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福井 宏之*; 藤本 真人*; 赤浜 裕一*; 佐野 亜沙美; 服部 高典
Acta Crystallographica Section B; Structural Science, Crystal Engineering and Materials (Internet), 75(4), p.742 - 749, 2019/08
被引用回数:7 パーセンタイル:58.9(Chemistry, Multidisciplinary)単斜晶ZrOバデライトは、加圧により体積弾性率と原子振動の異常な軟化を示す。その原因を明らかにするために、我々は構造の圧力変化を中性子粉末回折および第一原理計算により調べた。その結果、体積弾性率の異常な圧力応答は化学結合性の変化というより、酸素副格子の変形、とりわけ*面内で作られる酸素のレイヤーの一つと関係していることが分かった。このレイヤーは、2つの平行四辺形、つまりほとんど歪まず回転するものと圧力で変形するものにより構成されている。このレイヤーの変形が数あるZr-O原子間距離のうちの一つを伸ばし、いくつかの原子振動モードをソフト化させることが分かった。
片山 芳則; 服部 高典; 齋藤 寛之; 池田 隆司; 青木 勝敏; 福井 宏之*; 舟越 賢一*
Physical Review B, 81(1), p.014109_1 - 014109_6, 2010/01
被引用回数:71 パーセンタイル:90.16(Materials Science, Multidisciplinary)液体の水の構造を融解曲線に沿って、17.1GPa, 850Kまで、X線回折その場回折法によって調べた。低圧では、局所構造は、配位数が増加することによって、単純液体的な構造へと変化した。4GPa付近で分子が密に詰まった構造になると、それ以上の圧縮によって、分子間距離が縮むことによって、体積が収縮した。古典的な分子同力学シミュレーションは、実験結果をよく再現したが、一致の程度は圧力に依存した。対ポテンシャルモデルの限界について議論を行った。
吉朝 朗*; 有馬 寛; 福井 宏之*; 奥部 真樹*; 片山 芳則; 大高 理*
日本結晶学会誌, 51(1), p.66 - 69, 2009/02
われわれは高温高圧放射光実験によってAgIの精密な温度圧力相図を決定した。マルチアンビル高圧装置とSPring-8の放射光を利用することによって、X線回折及びXAFS測定が行われた。不規則岩塩構造相では、Agイオンが6配位席及び4配位席の両方を占有する。4配位席の占有率は、2GPa付近で最大の20%程度となる。岩塩構造から不規則岩塩構造への変化は、X線回折で観測される平均構造でははっきりしないが、XAFSで観測される局所構造でははっきりと現れた。EXAFSデバイワーラー因子からは原子間の有効二体ポテンシャルを高温高圧下でも求めることができる。圧力は有効ポテンシャルに大きな影響を及ぼし、非調和性が圧力とともに減少することが明らかになった。
大高 理*; 有馬 寛*; 福井 宏之*; 内海 渉; 片山 芳則; 吉朝 朗*
Physical Review Letters, 92(15), p.155506_1 - 155506_4, 2004/04
被引用回数:51 パーセンタイル:84.23(Physics, Multidisciplinary)液体ゲルマン酸塩中のゲルマニウムの周りの局所構造をX線吸収その場観察測定によって9GPa, 1273Kまで調べた。4面体配位したゲルマニウムによって構成される液体ゲルマン酸塩は、2.5GPaまでは局所構造に顕著な変化を起こすことなく収縮し、その後、3GPaで、突然4配位から6配位への変化を起こす。配位の変化は4GPaで完了し、それ以上圧力では、8面体配位したゲルマニウムによって構成される高密度液体が安定となる。高密度液体中のGeO8面体は固体中のそれよりも圧縮されやすい。
奥部 真樹*; 吉朝 朗*; 大高 理*; 福井 宏之*; 片山 芳則; 内海 渉
Journal of Physics; Condensed Matter, 14(44), p.11511 - 11515, 2002/11
被引用回数:4 パーセンタイル:26.13(Physics, Condensed Matter)放射光ビームライン設置の高温高圧装置を用いて、金のL吸収端のEXAFSスペクトルを1100K, 14GPaまでの領域で測定した。測定結果を解析することにより、0, 6, 14GPaにおける金の非調和ペアポテンシャルが計算された。
大高 理*; 吉朝 朗*; 福井 宏之*; 村井 敬一郎*; 奥部 真樹*; 竹部 仁*; 片山 芳則; 内海 渉
Journal of Physics; Condensed Matter, 14(44), p.10521 - 10524, 2002/11
被引用回数:18 パーセンタイル:64.23(Physics, Condensed Matter)放射光設置の大型高圧装置を用いて、LiO-4GeOガラスと純GeOガラスを14GPaまで室温下で加圧し、そのローカル構造変化をXAFS測定により観測した。LiO-4GeOガラスを加圧すると、7GPaあたりまで、GeO四面体の圧縮に伴ってGe-O距離が連続的に短くなるが、8-10GPaで配位数変化を伴って、Ge-O距離が急激に増加する。これに対し、純GeOガラスの場合は、2-12GPaまでGe-O距離は連続的に少しずつ増加することが明らかになった。
大高 理*; 福井 宏之*; 舟越 賢一*; 内海 渉; 入舩 徹男*; 亀卦川 卓美*
High Pressure Research, 22(1), p.221 - 226, 2002/01
被引用回数:30 パーセンタイル:76.07(Physics, Multidisciplinary)高温高圧下での酸化ジルコニウムと酸化ハフニウムの相関係と状態方程式を放射光設置のマルチアンビル装置を用いたX線回折実験により決定した。酸化ジルコニウムは、3-4GPa付近において、Baddeleyite 構造が、温度によって2種の構造に転移する。すなわち、600 以下では斜方晶相へ、600 以上では、菱面体相になる。両相とも12.5GPaで、PbCl型の別の斜方晶相へ転移し、この相は、24GPa ,1800まで安定である。一方酸化ハフニウムは、斜方晶相が4GPaから14.5GPa,1250-1400以下では安定であり、これ以上の温度では正方晶相へ転移する。14.5GPa以上ではコチュナイトタイプの別の斜方晶相へと転移する。
大高 理*; 福井 宏之*; 国定 泰一*; 藤沢 友之*; 舟越 賢一*; 内海 渉; 入舩 徹男*; 黒田 幸治*; 亀卦川 卓美*
Physical Review B, 63(17), p.174108_1 - 174108_8, 2001/05
被引用回数:127 パーセンタイル:96.62(Materials Science, Multidisciplinary)高温高圧下におけるZrOの相関係と体積変化をマルチアンビルと放射光を用いたその場X線観察によって研究した。3-4GPa付近において、Baddeleyite 構造は、温度によって2種の構造に転移する。すなわち、600以下ではOrthorhombic相へ、600以上では、tetragonal 相になる。両相とも12.5GPaで、PbCl2型の別のOrghorombic 相へ転移し、この相は、24GPa,1800まで安定である。
大高 理*; 吉朝 朗*; 福井 宏之*; 村井 敬一郎*; 奥部 真樹*; 片山 芳則; 内海 渉; 西畑 保雄
Journal of Synchrotron Radiation, 8(Part2), p.791 - 793, 2001/03
放射光ビームライン設置の高圧プレスを用いて、石英タイプ結晶ならびにガラスの酸化ゲルマニウムを室温下14GPaまで圧縮し、その構造変化をXAFS測定によりその場観察した。結晶酸化ゲルマニウムにおいては、4から6への配位数変化が8GPaあたりで始まり、12GPaで終了するが、ガラスにおいては、その変化は6GPaから始まり、10GPa以下で終了することが明らかになった
福井 宏之*; 大高 理*; 永井 隆哉*; 桂 智男*; 舟越 賢一*; 内海 渉
Physics and Chemistry of Minerals, 27(6), p.367 - 370, 2000/06
被引用回数:4 パーセンタイル:21.55(Materials Science, Multidisciplinary)マルチアンビルを用いた高圧下でのDTA測定及び放射光その場X線観察の手法により、ポートランダイト(Ca(OH))の融解曲線を6GPa,1000までの領域で測定した。融解はcongruentであり、融解曲線は負の勾配を持つこと、すなわち、液相Ca(OH)は、この圧力領域では結晶相より高密度であることが明らかになった。
福井 宏之*; 大高 理*; 桂 智男*; 永井 隆哉*; 舟越 賢一*; 内海 渉; 亀卦川 卓美*
Science and Technology of High Pressure, p.554 - 557, 2000/00
高圧下での示差熱解析並びに放射光X線その場観察により、水酸化カルシウムの8GPaまでの融点の圧力変化を測定した。融点は、圧力増加に伴って下降し、6GPaでは、約600Cになった。さらに圧力を増加させると、融点は上昇に転じ、固相にこのあたりの相転移があることを示唆され、実際にX線観察によりBaddeleyite構造の新高圧相が発見された。
片山 芳則; 服部 高典; 福井 宏之*; 野澤 暁史*; 舟越 賢一*
no journal, ,
液体の水は、水分子が水素結合によるネットワーク構造を作るため、特異な性質を示す。このような4配位が基本となった隙間の多い構造は、加圧によって密な構造へと変化することが期待される。われわれは、超高圧下の水の構造を調べるため、大型放射光施設SPring-8で高温高圧X線回折実験を行っている。前回は、ビームラインBL14B1に設置されているキュービック型マルチアンビルプレスを用いたX線回折実験から、水の構造が数GPaの領域で、剛体球モデルで近似できるような構造へと変化することを報告した。今回は、ビームラインBL04B1に設置されている2段加圧式の川井型プレスを用いて、圧力の上限を約17GPaまで拡張した回折実験を行った。比較的大きな試料(直径1.5mm)を使うことによって、超高圧力下においてもバックグラウンドが小さく、S/Nの高いデータを収集することができた。常圧の水は構造因子に約2Aと約3Aの二つの極大を持つ。加圧とともにこの極大は近づき、単純な液体のような1本の鋭く大きなピークになる。さらに加圧すると、このピークの位置は次第にの大きな方向へと移動する。数GPa以下では、密度の上昇は主として配位数の増加によるが、それより高い圧力では分子間距離の減少によることがわかった。
片山 芳則; 服部 高典; 福井 宏之*; 野澤 暁史*; 舟越 賢一*
no journal, ,
常温常圧の液体の水は、水分子が方向性を持つ水素結合によってネットワーク構造を作るため、他の分子性液体とは違った特異な性質を示す。このような4配位構造が基本となった隙間の多い構造は、加圧によって密な構造へと変化すると期待される。われわれは前回に引き続き、より高い圧力までの構造変化を調べるため、放射光を用いたX線その場観察実験を行った。これまでのSPring-8のBL14B1に設置されたキュービックマルチアンビルプレスを用いたX線回折測定に加え、BL04B1の川井型の2段式プレスを用いることによって約17GPaまでの測定に成功した。直径1.5mmの比較的大きな試料を用いることによって、バックグラウンドの低い質の良いデータを得ることができた。常圧の構造因子S(Q)は2Aと3Aに二つの極大を持つ。圧力を加えると、これらの極大は融合し、単純な液体の構造因子に似た一つの鋭いピークになる。さらなる加圧によって、このピークはQの高い方向へと移動する。密度の増大は、数GPaまでは配位数の増大によるものだが、それ以上の圧力では、分子間距離の減少によって引き起こされることが明らかになった。
片山 芳則; 服部 高典; 齋藤 寛之; 福井 宏之*
no journal, ,
液体の水は特異な性質を示す。これは、水素結合によるネットワーク構造と関係がある。シミュレーションによる研究は、数GPaから数十GPaという圧力によって、水素結合ネットワークの弱化や分子解離といった大きな変化が起きることを予測している。最近の高圧技術の発展と放射光源及び中性子源の発展によって、このような圧力領域での構造変化の直接観察は非現実的ではなくなった。われわれは、日本の放射光施設SPring-8のBL14B1に設置されているキュービック型マルチアンビルプレスを用いて、液体の水のX線回折を9GPa、420Cまで測定した。直径1.5mmという大きな試料サイズとダイヤモンド容器の利用によって、高圧セルからのバックグラウンドX線を試料からのX線回折より小さくすることができた。分子間の距離はほぼ一定のまま、水分子の配位数は約4GPaで10程度まで急激に増加した。水の構造は圧力の増加とともに剛体球モデルで記述できるような単純な構造へと変化していく。この結果は最近の中性子散乱研究の結果と一致している。
片山 芳則; 服部 高典; 齋藤 寛之; 青木 勝敏; 福井 宏之*; 舟越 賢一*
no journal, ,
液体の水は特異な性質を示す。これは、水素結合によるネットワーク構造と関係がある。シミュレーションによる研究は、数GPaから数十GPaという圧力によって、水素結合ネットワークの弱化や分子解離といった大きな変化が起きることを予測している。われわれは、放射光施設SPring-8のBL14B1に設置されているキュービック型マルチアンビルプレス及びBL04B1に設置されている川井型プレスを用いて、液体の水のX線回折を17GPa間で融点直上で測定した。約5GPaまでは分子間の距離はほぼ一定のまま配位数が9程度まで急激に増加した。すなわち水の構造は圧力の増加とともに単純な構造へと変化する。その後は配位数はほぼ一定で分子間距離が減少することによって密度が増加することがわかった。
片山 芳則; 服部 高典; 齋藤 寛之; 池田 隆司; 青木 勝敏; 福井 宏之*; 舟越 賢一*
no journal, ,
液体の水は独特な性質を示す。これらの性質は水素結合によるネットワーク構造と関連付けられている。常温常圧では水分子の配位数は4に近い。これは液体金属や希ガス液体など単純な液体と比べると非常に小さい。われわれは高温高圧条件下で、融点直上の液体の水のX線回折をSPring-8のBL14B1のキュービック型マルチアンビルプレスを用いて9GPaまで、BL04B1の川井型プレスを用いて17GPaまで測定した。水分子の配位数は5GPaでは約10へと急激に上昇したが、分子間距離はほとんど一定であった。さらに圧縮すると、分子間距離の減少が起きて体積が減少した。比較のため、古典分子動力学シミュレーションを行った。その結果は実験結果をよく再現したが、圧力によって一致の程度は異なった。これらの結果と、これまでの中性子散乱,X線回折及び第一原理分子動力学研究の結果を比較する。
片山 芳則; 服部 高典; 齋藤 寛之; 池田 隆司; 青木 勝敏; 福井 宏之*; 丹下 慶範*; 舟越 賢一*
no journal, ,
高温高圧下の液体の水のX線回折を測定した。圧力9GPaまではSPring-8のBL14B1のキュービック型高圧装置、17GPaまではBL04B1の川井型プレスを用いた。さらに、焼結ダイヤモンドアンビルを用いることによって、圧力領域を20GPaまで拡張した。第一原理動力学シミュレーションの結果とあわせて、水の局所構造が氷に似た構造から、単純な液体に似た構造へと変化する温度圧力領域が明らかになった。
片山 芳則; 池田 隆司; 服部 高典; 齋藤 寛之; 青木 勝敏; 福井 宏之*; 丹下 慶範*; 舟越 賢一*
no journal, ,
常圧での水は特異な性質を示すが、これらは水素結合によるネットワーク構造と関係している。われわれは水の構造の圧力変化を調べるために、X線回折実験をSPring-8の放射光とマルチアンビル型プレスを組合せて20GPaの圧力まで行った。これによって、融点直上では、約4GPaまで水分子の配位数が急速に増加することがわかった。高密度水の第一原理動力学シミュレーションも行った。得られた酸素間の動径分布関数は、実験結果とよく一致した。シミュレーションの結果から、水の構造変化には温度が重要であることが示されたため、4.1GPaまでで、温度を変化させたX線回折実験を行った。シミュレーションの結果は実験結果とよく一致した。これらの研究によって水素結合液体から単純な液体への構造変化が起きる領域が明らかになった。
片山 芳則; Yagafarov, O.; 池田 隆司; 齋藤 寛之; 青木 勝敏; 服部 高典; 福井 宏之*; 丹下 慶範*; 舟越 賢一*
no journal, ,
常圧での水は特異な性質を示すが、これらは水素結合によるネットワーク構造と関係している。われわれは水の構造の圧力変化を調べるために、X線回折実験をSPring-8の放射光とマルチアンビル型プレスを組合せて20GPaの圧力まで行った。これによって、融点直上では、約4GPaまで水分子間の距離はほとんど変わらず、分子の配位数が急速に増加することがわかった。一方、高密度水の第一原理動力学シミュレーション結果から、水の構造変化には温度が重要であることが示されたため、比較的低圧で、温度を変化させたX線回折実験を行った。その結果は、温度によって水素結合液体から単純な液体への構造変化が起きることを支持するものであった。