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佐藤 裕*; 粉川 博之*; 藤井 啓道*; 矢野 康英; 関尾 佳弘
Metallurgical and Materials Transactions A, 46(12), p.5789 - 5800, 2015/12
被引用回数:15 パーセンタイル:58.53(Materials Science, Multidisciplinary)PNC-FMSとSUS316鋼の異材接合に摩擦攪拌接合(Friction stir welding)を適用し、系統的に強度と組織の評価を実施した。その結果、接合欠陥の生じない健全な継手を得ることができた。なお、本研究の一部は、文部科学省原子力基礎基盤戦略研究イニシアチブにより実施された「摩擦攪拌接合によるNa高速炉心材料の新たな接合技術に関する研究」の成果である。
関尾 佳弘; 山下 真一郎; 坂口 紀史*; 柴山 環樹*; 渡辺 精一*; 鴇田 駿*; 藤井 啓道*; 佐藤 裕*; 粉川 博之*
no journal, ,
高温安定性が期待されるニッケル基合金の高性能化を目的に、高温・高照射線量に曝される際に問題となる粒界脆化による延性低下が「粒界制御技術」の適用で抑制可能であることを実証する研究の一環として、粒界制御型PE16を試作し、本技術適用による高温引張強度特性(非照射下)への影響を調査した。その結果、粒界制御型PE16とPE16標準材の降伏応力の温度依存性は同様の傾向を示すものの、粒界制御型PE16の降伏応力はPE16標準材と比べて低下し、一様伸びはわずかに増加した。これは本技術熱処理工程に伴う結晶粒粗大化に起因した強度変化であると推察され、結晶粒径を同程度に調整できた場合、粒界制御型PE16の強度特性はPE16標準材と同程度以上に改善されるものと考えられ、本技術適用により良好な高温強度特性を維持しつつ、耐粒界割れ特性の改善が可能となる見通しが得られた。
山下 真一郎; 関尾 佳弘; 坂口 紀史*; 柴山 環樹*; 渡辺 精一*; 鴇田 駿*; 藤井 啓道*; 佐藤 裕*; 粉川 博之*
no journal, ,
商用ニッケル基合金のPE16は、照射環境下でのボイドスエリングによる変形量が少なくNa耐食性にも優れることから、英国の高速原型炉(PFR)で燃料被覆材として使用された実績を有する。一方、高温・高照射量まで使用された燃料被覆材では、粒界におけるHeバブルの析出や母相中に分散させていたNiAlTi('相)の固溶・粒界再析出等が生じ、粒界劣化に起因した強度特性の低下が確認されている。この粒界劣化に起因した課題に対して、本研究では種々の材料で粒界特性の改善効果が実証されている粒界制御技術に着目し、PE16で生じた粒界劣化の抑制、粒界特性の改善を目的に、対応粒界頻度80%以上の粒界性格制御したPE16及びその冷間加工材を試作し、高温での引張試験から粒界性格制御したPE16の強度特性に及ぼす冷間加工等の影響について評価した。引張試験の結果から、粒界性格制御したPE16と粒界性格制御した後に冷間加工を加えたPE16の引張強さの温度依存性は、いずれの供試材とも試験温度の上昇とともに強度が単調に低下し、800Cでは急激な低下がみられた。破断伸びは、冷間加工度が高くなるほど低下する傾向が示され、冷間加工による転位導入に伴う加工硬化に起因している可能性が示唆された。