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大原 高志; 安達 基泰; 玉田 太郎; 黒木 良太; 近藤 英昌*; 西宮 佳志*; 津田 栄*
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不凍タンパク質(AFP)はおもに極地に生息する魚類の体内に含まれるタンパク質で、氷の表面に結合することで氷結晶の成長を抑制し、体液の凝固点を下げる働きを持つ。北海道沿岸に生息するナガガジの体内では多数の3型AFP(nfeAFP)のアイソフォームが発現しており、これらはSP-及びQAE- sephadex結合グループに分類される。どちらのアイソフォームも氷表面に結合する機能は有するが、氷結晶の成長を抑制し、体液の凝固点を下げる機能は両者で大きく異なる。そこで、われわれは両者におけるタンパク質分子周辺の水和水ネットワークを解明し、その違いを明らかにすることでAFPの活性のメカニズムを解明することを目的として、nfeAFPの中性子構造解析に取り組んでいる。本発表では、SP型のnfeAFPであるnfeAFP6の大型結晶作製と単結晶中性子回折実験について報告する。
大原 高志; 安達 基泰; 玉田 太郎; 黒木 良太; 近藤 英昌*; 西宮 佳志*; 津田 栄*
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不凍タンパク質(AFP)はおもに極地に生息する魚類の体内に含まれるタンパク質で、氷の表面に結合することで氷結晶の成長を抑制し、体液の凝固点を下げる働きを持つ。北海道沿岸に生息するナガガジの体内では多数の3型AFP(nfeAFP)のアイソフォームが発現しており、これらはSP-及びQAE- sephadex結合グループに分類される。どちらのアイソフォームも氷表面に結合する機能は有するが、氷結晶の成長を抑制し、体液の凝固点を下げる機能は両者で大きく異なる。そこで、われわれは両者におけるタンパク質分子周辺の水和水ネットワークを解明し、その違いを明らかにすることでAFPの活性のメカニズムを解明することを目的として、nfeAFPの中性子構造解析に取り組んでいる。本発表では、SP型のnfeAFPであるnfeAFP6の大型結晶作製と単結晶中性子回折実験について報告する。
大原 高志; 安達 基泰; 清水 瑠美; 玉田 太郎; 黒木 良太; 西宮 佳志*; 近藤 英昌*; 津田 栄*
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不凍タンパク質(AFP)は生体内で氷の表面に結合することで氷結晶の成長を抑制し、体液の凝固点を下げる働きを持つタンパク質である。北海道沿岸に生息するナガガジの体内では多数の3型AFP(nfeAFP)のアイソフォームが発現しており、これらはSP型及びQAE型に分類される。どちらも氷表面に結合する機能は有するが、氷結晶の成長を抑制する能力はQAE型の方がはるかに高い。そこでわれわれは、SP型であるnfeAFP6とQAE型であるnfeAFP8に注目し、両者の間でアミノ酸配列が異なる部分についてnfeAFP6とnfeAFP8のキメラ体4種類と、nfeAFP6の配列をnfeAFP8のものに置換したnfeAFP6変異体8種類を調製して、これら変異体の存在下での氷単結晶の成長過程を顕微鏡観察することで氷結晶成長抑制作用を調べた。その結果、nfeAFP6のAla19一か所のみをValに置換したnfeAFP6 A19V変異体がQAE型と同様の氷結晶成長抑制作用を持つことを見いだした。さらにnfeAFP6 WT及びA19V変異体の両者について単結晶X線構造解析に成功した。本発表では、nfeAFP6 WTとnfeAFP6 A19Vの構造の違いについても併せて報告する。
大原 高志; 安達 基泰; 清水 瑠美; 栗原 和男; 玉田 太郎; 黒木 良太; 西宮 佳志*; 近藤 英昌*; 津田 栄*
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不凍タンパク質(AFP)は生体内で氷の表面に結合することで氷結晶の成長を抑制し、体液の凝固点を下げる働きを持つタンパク質である。北海道沿岸に生息するナガガジの体内では多数の3型AFP(nfeAFP)のアイソフォームが発現しており、これらはSP型及びQAE型に分類される。どちらも氷表面に結合する機能は有するが、氷結晶の成長を抑制する能力はQAE型の方がはるかに高い。そこでわれわれは、SP型であるnfeAFP6とQAE型であるnfeAFP8に注目し、両者の間でアミノ酸配列が異なる部分についてnfeAFP6とnfeAFP8のキメラ体4種類と、nfeAFP6の配列をnfeAFP8のものに置換したnfeAFP6変異体8種類を調製し、nfeAFP6のAla19一箇所のみをValに置換したnfeAFP6 A19V変異体がQAE型と同様の氷結晶成長抑制作用を持つことを見いだした。さらにnfeAFP6 WT及びA19V変異体の両者について単結晶X線構造解析を行い、両者の水和構造の違いを明らかにするとともに、nfeAFP6 WTの中性子構造解析からこの部分の水和水が水分子同士で水素結合ネットワークを形成していることを見いだした。このネットワークがnfeAFP6 WTと氷結晶との相互作用を阻害していると考えられる。
清水 瑠美; 松本 富美子; 新井 栄揮; 大原 高志; 安達 基泰; 玉田 太郎; 黒木 良太; 西宮 佳志*; 近藤 英昌*; 津田 栄*
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不凍タンパク質(AFP)は、氷の表面に結合することで氷結晶の成長を抑制し、体液の凝固点を下げる働きを持つタンパク質である。AFPは、非常にユニークな機能を持つことから、食品,医療などさまざまな分野での産業利用が期待されている。北海道沿岸に生息するナガガジの体内では多数のアイソフォームが発現しており、これらはSP型及びQAE型に分類される。われわれは、活性が低いSP型のnfeAFP6と活性が高いQAE型のnfeAFP8の間で、アミノ酸配列が異なる部分に着目し、キメラ体4種類と部位特異的変異体14種類を大腸菌発現系により調製して、氷結晶成長抑制活性を比較した。その結果、nfeAFP6の分子表面に存在するAla19一か所のみをValに置換したnfeAFP6 A19V変異体がQAE型と同様の高い氷結晶成長抑制作用を持つことを見いだした。さらに氷結晶の成長抑制活性と分子構造の安定性の相関を検討するために、各変異体の構造安定性を円偏光二色性の温度依存性から比較した。その結果、nfeAFP6 A19V変異体の構造安定性は、野生型よりも低く、その他の変異体に関して活性の強さと構造安定性に相関は見られなかった。よって、変異型AFPの不凍活性変化は、その安定性の変化に由来するのではなく、変異部位の導入によって、水和構造を変化させたからであると考えられる。
安達 基泰; 大原 高志; 西宮 佳志*; 近藤 英昌*; 清水 瑠美; 玉田 太郎; 津田 栄*; 黒木 良太
no journal, ,
抗凍結タンパク質は、氷の成長を阻害することから、科学あるいは工学的な応用の観点で着目されている。これまでの研究において、変異型nfeAFP6のほとんどが、野生型nfeAFP6とよく似た活性を示す一方で、A20V型nfeAFP6は、強い抗凍結活性を示すことを確認している。本研究では、その変異領域周辺の水和構造を調べるために、野生型とA20V型nfeAFP6のX線結晶構造を1.2および1.8分解能で決定した。その結果、A20V型nfeAFP6の側鎖のVal20はGln9と面し、Gln9およびThr18とファンデルワールス接触していることが示された。さらに、変異部位であるVal20周辺の水和水は野生型と異なっていることが明らかとなった。これらの結果は、水和構造が抗凍結タンパク質の氷への結合と抗凍結活性に及ぼす複雑な寄与を明らかにするかもしれない。