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論文

Combining muon spin relaxation and DFT simulations of hydrogen trapping in Al$$_{6}$$Mn

清水 一行*; 西村 克彦*; 松田 健二*; 赤丸 悟士*; 布村 紀男*; 並木 孝洋*; 土屋 大樹*; Lee, S.*; 髭本 亘; 都留 智仁; et al.

Scripta Materialia, 245, p.116051_1 - 116051_6, 2024/05

 被引用回数:0

質量ppmレベルの水素は金属材料の水素脆化を引き起こすが、水素の捕獲部位を実験的に解明することは極めて困難である。我々は、正ミュオンが水素の軽い同位体として作用することを利用して、物質中の水素の捕獲状態を研究した。ゼロ磁場ミュオンスピン緩和実験と密度汎関数理論(DFT)計算をAl$$_{6}$$Mnに対して行った。Al$$_{6}$$Mnにおける水素のDFT計算の結果、4つの水素トラップサイトが見つかり、その水素トラップエネルギーはeV/atom単位で0.168(サイト1), 0.312(サイト2), 0.364(サイト3), 0.495(サイト4)であった。推定された双極子磁場幅の温度変化($$Delta$$)は、94, 193, 236Kでステップ状の変化を示した。サイト密度を考慮すると、観測された$$Delta$$の変化温度は、サイト1, 3, 4にミュオンがトラップされたものと解釈される。

論文

PSTEP: Project for solar-terrestrial environment prediction

草野 完也*; 一本 潔*; 石井 守*; 三好 由純*; 余田 成男*; 秋吉 英治*; 浅井 歩*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 後藤 忠徳*; et al.

Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.159_1 - 159_29, 2021/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:49.29(Geosciences, Multidisciplinary)

PSTEPとは、2015年4月から2020年3月まで日本国内の太陽・地球惑星圏に携わる研究者が協力して実施した科研費新学術領域研究である。この研究枠組みから500以上の査読付き論文が発表され、様々なセミナーやサマースクールが実施された。本論文では、その成果をまとめて報告する。

論文

In-beam $$gamma$$-ray spectroscopy of $$^{35}$$Mg via knockout reactions at intermediate energies

籾山 悟至*; Doornenbal, P.*; Scheit, H.*; 武内 聡*; 新倉 潤*; 青井 考*; Li, K.*; 松下 昌史*; Steppenbeck, D.*; Wang, H.*; et al.

Physical Review C, 96(3), p.034328_1 - 034328_8, 2017/09

 被引用回数:6 パーセンタイル:46.71(Physics, Nuclear)

理化学研究所の不安定核実験施設RIBFにて、中性子過剰核$$^{35}$$Mgの励起状態を$$^{36}$$Mgおよび$$^{37}$$Alからのノックアウト反応によって生成し、そこからの脱励起$$gamma$$線を観測した。$$^{35}$$Mgは中性子数20魔法数が消滅するとされる「逆転の島」と呼ばれる領域に含まれると考えられており、また、奇核であることから、一粒子状態と集団的状態が結合した興味深い核構造が出現すると期待されている。この実験によって、206keV, 443keV, 616keV, 670keVの4本の$$gamma$$線を観測し、これらを全て基底状態へ脱励起する$$gamma$$線であると仮定して励起準位を構成した。この準位構造、ノックアウト反応の断面積、移行運動量分布を殻模型計算および反対称化分子動力学計算と比較した。二つの計算は、基底状態近傍の高い準位密度などいくつかの特徴的な核構造を再現することに成功し、$$^{35}$$Mgは「逆転の島」に含まれるという描像と無矛盾であることがわかった。

論文

Strong correlation among structural, electronic, and magnetic properties of Sr$$_{2}$$Fe$$_{1+x}$$Mo$$_{1-x}$$O$$_{6}$$ (0 $$leq$$x$$leq$$ 1)

吉田 宏二*; 池内 晋也*; 清水 大*; 岡安 悟; 鈴木 孝至*

Journal of the Physical Society of Japan, 80(4), p.044716_1 - 044716_4, 2011/04

 被引用回数:5 パーセンタイル:38.84(Physics, Multidisciplinary)

Sr$$_{2}$$Fe$$_{1+x}$$Mo$$_{1-x}$$O$$_{6}$$ with 0$$leq$$x$$leq$$1,の構造,電気,磁気特性の系統的な変化を調べた。これは組成xを変化させることで半金属二重ペロブスカイト構造のSr$$_{2}$$FeMoO$$_{6}$$(x=0)から、反強磁性金属SrFeO$$_{3}$$(=Sr$$_{2}$$Fe$$_{2}$$O$$_{6}$$: x=1)まで変化させることに等しい。室温での結晶格子体積はxを増加させると単調に減少する。x=0.5近傍で体積の減少は急に大きくなるがこれは正方晶から立方晶への構造相転移によるものである。同様にx=0.5近傍で電気的基底状態が金属から絶縁体に、さらに磁気的基底状態も強磁性から常磁性に変化する。これらの事実は二重ペロブスカイト構造において、結晶構造と遍歴電子および強磁性状態発現の間に強い相関があることを示している。さらにこの臨界組成は組成比による特有の物理的変化を反映している。

報告書

核融合原型炉SlimCSの概念設計

飛田 健次; 西尾 敏*; 榎枝 幹男; 中村 博文; 林 巧; 朝倉 伸幸; 宇藤 裕康; 谷川 博康; 西谷 健夫; 礒野 高明; et al.

JAEA-Research 2010-019, 194 Pages, 2010/08

JAEA-Research-2010-019-01.pdf:48.47MB
JAEA-Research-2010-019-02.pdf:19.4MB

発電実証だけでなく、最終的には経済性までを一段階で見通しうる核融合原型炉SlimCSの概念設計の成果を報告する。核融合の開発では、これまで、1990年に提案されたSSTR(Steady State Tokamak Reactor)が標準的な原型炉概念とされてきたが、本研究はSSTRより軽量化を図るため小規模な中心ソレノイドを採用して炉全体の小型化と低アスペクト比化を図り、高ベータ及び高楕円度(グリーンワルド密度限界を高めうる)を持つ炉心プラズマにより高出力密度を目指した。主要パラメータは、プラズマ主半径5.5m,アスペクト比2.6,楕円度2.0,規格化ベータ値4.3,核融合出力2.95GW,平均中性子壁負荷3MW/m$$^{2}$$とした。この炉概念の技術的成立性を、プラズマ物理,炉構造,ブランケット,超伝導コイル,保守及び建屋の観点から検討した。

論文

Compact DEMO, SlimCS; Design progress and issues

飛田 健次; 西尾 敏; 榎枝 幹男; 川島 寿人; 栗田 源一; 谷川 博康; 中村 博文; 本多 充; 斎藤 愛*; 佐藤 聡; et al.

Nuclear Fusion, 49(7), p.075029_1 - 075029_10, 2009/07

 被引用回数:139 パーセンタイル:97.7(Physics, Fluids & Plasmas)

最近の核融合原型炉SlimCSに関する設計研究では、おもに、ブランケット,ダイバータ,材料,保守を含む炉構造の検討に重点を置いている。この設計研究における炉構造の基本的考え方とそれに関連する課題を報告する。楕円度のついたプラズマの安定化と高ベータ化のため、セクター大の導体シェルを交換ブランケットと固定ブランケット間に設置する構造とした。また、ブランケットには、加圧水冷却,固体増殖材を採用することとした。従来の原型炉設計で検討していた超臨界水冷却を利用するブランケット概念に比べ、トリチウム自給を満足するブランケット概念の選択肢はかなり絞られる。ダイバータ技術やその材料について考慮すると、原型炉のダイバータ板での熱流束上限は8MW/m$$^{2}$$以下とすべきであり、これは原型炉で取り扱うパワー(すなわち、アルファ加熱パワーと電流駆動パワーの和)に対して大きな制約となりうる。

論文

Highly polarized cold neutron beam obtained by using a quadrupole magnet

奥 隆之; 山田 悟; 篠原 武尚; 鈴木 淳市; 三島 賢二*; 広田 克也*; 佐藤 広海*; 清水 裕彦

Physica B; Condensed Matter, 397(1-2), p.188 - 191, 2007/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:27.11(Physics, Condensed Matter)

四極磁石を用いた中性子偏極装置の開発研究を行っている。中性子が四極磁石内に入射すると、磁石が形成する磁場勾配により、正極性成分と負極性成分が空間的に分離する。そこで、そのうちの一成分を抽出することにより、偏極中性子ビームを得るものである。この方法では、中性子が物質により散乱されたり、吸収されたりすることがないため、非常に高い偏極度の中性子ビームを高効率で得ることが可能である。これまでに、四極永久磁石を用いて冷中性子ビームの偏極実験を行った結果、偏極度P0.999を達成することに成功した。会議では、実験結果の詳細について発表するほか、この偏極装置の中性子散乱実験への応用方法について議論する予定である。

論文

Study of highly ionized Xe spectra with 3s-3p and 3p-3d transitions in JT-60U reversed shear plasmas

久保 博孝; 佐々木 明; 森林 健悟; 東島 智; 竹永 秀信; 清水 勝宏; 仲野 友英; Whiteford, A.*; 杉江 達夫

Journal of Nuclear Materials, 363-365, p.1441 - 1445, 2007/06

 被引用回数:6 パーセンタイル:42.37(Materials Science, Multidisciplinary)

トカマク型核融合研究では、重不純物の輸送の解明や熱制御の確立のために、キセノンをプラズマに入射する実験が行われてきた。これらの実験では、高温プラズマ中の高電離キセノン・イオンが放射する真空紫外スペクトルを解析することが本来必要であるが、そのような研究報告は今までにほとんどない。JT-60Uでは、負磁気シア・プラズマにキセノンを入射し、4.0-7.0nmの波長域で高電離Xeのスペクトルを測定した。不純物輸送コード,原子構造コード及び衝突放射モデルを用いた計算結果から、4.4-7.0nmの波長域に観測されたスペクトルは、36-43価のキセノン・イオンの3s-3p, 3p-3dの遷移によるスペクトル線であることがわかった。6.0-7.0nmの波長領域では観測されたスペクトルは計算でよく再現できた。しかし、4.4-5.5nmの波長域では観測されたスペクトルは、計算結果よりも4.8nm付近を中心に集中して分布していた。これは、計算(Multiconfiguration Dirac-Fock法)で得られた波長が0.1nm程度実験と異なることが原因と考えられる。

論文

A Focusing-geometry small-angle neutron scattering instrument with a magnetic neutron lens

奥 隆之; 岩瀬 裕希; 篠原 武尚; 山田 悟; 広田 克也*; 小泉 智; 鈴木 淳市; 橋本 竹治; 清水 裕彦

Journal of Applied Crystallography, 40(s1), p.s408 - s413, 2007/04

 被引用回数:28 パーセンタイル:89.64(Chemistry, Multidisciplinary)

中性子磁気レンズを搭載した集光型中性子小角散乱装置を開発した。中性子磁気レンズ(MNL)は、永久磁石NdFeBと高飽和磁化材料パーメンジュールから成る発展型Halbach永久六極磁石である。磁気レンズの内径は35mm$$Phi$$、長さは1200mmであり、その内部に、六強磁場強度分布$$|$$B$$|$$ =(${it C}$/2)${it r}$ $$^{2}$$, ${it C}$=11,500T/m$$^{2}$$が形成される。ここで、$$r$$は磁石中心軸からの距離である。磁気レンズ内表面での中性子の反射を抑制するため、磁気レンズ内表面は中性子吸収材であるCd薄板で覆われているほか、磁気レンズ内部に30mm$$Phi$$のCdスリットが設置されている。よって、実効的な磁気レンズの口径は30mm$$Phi$$である。磁気レンズは、偏極中性子に対してのみ、集光レンズとして機能するので、中性子偏極素子として、磁気スーパーミラーを装置に搭載した。また、中性子磁気レンズで集光した集光中性子ビームは、大面積の$$^3$$He二次元中性子検出器と高分解能シンチレーション二次元中性子検出器を用いて検出される。講演では、本装置の中性子集光光学系の性能と、集光型小角散乱装置の性能について、議論する。

論文

A Magnetic neutron lens based on an extended Halbach-type permanent sextupole magnet

奥 隆之; 山田 悟; 笹尾 一*; 鈴木 淳市; 篠原 武尚*; 広田 克也*; 池田 一昭*; 津崎 剛*; 鬼柳 善明*; 古坂 道弘*; et al.

Physica B; Condensed Matter, 385-386(2), p.1225 - 1228, 2006/11

 被引用回数:10 パーセンタイル:44.41(Physics, Condensed Matter)

六極磁場は、中性子に対して理想的なレンズとしての機能を有する。われわれは、これまで、この六極磁場に基づく中性子磁気レンズの開発研究を進めてきた。今回、われわれは、中性子散乱研究における中性子磁気レンズの実用化を目的として、比較的安価で、小型,メンテナンスフリーという特徴を有する永久磁石型中性子磁気レンズを開発した。われわれは、発展型ハルバッハ六極磁気回路を採用することにより、永久磁石でありながら、$$phi$$30mmの大口径と、実用レベルの中性子集光能力を兼ね備えた磁気レンズの開発に成功した。会議では、偏極中性子を用いた磁気レンズの評価実験の結果をもとに、磁気レンズの性能について詳細に報告するとともに、中性子磁気レンズの応用方法についても議論する予定である。

報告書

HTTR後備停止系不具合の調査報告書

濱本 真平; 飯垣 和彦; 清水 厚志; 澤畑 洋明; 近藤 誠; 小山 直; 河野 修一; 小林 正一; 川本 大樹; 鈴木 尚; et al.

JAEA-Technology 2006-030, 58 Pages, 2006/03

JAEA-Technology-2006-030.pdf:10.69MB

日本原子力研究開発機構が所有する高温工学試験研究炉(HTTR)の反応度制御設備は、制御棒系と後備停止系の、動作原理の異なる二つの独立した系統で構成されている。通常運転時、原子炉の反応度を制御するとともに、運転時の異常な過渡変化時及び事故時に安全かつ確実に原子炉を停止させるものである。後備停止系は、万一制御棒系のみで原子炉を停止できない場合に、中性子吸収材である炭化ホウ素ペレットを炉心内に重力落下させ、いかなる運転状態からも原子炉を停止する機能を有するものであり、炭化ホウ素ペレットと、ペレットを収めるホッパ,電動プラグ,後備停止系駆動機構,ガイドチューブ等で構成されている。HTTRでは、平成16年7月26日から平成17年3月4日までの計画で、施設定期検査を実施してきたところ、2月21日の後備停止系の作動試験時に、本装置の16基のうち1基が正常に動作しないことがわかった。調査の結果、後備停止系が正常に動作しなかった原因は、後備停止系を駆動するモータの上部のオイルシールが変形したことによってグリースから分離した油がブレーキに到達し、ブレーキの磨耗した粉と混合することによって粘着物となり、粘着物がブレーキの解除を阻害したことによって、モータの駆動を妨げたことがわかった。

論文

A Demonstration study of focusing geometry SANS using a magnetic neutron lens

奥 隆之; 鈴木 淳市; 笹尾 一*; 山田 悟; 古坂 道弘*; 安達 智宏*; 篠原 武尚*; 池田 一昭*; 清水 裕彦

Physica B; Condensed Matter, 356(1-4), p.126 - 130, 2005/02

 被引用回数:11 パーセンタイル:45.41(Physics, Condensed Matter)

われわれは、六極磁石に基づく中性子磁気レンズを開発した。中性子が六極磁場に入射すると、中性子のスピンが磁場と平行な場合、中性子は集光され、反平行な場合は発散される。角度分解能の向上や、高効率測定を目的とした集光型中性子小角散乱法が提案されている。中性子磁気レンズは、物質による中性子の吸収や散乱を引き起こさないため、集光型中性子散乱法で用いる中性子集光光学素子として、最適な素子であると考えられる。最近、われわれは集光型中性子小角散乱法にとって、十分な口径と中性子集光能力を有する中性子磁気レンズを開発した。本研究では、この中性子磁気レンズを用いて、集光型中性子小角散乱実験の検証実験を行ったので、その結果について報告する。

論文

Microscopic structure of the Gamow-Teller resonance in $$^{58}$$Cu

原 圭吾*; 足立 猛*; 秋宗 秀俊*; 大東 出*; 藤村 寿子*; 藤田 佳孝*; 藤原 守; 伏見 賢一*; 原 かおる*; Harakeh, M. N.*; et al.

Physical Review C, 68(6), p.064612_1 - 064612_9, 2003/12

 被引用回数:11 パーセンタイル:58.04(Physics, Nuclear)

$$^{58}$$Cuのガモウ・テラー準位が$$^{58}$$Ni($$^3$$He,t+p)と$$^{58}$$Ni($$^3$$He,t+$$gamma$$)同時計測実験で研究された。アイソスピンT=1とT=2の1$$^+$$準位(E$$_x=$$6$$sim$$12MeV)が$$^{58}$$Ni($$^3$$He,t)反応で強く励起された。磁気スペクトロメーターを用いて測定されたトリトンと半導体検出器で測定した陽子崩壊との同時計測が行われた。この実験で、世界初の$$^{58}$$N($$^3$$He,t+$$gamma$$)実験が行われ、陽子崩壊と$$gamma$$線崩壊強度を用いてガモウ・テラー共鳴の微視構造が議論された。

論文

Spatial variation of D$$alpha$$ line spectral profile and emission process in the divertor region of JT-60U

熊谷 晃*; 久保 博孝; 竹永 秀信; 鈴木 慎悟; 清水 勝宏; 朝倉 伸幸; 嶋田 道也

Plasma Physics and Controlled Fusion, 42(5), p.529 - 543, 2000/05

 被引用回数:13 パーセンタイル:39.64(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uのダイバータ領域から放射されるD$$alpha$$線のスペクトラルプロファイルの空間的変化を高分解能可視分光器を用いて測定し、中性粒子輸送コードを用いて解析した。その結果、D$$alpha$$線の放射は、ダイバータ板付近ではおもに重水素分子及び分子イオンが解離励起することに起因し、一方ダイバータの上流では解離によって生成された重水素原子の電子衝突励起に起因することを明らかにした。また、上流ではダイバータ板での反射及び荷電交換によって生成された重水素原子の電子衝突励起に起因する放射成分も増加し、そのためにD$$alpha$$線のスペクトラルプロファイルが広くなることがわかった。さらに、プラズマ条件(ELMyHモード、比接触ダイバータ、MARFE)によるD$$alpha$$線のスペクトラルプロファイルの変化を初めて系統的に調べた。

論文

Spectroscopic study of JT-60U divertor plasma

久保 博孝; 東島 智; 竹永 秀信; 熊谷 晃*; 清水 勝宏; 杉江 達夫; 鈴木 慎悟; 逆井 章; 朝倉 伸幸

NIFS-PROC-44, p.65 - 68, 2000/01

トカマク型核融合炉の定常化のためには、ダイバータを用いた粒子制御が必要である。高い粒子制御性能を有するダイバータを設計するには、ダイバータにおける粒子挙動の理解が不可欠である。ここでは、JT-60Uのダイバータプラズマにおける重水素粒子、ヘリウム原子、炭素不純物の挙動に関する分光学的研究について発表する。D$$alpha$$線のドップラー拡がりを解析することにより、重水素粒子のリサイクリング過程及びD$$alpha$$線の放射過程に対する重水素分子の役割などを明らかにした。また、HeIのスペクトル線のドップラー拡がりを解析することにより、水素イオンによる弾性散乱によってヘリウム原子の移動度が上がることを明らかにした。炭素不純物については、CDバンドの放射強度の空間分布測定から、ダイバータのドームによって炭化水素不純物のX点付近への輸送が抑制されることを明らかにした。

論文

Monte Carlo simulation of hellium atoms and ions in JT-60U W-shaped divertor

鈴木 慎悟*; 清水 勝宏; 久保 博孝; 白井 稔三; 逆井 章; 杉江 達夫; 朝倉 伸幸

Europhysics Conference Abstracts, 23J, p.477 - 480, 1999/00

ヘリウム排気のメカニズム、及び周辺プラズマにおけるヘリウムの挙動を明らかにするため、モンテカルロ法に基づいたヘリウム輸送コードの開発を行った。この開発においては、不純物輸送コードIMPMCをベースに、ヘリウム原子やイオンに対する衝突素過程の最新データを取り込んで行った。取り込んだ素過程は、電子衝突による電離と再結合、ヘリウム同士の衝突による電荷交換反応、重水素イオンと中性ヘリウムの衝突による弾性散乱などである。計算の結果、He$$^{0}$$とHe$$^{+}$$の密度分布が互いによく似ていることや、ストライク点からの中性ヘリウムのフラックスが顕著に見られることがわかった。またJT-60UにおけるHeI(668nm)の分光観測との比較により、ダイバータ板におけるヘリウムの反射過程がかなり寄与していることがわかった。

論文

Spectroscopic study of the W-shaped divertor in JT-60U

久保 博孝; 東島 智; 竹永 秀信; 清水 勝宏; 熊谷 晃*; 石島 達夫*; 鈴木 慎悟*; 伊丹 潔; 杉江 達夫; 逆井 章; et al.

Proc. of 1998 ICPP & 25th EPS Conf. on Contr. Fusion and Plasma Physics, 22C, p.427 - 430, 1998/00

近年、非接触ダイバータ・プラズマでは重水素イオンの体積再結合が重要な過程であると言われているが、再結合によるイオンのシンクを定量的に評価した研究はほとんどない。JT-60Uの部分非接触ダイバータ・プラズマにおいて、重水素のバルマー系列のスペクトル線強度を測定し、衝突・放射モデルを用いて解析することにより、再結合によるイオン・シンクが電離によるイオン・ソースの1-3%程度しかないことを明らかにした。また、JT-60Uのダイバータ・プラズマでは1-2eV程度の運動エネルギーを有するヘリウム原子が観測されているが、この原子は主プラズマのヘリウム混合率及びヘリウム排気効率に大きな影響を与えると考えられるので、その生成過程に関して弾性散乱を考慮した中性粒子輸送コードを用いて調べた。その他、炭素不純物の輸送に対するダイバータ・ドームの効果について報告する。

論文

Behavior of neutral deuterium and helium atoms in the divertor region of JT-60U

久保 博孝; 竹永 秀信; 杉江 達夫; 東島 智; 鈴木 慎悟*; 清水 勝宏; 逆井 章; 細金 延幸

24th EPS Conf. on Controlled Fusion and Plasma Physics, 21A(2), p.509 - 512, 1997/00

JT-60Uのダイバータ領域において、D$$alpha$$線とHe Iのスペクトル線のドップラー広がりを観測することによって、重水素原子及びヘリウム原子の速度分布を調べ、以下のことを明らかにした。ダイバータ板に到達した重水素イオンは、主に重水素分子として再放出され、水素原子として反射する過程は重要ではない。フランク・コンドン原子のエネルギーは低温領域ではおおきくなる。このことは今までのモデルでは説明できない。ヘリウム・イオンの反射は、ヘリウムのリサイクリング過程として重要ではない。低温領域では、ヘリウム原子のエネルギーは増加し、1eV程度になる。これは、重水素イオンとの弾性衝突が原因と考えられる。ヘリウム原子が、このようなエネルギーを持つことは、ヘリウム輸送に大きな影響を与える。

論文

Carbon monoxide-silicon carbide interaction in HTGR fuel particles

湊 和生; 小川 徹; 鹿志村 悟; 福田 幸朔; 高橋 五志生; 清水 道雄; 田山 義伸

J. Mater. Sci., 26, p.2379 - 2388, 1991/00

 被引用回数:15 パーセンタイル:61.54(Materials Science, Multidisciplinary)

照射済高温ガス炉用被覆燃料粒子において、一酸化炭素(CO)ガスによる炭化ケイ素(SiC)被覆層の腐食を観察した。観察には光学顕微鏡およびX線マイクロアナライザを用いた。SiC層が腐食されている領域では、内側高密度熱分解炭素(IPyC)層の機械的破損がしばしば観察された。反応の初期においては、SiCの結晶粒界が選択的に腐食されていた。粒子の低温側のバッファー層とIPyC層の間およびIPyC層とSiC層との間には、二酸化ケイ素またはより安定な(Si、Ce、Ba)酸化物が蓄積していた。燃料核内では、(Pd、Rh、Ru、Tc、Mo)ケイ化物が観察された。これらの反応生成物は、一酸化ケイ素が腐食領域から気相輸送された結果であると考えられる。

論文

Fission product palladium-silicon carbide interaction in HTGR fuel particles

湊 和生; 小川 徹; 鹿志村 悟; 福田 幸朔; 清水 道雄; 田山 義伸; 高橋 五志生

Journal of Nuclear Materials, 172, p.184 - 196, 1990/00

 被引用回数:69 パーセンタイル:97.8(Materials Science, Multidisciplinary)

照射済高温ガス炉用被覆燃料粒子において、核分裂生成物パラジウム(Pd)による炭化ケイ素(SiC)被覆層の腐食を観察した。観察には光学顕微鏡およびX線マイクロアナライザを用いた。SiC層は局所的に腐食されていた。反応に関与していた元素は主としてPdであったが、いくつかの粒子では、Pdの他にロジウムおよびルテニウムが腐食領域で検出された。Pdは粒子の高温側および低域側の両方で検出されたが、Pdによる腐食領域およびPdの蓄積は低温側で多く見られた。観察されたPd-SiC反応深さは、燃料核からのPdの放出が反応全体を支配するという仮定のもとに、整理された。

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