにしてきた。他方、同様の疾患に対して抑制効果の高い植物などの抽出物に関する研究も進んでいる。このため本研究では、我々の成果を含む関連文献を収集・整理し総合的な効能比較を目的としたデータ解析を行った。その結果、例えばカラゲニン誘導足浮腫に関して、2000Bq/mラドンの24時間吸入(低線量放射線)や20mg/kg体重tetaxeren-3-one(diospyros maritimaの成分)の投与は、10mg/kg体重indometacinの投与に相当することが出力マップから読み取れた。上記所見などはデータ数も少なくまだ検討が必要であるが、今後の各種酸化ストレス関連疾患の治療に役立つ知見と言える。
神崎 訓枝; 片岡 隆浩*; 小橋 佑介*; 石田 毅*; 柚木 勇人*; 迫田 晃弘; 石森 有; 山岡 聖典*
no journal, ,
各種酸化ストレス疾患に対しラドン吸入は抑制効果の可能性の高いことを報告してきた。今までの機械学習を用いたこれら文献を含むデータの解析では総合評価としたため、基準として対照群を0、疾患群を1と設定した。しかしながら、その効果は疾患の特性により様々であった。このため本研究では、疾患毎のデータ解析法により検討した。その結果、酸化ストレス疾患に対するラドン吸入と薬剤投与の抑制効果をより詳細に比較できた。
石田 毅; 迫田 晃弘; 片岡 隆浩*; 神崎 訓枝; 田中 裕史; 柚木 勇人*; 光延 文裕*; 山岡 聖典*
no journal, ,
本研究では、ラドン水が皮膚に吸収することで及ぼす作用を明らかにするため、皮脂層に注目し構成成分へのラドンの溶解度およびその温度依存性に関して検討した。その結果、例えばラドン水の皮脂成分別の溶解度は、各温度においてミリスチン酸メチルとスクアレンが最大値を、トリオレインが最小値をそれぞれ示した。また、トリオレインがラドンの皮脂への溶解度に大きく関与していることも示唆できた。