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宮崎 哲郎*; 藤谷 善照*; 柴田 真佐男*; 笛木 賢二*; 正木 信行; 荒殿 保幸; 佐伯 正克; 立川 圓造
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 65, p.735 - 738, 1992/03
被引用回数:4 パーセンタイル:34.61(Chemistry, Multidisciplinary)反跳トリチウム原子(T)の反応を、77Kと4.2KのXe-H-O混合系において研究した。T原子の反応が、77Kにおいて線線量率が非常に低い中性子照射により起きるとき、HTとDTの生成率において大きな同位体効果(k/k~7)を観測した。T原子の反応が、77K線線量率の高い中性子照射により起きるときは、HTとDTの生成率に同位体効果はなかった。(k/k~1)Xe-H-D混合系の線照射によるHおよびD原子生成を4.2Kで電子スピン共鳴分光により研究した。HTとDT生成に対する線線量率の重要な効果は、熱化したT原子のH(D)とのトンネル効果による引き抜き反応と線分解により生成したH(D)原子との結合反応の競争により説明される。
藤谷 善照*; 宮崎 哲郎*; 笛木 賢二*; 正木 信行; 荒殿 保幸; 佐伯 正克; 立川 圓造
Journal of Physical Chemistry, 95(4), p.1651 - 1654, 1991/00
被引用回数:5 パーセンタイル:25.43(Chemistry, Physical)JRRリドタンクにおいて中性子照射により生成した反跳トリチウム原子の反応を4.2K固体H-D中で研究した。4.2KJ-D中で反跳トリチウム原子の反応によるHTの収率を4.2KH-Dの線分解で生成されるH原子の収率と比較し、HTの生成は原子炉照射時の固体水素の線分解によるH原子と熱化したT原子との再結合によるものではなく、反跳T原子によるHおよびDからの引き抜き反応によると結論した。量子力学的トンネルにより熱化T原子の水素原子引き抜き反応の速度定数には4.2Kにおいて大きな同位体効果が予想される。一方、ホットT原子反応では同位体効果は現れない。固体水素中でのホットT原子反応による生成物の収率をホット原子反応と熱化原子反応に対する同位体効果の差から計算し、4.2K固体水素中では反跳トリチウムの90%以上が熱化する以前にホット原子反応により水素分子と反応すると結論した。
藤谷 善照*; 宮崎 哲郎*; 笛木 賢二*; 正木 信行; 荒殿 保幸; 佐伯 正克; 立川 圓造
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 63(2), p.520 - 524, 1990/02
被引用回数:1 パーセンタイル:15.74(Chemistry, Multidisciplinary)反跳T原子の反応を77kのXe-H-D混合系で調べた。77k Xe-H(D)-LiF混合固体に中性子照射を行い、Li(n,)T反応により生じた反跳T原子をH(D)と反応させた、反応生成物であるHT,DTはラジオガスクロマトグラフィーにより分析した。T原子によるHおよびDからの引き抜き反応の同位体効果を、HTとDTの生成量から求めた。この同位体効果は、水素濃度が0.1~1.0mol%の時1.1であり、これは、この水素濃度では、ほとんどの反跳T原子が熱化しておらず、ホット原子反応によってHTとDTが生成されていることを示している。水素濃度0.1mol%以下では水素濃度が減少するとともに同位体効果が増大する。0.01mol%での同位体効果3.1は、熱化したT原子のトンネル反応により説明できる。今回の固相での結果を気相の場合と比較すると、気相では約10%の水素濃度でホットT原子の熱化が起きているのに対して固相では0.1mol%以下にならないと熱化しないことが明らかとなった。
K.W.Lee*; 伊藤 芳明*; 藤谷 善照*; 宮崎 哲郎*; 苗木 賢二*; 荒殿 保幸*; 佐伯 正克; 立川 圓造
J.Phys.Chem., 90, p.5343 - 5347, 1986/00
11~77Kにおいて、Ar(Kr又はXe)-CH-CD混合固体中での反跳トリチウム原子の反応を調べた。水素(HT+DT)の相対収率はエタン濃度の減少とともに増加したが、エタン(CHT+CDT)の収率は前者を補償するように減少した。この結果は水素がホット及び熱反応の両方で生成しているのに対し、エタンはホット反応のみで生じていることを示している。熱化したトリチウム原子は11~20Kにおいても量子力学的にトンネル効果によりエタンから水素を引抜くことが分った。さらに、CHとCDからのH/D引抜き反応の同位体効果を11~20Kと77Kで比較するとともに、ホットトリチウム原子の希ガス固体中での衝突当りの平均エネルギー損失の評価を行った。
佐伯 正克; 立川 圓造; 宮崎 哲郎*; 藤谷 善照*; 笛木 賢二*
J.Phys.Chem., 88(14), p.3108 - 3110, 1984/00
L-Fを添加したn-CDを中性子照射して作ったトリチウム化デカン(n-CDT)の77Kにおける放射線分解を調べ、T原子とD原子の同位体効果について検討した。ガスクロマトグラフィーにより、同位体組成の異る5つの水素分子(H、HD、D、HT及びDT)の生成量を測定した。HT/DT比はHD/D比に比べて非常に小さかった。77Kでは放射線分解により生ずるD原子は、系内に微量存在するn-CHから選択的に水素引抜き反応を行いHDを与えることが分かっている。従って、放射線分解で生じたT原子はD原子に比べかなり小さな選択性しか示さなかったことになる。この原因を固体デカン中でのD原子とT原子の質量差に起因する現象として考察した。