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高田 和夫; 葉田 可林*
新ラジオアイソトープ : 講議と実習, p.391 - 415, 1989/00
RI取扱いのための入門書「ラジオアイソトープ;講義と実習」が、13年ぶりに改訂されることになり、表記項目について執筆を依頼された。本稿は、これを受けて記述したものである。当研究所基礎過程における実習内容をまとめた。
柴部 禎巳; 葉田 可林
Radioisotopes, 34(6), p.266 - 269, 1985/00
99%重水(DO)でも発芽するライムギの生理的性質をしらべた。ライムギ幼植物にDOを吸収させると、組織水のDO濃度は、根では30min以内、茎葉では5~6hで、吸収液の濃度と平衡した。平衡値は、根で各吸収濃度の87%,茎葉で55%であった。茎葉へのDOの移行速度は高濃度側でおそくなった。ライムギのKの吸収速度は、イネと同様に、DO濃度が増加すると低下し、0%DO下での39mol・g・hが97%DOでは18mol・g・hになった。この相対吸収速度の対数と各DO濃度との関係は、直線すなわち指数関数で表現できた。DOの生理抑制作用には濃度しきい値はみいだせなかった。50%の種子が発芽するに要する時間もDO濃度と相関した。DOはライムギの発芽,水およびイオン吸収の過程を抑制し、その制御の割合は濃度に相関したが、イネの場合ほどおおきくなかった。
柴部 禎巳; 葉田 可林
Environ.Exp.Bot., 24(4), p.369 - 375, 1984/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Plant Sciences)DO濃度が増加するとイネの水吸収は減少する。このとき植物体内水のDO濃度は、培地の濃度よりひくい値をしめす。とくに茎葉部のDO濃度は、培地を1.00とすると、0.61(1%D)~0.45(94%DO)となる。種子からDO培地で発芽・生育させたイネの根のDO濃度は、培地濃度と一致するが、茎葉のDO濃度は培地と一致せず、植物が成長するにつれて減少する傾向にある。茎葉の各部のDO濃度は、先端ほどひくく、根元からの距離にたいして直線的に低下する。また、DOを吸収した植物を風乾すると、経時的に水分含量が低下するが、残留水のDO濃度も減少する。このような事実から、根、茎葉ともに植物の組織結合水は培地の水と容易に置換せず、自由水のみが置換される。茎葉部では植物体内水と空気中の水蒸気との活発なガス交換があると結論した。
柴部 禎巳; 葉田 可林
Radioisotopes, 33(9), p.606 - 609, 1984/00
イネ幼植物のイオン輸送について、その過程が能動輸送によるRb、受動拡散によるCa、特異輸送であるGeの各イオンにたいするDOの効果をしらべた。イネの各イオン吸収は、輸送系の種類をとわず、DOにより抑制された。このDOによる抑制作用は、植物体内でのイオンの移行過程ではDO濃度が増加するにつれて増大した。しかし、吸収液から根細胞へのイオン吸収過程では、この抑制作用のDO濃度依存性は、Rbの例をのぞき、はっきりしなかった。DO系におけるイネのイオン輸送は、植物体内におけるHOとDOとの置換(交換)過程と拮抗していて複雑な挙動をしているものと推定した。
柴部 禎巳; 葉田 可林
Radioisotopes, 33(10), p.675 - 679, 1984/00
イネ幼植物の根の含有水のDO濃度は、30min以内に吸収液のそれと平衡した。しかし、茎葉部のDO濃度は5~6h後平衡にたっし、24h後もほとんどかわらなかった。吸収液のDO濃度が94.2%のとき、根の水の平衡値は73%茎葉部のそれは43~47%である。Kを除外した一定濃度のDO吸収液で前処理、平衡させたイネのK吸収は、吸収液のDO濃度の増加に対応してよりつよく抑制された。イネのK吸収速度はDO濃度の対数にたいして直線的に減少し、DOの抑制作用に閾値はみられない。根から茎葉へのKの移行は、40%DO以上でいちじるしく抑制された。前処理なしのイネでは、根のK吸収は0~60%DOではかわらなかったのが、80%以上で抑制された。イネのイオン吸収にたいするDOの抑制作用は、植物体内のDO濃度と密接に関係し、とくに茎葉水のD/H比がイオン吸収を支配していることがあきらかになった。
樋口 利彦*; 葉田 可林; 天正 清
Soil Science and Plant Nutrition, 30(2), p.125 - 136, 1984/00
被引用回数:35 パーセンタイル:84.15(Plant Sciences)水稲根により吸収された炭酸の多くは地上部へ移動し固定され、一部は葉鞘より大気へ排出される。COの水稲体地上部への移動および大気への排出過程のメカニズムを明らかにする目的で前報に引続きトレーサー実験によって検討を加えた。水稲は小麦と異なり、COをより早く経根的に吸収し、主として葉鞘部で同化固定する。呼吸阻害剤2、4-DNP、NaNの処理では、水稲、小麦共に地上部へのCO移行に影響はなかった。水分吸収抑制剤マンニトールは、水稲には影響はなかったが、小麦には顕著な影響が認められた。水稲と小麦の根中ガス容積を調べた結果、水稲は小麦の10~15倍を示し、CO経根吸収における水稲の特異性は、よく発達した通気組織系に原因があると推察した。なおCOの排出部位は主として葉鞘部の気孔と考えられるが、葉鞘部内表皮からもありうることを示唆した。
柴部 禎巳; 葉田 可林
Environ.Exp.Bot., 23(4), p.361 - 364, 1983/00
被引用回数:2 パーセンタイル:22.37(Plant Sciences)イネ幼植物の生長は、茎葉、根ともに重水濃度に対応して抑制される。99.7%の重水では48hで黄化、枯死してしまう。HPO吸収は重水濃度に比例して抑制されるが、根から茎葉へのイオンの移行は、60%DOまではわずかであるが、60%以上では著しい。水の吸収も重水濃度が増加するにつれておさえられる。リン酸吸収、水吸収の相対速度をDO濃度にたいして目盛るとDOの阻害曲線がえられた。この関係からDO阻害にはしきい値がないとかんがえられる。
柴部 禎巳; 葉田 可林; 天正 清
Radioisotopes, 29(10), p.493 - 494, 1980/00
一定温度で水を供給すればイネは発芽する。この水を重水でおきかえると、イネの発芽は抑えられる。重水が低濃度であれば、発芽時期がずれる形の発芽遅延がみられる。高濃度(80~99.7%)では、発芽はほとんどおさえられてしまう。この場合、種子は生理的形態的に損傷をうけているのではなく、発芽が抑制された種子から重水をのぞき、軽水の系にもどすと発芽する。