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瀬川 智臣; 川口 浩一; 石井 克典; 長川 玄汰*; 田丸 彩夏*; 深澤 智典*; 石神 徹*; 福井 国博*
no journal, ,
マイクロ波加熱と外部加熱源を併用することにより、脱硝容器を通じた伝熱損失を補償し、粉末特性を改善できることが確認されている。しかしながら、マイクロ波照射場での外部加熱の使用は、加熱機器の劣化が懸念される。そのため、マイクロ波を吸収して発熱するカーボンナノチューブ(CNT)をアルミナに添加して作製した複合セラミックジャケットを外部加熱源として使用するハイブリッド加熱法を開発している。CNT含有アルミナ複合セラミックジャケット(CNTジャケット)の効果を評価するため、マイクロ波加熱脱硝試験を実施した。CNTジャケットを使用した場合、硝酸銅水溶液及び硝酸ニッケル水溶液のいずれにおいても、CNT無含有のアルミナ製ジャケットを使用した場合に比べて、最高温度到達までの時間が早くなることを確認した。さらに、硝酸ニッケル水溶液においては、CNTジャケットを使用した場合、最高温度到達後に温度を維持した一方、アルミナ製ジャケットを使用した場合は、約280Cに到達後、温度が低下する傾向を示した。CNTジャケットを用いたハイブリッド加熱法により、金属硝酸塩水溶液から最終生成物の金属酸化物を得ることが可能となることを確認できた。
田丸 彩夏*; 長川 玄汰*; 瀬川 智臣; 深澤 智典*; 石神 徹*; 福井 国博*
no journal, ,
マイクロ波加熱媒体としてカーボンナノチューブ(CNT)を含有したアルミナジャケットによるハイブリッド加熱法の実現性を評価するため、硝酸ニッケル水溶液の脱硝反応へのハイブリッド加熱の効果確認実験を実施した。CNT非含有アルミナジャケットを使用した場合、誘電損失の低い中間生成物(Ni(NO)・(OH))の生成により温度が低下し、脱硝反応が停止することを確認した。一方、CNT0.2mass%含有アルミナジャケットを使用した場合、脱硝反応が完了し、酸化ニッケル粒子が得られた。Ni(NO)・(OH)に比べてCNT含有アルミナジャケットの方がマイクロ波により選択的に加熱されるため、CNT含有アルミナジャケットからの熱伝導により脱硝反応が進行すると考えられる。本試験により、CNT含有アルミナジャケットによりハイブリッド加熱が実現できることを確認した。
瀬川 智臣; 川口 浩一; 石井 克典; 山田 雅晃*; 田丸 彩夏*; 長川 玄汰*; 深澤 智典*; 石神 徹*; 福井 国博*; 村上 広幸*
no journal, ,
マイクロ波加熱脱硝法による金属酸化物粉末の製造工程において、容器を通じた熱の散逸や中間生成物によるマイクロ波吸収の低下を補償するため、マイクロ波加熱により自己発熱する外部加熱源として比誘電損失の大きいカーボンナノチューブ(CNT)含有したアルミナ複合セラミック材料の開発を進めている。CNT含有アルミナ複合セラミック材料の走査型電子顕微鏡による観察を行い、アルミナの母材中にCNTが存在していることを観察した。また、CNT含有アルミナ複合セラミック材料の表面抵抗率はCNT含有率が0.2mass%から0.5mass%に増加すると顕著に低下し、0.5mass%から1.0mass%に増加しても大きな差は見られなかった。本結果は、CNT含有アルミナ複合セラミック材料のCNT含有率が0.2mass%から0.5mass%に増加すると、見掛けの誘電損失が増加するこれまでの見掛けの誘電損失に関する研究結果と整合する。