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三枝 純; 操上 広志; 安田 良; 栗原 和男; 新井 栄揮; 黒木 良太; 松橋 信平; 小澤 隆志; 後藤 浩明; 高野 隆夫; et al.
Health Physics, 104(3), p.243 - 250, 2013/03
被引用回数:3 パーセンタイル:25.48(Environmental Sciences)2011年3月の原子力発電所事故を受け、福島県内の多くの学校プールでは、放射性セシウムを含んだ水が農地に放出されることへの懸念から、プール水が排水できないままにあった。原子力機構では、プール水を除染するための方法として、各種のセシウム吸着材を使った方法や凝集沈殿法について調査・検討を行った。この結果をもとに、福島県内の学校プールにおいて除染の実証試験を行い、手法の見直しや改良を進めることにより、プール水の除染方法を構築した。
安達 基泰; 大原 高志; 栗原 和男; 玉田 太郎; 本庄 栄二郎; 岡崎 伸生; 新井 栄揮; 正山 祥生; 木村 要*; 松村 浩由*; et al.
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 106(12), p.4641 - 4646, 2009/03
被引用回数:111 パーセンタイル:90.58(Multidisciplinary Sciences)本研究では、プロテアーゼとその医薬品候補分子との分子間相互作用を原子レベルで解明することを目的として、阻害剤との複合体の中性子結晶構造解析を実施した。タンパク質の中性子結晶構造解析を行うには、高品質な大型結晶作成のために大量のタンパク質試料が必要となる。本研究では、コドン配列を最適化した人工遺伝子を合成することで効率的な大腸菌発現系を構築し、プロテアーゼの大量調製系を確立した。そして逆相クロマトグラフィーを用いることで自己分解物を完全に除去した純度の高い試料を調製して結晶化を行った。得られた結晶を用いてJRR-3に設置しているBIX-4にて中性子回折データを収集した結果、1.9の回折データを得ることができた。プログラムPHENIXにより中性子とX線の同時精密化を実施し、世界で初めてHIV-1プロテアーゼの中性子結晶構造解析に成功した。重水素原子の存在と位置を確認するためにオミットマップを作成したところ、顕著な2つのピークを得た。プロトン化された触媒残基及び阻害剤のヒドロキシル基の構造を水素原子を含めて実験で初めて明らかにすることができた。
山崎 良雄; 平野 耕一郎*; 福田 将史*; 高野 幹男*; 荒木 栄*; 照沼 信浩*; 浦川 順治*
Proceedings of 9th European Particle Accelerator Conference (EPAC 2004), 0 Pages, 2004/07
高輝度電子源のためのフォトカーソードRF電子銃に関する報告で、特に、カソードからの高エミッション実験の結果と解析的方法を用いた結果との比較とその評価を行った。
菊地 賢司; 斎藤 滋; 倉田 有司; 二川 正敏; 佐々 敏信; 大井川 宏之; 梅野 誠*; 森恵 次郎*; 高野 秀機; 若井 栄一
Proceedings of 11th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-11) (CD-ROM), 7 Pages, 2003/04
J-PARCでADSターゲット施設を建設するために実施しているR&Dの成果として、最新の鉛ビスマス材料技術の成果をターゲット設計、流動ループ試験、静的試験、 酸素センサー開発、洗浄試験結果について述べている。SUS316材を450Cの鉛ビスマス流動下で、3000時間試験した結果、腐食量は0.1mmであった。低温部にFeとCrの合金が析出した。循環ループ高温部で溶解したこれらの元素が、低温部で溶解度の違いのために析出した物である。静的試験結果から、腐食層厚さは、合金中Cr量の増加とともに減少した。信頼性ある酸素センサーを参照電極を選択して、開発する予定である。洗浄試験の結果、シリコンオイル浴後の効果的な洗浄はブラッシングが必要であること、混酸を使うとほぼ完全に鉛ビスマスを洗浄できたが、試験片自体も色が付き、影響を受けた。
西原 哲夫; 高野 栄
JAERI-Tech 99-080, p.30 - 0, 1999/11
水蒸気改質器はHTTR水素製造システムの主要機器の1つで、管外を約880の高温ヘリウムガスが、管内を水素、水蒸気などの混合ガスであるプロセスガスが流れる。そのバウンダリーを形成する触媒管にはハステロイXRを使用する。ハステロイXRはヘリウム雰囲気で使用することを前提として材料強度基準が定められており、プロセスガスに対する適用性は明らかになっていない。そこで、プロセスガス雰囲気における腐食特性を明らかにし、予腐食材を用いた引張、疲労及びクリープ試験から強度低下量を測定することにより、既存の材料データがそのまま適用可能か評価するための試験(触媒管健全性試験)を計画した。本報告は、全体計画、腐食試験装置の概要、及び酸化雰囲気中での腐食試験結果についてまとめたものである。
藤崎 勝夫; 稲垣 嘉之; 高野 栄; 大内 義弘; 加藤 道雄; 会田 秀樹; 関田 健司; 森崎 徳浩; 須山 和昌*; 岩月 仁*; et al.
JAERI-Tech 97-053, 57 Pages, 1997/10
本報告書は、HTTR炉床部構造物の構造健全性の確認、HTTRの運転・保守、共用期間中検査等に反映するデータの取得を目的として実施したHENDEL炉内構造物実証試験部(T)の解体検査の結果について述べたものである。T試験部は、1982年以来約14,500時間の試験運転が行われ、1997年6月に解体された。解体時に実施した目視・寸法検査により、全ての黒鉛構造物に破損がなく、その配列も据付時と同じ状態で保持されていることを確認した。腐食については、高温プレナムブロックでは微小な酸化痕が生じていたが、他の黒鉛ブロックには観測されなかった。また、高温プレナムブロックのヘリウムガス流路やサポートポストの表面に磁性を有する黒色粉末が付着していた。炉心拘束バンドの締付力については、据付時に比較して約20%の低下が認められたが、低温冷却材の漏洩を増加させるような固定反射体間のギャップの拡がりは生じていなかった。
大岡 紀一; 山林 尚道; 高野 栄四郎*; 藤岡 和俊*
Proc. of the 13th Int. Conf. on NDE in the Nuclear and Pressure Vessel Industries, 0, p.43 - 47, 1995/00
工業用ラジオグラフィの線源として、Ir-192が現在広く利用されている。しかし薄間溶接部等の検査においては、よりエネルギーの低い線源を使用する方が欠陥の識別は向上する。Yb-169は最近、日本原子力研究所において、製造技術の開発が進められ工業用ラジオグラフィの線源として適用出来ることが明らかとなった。本報告では、Yb-169を用いての放射線透過試験において、欠陥の検出に関係する吸収係数、散乱比及び識別限界コントラスト等について述べる。さらに、薄間小口径管の二重壁撮影を行い、従来のIr-192線源を用いた場合の像質よりも、改善された像質が得られたことについても述べる。
安達 基泰; 大原 高志; 栗原 和男; 玉田 太郎; 本庄 栄二郎; 岡崎 伸生; 新井 栄揮; 正山 祥生; 木村 要*; 松村 浩由*; et al.
no journal, ,
本研究では、プロテアーゼとその医薬品候補分子との分子間相互作用を原子レベルで解明することを目的として、阻害剤との複合体の中性子結晶構造解析を実施した。タンパク質の中性子結晶構造解析を行うには、高品質な大型結晶作成のために大量のタンパク質試料が必要となる。本研究では、コドン配列を最適化した人工遺伝子を合成することで効率的な大腸菌発現系を構築し、プロテアーゼの大量調製系を確立した。そして逆相クロマトグラフィーを用いることで自己分解物を完全に除去した純度の高い試料を調製して結晶化を行った。得られた結晶を用いてJRR-3設置しているBIX-4にて中性子回折データを収集した結果、1.9Aの回折データを得ることができた。プログラムPHENIXにより中性子とX線の同時精密化を実施し、世界で初めてHIV-1プロテアーゼの中性子結晶構造解析に成功した。重水素原子の存在と位置を確認するためにオミットマップを作成したところ、顕著な2つのピークを得た。プロトン化された触媒残基(Asp25)及び阻害剤のヒドロキシル基の構造を水素原子を含めて実験で初めて明らかにすることができた。
安達 基泰; 大原 高志; 栗原 和男; 玉田 太郎; 本庄 栄二郎*; 岡崎 伸生; 新井 栄揮; 正山 祥生*; 松村 浩由*; 安達 宏昭*; et al.
no journal, ,
HIV-1プロテアーゼの触媒機構を解明するために、HIV-1プロテアーゼとペプチドに類似した阻害剤KNI-272との複合体の中性子結晶構造解析を行った。その結果、阻害剤KNI-272の一部であるアロフェニルノルスタチンのカルボキシル基がプロトン化したAsp25残基と水素結合を形成し、一方で、アロフェニルノルスタチンの水酸基が脱プロトン化したAsp125残基と水素結合を形成していることが明らかとなった。以上の結果は、Asp25残基がHIV-1プロテアーゼの基質のカルボキシル基にプロトンを供与し、Asp125が求核攻撃を行う水分子を活性化する役割を持つことを示している。
安達 基泰; 大原 高志; 栗原 和男; 玉田 太郎; 本庄 栄二郎*; 岡崎 伸生; 新井 栄揮; 正山 祥生*; 松村 浩由*; 杉山 成*; et al.
no journal, ,
本研究では、HIV-1プロテアーゼとその医薬品候補分子との分子間相互作用を原子レベルで解明することを目的として、阻害剤KNI-272との複合体の結晶構造解析をX線及び中性子の両方の量子ビームを用いて実施した。最終的に中性子のデータに対しR値19.3%(freeR値22.2%)、X線のデータに対しR値17.3%(freeR値20.3%)まで構造を精密化し、HIV-1プロテアーゼの中性子結晶構造解析に成功した。さらに、SPring-8のBL41XUにおいて、クライオ条件(100K)で分解能0.93の回折データを取得し、プログラムSHELX-97により構造をR値10.4%(freeR値12.4%)にまで精密化した。そして、触媒残基のカルボキシル基の炭素原子と酸素原子の間の結合長を求めた結果、触媒残基の2つのアスパラギン酸(Asp25とAsp125)のうちAsp25のみがプロトン化されていることが示唆され、中性子構造解析の結果と一致した。これらの知見は、HIV-1プロテアーゼの触媒機構の解明及びより親和性の高い医薬品候補分子の創製において重要である。
安達 基泰; 大原 高志; 栗原 和男; 玉田 太郎; 本庄 栄二郎*; 岡崎 伸生; 新井 栄揮; 正山 祥生*; 松村 浩由*; 安達 宏昭*; et al.
no journal, ,
HIV-1プロテアーゼはヒト免疫不全ウイルス(エイズウイルス)が産生する酸性プロテアーゼであり、Asp25とAsp125を触媒残基としている。HIV-1プロテアーゼはエイズウイルスの増殖に必須であることから、エイズ治療のための創薬標的タンパク質となっている。本研究では、HIV-1プロテアーゼとその医薬品候補分子との分子間相互作用を原子レベルで解明することを目的として、阻害剤KNI-272との複合体の結晶構造解析をX線及び中性子の両方の量子ビームを用いて実施した。
安達 基泰; 大原 高志; 栗原 和男; 玉田 太郎; 本庄 栄二郎; 岡崎 伸生; 新井 栄揮; 正山 祥生; 松村 浩由*; 杉山 成*; et al.
no journal, ,
HIV-1プロテアーゼの阻害薬は、HIV-1プロテアーゼの構造をもとに作製され、抗エイズ薬の一つとして多剤併用療法の原動力となっている。しかし、薬剤耐性ウイルスの出現のために、より効果的な薬の開発が望まれている。本研究では、HIV-1プロテアーゼと阻害剤の相互作用及び触媒機構の理解をさらに深めるために、阻害剤KNI-272とHIV-1プロテアーゼとの中性子構造解析を実施した。その結果、KNI-272のApnsのカルボニルグループが、プロトン化されたAsp25と水素結合を形成すること、Apnsのヒドロキシルキがプロトン化されていないAsp25と水素結合を形成することが示された。それらの結果は、触媒反応においてAsp25が基質にプロトンを供与し、Asp125は加水分解に使われる水分子を活性化していることを示している。
安達 基泰; 大原 高志; 栗原 和男; 玉田 太郎; 本庄 栄二郎; 岡崎 伸生; 新井 栄揮; 正山 祥生; 松村 浩由*; 杉山 成*; et al.
no journal, ,
本研究では、HIV-1プロテアーゼとその阻害剤分子との分子間相互作用を原子レベルで解明することを目的として、阻害剤KNI-272との複合体の中性子結晶構造解析を実施した。HIV-1プロテアーゼ遺伝子のコドン配列を大腸菌発現に最適化した人工遺伝子を合成し、大量発現系を確立した。精製には、陽イオン交換及び逆相クロマトグラフィーを用い、自己分解物を除去した純度の高い試料を調製した。結晶化は、2液バッチ法により行い、体積3.6mmの大型結晶を作製することに成功した。得られた結晶からJAEAのJRR-3に設置している回折計BIX-4にて1.9分解能の中性子回折データを収集した。さらに1.4分解能のX線回折データも収集し、プログラムPHENIXにより中性子とX線の両方の回折データを用いて立体構造を精密化した。中性子のデータに対しR値19.3% (freeR値22.2%)、X線のデータに対しR値17.3%(freeR値20.3%)まで構造を精密化した。その結果、2つの触媒残基(Asp25及びAsp125)のプロトン化状態と水素原子を含めた立体構造を実験的に明らかにすることができた。