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石井 守*; 塩田 大幸*; 垰 千尋*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 石井 貴子*; 一本 潔*; 片岡 龍峰*; 古賀 清一*; 久保 勇樹*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.108_1 - 108_20, 2021/12
被引用回数:8 パーセンタイル:61.09(Geosciences, Multidisciplinary)科研費新学術領域研究・太陽地球圏環境予測(PSTEP)の一環として、日本における宇宙天気災害の発生規模と頻度の関係を包括的に調査した。調査した情報は、国内における宇宙天気ユーザーが理解できる形で公開した。本論文では、その包括的調査の結果をまとめるとともに、宇宙天気災害が電力や航空業界に与える経済的損失に関して定量評価した結果も紹介する。
三輪 周平; 中島 邦久; 宮原 直哉; 西岡 俊一郎; 鈴木 恵理子; 堀口 直樹; Liu, J.; Miradji, F.; 井元 純平; Afiqa, B. M.; et al.
Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00537_1 - 19-00537_11, 2020/06
軽水炉シビアアクシデントのための核分裂生成物(FP)化学挙動データベースECUMEを構築した。現状のECUMEには、セシウム(Cs)-ヨウ素(I)-ホウ素(B)-モリブデン(Mo)-酸素(O)-水素(H)系の気相化学反応計算のための化学反応とその速度定数のデータセット、炉内構造材であるステンレス鋼とCs蒸気種との高温化学反応モデル、これらの化学反応で重要となるCsBO、CsSiO及びCsFeSiOの熱力学データが収納されている。これらのECUMEを用いることにより、特に福島第一原子力発電所事故におけるCs分布で重要となるBWR制御材Bやステンレス鋼の化学的な影響を実態に即した条件により評価でき、炉内のCs分布の予測が可能となる。
三輪 周平; 高瀬 学; 井元 純平; 西岡 俊一郎; 宮原 直哉; 逢坂 正彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(3), p.291 - 300, 2020/03
被引用回数:7 パーセンタイル:61.18(Nuclear Science & Technology)BWR重大事故における制御材ホウ素の移行挙動を、セシウム及びヨウ素に与える化学的影響の観点から評価するため、高温領域を移行するホウ素の化学挙動を実験的に調べた。核分裂生成物放出移行再現実験装置を用いて水蒸気雰囲気にて酸化ホウ素試料の加熱実験を実施した。放出した酸化ホウ素蒸気は1,000K以上においてステンレス鋼への凝集により多量に沈着した。さらに、この酸化ホウ素の沈着物、もしくはホウ素蒸気種とステンレス鋼が1,000K以上において反応することで、安定な鉄-ホウ素の複合酸化物(FeO)BO化合物を形成することが分かった。この結果は、重大事故時において、破損したBWR制御ブレードから放出されるホウ素は圧力容器内等の高温領域に保持されることを示している。このことから、セシウム蒸気がホウ素の沈着物と反応することで低揮発性のホウ酸セシウム化合物を形成し、圧力容器から低温領域に移行するセシウム蒸気が減少することなどが可能性として考えられる。
三輪 周平; 宮原 直哉; 中島 邦久; 西岡 俊一郎; 鈴木 恵理子; 堀口 直樹; Liu, J.; Miradji, F.; 井元 純平; Afiqa, B. M.; et al.
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 8 Pages, 2019/05
軽水炉シビアアクシデントのための核分裂生成物(FP)化学挙動データベースECUMEの初版を構築した。ECUMEの初版には、セシウム(Cs)-ヨウ素(I)-ホウ素(B)-モリブデン(Mo)-酸素(O)-水素(H)系の気相化学反応計算のための化学反応とその速度定数のデータセット、ステンレス鋼とCs蒸気種との高温化学反応モデル、CsBO、CsSiO及びCsFeSiOの熱力学データが収納されている。これらのECUMEを用いることにより、特に福島第一原子力発電所事故におけるCs分布で重要となるBWR制御材Bやステンレス鋼の化学的な影響を評価でき、炉内のCs分布をより正確に予測することが可能となる。
高田 兵衛*; 久万 健志*; 磯田 豊*; 西岡 純*; 乙坂 重嘉; 千木良 充*; 高木 省吾*; 亀井 佳彦*; 坂岡 桂一郎*
no journal, ,
日本海の2つの海盆(大和海盆及び日本海盆)で採取した海水中の鉄(溶存鉄と可溶性鉄)及び、栄養塩濃度を分析し、両海盆間での鉄の挙動の違いについて考察した。孔径0.22マイクロメートルのフィルターで濾過し、緩衝液でpH=3.2に調整した海水に含まれる鉄を溶存鉄、濾過せずにpH調整のみを行った海水に含まれる鉄を可溶性鉄とした。表層における可溶性鉄濃度は、いずれの海盆でも1.0nM程度で、海域による有意な差はみられなかった。日本海盆における可溶性鉄濃度は、深層(12km層)で4.5nM程度まで増加し、それ以深で4nM程度まで減少した。大和海盆では、深層で5.5nMと日本海盆に比べて有意に高く、底層で6.0nMまで増加した。両海盆における可溶性鉄の分布の違いは、日本海深層における親生物元素の輸送過程の違いを示唆している。
逢坂 正彦; 中島 邦久; 三輪 周平; 宮原 直哉; 鈴木 恵理子; 鈴木 知史; 堀口 直樹; 井元 純平; Liu, J.; 西岡 俊一郎; et al.
no journal, ,
原子力機構では核分裂生成物(FP)化学挙動解明に向けた基礎研究を実施している。本研究の目的は、軽水炉シビアアクシデント(SA)時の炉内各領域におけるFP化学データベースを構築し、それに基づきFP化学モデルを改良することである。研究の成果は福島第一原子力発電所(1F)廃炉及び軽水炉安全性向上に反映される。ホウ素及び熱水力条件がFP挙動に与える影響、セシウムの構造材への化学吸着挙動評価、FP化合物の熱力学/熱物性データベース構築、及びFP放出移行再現実験及び解析技術開発の4つの研究項目を設定して研究を進めている。本発表では、最近の研究成果と進捗を報告する。
三輪 周平; 中島 邦久; 宮原 直哉; 西岡 俊一郎; 鈴木 知史; 鈴木 恵理子; 堀口 直樹; 井元 純平; Liu, J.; Miradji, F.; et al.
no journal, ,
ソースターム評価技術の高度化に向けて、シビアアクシデント(SA)時における核分裂生成物(FP)の放出移動挙動を支配する化学挙動を明らかにし、FP化学データベース・モデルを構築するための基礎研究を進めている。SA時のFPの一連の化学挙動を再現可能な実験装置及び解析ツールの基本形を構築し、これらを用いて特にBWR制御材ホウ素のセシウム及びヨウ素の化学挙動に与える影響に関する基礎知見を得た。
西岡 俊一郎; 中島 邦久; 鈴木 恵理子; 井元 純平; 逢坂 正彦
no journal, ,
シビアアクシデント(SA)時に鋼材などの構造材に付着したCsの経年変化挙動評価に資するため、各種Cs化合物の吸湿による変性挙動に関する基礎データを取得した。吸湿性はCsの化学形によって大きく異なることが分かった。
井元 純平; 三輪 周平; 宮原 直哉; 中島 邦久; 西岡 俊一郎; 鈴木 恵理子; 堀口 直樹; Liu, J.; Miradji, F.; Afiqa, B. M.; et al.
no journal, ,
核分裂生成物(FP)化学挙動データベースECUMEは、CRK(化学反応速度定数データセット)、EM(要素モデルセット)、及びTD(熱力学データセット)の3種類のデータセットで構成されている。現在のECUMEには、Cs-I-B-Mo-OH系の気相反応を対象としたCRK、ステンレス鋼(SS)へのCsの化学吸着挙動を対象としたEM、及びCsBO蒸気種と固体CsSiO及びCsFeSiOを対象としたTDが収納されている。Cs化学吸着挙動モデルでは、既存モデルでは考慮できなかったCs化学吸着挙動に対する気相中のCsOH濃度やSS中のSi含有量の影響を再現することができており、このEUMEにより福島第一原発内におけるCs分布のより正確な評価に貢献できると考えられる。
鈴木 恵理子; 中島 邦久; 西岡 俊一郎*; 三輪 周平; 堀口 直樹; 井元 純平; Liu, J.; 唐澤 英年; 逢坂 正彦
no journal, ,
核分裂生成物化学挙動データベースECUMEEの要素モデルセットには、シビアアクシデント解析コードへ組み込み可能なモデルを収納しており、多様な化学条件を考慮できることに特徴を有する。改良したステンレス鋼へのセシウム化学吸着モデルでは、気相中セシウム濃度やステンレス鋼中ケイ素濃度の影響を考慮でき、セシウムの炉内高温領域分布のより正確な評価に資する。
井元 純平; 西岡 俊一郎*; 中島 邦久; 鈴木 恵理子; 逢坂 正彦
no journal, ,
福島第一原子力発電所において水蒸気の壁面凝縮等により圧力容器上部構造材へ化学吸着したCsが溶出される場合、この溶出したCsは水相を介した長期的なソースタームの1つとなる可能性がある。そこで、この溶出挙動を明らかにするため、ステンレス鋼に化学吸着させたCsの室温における水への最長50日間の溶出試験を実施した。その結果、ステンレス鋼に化学吸着したCsは長期間においても水に微量に溶出し続けることが分かり、長期的なソースタームの1つになり得ることが示唆された。
中島 邦久; 鈴木 恵理子; 西岡 俊一郎*; 三輪 周平; 堀口 直樹; 井元 純平; Liu, J.; 唐澤 英年; 逢坂 正彦
no journal, ,
核分裂生成物化学挙動データベースECUMEの熱力学データセットには、実験等により新たに検出されたセシウムとホウ素やケイ素との化合物等の熱力学データを収納している。これにより、炉内高温領域におけるセシウム化合物の化学形態や割合、鋼材に化学吸着したセシウムの再蒸発挙動をより正確に評価することが可能となる。ECUMEをシビアアクシデント解析コード等へ適用することにより、核分裂生成物の放出移行挙動に影響を及ぼす化学挙動を考慮できるようになり、ソースターム高度化への貢献が期待される。
藤原 秀紀*; 向後 純也*; 笠原 理加*; 西岡 拓真*; 藤本 直央*; 永井 浩大*; 関山 明*; 角田 一樹; 竹田 幸治; 斎藤 祐児; et al.
no journal, ,
ホイスラー合金の磁気特性や電子構造は、結晶の化学量論的不安定性や結晶構造の長距離規則度に大きく依存することが広く知られている。本研究では、結晶構造の規則度と磁気特性の相関を明らかにするため、CoMnSi純良単結晶試料に対し、広域X線吸収微細構造(EXAFS)の磁気円二色性をSPring-8のBL23SUにおいて測定した。そして、EXAFS振動とは周期の異なる明瞭な磁気EXAFS振動を見出した。この結果は、多重散乱理論に基づく解析により、遠方磁性サイトの寄与が強く反映していることで説明できることを明らかにした。