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渡辺 幸信*; 定松 大樹*; 荒木 祥平; 中野 敬太; 川瀬 頌一郎*; 金 政浩*; 岩元 洋介; 佐藤 大樹; 萩原 雅之*; 八島 浩*; et al.
EPJ Web of Conferences, 284, p.01041_1 - 01041_4, 2023/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.21(Nuclear Science & Technology)医療用RIの製造や核融合材料の照射損傷、放射性廃棄物の核変換などの研究において重陽子加速器を用いた高強度中性子源が提案されている。そのような中性子源の設計には重陽子を様々な標的に照射した際の中性子生成データが必要である。しかし、重陽子入射中性子生成二重微分断面積などの実験データは十分でない。そこで本研究では、大阪大学核物理研究センター(RCNP)において幅広い原子番号の標的に対する200MeV重陽子入射中性子生成二重微分断面積の系統的な測定を実施した。200MeVの重陽子ビームをビームスウィンガーマグネット内の薄い標的に照射し、放出される中性子を大きさの異なるEJ301検出器(直径及び厚さが2inchと5inch)を7m、20mの位置にそれぞれ設置し、測定した。測定角度は0度から25度までの5角度とし、中性子エネルギーは飛行時間法で決定した。それぞれの測定データは入射エネルギーの半分あたりに特徴的な幅広なピークを示しており、ピークの収量は標的の質量数に従って単調に増加した。DEURACSとPHITSを用いた理論モデル計算との比較の結果、DEURACSの計算結果はPHITSのものよりも実験値に対してより良い一致を示した。加えて、得られたLi, Be, Cの結果を用いてJENDL/DEU-2020とTENDL-2017の核データライブラリのベンチマークを行った。
渡辺 幸信*; 定松 大樹*; 荒木 祥平*; 中野 敬太*; 川瀬 頌一郎*; 金 政浩*; 岩元 洋介; 佐藤 大樹; 萩原 雅之*; 八島 浩*; et al.
EPJ Web of Conferences, 239, p.20012_1 - 20012_4, 2020/09
被引用回数:2 パーセンタイル:86.93(Nuclear Science & Technology)重陽子ビームによる加速器中性子源は、核分裂生成物の核変換、核融合炉材料試験等の応用分野での利用が検討されている。そこで、このような加速器や中性子源の設計に有益なデータとして、大阪大学核物理研究センターにおいて、200MeV重陽子入射核反応によるリチウムの中性子生成二重微分断面積(DDX)を測定した。実験では液体有機シンチレータEJ301を用いた飛行時間法を適用し、前方0度から25度の範囲で中性子断面積データを取得した。広範なエネルギー範囲のデータを取得するため、直径及び厚さが5.08cmと12.7cmの大きさの異なる2台のシンチレータを標的から7mと20mの地点にそれぞれ設置した。ここで、中性子の検出効率はSCINFUL-QMDコードを用いて導出した。本発表では、実験値と重陽子入射断面積計算コードDEURACS及び粒子・重イオン輸送計算コードPHITSによる計算値との比較について述べる。また、25, 40及び100MeV重陽子入射による実験値を用いて、DDXの入射エネルギー依存性について議論する。
Tsai, P.-E.; 岩元 洋介; 萩原 雅之*; 佐藤 達彦; 小川 達彦; 佐藤 大樹; 安部 晋一郎; 伊藤 正俊*; 渡部 浩司*
Proceedings of 2017 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference (NSS/MIC 2017) (Internet), 3 Pages, 2018/11
一次はじき出し原子(PKA)のエネルギースペクトルは、モンテカロル放射線輸送コードを用いた加速器施設設計の放射線損傷評価において重要である。しかし、計算コードに組み込まれている物理モデルは、PKAスペクトル について実験値の不足から十分に検証されていない。これまで、従来の固体検出器を用いた原子核物理実験の測定体系において、劣った質量分解能や核子あたり数MeV以上と高い測定下限エネルギーのため、実験値は限られていた。そこで本研究では、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて、PKAスペクトルを測定するための2つの時間検出器と1つのdE-Eガス検出器からなる新しい測定体系を設計した。その結果、本測定体系は、質量数20から30のPKAにおいて、核子当たり0.3MeV以上のエネルギーを持つPKA同位体を区別できる。一方で、質量数20以下のPKAにおいては、PKAの質量数を識別できる下限エネルギーは核子当たり0.1MeV以下に減少する。今後、原子力機構のタンデム施設、及び東北大学のサイクロトロン・ラジオアイソトープセンターにおいて、設計した測定体系の動作テストを行う予定である。
松田 規宏; 三上 智; 下浦 享*; 高橋 純子*; 中野 雅和; 島田 清貴*; 宇野 騎一郎; 萩原 成朝; 斎藤 公明
Journal of Environmental Radioactivity, 139, p.427 - 434, 2015/01
被引用回数:102 パーセンタイル:94.48(Environmental Sciences)Depth profiles of radioactive cesium from the Fukushima accident in soils was obtained using a scraper plate three times between December 2011 and December 2012. In most of the obtained depth profiles, it was possible to fit the concentration to a function of mass depth as either an exponential or sech function. By using those functions, following three parameters were estimated: (1) relaxation mass depth (g cm), (2) effective relaxation mass depth (g cm), and (3) 1/10 depth L (cm). It was observed that depth profiles at some study sites deviated from the typical exponential distributions over time. Downward migration rate V (kg m y) estimated by the sech function were in good agreement with those found by a realistic approach using a diffusion and migration model.
國丸 貴紀; 見掛 信一郎; 西尾 和久; 鶴田 忠彦; 松岡 稔幸; 石橋 正祐紀; 笹尾 英嗣; 引間 亮一; 丹野 剛男; 真田 祐幸; et al.
JAEA-Review 2013-018, 169 Pages, 2013/09
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階; 地表からの調査予測研究段階」、「第2段階; 研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階; 研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなり、2011年度は、第2段階及び第3段階の調査研究を進めた。本報告書は、2010年度に改訂した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」に基づいた、超深地層研究所計画の第2段階及び第3段階の調査研究のうち2011年度に実施した(1)調査研究、(2)施設建設、(3)共同研究等の成果を取りまとめたものである。
國丸 貴紀; 見掛 信一郎; 西尾 和久; 鶴田 忠彦; 松岡 稔幸; 石橋 正祐紀; 上野 孝志; 徳安 真吾; 大丸 修二; 竹内 竜史; et al.
JAEA-Review 2012-020, 178 Pages, 2012/06
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階; 地表からの調査予測研究段階」、「第2段階; 研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階; 研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなり、2010年度は、第2段階である「研究坑道の掘削を伴う研究段階」を進めるとともに、第3段階(研究坑道を利用した研究段階)の調査研究を開始した。本報告書は、2002年2月に改訂した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」に基づき、超深地層研究所計画の第2段階「研究坑道の掘削を伴う研究段階」及び第3段階(研究坑道を利用した研究段階)における2010年度に実施した(1)調査研究、(2)施設建設、(3)共同研究等の成果を取りまとめたものである。
福田 朱里*; 萩原 大樹; 石村 豊穂*; 幸塚 麻理子*; 井岡 聖一郎*; 天野 由記; 角皆 潤*; 鈴木 庸平*; 水野 崇
Microbial Ecology, 60(1), p.214 - 225, 2010/05
被引用回数:29 パーセンタイル:65.76(Ecology)花崗岩深部においても微生物の生態系がみられることが知られているが、そのバイオマスや生物多様性,代謝活性を制限する地球化学的要因は明らかになっていない。今回、筆者らは地球化学特性と微生物学特性の関連性を明らかにするため、2005年及び2008年に瑞浪超深地層研究所(MIU)用地内に掘削されたMIZ-1号孔より深度1,169m地点において採取された地下水試料の生物地球化学的特性の調査を行った。化学分析の結果、いずれの試料においても酸素や硝酸,硫酸等の電子受容体は乏しいものの、有機酸を含まない有機炭素に富むことがわかった。いずれの地下水においても、優占する微生物種は、芳香族や脂肪族炭化水素のような利用されにくい電子供与体を利用可能な属に属する微生物であることがわかった。複数のエネルギー源や電子受容体を添加した35週間の培養試験では、培養試験の条件にかかわらず、優占種が属へと変化した。これらの生物地球化学調査の結果から、MIU深部では、酸素や硝酸の電子受容体と有機酸が乏しいことから属が優占する環境が保持されていると考えられる。
萩原 政幸*; 辻井 宏之*; Rotundu, C. R.*; Andraka, B.*; 高野 安正*; 立岩 尚之; 小林 達生*; 鈴木 隆史*; 菅 誠一郎*
Physical Review Letters, 96(14), p.147203_1 - 147203_4, 2006/04
被引用回数:18 パーセンタイル:67.26(Physics, Multidisciplinary)準一次元系磁性物質Ni(CHN)(NO)(ClO)(NTENP)の磁場中比熱測定を行った。スピン鎖に並行に磁場を加えると、臨界磁場以上でスピンギャップが消滅し、磁気秩序転移温度より高温では比熱が温度に依存する振る舞いを示すことが明らかとなった。本研究から明らかとなった、朝永-ラッティンジャー流体的振る舞いについて理論モデルを用いて解析する。
宮崎 則幸*; 萩原 世也*; 茅野 栄一*; 丸山 結*; 橋本 和一郎*; 前田 章雄*
JAERI-Research 2001-047, 35 Pages, 2001/10
原子炉のシビアアクシデント時には、損傷炉心から流入する高温気体からの伝熱や核分裂生成物の崩壊熱によって原子炉冷却系配管が加熱されるが、内圧が高い場合には、高温での短時間クリープで配管が破損する可能性がある。このような配管の構造健全性評価のためには、従来ほとんど考慮されなかった第3期クリープ挙動をも考慮したクリープ構成式を用いて、精度の良い予測法を開発する必要がある。そのため、Kachanov-Ravotnovの等方性損傷理論を用いて第3期クリープ挙動を考慮したクリープ構成式を作成し、別途取得した実験データをもとに構成式の定数を決定するとともに、得られた構成式を用いて等温及び非等温の各クリープ条件で配管の局所有限要素法解析を行った。その結果、損傷変数によって内部損傷の定量評価が可能であり、特に、配管外壁から破損するという、円管を用いた配管高温負荷試験での結果を良く再現することができた。
萩原 一郎*; Li, W.*; 仲田 晋*; 山田 進
計算工学講演会論文集, 61(1), p.205 - 208, 2001/05
日本原子力研究所では並列計算機用数値計算ライブラリPARCEL(Parallel Computing Elements)を開発、提供している。PARCELは連立一次方程式,固有値問題,擬似一様乱数及び高速フーリエ変換(FFT)のルーチンで構成されている。PARCELは基本的に分散メモリ型スカラ並列計算機を前提として開発されたものであり、近年の大規模科学技術計算で利用されているベクトル並列計算機上での性能は十分でないことが考えられる。そこで、本研究ではPARCELの数値計算プログラムのうちFFTについて、使用する計算機のアーキテクチャの性能を十分に活用するための改善を行い、ベクトル並列計算機上で高速に計算するためのルーチンを開発した。また、ベクトル並列計算機VPP300及びSX-4を用いた性能評価から実際に高速化することを確認した。
菱田 誠; 根小屋 真一; 江森 恒一; 小川 益郎; 大内 光男; 岡本 芳三; 佐野川 好母; 中野 忠典*; 萩原 威一郎*; 時枝 潔*; et al.
日本原子力学会誌, 22(3), p.181 - 188, 1980/00
被引用回数:1 パーセンタイル:22.79(Nuclear Science & Technology)水素ガス二次冷却系は、既設ヘリウムガスループの二次系として設置された最高温度900C,最高圧力42kg/cm・Gの水素ガスを循環させる試験装置であり、製鉄に用いる還元ガスとヘリウムガスとの熱交換系を水素ガスとヘリウムガスとの熱交換系で模擬した装置である。本装置は昭和52年1月末に完成し、今日まで約1000時間の高温運転に成功した。また、ヘリウム/水素・熱交換器の水素透過試験をはじめとする各種の試験を行い、多くの貴重なデータを得た。とくに、水素透過の試験では、熱交換器の伝熱管にカロライズ処理を施すことによって、水素透過量が1/30~1/50に減少すること、積算約1000時間の高温運転、温度変化に対しても安定であることを実証した。本報では、水素ガス二次冷却系の概要について報告する。
中野 忠典*; 下村 寛昭; 萩原 威一郎*; 鈴木 宜弘*; 四宮 義明*; 根小屋 真一; 河村 洋; 江森 恒一; 岡本 芳三
FAPIG, (68), p.216 - 223, 1973/00
大型ヘリウムガスループは製作者と技術的な打合わせを進めながら、建設を進めているが、11月現在でほぼ、設計および試作試験を修了した。46年8月以来、ループシステムの計画、加熱器および再生熱交にかんする、開発試験にかんし、数多くの調査、検査、試作、設計を重ねてきたので、これらの経験を集約し、この分野における、技術資料として提示すべく、まとめを行なった。
松田 規宏; 三上 智; 中野 雅和; 宇野 騎一郎; 萩原 成朝; 山本 英明; 斎藤 公明
no journal, ,
原子力規制庁の委託事業「平成25年度東京電力(株)福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の長期的影響把握手法の確立」において、福島県内の家屋に積算線量計を1か月程度設置し、家屋内の空間線量率測定を実施するとともに、設置期間中に、KURAMA-IIを用いた歩行サーベイを実施し、家屋周辺の空間線量率を測定した。本件では、家屋内及び家屋周辺の空間線量率測定を通じて明らかとなった居住環境における空間線量率の特徴を報告する。
安井 幸夫*; 宮本 拓馬*; 郡 俊輔*; 寺崎 一郎*; 吉澤 大智*; 赤木 暢*; 萩原 政幸*; 松川 健*; 吉田 幸彦*; 星川 晃範*; et al.
no journal, ,
RCrTiO多結晶試料について、50Tまでの磁場中における比熱および磁化を測定し、また、NdCrTiOおよびNdPrCrTiOの粉末中性子回折測定を行った。50Tまでの比熱データと磁化曲線から、Cr-Cr間およびCr-R間の磁気モーメントの磁気相互作用を評価した。また、NdCrTiOの中性子磁気反射強度の温度依存性から、CrモーメントとNdモーメントがで同時にオーダーすることが明らかとなった。本発表では、実験で得られた磁気挙動を基に、RCrTiOの磁気電気効果機構について議論する。
定松 大樹*; 渡辺 幸信*; 中野 敬太*; 川瀬 頌一郎*; 金 政浩*; 荒木 祥平*; 岩元 洋介; 佐藤 大樹; 萩原 雅之*; 八島 浩*; et al.
no journal, ,
近年、長寿命核分裂生成物(LLFP)の核変換用加速器の中性子源として、軽核標的に対する重陽子入射反応の利用が考えられている。しかし、入射重陽子エネルギー102MeVを超える領域では、重陽子入射反応の理論モデルの検証に必要な実験値が存在しない。そこで本研究では、大阪大学核物理研究センター(RCNP)において、200MeVの重陽子入射によるリチウムの中性子生成二重微分断面積の測定を行った。測定は、ビーム軸に対して0から25の間の5刻みの6つの位置で行い、飛行時間法により中性子エネルギーを決定した。この測定で、広範なエネルギー範囲のデータを取得するため、大きさの異なる2台のEJ301液体有機シンチレータを設置した。測定された中性子エネルギースペクトルでは、重陽子分解反応に起因する強い前方性をもった幅広いエネルギーのピーク構造が確認された。
定松 大樹*; 渡辺 幸信*; 荒木 祥平*; 中野 敬太*; 川瀬 頌一郎*; 金 政浩*; 岩元 洋介; 佐藤 大樹; 萩原 雅之*; 八島 浩*; et al.
no journal, ,
大強度重陽子加速器中性子源は、核分裂生成物(LLFP)核変換、核融合炉材料試験等の応用分野での利用が検討されている。その加速器や中性子源の設計のため、大阪大学核物理研究センターにおいて、広い原子番号領域の天然同位体標的(Li, Be, C, Al, Cu, Nb, In, Ta, Au)への200MeV重陽子入射核反応による中性子生成二重微分断面積を測定した。実験では液体有機シンチレータEJ301を用いた飛行時間法を適用し、前方0度から25度の範囲で中性子断面積データを取得した。広範なエネルギー範囲のデータを取得するため、直径及び厚さが5.08cmと12.7cmの大きさの異なる2台のシンチレータを標的から7mと20mの地点にそれぞれ設置した。測定の結果、入射エネルギーの半分にあたる100MeV付近に、重陽子入射反応に特徴的な強い前方性を持った幅広いピーク構造が観測された。本発表では、重陽子エネルギー200MeV以下の先行研究データと合わせてPHITS等の計算コードによる計算結果との比較を行い、中性子生成に対する入射エネルギー依存性について考察を行う。