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勝山 仁哉; 西川 弘之*; 宇田川 誠; 中村 光行*; 鬼沢 邦雄
Journal of Pressure Vessel Technology, 135(5), p.051402_1 - 051402_9, 2013/10
被引用回数:26 パーセンタイル:72.37(Engineering, Mechanical)圧力容器(RPV)の肉盛溶接部と母材部における溶接後及び溶接熱処理(PWHT)後の残留応力分布を、相変態を考慮した熱弾塑性クリープ解析を用いて評価を行った。解析結果と実測値の比較から、肉盛溶接部及び母材部内の残留応力分布の解析結果は実測値とよく一致することを見いだし、すなわち残留応力解析の精度向上のためには溶接中の相変態を考慮することが重要であることがわかった。また、求められた残留応力分布を用いて、加圧熱衝撃時のRPVに対する破壊力学解析を行い、残留応力がRPVに及ぼす影響について評価した。その結果、RPVの健全性を行う場合には、肉盛溶接とPWHTにより生じる残留応力を考慮することが重要であることを明らかにした。
西川 弘之*; 眞崎 浩一*; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄
日本原子力学会和文論文誌, 12(3), p.211 - 221, 2013/09
日本原子力研究開発機構では、加圧熱衝撃(PTS)時の原子炉圧力容器(RPVs)の構造健全性評価の実施及びその評価に関する規程や標準の検証に資するために確率論的破壊力学解析コードPASCAL3を開発した。PASCAL3の前バージョンであるPASCAL2は、内部欠陥の評価、PTSの過渡事象データベース、非破壊検査モデルを含む多くの機能を備えているが、PASCAL3では、原子炉圧力容器の内面に施したクラッドを考慮できるように改良を加えた。今回、PASCAL3の解析における標準条件を決定するために、PASCAL3を用いて、表面き裂の発生と進展に関するモデルの影響について評価を行った。また、現状のRPVの構造健全性評価方法に従って、決定論的な評価と確率論的な評価を実施した。その結果、WPS効果を考慮することで、考慮しない場合に比べて条件付き裂貫通確率が10分の1程度まで減少することが示された。
鬼沢 邦雄; 眞崎 浩一; 小坂部 和也*; 西川 弘之*; 勝山 仁哉; 西山 裕孝
日本保全学会第9回学術講演会要旨集, p.374 - 379, 2012/07
高経年化技術評価にかかわる安全規制の対象として、原子炉圧力容器の健全性は非常に重要である。この健全性評価に関する規制基準の高度化のため、原子炉圧力容器に対する現行の健全性評価法に関して、現行の炉心領域部に対する照射脆化を対象とした健全性評価法の技術的根拠の再確認、及び確率論的解析技術の導入に向けた検討、並びに炉心領域部以外の健全性評価法に関する技術的課題の整理を目的とした調査研究を、原子力安全・保安院のプロジェクトとして進めている。本発表では、これまでの調査研究から得られた日米の評価法の相違等の分析結果と今後の計画を述べる。
西川 弘之*; 小坂部 和也*; 後藤 伸寿*; 鈴木 広一*; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄
みずほ情報総研技報(インターネット), 4(1), 5 Pages, 2012/03
原子炉圧力容器の内表面には、耐食性向上のため厚さ5mm程度のステンレス鋼のクラッドが肉盛溶接されている。肉盛溶接により、容器内表面近傍には降伏応力に近い引張の溶接残留応力が生じる。しかし、現行の健全性評価に関する規程には、クラッドに関する記述がなされていない。このため、クラッドの残留応力が原子炉圧力容器の構造健全性に影響を評価した。すなわち、加圧熱衝撃時における原子炉圧力容器の健全性を適切に確認するため、クラッドの肉盛溶接を考慮したうえで溶接残留応力を把握し、健全性に及ぼす影響を定量的に評価した。本稿では、有限要素法による原子炉圧力容器内面クラッドの溶接残留応力解析手法及び仮想欠陥を考慮した破壊力学解析手法を紹介する。
眞崎 浩一; 西川 弘之*; 小坂部 和也*; 鬼沢 邦雄
JAEA-Data/Code 2010-033, 350 Pages, 2011/03
軽水炉構造機器の高経年化評価に関する研究の一環として、平成8年度から原子炉圧力容器に加圧熱衝撃(PTS: Pressurized Thermal Shock)等の過渡荷重が発生した場合の破壊確率を解析するコードである確率論的破壊力学解析コードPASCAL(PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR)の開発を進めてきた。平成18年に公開したPASCAL2では、内部欠陥の評価手法,PTSトランジェントデータベース,非破壊検査によるき裂検出確率モデル,圧力容器全体の破壊確率評価機能等を導入した。平成19年度以降、引き続き肉盛溶接クラッド部に着目して破壊力学解析機能等の追加・改良を実施し、PASCAL3として整備を完了した。また、開発当初より実施してきた機能改良や感度解析を通じて得られた知見を取りまとめて標準的な解析条件を設定するとともに、入出力データを取り扱うグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)も整備した。本報告書は、PASCAL3の使用マニュアル,解析例及び解析理論をまとめたものである。
西川 弘之*; 鬼沢 邦雄
日本原子力学会和文論文誌, 10(1), p.12 - 23, 2011/03
加圧熱衝撃時における原子炉圧力容器の健全性評価手法に関する規格・基準の妥当性確認等に資することを目的に、原子力機構では確率論的破壊力学解析コードPASCAL2の整備を進めている。本研究では、原子炉圧力容器内面のクラッド部に着目したPASCAL2の解析機能のうち、脆性破壊時のき裂発生及び進展モデルの改良、及び非破壊検査モデルの追加を行った。改良したPASCAL2コードを用いて、き裂発生及び進展モデル、並びに非破壊検査モデルの各パラメータが破壊確率に及ぼす影響を評価した。この結果から、標準的なき裂発生及び進展モデルが示唆されるとともに、非破壊検査モデル適用における最大検出確率の重要性に関する知見が得られた。
西川 弘之; 勝山 仁哉; 宇田川 誠; 中村 光行; 鬼沢 邦雄
日本機械学会論文集,A, 76(770), p.56 - 64, 2010/10
原子炉圧力容器の肉盛溶接及び溶接後熱処理による溶接残留応力を評価するため、熱影響部の材質変化を考慮した熱弾塑性クリープ解析を行った。熱影響部の材質変化を考慮することで、解析で得られた応力分布は平板型試験体から実測された応力分布によく一致した。この解析手法を用いて、原子炉圧力容器形状を模擬したモデルに対して、肉盛溶接,溶接後熱処理,耐圧試験,通常運転及び加圧熱衝撃時における応力分布を算出し、肉盛溶接が圧力容器の応力分布に及ぼす影響を評価した。得られた応力分布を用いて、PTS時におけるき裂を想定した際の応力拡大係数について検討を行った。
勝山 仁哉; 宇田川 誠; 西川 弘之*; 中村 光行*; 鬼沢 邦雄
E-Journal of Advanced Maintenance (Internet), 2(2), p.50 - 64, 2010/08
溶接残留応力は、き裂の発生・成長に影響を及ぼすため、原子炉圧力容器の構造健全性を評価するにあたり最も重要な因子の1つである。圧力容器の内面は腐食を防ぐためステンレス鋼が肉盛溶接されている。上蓋貫通のJ溶接部には、溶接金属としてNi合金が用いられる。このような異材溶接部には、溶接後熱処理を施した後も残留応力が残る可能性がある。そこで本研究では、DHD法により残留応力を測定するとともに、相変態を考慮した熱弾塑性クリープ解析を実施した。解析結果と実測値の比較から、両者はおおむね一致するとともに、解析精度向上のためには相変態の考慮が重要であることを見いだした。求められた残留応力分布を用いて、確率論的破壊力学解析コードを用いて、PWSCCに対する残留応力分布及びき裂進展速度のばらつきがき裂進展に及ぼす影響を評価した。
宇田川 誠; 勝山 仁哉; 西川 弘之; 鬼沢 邦雄
溶接学会論文集(インターネット), 28(3), p.261 - 271, 2010/07
低合金鋼製の原子炉圧力容器内面には、オーステナイト系ステンレス鋼による肉盛溶接が施されている。原子炉圧力容器の構造健全性をより精度よく評価するためには、肉盛溶接及び溶接後熱処理により生じる残留応力を評価する必要がある。肉盛溶接部は原子炉圧力容器母材部と比較し非常に薄いものの異材溶接部であるため残留応力は急激に変化しその評価は容易ではない。そこで、溶接方法の異なる肉盛溶接部試験体を製作し、溶接時の温度履歴を実測するとともに、逐次切断法及びDHD法を用いて残留応力分布を実測した。また、有限要素法に基づく熱弾塑性クリープ解析を実施し、実測データとの比較から残留応力を十分な精度で評価できることが確認できた。さらに、溶接後熱処理後における残留応力分布の主要因は溶接材と母材との線膨張係数の差に起因していることが示された。
伊藤 裕人; 加藤 大輔*; 小坂部 和也*; 西川 弘之; 鬼沢 邦雄
JAEA-Data/Code 2009-025, 135 Pages, 2010/03
高経年化機器の健全性評価に関する研究の一環として、確率論的破壊力学(PFM)解析コードであるPASCAL-SP(PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR - Stress Corrosion Cracking at Welded Joints of Piping)を開発した。PASCAL-SPは、安全上重要な配管溶接部の破損確率をモンテカルロ法により評価するものであり、経年劣化事象として応力腐食割れ(SCC)を対象としている。原子力安全・保安院の報告書や日本機械学会維持規格等に準拠し、最近のSCC評価法や破断評価法及び破壊力学的知見を反映した。また、供用期間中における欠陥検出性及びサイジング精度や溶接残留応力分布を、実験結果等に基づいてモデル化し、PASCAL-SPに導入した。本報告書は、PASCAL-SPの使用方法と解析手法をまとめたものである。
鬼沢 邦雄; 西川 弘之; 伊藤 裕人
International Journal of Pressure Vessels and Piping, 87(1), p.2 - 10, 2010/01
被引用回数:46 パーセンタイル:90.31(Engineering, Multidisciplinary)原子炉圧力容器に関して、確率論的破壊力学解析コードPASCAL2における肉盛溶接部に関する評価機能の改良を行い、確率論的解析を実施した。具体的には、肉盛溶接部内ではき裂が進展しないようにき裂進展モデルを改良し、肉盛溶接に伴う残留応力を考慮して加圧熱衝撃時における原子炉圧力容器の破損確率解析を行った。解析結果から、肉盛溶接部の存在が条件付破壊確率に及ぼす影響を評価した。また、国内外の最新の知見に基づき、応力腐食割れ(SCC)を考慮して配管溶接部の破損確率を評価する確率論的破壊力学解析コードPASCAL-SPを開発した。配管溶接継手部における溶接残留応力分布の不確かさや、供用期間中検査におけるSCC検出性及びサイジング精度をモデル化し、PASCAL-SPに導入した。このPASCAL-SPを用いて、溶接残留応力の不確かさ及び供用期間中検査の検査程度が配管の破断確率に及ぼす影響を評価した。
西川 弘之; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄
溶接学会論文集(インターネット), 27(2), p.245s - 250s, 2009/08
原子炉圧力容器の内表面には耐食性向上のためステンレス鋼が肉盛溶接される。残留応力を除去するため溶接後熱処理を施すものの、母材と溶接金属の熱膨張係数の差異により、肉盛溶接部には降伏応力に近い引張応力が生じる。残留応力は加圧熱衝撃時における原子炉圧力容器の構造健全性に影響を及ぼすと考えられる。本研究では、原子炉圧力容器肉盛溶接部に存在する溶接残留応力を、汎用有限要素解析コードABAQUSを用いた熱弾塑性クリープ解析により求めた。また、構造健全性に関しては、PTS時の応力拡大係数(K値)を確率論的破壊力学解析コードPASCAL2の影響関数法を用いて算出し、肉盛溶接の影響を検討した。その結果、肉盛溶接を考慮した場合のK値は、肉盛溶接を考慮しない場合に比べて高くなることが示された。また、原子炉圧力容器の構造健全性評価時の温度裕度に関して肉盛溶接の影響を評価したところ、本研究で想定した初期き裂等の条件ではその影響は小さく、現状の構造健全性評価手法で用いられているマージンの範囲内であることがわかった。
西川 弘之; 勝山 仁哉; 宇田川 誠; 鬼沢 邦雄
Proceedings of 8th International Symposium of the Japan Welding Society on Innovations in Welding and Joining for a New Era in Manufacturing (8WS) (DVD-ROM), 83 Pages, 2008/11
原子炉圧力容器の内表面にはオーステナイトステンレス鋼が肉盛溶接される。残留応力を除去するために溶接後熱処理を施すものの、熱膨張係数の差異により、肉盛溶接部には降伏応力に近い引張残留応力が存在する。この残留応力は加圧熱衝撃(PTS)時における原子炉圧力容器の構造健全性に影響を及ぼすと考えられる。そこで本研究では、原子炉圧力容器に存在する肉盛溶接残留応力を、汎用有限要素法解析を用いた熱弾塑性クリープ解析により求めた。また、原子炉圧力容器用確率論的破壊力学解析コードPASCAL2の影響関数法を用いてPTS時の応力拡大係数(K値)を算出した。肉盛溶接を考慮した場合のK値は、肉盛溶接を考慮しない場合に比べて大きいことが示された。
鬼沢 邦雄; 西川 弘之; 伊藤 裕人
Proceedings of 7th International Conference on the Integrity of Nuclear Components, p.229 - 239, 2008/07
原子炉圧力容器に関して、確率論的破壊力学解析コードPASCAL2における肉盛溶接部に関する評価機能の改良を行い、確率論的解析を実施した。具体的には、肉盛溶接部内ではき裂が進展しないようにき裂進展モデルを改良し、肉盛溶接に伴う残留応力を考慮して加圧熱衝撃時における原子炉圧力容器の破損確率解析を行った。解析結果から、肉盛溶接部の存在が条件付破壊確率に及ぼす影響を評価した。また、国内外の最新の知見に基づき、応力腐食割れ(SCC)を考慮して配管溶接部の破損確率を評価する確率論的破壊力学解析コードPASCAL-SPを開発した。配管溶接継手部における溶接残留応力分布の不確かさや、供用期間中検査におけるSCC検出性及びサイジング精度をモデル化し、PASCAL-SPに導入した。このPASCAL-SPを用いて、溶接残留応力の不確かさ及び供用期間中検査の検査程度が配管の破断確率に及ぼす影響を評価した。
西川 弘之; 鬼沢 邦雄
no journal, ,
原子炉圧力容器に対する破壊確率の評価精度向上を図るため、確率論的破壊力学解析コードPASCAL2について、内表面の肉盛溶接部に着目した改良を行った。具体的には、肉盛溶接部近傍にき裂を有する場合の非破壊検査モデルの追加、及び肉盛溶接部内のき裂進展モデルの改良を実施し、改良コードを用いた破壊確率等の試計算を行った。また、表面半楕円き裂について、肉盛溶接部と母材部との境界における応力拡大係数を評価する影響関数法データの整備を行った。
西川 弘之; 鬼沢 邦雄
no journal, ,
加圧熱衝撃時における原子炉圧力容器の健全性評価手法に関する規格・基準の妥当性確認に資することを目的に、原子力機構では確率論的破壊力学解析コードPASCAL2の整備を進めている。本研究では、肉盛溶接部に着目したPASCAL2の解析機能のうち、き裂進展評価法の改良を行った。改良したPASCAL2コードを用いて、き裂進展モデル及び肉盛溶接により生じる残留応力分布が破壊確率に及ぼす影響を評価した。この結果、過渡事象の種類に対応して、これらのモデル及び分布は、破壊確率に対し2倍以上の影響を及ぼすことが示された。
西川 弘之; 中村 光行; 宇田川 誠; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄
no journal, ,
原子炉圧力容器の肉盛溶接及び溶接後熱処理による溶接残留応力を評価するため、熱影響部の材質変化を考慮した熱弾塑性クリープ解析を行った。熱影響部の材質変化を考慮することで、解析で得られた応力分布は平板型試験体から実測された応力分布によく一致した。この解析手法を用いて、原子炉圧力容器形状を模擬したモデルに対して、肉盛溶接,溶接後熱処理,耐圧試験,通常運転及び加圧熱衝撃時における応力分布を求めた。これらの結果を比較するとともに、き裂を想定した際の応力拡大係数により、残留応力が構造健全性に及ぼす影響を評価した。
鬼沢 邦雄; 西川 弘之*; 勝山 仁哉
no journal, ,
現行の原子炉圧力容器の構造健全性評価法にかかわる規格・基準の妥当性確認等に資することを目的に、原子力機構で開発した確率論的破壊力学解析コードPASCAL2に次の機能改良を行い、PASCAL3とした。(1)実際のき裂進展を適切に模擬できるように、仏CEA開発の半楕円き裂の応力拡大係数(K値)算出式を導入。(2)電力中央研究所で開発され、JEAC4201-2007に採用された国内監視データに基づく新たな脆化予測法を導入。(3)国内の破壊靭性データ及びき裂伝播停止靭性データを収集・分析し、ワイブル分布型を仮定して破壊靭性評価式を定式化し導入。これらの機能を改良したPASCAL3を用いて感度解析を行い、確率論的構造健全性評価の標準解析条件を検討した。また、有限要素法等による詳細な溶接残留応力解析結果をもとに、クラッド部が原子炉圧力容器の健全性に与える影響を評価した。
鬼沢 邦雄; 伊藤 裕人*; 下元 正義*; 西川 弘之*
no journal, ,
国内の軽水型原子力発電所の長期運転に対して、発電所の安全性を評価するうえで、発電設備を構成する機器の構造健全性評価が必要である。また、応力腐食割れ(SCC)や疲労き裂進展等の経年劣化による機器の構造健全性の低下に対する適切な評価と対策が必要である。合理的な健全性評価のためには、経年劣化の程度やばらつきを考慮し、き裂進展や破壊に関する種々の事象を確率論的に評価する確率論的破壊力学(PFM)を用いた解析手法が最も有効な手法である。原子力機構では、原子炉冷却材圧力バウンダリ配管溶接部に対し、経年劣化を考慮して破損確率を評価する、PFM解析コードPASCAL-SPを開発した。より合理的な方法に基づいた安全規制の高度化に資するため、PASCAL-SPの活用方策を検討した。本コードを用いて、日本機械学会維持規格において供用状態ごとに設定されている安全率に関してPFM解析による安全裕度を定義し、その結果をもとに相対的な評価を行った。また、確率論的安全評価において必要な配管の故障率に関して、本コードによるPFM解析結果の活用例を示した。
眞崎 浩一; 西川 弘之*; 小坂部 和也*; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄
no journal, ,
原子力発電プラントを安全に長期間供用するためには、原子炉圧力容器(RPV)の構造健全性を維持することが必要である。このRPVの運転管理や健全性評価を行う際の破壊力学的評価法は、学協会規格として定められている。本報告では、国内の健全性評価手法の高度化に資することを目的とし、国内と米国との加圧熱衝撃時のRPVの健全性評価手法の技術的な背景を確認して、最新の研究成果や知見に基づき、国内の現行の評価方法における技術的な課題を抽出した。また、国内と米国における想定欠陥の分布や寸法について、破壊力学解析による感度解析を実施し、国内の評価手法で規定されている想定欠陥が米国の想定欠陥に比べても保守的であることを確認した。