Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
浜田 省三; 鈴木 雅秀; P.J.Maziasz*; 菱沼 章道; 田中 三雄
Effects of Radiation on Materials,Vol. 1, p.172 - 184, 1990/00
316ステンレス鋼の液体化材(SA)および冷間加工材(CW)を50dpa、3500appmHeまで300~500Cの温度範囲でHFIRで照射し、透過電子顕微鏡により微細組織の変化およびスエリング挙動について調べた。400C以下の照射では、SAとCWの微細組織の変化およびスエリングの差は小さかった。500Cを超える照射では両者の挙動の差が大きくなった。スエリングについてはSAでは2%以上となり、CWの3倍以上になった。微細組織の変化については、SAではたくさんの大きな炭化物(MC)が観察され、一方、CWでは少量の小さな析出物が観察された。このことからSAのスエリング挙動は照射誘起・促進析出物(MC)の挙動と強い関係のあることが明らかになった。
鈴木 雅秀; 浜田 省三; P.J.Maziasz*; 田中 三雄; 菱沼 章道
Effects of Radiation on Materials, p.160 - 171, 1989/00
核融合炉構造材料の候補材であるJPCAが日米協力実験のもとHFIRで照射されている。300~600C、34dpaまでの照射では、JPCAは照射前の熱処理状態に依らずよい耐スエリング性を示すことはすでに報告されている。本実験では、500Cで57dpaまで照射されたJPCAの耐スエリング性について明らかにした。液体化処理材では大きなボイドスエリングが観測され、耐スエリング性の低下が著しいことがわかったた。冷間加工材および時効材は57dpaの照射下でもいまだによい耐スエリング性を示した。耐スエリング性は試料中の析出物(ここではMC)の挙動と密接に関係しており、ここでは一つのモデルを仮定して照射下でのMC析出物の安定性について議論した。
田中 三雄; 鈴木 雅秀; 浜田 省三; 菱沼 章道; 近藤 達男
Fusion Engineering and Design, 9, p.153 - 158, 1989/00
核融合次期装置を含む実験炉を建設する上で、不可欠な技術である構造材料の溶接にとなう、溶接部の中性子照射劣化について報告する。材料(316ステンレス鋼及び改良ステンレス(JPCA))は、現行の日米協力HFIR/ORR共同照射プログラムの一環として55C(冷却水温度)で50dpa(~110/cm)、生成ヘリウム約4000appm、までHFIRで照射され、その後、引張特性及び組織観察が行われた。
浜田 省三; P.J.Maziasz*; 田中 三雄; 鈴木 雅秀; 菱沼 章道
Journal of Nuclear Materials, 155-157, p.838 - 844, 1988/00
被引用回数:26 パーセンタイル:88.82(Materials Science, Multidisciplinary)日本協力照射実験においてHFIRで照射された316ステンレス鋼のスエリングの照射温度依存性について報告する。試料は316の溶体化材(SA)と20%冷間加工材(CW)で300-600Cで30dpaまでHFIRで照射された。照射温度が400C以下ではスエリングは試料の照射前熱処理に依存せず、0.2%前後と小さな値であった。温度が500Cを超えるとSAとCWのスエリング挙動に大きな差が現われた。すなわち、CWのスエリングは温度が600Cまで上昇しても0.3%以下と小さかった。一方、SAでは500Cでスエリングは最大(1.2%)となった。SAにおける高温でのスエリングの増加は粒内に形成する大きな析出相(MC)に付着した巨大なボイドに依るものであることが分かった。
田中 三雄; 浜田 省三; 菱沼 章道; P.J.Maziasz*
Journal of Nuclear Materials, 155-157, p.801 - 805, 1988/00
被引用回数:36 パーセンタイル:93.69(Materials Science, Multidisciplinary)日米共同HFIR/ORR照射試験によって得られた結果の内、比較的高温照射(500,600C)後の組織観察結果を比較的低温照射(300,400C)後の組織と比較して報告する。 高温照射においては、照射によって析出相の形成が、一層促進され、粗大化が起る。このため、照射欠陥の粗大ボイドが形成され、スエリング量は500Cでは極大を示す。溶体化処理材では加工材に比べて、析出層の粗大化は著しく、スエリング量も多くなった。 この結果は、使用温度が500C以上の場合は、核融合炉のブランケット構造部材としては、加工材を使用した方が得策である事を示している。
田中 三雄; 浜田 省三; 菱沼 章道; M.L.Grossbeck*
Journal of Nuclear Materials, 155-157, p.957 - 962, 1988/00
被引用回数:20 パーセンタイル:84.83(Materials Science, Multidisciplinary)日米共同HFIR/ORR照射実験から得られた成果の内、第1候補材料(PCA)の引張及び疲労特性について報告する。 従来溶体化材の機械的性質は、重照射後の多量なヘリウム存在下では、その脆性のために、照射による劣化が著しいと報告されて来た。しかしながら、大型溶接構造物と考えられる次期核融合炉を冷間加工材で製作する事は、溶接性の問題があり大変困難である。そこで、溶体化材の開発が必要となった。 本実験結果は改良ステンレス鋼(Ti添加材)では、その照射劣化量は溶体化材と冷間加工材とが同程度である事を示している。この結果は改良ステンレス鋼の溶体化材は良く限定した使用条件下では、核融合炉の構造材料として使用できる可能性を示している。
田中 三雄; P.J.Maziasz*; 菱沼 章道; 浜田 省三
Journal of Nuclear Materials, 141-143, p.943 - 947, 1986/00
被引用回数:25 パーセンタイル:89.88(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉用材料として開発した日米の候補材料(PCA)の照射実験を共同で進めている。ここでは双方の候補材料であるFERなど近未来を目標にしたSVS316鋼の改良材を実用に近い温度300と400CでHFIR(High Flux Isotope Reactor)で10と34dpaまで照射した後、電子顕微鏡を利用してミクロ組織とくに転位ループ及び転位線、キャビティ(ボイド、ヘリウム気泡)、析出物に注目して観察した結果を報告する。用いた材料は米国の25%冷間加工材と日本の15%冷間加工材及び溶体化処理材である。その結果日米双方の上記パラメータの照射下における挙動はほとんど差がないこと及びこの実験条件下では加工材と溶体化材の差異が非常に小さいことが明らかとなった。
浜田 省三; 田中 三雄; 白石 健介
Journal of Nuclear Materials, 114, p.338 - 340, 1983/00
被引用回数:8 パーセンタイル:91.1(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉材料の照射損傷の研究において、イオン照射実験は非常に有効であるが、イオン照射によって材料中に生成する損傷が試料表面からの距離によって非常に異なったものになることに注意を要する。ステンレス鋼について、イオン照射後熱処理することなく、イオン照射によって生じた損傷組織の深さによる変化の様子を透過電子顕微鏡によって直接観察する実験技術を開発したので、実験技術の詳細について報告する。この実験技術を応用して、ステンレス鋼に1MeVのヘリウムイオンを照射した試料で損傷組織を試料表面からの深さの関数として観察した。この観察では、損傷組織は原子のはじき出しによるものと注入したヘリウムによるものとが分離でき、それぞれの分布はZieglenのイオン阻子能を用いた計算の結果とよい一致をすることが認められた。
田中 三雄; 深谷 清; 深井 勝麿; 白石 健介
ASTM Special Technical Publication 725, p.247 - 268, 1981/00
粉末冶金法で製造した純モリブデン、アーク溶解法で製造したTZM、電子ビーム溶解した純モリブデンおよびモリブデン-0.56w/oニオブ合金をJRR-2およびJMTRを用いて800Cから1000Cの温度範囲で110n/cmから110n/cmまで中性子照射した。商用のモリブデンおよびTZMでは照射量が510n/cmを超えると著しい脆化を示し、照射後1000Cで1時間の熱処理を施しても照射脆化は回復しない。これに対して、電子ビーム溶解したモリブデン-ニオブ合金は110n/cmの照射でも3%程度の伸びを示すほか、照射後1000Cで1時間熱処理を行うと照射による延性の低下は照射前の状態に回復する。この合金は電子ビーム溶解することによって酸素などの有害な不純物を少なくすること、ニオブの添加によって高温での結晶粒の成長を抑えることが照射による脆化を軽減させる大きな原因になっていることが考えられる。この合金は高温で使用する核融合炉の防護壁の材料として使用できる可能性がある。
田中 三雄; 深谷 清; 白石 健介
Trans.Jpn.Inst.Met., 20(12), p.697 - 705, 1979/00
高速中性子で6.310から5.010n/mまで原子炉温度で照射した純モリブデンの照射後引張試験を223から525Kまでの変形温度、2.810から2.810/secまでの変形速度で行った。室温以下及び室温でも2.810以上の変形速度の引張試験によって、照射軟化(照射前の値に比較して降伏応力が減少する)が6.310および1.010n/m照射した試料で認められた。この軟化は電子顕微鏡による組織観察によると、照射で作られた欠陥集合体のうち、歪場を持った欠陥集合体によって起る事が分った。一方2.410および5.010n/mまで照射した試料では照射硬化が起り、これは歪場を持たない欠陥集合体による事が結論された。
野村 靖; 中田 宏勝; 田中 三雄; 深谷 清
JAERI-M 7629, 35 Pages, 1978/04
JMTRの被覆粒子照射キャプセルの燃料照射温度は最高1600Cを目標としており、燃料を密封する内筒材料としては1000C近辺の温度でも十分な強度を有し放射化断面積の小さいNb-1%Zrを選定した。電子ビーム融解法によりリインゴットを製造し、スエージング加工後最終焼鈍を施して製作した管について1000C近辺の真空中高温引張試験及び流動ヘリウム中1000Cクリープ試験を実施したので、報告する。
中村 幸治; 柴田 猛順; 田中 三雄
Journal of Nuclear Materials, 68(2), p.253 - 256, 1977/02
被引用回数:13強い水素イオンビームを多結晶モリブデンに照射することにより、試料温度が200Cちかくにおいて、新しいタイプの表面損傷「結晶粒放出」を発見した。多結晶モリブデンを25keV30mA/cmの強い水素イオンビームで照射した。試料温度は常温から500Cまで変化させた。1c/cmから20c/cmの照射量にわたりイオン衝撃したのち、表面損傷のようすを走査型電子顕微鏡で観察した。表面損傷の様子は試料の温度に強く依存する。即ち200C近くでは結晶粒放出、常温近くでは直径1m以内の多数のブリスタがみられた。500Cの温度では結晶粒放出もブリスタも観測されない。結晶粒放出によるくぼみの大きさは、一結晶粒以上でありこれは多結晶モリブデン表面の第一結晶粒層にある結晶粒ないしはいくつかの結晶粒のかたまりの跡であると考えられる。さらに結晶粒放出の温度依存性をモリブデン中の水素拡散と考慮して考察した結果この温度依存性を良く説明することができた。
田中 三雄; 深井 勝麿; 白石 健介
JAERI-M 6585, 25 Pages, 1976/06
核融合炉第一壁のブリスタリングによる損耗のわりあいがを評価するための予備実験を行った。入射エネルギーが450KeVのArionを室温でMoに照射し表面に形成されるブリスターを走査型電子顕微鏡で観察し、ブリスタリングの照射量およびその後の焼鈍温度依存性を調べた。Mo表面のブリスターは5.110ion/cm以上照射すると観えはじめ、直径は1.8mでガス気泡のつり合いの式から予測される値と良く一致した。照射をつづけると密度は一定で直径は増加した。直径(dm)と照射量(t)の関係はd=1.5log(t)-16で表わされた。ブリスタリングによる表面損耗率も同様に照射量の対数に比例して増加し、410ions/cmまで照射試料では2.04atoms/cmにも達する。照射後焼鈍を行ってもブリスタリングの程度(照射表面をブリスターが占める割合)はほぼ一定であり、損耗率もほとんど変わらない。これらの結果は室温照射におけるブリスタリングの程度は照射初期のSr気泡の密度であることを示している。
田中 三雄; 川崎 了
Journal of Nuclear Materials, 48(3), p.360 - 364, 1973/03
被引用回数:1fission-track-etching法によって、ハステロイ-Xに含まれるホウ素の熱処理による分布の変化を研究した。ハステロイ-Xにおいて、比較的短時間(3分間)の等温時効により、ホウ素の粒界析出は650Cより1100Cまでの広い温度範囲で検出された。しかしながら、時効が進行すると、各時効温度で粒界析出しているホウ素の割合が減少するのが観察された。この減少はE.P.X.M.A.によって検出されたMC型のモリブデン炭化物の粒内析出に関連されて議論された。
田中 三雄; 川崎 了
Journal of Nuclear Materials, 45(1), p.82 - 86, 1972/01
被引用回数:1fission-track-etching法により、インコロイ-800合金中のホウ素の分布を検討した。本合金は高温ガス炉用のヘリウム配管および炉内ループ用の材料としての使用が予定されており、高温強度と照射脆化に大きな影響を及ぼすと思われるホウ素の分布を研究することは必要である。実験によると、均一に分散していたホウ素は、焼鈍により、比較的短時間に粒界に析出することが分った。ホウ素の析出のための活性化エネルギーと炭化物の析出のための活性化エネルギーを求め、それぞれに及ぼすホウ素含有量の影響を検討した。