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鈴谷 賢太郎; 古坂 道弘*; 渡辺 昇*; 大沢 真人*; 岡村 清人*; 柴田 薫*; 神山 智明*; 鈴木 謙爾*
J. Mater. Res., 11(5), p.1169 - 1178, 1996/05
ポリカルボシランからつくられるSiC繊維のメゾスコピック構造をX線と中性子線による回折および小角散乱によって調べた。4~10程度の大きさのマイクロボイドが初めて観察された。これは、散乱ベクトルQが0.1~1の一般の回折計や小角散乱装置では観察できない領域に、あらわれる。-SiC粒子の大きさと体積分率は、作製方法(酸化融化法と電子線照射不融化法)と焼成温度によって大きく変化する。その変化は、マイクロボイドと同様に焼成中に発生するガスと密接な関係があることがわかった。必要な機械的強度を得るにはこれらのパラメータをコントロールしながらマイクロボイドと-SiC粒子の大きさを調整する必要がある。このような中角度領域のX線および中性子散乱はSiC繊維のような複雑なメゾスコピック構造を持った材料の研究に大変有効である。
鈴木 謙爾*; 神山 智明*; 鈴谷 賢太郎; Y.Wang*
まてりあ, 35(8), p.858 - 861, 1996/00
有機-無機変換によって得られるセラミックス長繊維は、複合材料の強化繊維として大変重要である。我々は、有機物質であるポリチタノカルボシランを焼成することで得られるセラミックス繊維:Si-Ti-C-O繊維の構造をX線小角散乱法で調べた。低散乱ベクトル領域(0.01Q0.05)の解析から、焼成前の有機繊維にはポリマー特有の異方構造があるが、焼成後のセラミックス繊維においてもそれはある程度保存されていることがわかった。しかし、繊維の機械的強度は、より短範囲のSi-C結合が-SiC的になり、-SiCクラスターが出現、成長を始めると向上することが、高散乱ベクトル領域(0.05Q0.8)の解析から明らかになった。