Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
桐山 博光; 森 道昭; 鈴木 将之*; 大東 出*; 岡田 大; 越智 義浩; 田中 桃子; 佐藤 方俊*; 玉置 善紀*; 吉井 健裕*; et al.
レーザー研究, 42(6), p.441 - 447, 2014/06
原子力機構で開発している、(1)フェムト秒超高強度レーザーとしてOPCPA/Ti:sapphireハイブリッドレーザー、(2)ピコ秒高強度レーザーとしてOPCPA/Yb:YAGハイブリッドレーザー、(3)ナノ秒高平均出力レーザーとして半導体レーザー励起Nd:YAGレーザーについて、それらの構成及び動作特性について紹介する。
桐山 博光; 下村 拓也; 森 道昭; 中井 善基*; 田上 学; 近藤 修司; 金沢 修平; Pirozhkov, A. S.; Esirkepov, T. Z.; 林 由紀雄; et al.
Applied Sciences (Internet), 3(1), p.214 - 250, 2013/03
被引用回数:15 パーセンタイル:50(Chemistry, Multidisciplinary)ペタワット級超高強度レーザーの利用研究に向けてのレーザー高度化技術開発として、原子力機構で開発を進めている高度に時間・空間制御されたペタワット(PW)級チタンサファイアチャープパルス増幅レーザーシステム(J-KARENレーザーシステム)の紹介を、招待論文(Invited paper)として行う。また、本レーザーシステムにより創出された粒子加速、高輝度X線発生などの研究成果についても報告を行う。
鈴木 将之; 桐山 博光; 大東 出; 岡田 大; 越智 義浩; 佐藤 方俊*; 吉井 健裕*; 玉置 善紀*; 前田 純也*; 松岡 伸一*; et al.
AIP Conference Proceedings 1465, p.53 - 57, 2012/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.13(Physics, Applied)レーザー駆動粒子線発生用励起源に求められるその特徴は高ピーク強度,高コントラスト及び高繰り返しである。これを実現するために高コントラスト化が見込めるOPCPA増幅器を第一段目増幅器に用い、高繰り返し動作可能なLD励起Yb:YAG薄膜ディスクを第二段目の増幅器に用いたハイブリッドレーザーシステムの開発を行った。発振器からのレーザーパルスはパルス伸長器でパルス幅1nsまで伸長される。その後、このレーザーパルスはポッケルセルにて10Hzに切り出され、波長532nmのレーザー光を励起光としたBBOで構成されるOPCPAを用いて、エネルギー3.5mJまで増幅される。さらにこのレーザーパルスは、LD(波長940nm)を励起源としたYb:YAG薄膜ディスクで構成される増幅器にて出力130mJまで増幅に成功した。この増幅されたレーザーパルスはパルス圧縮器でパルス幅450fs程度まで圧縮され、クロスコリレーターを用いて時間的コントラスト計測を行った。その結果、増幅光の150ps直前において約8桁のコントラストを得ることに成功した。
桐山 博光; 鈴木 将之*; 大東 出; 岡田 大; 越智 義浩; 佐藤 方俊*; 玉置 善紀*; 吉井 健裕*; 前田 純也*; 松岡 伸一*; et al.
レーザー研究, 40(2), p.143 - 145, 2012/02
光パラメトリックチャープパルス増幅(OPCPA)をベースにした非線形前置増幅器を用いた小型,高時間空間品質,高強度半導体レーザー励起Yb:YAG薄型ディスクチャープパルス増幅器の開発を行った。ストレッチャーでパルス幅を伸張されたチャープパルスは、OPCPA前置増幅器、及びYb:YAG主増幅器において、10Hzの繰り返し動作で100mJにまで増幅される。集光性能は、横方向では回折限界の1.1倍、縦方向では1.4と高い空間特性を有していることがわかった。また、470fsにまでパルス圧縮に成功するとともに、10の高いコントラストを得ており、時間特性も優れた特性を示すことがわかった。
鈴木 将之*; 桐山 博光; 大東 出; 越智 義浩; 岡田 大; 佐藤 方俊*; 玉置 善紀*; 吉井 健裕*; 前田 純也*; 松岡 伸一*; et al.
Applied Physics B, 105(2), p.181 - 184, 2011/11
被引用回数:5 パーセンタイル:28.65(Optics)超高強度レーザーを物質に集光した際に生成するレーザー励起高エネルギー粒子線や高出力THz波生成の励起源開発のためのOPCPA/Yb:YAGハイブリッド型レーザーシステムの開発を行った。本レーザーの特徴は高時間コントラスト化が見込めるOPCPA前段増幅器と高繰り返し動作可能なLD励起Yb:YAG薄膜ディスクを主増幅器に採用しており、これまでに存在しない新しいレーザーシステムである。発振器からのレーザーはパルス伸長器でパルス幅1nsまで伸長された後に波長532nmのレーザーを励起光としたBBOで構成されるOPCPAを用いて、エネルギー3.8mJまで増幅される。さらにこのレーザーパルスは、波長940nmのLDを励起源としたYb:YAG薄膜ディスク増幅器にて出力130mJまでの増幅に成功した。この増幅されたレーザーパルスはパルス圧縮器でパルス幅450fs程度まで圧縮され、クロスコリレーターを用いて時間的コントラスト計測を行った結果、増幅光の150ps直前において約9桁の時間コントラストを達成した。これはYb:YAGを用いたレーザーでは世界最高の値である。
鈴木 将之; 桐山 博光
レーザー研究, 39(8), p.649 - 651, 2011/08
2011年5月22日(日)から26日(木)まで5日間にわたりドイツミュンヘン国際見本市センターで開催されたEuropean Conference on Lasers and Electro-Optics and the 12th European Quantum Electronics Conference (CLEO/Europe-EQEC 2011)に参加した。会議は156の口頭講演のセッションと4つのポスターセッションから構成されており、最大10の口頭発表セッションが同時進行で進められていた。研究の趣向から半導体レーザー(LD)励起小型・高繰り返し固体レーザーなどのセッションを中心に聴講を行い、その内容について報告する。
桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基*; 下村 拓也; 笹尾 一*; 田中 桃子; 越智 義浩; 田上 学*; 近藤 修司; 金沢 修平; et al.
レーザー研究, 38(9), p.669 - 675, 2010/09
高強度レーザーの時間・空間制御技術に関するレビューである。時間制御技術は主パルスと背景光の強度比を向上させる高コントラスト化であり、先駆けて開発した高エネルギーシード型低利得光パラメトリックチャープパルス増幅手法について紹介する。空間制御技術は高エネルギービームの空間強度均質化であり、回折光学素子を用いた手法について紹介する。これらの手法の特徴を詳細に紹介するとともに、これらの制御技術を用いて得られた時間・空間特性についても報告する。
Bolton, P.; 堀 利彦; 桐山 博光; 森 道昭; 榊 泰直; Sutherland, K.*; 鈴木 将之; Wu, J.*; 余語 覚文
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 620(1), p.71 - 75, 2010/08
被引用回数:12 パーセンタイル:62.3(Instruments & Instrumentation)Bolton-san will describe advancing the state-of-the-art in laser-driven ion acceleration at PMRC with the aim of developing a cancer treatment facility. He will present latest results of ion acceleration experiments at PMRC. Technical challenges will be identified. Beamline design will be included and a strategy for PMRC to realize these goals. Exemplary does distributions relevant to the laser-driven case will be shown. All of this is to be presented as an introduction to PMRC.
桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基; 下村 拓也; 笹尾 一; 田中 桃子; 越智 義浩; 田上 学*; 岡田 大; 近藤 修司; et al.
JAEA-Conf 2010-002, p.18 - 21, 2010/06
従来のチタンサファイアチャープパルス増幅器(CPA)と光パラメトリックチャープパルス増幅器(OPCPA)を組合せた高強度フェムト秒レーザーシステムの開発を行い、パルス圧縮前で30Jを超える高い増幅エネルギーを得た。再パルス圧縮することで約500TW級の高いピーク強度のレーザーパルスがポテンシャルとして生成可能であることを確認した。低利得のOPCPAを用いることにより、サブナノ秒の時間領域において10桁を超えるコントラスト、ナノ秒の時間領域において12桁程度の高いコントラストを得た。また、高エネルギー励起用グリーンレーザーの空間パターンを回折光学素子により制御し、ほぼ完全なフラットトップの空間プロファイルを得た。このシステムにより粒子加速などの高強度レーザーと物質との相互作用の実験的研究が進展するものと期待される。
桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基; 下村 拓也; 笹尾 一; 田上 学*; 金沢 修平; 若井 大介*; 笹尾 文崇*; 岡田 大; et al.
Optics Letters, 35(10), p.1497 - 1499, 2010/05
被引用回数:85 パーセンタイル:95.22(Optics)高強度チタンサファイアCPA(チャープパルス増幅)レーザーにおいて、30Jの高エネルギーシーダーを用いることにより光パラメトリックチャープパルス増幅器(OPCPA)を低利得で動作させることで、510の高いコントラスト(主パルスに対する背景光び強度比)を達成した。また、大口径チタンサファイアレーザー増幅器に対して液体のクラッディングを初めて導入して寄生発振を抑制するとともに回折光学素子を用いた空間ビーム均質化を行いフィリングファクター(空間的なビームのピーク強度に対する平均強度)を80%程度にまで向上させることで、理論限界に近い増幅効率で30J以上の大出力を得た。
鈴木 将之; 桐山 博光; 中井 善基*; 岡田 大; 大東 出; Bolton, P.; 大道 博行; 近藤 公伯; 河西 俊一; 影林 由郎*; et al.
Proceedings of Conference on Lasers and Electro-Optics and The Quantum Electronics and Laser Science Conference (CLEO/QELS 2010) (CD-ROM), 2 Pages, 2010/05
高エネルギーNd系レーザーの第二高調波(波長532nm)は、チタンサファイア結晶や光パラメトリック増幅の励起源として用いられる。そのためこれらの増幅器の出力は、この第二高調波の出力に依存し、さらにレーザー駆動粒子線発生実験において入力レーザーエネルギーが高ければ、得られる粒子線のエネルギーも高くなると考えられている。以上のことから、波長1m帯レーザーの高効率波長変換は、粒子発生の高エネルギー化に関して重要な研究テーマの一つである。今回、われわれはCsBO(CBO)結晶の高い非線形光学定数(1.00pm/V),ダメージ閾値(26GWcm)にいち早く着目し、波長1mのレーザーパルスの波長変換を行った。励起レーザーは、出力2.0J,パルス幅10ns,繰り返し10HzのNd:YAGレーザーを用いた。その結果、入力レーザーエネルギー2.0Jに対して第二高調波の出力エネルギー1.2Jを得た。このとき変換効率は最大で60%を達成した。この変換効率は、CBO結晶を用いた過去の結果と比較して最大であった。本実験結果よりCBO結晶は第二高調波生成に非常に有効な結晶であることがわかった。
桐山 博光; 森 道昭; 中井 善基; 下村 拓也; 笹尾 一; 田中 桃子; 越智 義浩; 田上 学*; 岡田 大; 近藤 修司; et al.
Applied Optics, 49(11), p.2105 - 2115, 2010/04
被引用回数:39 パーセンタイル:83.7(Optics)近年の高強度レーザー発生技術の急速な進展により、ペタワット(PW)級のピーク出力を有するレーザー装置が開発され、粒子加速,高エネルギー物理等多くの研究に利用されようとしている。このようにレーザー装置の高強度化が進むとともに、実際の応用に向けての研究開発として、時間構造や空間構造の向上に移行しつつある。本論文では、高強度レーザーの時間制御技術として背景光抑制、及び空間制御技術としてビーム均質化を原子力機構で開発されたJ-KARENレーザーに適用した実験結果について報告する。
鈴木 将之; 桐山 博光; 中井 善基; 岡田 大; 大東 出; 影林 由郎*; 横田 利夫*; Bolton, P.; 大道 博行; 河西 俊一
Optics Communications, 283(3), p.451 - 453, 2010/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Optics)レーザー駆動粒子加速における最大エネルギーのカットオフは、入力レーザーエネルギーに依存し、入力レーザーのチタンサファイアレーザーの出力は、その励起源であるNd:YAGレーザーの第二高調波(波長532nm)出力に依存する。そのため、波長1m帯レーザーにおける波長変換の高効率化は、粒子加速の高エネルギー化において非常に重要である。CsBO(CBO)結晶は、高い非線形光学定数,高ダメージ閾値から波長1m帯レーザーの第二高調波生成への応用が期待されていた。しかし、その結晶の高品質かつ大型化が困難であったため、第二高調波生成はほとんど行われていなかった。近年、トップシード法を用いることで高品質,大型のCBO結晶成長が可能となった。このような背景から高品質CBO結晶を用いて、波長1064nmレーザーパルスの波長変換を行った。その結果、入力レーザーエネルギー20Wに対して第二高調波の出力エネルギー12W,変換効率60%を達成した。平面波近似の式より、理論的に変換効率を評価したところ実験結果とおおむね一致した。本実験結果よりCBO結晶は第二高調波生成に非常に有効な結晶の一つであることがわかった。
鈴木 将之; 桐山 博光; 大東 出; 岡田 大; 中井 善基; 織茂 聡; 佐藤 方俊*; 玉置 善紀*; 吉井 健裕*; 前田 純也*; et al.
Applied Physics B, 97(2), p.379 - 382, 2009/10
被引用回数:7 パーセンタイル:37.56(Optics)レーザー駆動粒子線照射装置用の高強度,高繰り返しレーザーシステム開発における前置増幅器の開発を行った。Yb系レーザー媒質は、波長940nmの半導体レーザー(LD)で励起が可能であり、かつ広い蛍光バンド幅を持つため、高強度,高繰り返しレーザー実現に最も近い媒質の一つである。一般に前置増幅器として再生増幅器が用いられるが、利得の狭帯域化,パルスコントラストが悪い等の問題点がある。これらを解決するために、光パラメトリック増幅(OPCPA)を用いた前置増幅器の開発を行った。波長1030nm,パルス幅200fs,出力0.47nJの発振器より発生したフェムト秒レーザーは、パルス伸長器でパルス幅1nsまで伸長される。OPCPAの励起源には、Nd:YAGレーザーの第二高調波を用いてパルス伸張されたレーザーパルスの増幅を行った。その結果、入力エネルギー325mJのとき、出力エネルギー6.5mJをスペクトル幅10.8nmで得た。このレーザーパルスを再圧縮した結果、パルス幅は230fsを得た。本研究で開発したOPCPAは、LD励起Yb:YAG CPAシステムに有用であることを示した。
余語 覚文; 佐藤 克俊; 錦野 将元; 森 道昭; 手島 昭樹*; 沼崎 穂高*; 村上 昌雄*; 出水 祐介*; 赤城 卓*; 永山 伸一*; et al.
Applied Physics Letters, 94(18), p.181502_1 - 181502_3, 2009/05
被引用回数:110 パーセンタイル:94.75(Physics, Applied)We report the demonstrated irradiation effect of laser-accelerated protons on human cancer cells. (living) A549 cells are irradiated with quasi-monoenergetic proton bunches of 0.8-2.4 MeV with a single bunch duration of 15 ns. Irradiation with the proton dose of 20 Gy results in a distinct formation of -H2AX foci as an indicator of DNA double-strand breaks generated in the cancer cells. This is a pioneering result in view of future investigations on the radiobiological effects of laser-driven ion beams. Unique high-current and short-bunch features make laser-driven proton bunches an excitation source for time-resolved determination of radical yields.
森田 卓; 谷澤 輝明*; 森藤 将之; 高崎 浩司; 鈴木 秀樹*; 鈴木 一教; 小林 博英
JNC TN8410 2004-011, 83 Pages, 2004/07
高レベル放射性物質研究施設(Chemical Processing Facility,以下「CPF」という。)では,施設設備の改造更新工事を終えて、平成14年12月から平成16年3月まで先進湿式再処理試験が実施された。試験では排気筒から85Krが放出され,クリプトン広帯域検出器を用いたガスモニタにより放出量の測定評価を実施した。CPF排気モニタのガスモニタは平成6年度にGM検出器からクリプトン広帯域検出器に更新され、今回の先進湿式再処理試験での排気監視がCPFのクリプトン広帯域検出器による更新後はじめてのKrの実測となった。今回,従来のGM検出器の仮設ガスモニタを設置し,測定値及びインベントリの比較を実施した。本報告では,先進湿式再処理試験におけるクリプトン広帯域検出器による放出監視についてまとめた。GM検出器等との比較評価の結果、クリプトン広帯域検出器による排気監視結果は妥当であることを確認した。
匂坂 明人; 大道 博行; 小倉 浩一; 織茂 聡; 林 由紀雄; 西内 満美子; 森 道昭; 松門 宏治*; 福見 敦*; Li, Z.*; et al.
Applied Physics B, 78(7-8), p.919 - 922, 2004/05
被引用回数:26 パーセンタイル:70.25(Optics)現在、光量子利用研究グループにおいて、高強度レーザーと物質との相互作用によって生成される高エネルギー粒子(イオン,電子)やX線についての研究を行っている。また発生した高エネルギー粒子やX線については、さまざまな応用が提案されている。高強度レーザーと物質との相互作用過程においては、レーザーのプリパルスによって生成されるプリプラズマの存在を無視することができない。そこで本実験では、高エネルギー粒子やX線の計測と同時にプリプラズマの計測を行った。実験は、チタンサファイアレーザー(中心波長800nm,パルス幅50fs)を金属ターゲットに照射し、発生するイオン,電子,X線の計測と同時にプリプラズマを干渉計測によって調べた。干渉稿は、バイプリズムを用いてレーザービームの波面を傾けることによって生成している。その結果、レーザーの集光領域よりも広い領域にわたってプリプラズマが生成していることがわかった。このことより、高強度レーザーはプラズマと相互作用していることになる。さらに高エネルギー粒子等の最大エネルギーや効率を、プリプラズマとの相互作用としてシミュレーションを行い、比較することが可能となる。今後、より詳細にプリプラズマの状態を調べていく予定である。
鈴木 将之; 大道 博行; Choi, I. W.*; Yu, W.*; 長井 圭治*; 乗松 孝好*; 三間 圀興*; Fiedorowicz, H.*
Physics of Plasmas, 10(1), p.227 - 233, 2003/01
被引用回数:18 パーセンタイル:50.18(Physics, Fluids & Plasmas)レーザープラズマX線源は、縮小転写型の(EUV)リソグラフィー,X線顕微鏡,三次元立体微細加工,タンパク質の構造解析などに応用が可能である。レーザープラズマX線源をこれらに応用するためには、発生するX線の特性評価を行う必要がある。このことから今回ガス中を伝播するレーザーパルス光の相互作用を理解するためにレーザー光の吸収率測定を行った。それと同時にX線の発生時間の測定を行った。またレーザー光の伝搬の様子をスリットカメラにストリークカメラを用いて測定を行った。その結果ガス中に照射されたレーザーは、ブレークダウンを起こして電子-イオンの衝突を繰り返すという逆制動放射によってプラズマ加熱されていることがわかった。ガス中における吸収率からネオンを用いたとき17%,アルゴンのとき12%,クリプトンのとき38%,キセノンのとき91%と言う結果より原子番号依存性があることがわかった。また、時間分解空間分解測定の結果からガス中を伝搬していくレーザー光はガスの拡がりが狭いとフォーカス位置を中心にプラズマが拡がっていくが、ガスの拡がりが広いときはガス中をレーザー光がプラズマを作りながら進んでいくことがわかった。
Lu, P.; 河内 哲哉; 岸本 牧; 助川 鋼太*; 田中 桃子; 長谷川 登; 鈴木 将之; Tai, R.; 加道 雅孝; 永島 圭介; et al.
Optics Letters, 27(21), p.1911 - 1913, 2002/11
被引用回数:8 パーセンタイル:39.8(Optics)ガスパフターゲットを用いて過渡利得励起方式のNi様XeイオンのX線レーザーにおいて高い利得係数での発振を実証した。X線レーザープラズマは、進行波励起方式で、線集光したパルス幅3ピコ秒のポンプレーザーをガスパフターゲットに照射することにより生成した。全ポンプエネルギーは18Jであった。Xeプラズマから波長9.98nm(4d-4p, J=0-1遷移)の強い発振線が観測され、利得係数は17.4[1/cm]であった。さらに、波長9.64 nmの発振線においても利得係数5.9[1/cm]が観測された。
Lu, P.; 河内 哲哉; 鈴木 将之*; 助川 鋼太*; 難波 慎一; 田中 桃子; 長谷川 登; 永島 圭介; 大道 博行; 有澤 孝; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 41(2A), p.L133 - L135, 2002/02
被引用回数:9 パーセンタイル:38.06(Physics, Applied)私たちは、ガスパフターゲットを用いて高利得Ne様アルゴンイオンのX線レーザー発振を実証した。X線レーザープラズマは、進行波励起方式で、全エネルギー9Jの、線集光したピコ秒レーザーがガスパフターゲットを照射することにより生成された。強い発振線が観測され、18.7cmの高利得係数と3.7mrad以下のビームダイバージェンスが、ターゲットまで0.45cmで46.9nmのNe様アルゴンの過渡利得励起(TCE)3ps-3sp遷移で計測された。